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【医師監修】冬~春先は要注意! しもやけの原因と症状、間違えやすい病気

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寒さが原因で引き起こされるしもやけは意外に身近な肌トラブルです。主に手足や耳など末梢部分に起こることが多く、子供や女性によくみられます。また似た症状を持つ他の病気もあり、判断がしづらい肌のトラブルとして知られています。

この記事の監修ドクター

土佐清水病院 皮膚科宇井千穂先生 活性酸素とSODの研究による天然の治療薬を使い、アトピーを中心とした皮膚疾患を診ています。最近では美容皮膚科医として、美の研究も行い活躍しています。女医+(じょいぷらす)所属。

しもやけの原因と症状

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しもやけとは?できやすい部位、人、時期

名前は知ってはいるけど、「昔の肌トラブル」、「自分が住んでいる地域はそんなに寒くはないから関係ないだろう」などと思われがちなしもやけ。ところが現代の生活スタイルにはしもやけを引き起こす原因が多く潜んでおり、意外に身近な肌トラブルなのです。

しもやけとは、寒さのために血行が悪くなり起こる炎症です。別名凍瘡(とうそう)とも呼ばれ、赤い発疹や腫れが生じ、かゆみや痛みを伴うことが特徴です。寒い時期にみられることから、いわば冬の季節病のようなものといえるでしょう。主に手や足、耳たぶや鼻、頬などが生じやすい部位ですが、まれに膝、尻、ふとももにもできることがあるようです。

しもやけは暖かい地方と寒い地方とで多少の違いはありますが、全国どこでもみられます。幼稚園児や小学生など学童に多く、女の子のほうがややかかりやすい傾向にあるようですが、大人でも、体質的になりやすい人や水を使う職業の人にみられることがあります。一般的に過去の病気と思われがちな病気ですが、体は暖かくしていても、足元は夏のままの恰好だったせいで、足の指だけにしもやけを作ってしまう子供もいるようです。

また、しもやけは、冬から春先の、特に最低気温が5度前後で、昼と夜の気温差が大きくなると起こりやすくなります。さらに、冷えや寒さだけでなく、湿度にも関係しており、湿度が多いところでもしもやけになりやすいです。

しもやけが起こるメカニズム

部位によっても異なりますが、基本的に血液は動脈から出ていって体内組織の中を流れて、その後静脈へと流れていきます。また冷えると血管は、動脈と静脈ともに収縮する一方で、温まると細くなった血管は元に戻ろうとする働きを持っています。動脈はすみやかに戻りやすいのに比べ、静脈は元に戻りにくい性質があります。この時間差によって血液の循環が体内の組織に滞り手足や耳など末梢部分に栄養が届かなくなります。そのため、冬から春先にかけての外の気温が低くなっている時期は血液の流れが悪くなってしまいます。

例えば、寒いところから急に温かい場所に入るなど、急激な気温差を感じると、動脈と静脈に変化が起こります。まず温かい場所に入ると、体内で動脈と静脈の太さが太くなります。その後、どちらの血管も元の太さに戻ろうとしますが、動脈よりも静脈のほうが戻るスピードが遅いため、時間差が生じます。この時間差によって、部分的に血液の流れが悪くなり、炎症を引き起こすのです。この炎症は体の末端部分にあらわれると、ジンジンとするような痛かゆいしもやけの症状になります。

また、デザイン重視の細いパンプスやきゅうくつなブーツを長時間履き続けると、足の指先が圧迫されて血行が悪くなり、足の先に血が流れにくくなってしまいます。最近ブームであるジョギングなどのスポーツも、汗をかいたままでいると衣類が湿った状態となり肌が冷え、しもやけを引き起こす場合があります。

しもやけの症状

しもやけの症状は、大きく2つのタイプに分かれます。1つは患部が熟れた柿のように腫れる、「樽柿型」で、もうひとつは、赤い発疹となって現れる、「多形滲出性紅斑型(たけいしんしゅつせいこうはんがた)」です。樽柿型は手の先や足の先、鼻の先や耳たぶなどの末梢部分に起こり、幼児などの子供に多く、ゴムのように硬く腫れます。多形滲出性紅斑型は指や足の全体に起こり、大人の女性に多く、大きさはさまざまです。

しもやけの一般的な症状の最初はかゆみや腫れだけですが、症状が進んでくると、広範囲に腫れるようになります。普通は、暖かい場所に入るとかゆくうずいて、寒いところに出ると痛みを感じます。さらに酷くなると、皮膚が赤黒くなり、一部に潰瘍という、皮膚の欠損ができることもあります。その潰瘍を放っておくと、細菌感染を起こしてさらに悪化することがあります。こうなるまでに皮膚科での治療をオススメしますが、まず予防をしましょう。

予防するには先ほど説明した時期に、冷たい外気や水にさらされる部分を保温管理することが第一です。寒くなる前、秋の終わりごろから早めに手袋をはめ、靴下をはき、直接寒さにさらされないよう頃がけましょう。寒くなってからは、外出時には手袋をはめる、マフラーやマスクをしましょう。

また、肌を濡れたままにしておかないことや、水仕事をするときはゴム手袋を着用することも必要です。手などを濡れたままにしておくと、水分が蒸発するときに体温も奪われてしまって、しもやけになりやすくなります。そしてお湯や洗剤は皮膚の油分を損ない、荒れやすくなってしまいます。

さらに、しもやけの予防には、血行を良くする働きがある、ビタミンEの摂取も有効です。しかし、ビタミンEは熱に弱く酸化しやすいので植物油を使用したドレッシングをサラダなどにかけて食べると効果があります。

しもやけと似た症状・病気

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ひび・あかぎれ

ひびは皮膚の表面がカサカサと乾燥して、亀裂ができた状態です。乾燥した状態を放置しておくと、角質層の脂質や水分が奪われ、肌表面の溝に沿って亀裂が生じます。そのため水仕事のときなどには痛みを感じます。

また、それよりもさらに酷くなったものがあかぎれです。あかぎれはひびよりも亀裂が深く、肌表面にとどまらず、真皮層まで生じます。真皮層には血管があるため、真っ赤に腫れ、出血をともなうこともあるので、何もしてなくても痛みを感じます。

ひびやあかぎれの予防法として、ハンドクリームでこまめに保湿ケアをする、洗剤はなるべく直接触れないよう、ゴム手袋を装着することをおすすめします。できてしまったひびやあかぎれの対処法としては、ハンドクリームで油分や水分を補うケアだけでなく、血行促進に働くビタミンEを含む軟膏も有効です。

凍傷

凍傷は、しもやけと違ってマイナス4度以下の極寒の状況で発症し、皮膚組織が凍結する病気です。寒さによって血管が狭くなり血行量が減少するため、凍傷部の周辺組織もダメージを受けます。

凍傷の症状として、はじめは針などの鋭利なもので刺されたような感覚が起こります。そのあとしびれが起こり、症状が進行すると患部は感覚を失い始めます。軽度の凍傷ならば皮膚の感覚がなくなり、温めると痛むまでにとどまりますが、中度になると腫れが起こり、重度になると皮膚が黒く変色し、冷たく硬くなります。さらに症状が進むと患部が壊疽を起こし、患部の切断が必要となることもあります。

凍傷の予防には、体温を維持するため、手袋や帽子などの防寒装備をすることです。ただし、きつい衣類やブーツはかえって血行を悪くする恐れがあるので避けましょう。もし凍傷にかかった場合は、病院に着くまでの間、全身を暖かい毛布でくるみます。体温を維持するため、患部だけでなく全身の体温保持をすることが必要です。また、組織の損傷がひどくなるため、患部をこすったり、身体や患部を温めるためにストーブや電気毛布を使うことは避けましょう。

膠原病

膠原病とは、病名ではなく、いくつかの疾患をまとめた名前です。自己免疫の異常が多くみられ、自己免疫疾患の患者さんも多いため、自己免疫疾患とも言います。関節や筋肉に痛みやこわばりを来たす「リウマチ性疾患」、免疫に異常がみられる「自己免疫疾患」、細胞間の結合組織に異常を来たす「結合組織疾患」、これらの3つの病気が重なり合って起こります。多くは若い女性がかかりやすく、膠原病にかかると、紅斑、紫斑、水泡などが皮膚に見られます。かゆみが起こる場合もあるので、しもやけと似た症状があるとも言えますが、発症する原因は不明とされています。なかでも広範囲に症状が広がるシェーグレン症候群は、しもやけと違い、寒い時期以外でも発症します。

レイノー病

レイノー病とは、寒さでの刺激や精神的な緊張により、手足の末端の血流が悪くなり、手足の皮膚の色が白くなったり紫に変色したりする病気です。寒冷刺激や精神的ストレスで、四肢末端の小動脈に発作的に起こるけいれんが原因であり、症状は秋から冬にかけて多くみられ、しもやけと同じように冷たい感触やしびれ、痛みなどを伴うことがあります。

この病気は40歳前半の女性に多くみられます。治療は対症療法が基本で、軽い鎮静薬や、さまざまな種類の血管拡張薬が用いられます。重症の場合には交感神経切除術が行われます。また、抗ヒスタミン薬やカフェインは症状を悪化させるので注意しましょう。

クリオグロブリン血症

クリオグロブリン血症とは、体温が低くなり、血液が固まって血管を詰まらせてしまい、血管炎を引き起こす病気です。発症すると、典型的な症状として、内出血によるあざである紫斑、関節痛、手足のしびれや感覚の鈍さ、レイノー症状などがあります。さらに、慢性腎臓病などの腎臓の障害がおこります。原因不明で発症することもありますが、多発性骨髄腫などの血液疾患やC型肝炎、膠原病や悪性腫瘍が原因で発症することもあります。

血管炎を防ぐには、しもやけと同様、冷えや寒さを避けることが大切です。また、治療法として、C型肝炎など、原因となっている病気があれば、ステロイド薬などの免疫を抑える薬を使ってその治療を行い、重症の場合には、免疫抑制剤や血漿交換を行う場合もあります。

まとめ

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しもやけは命に関わるようなことではありませんが、日常的に大きな支障をきたします。特に足先のかゆみは靴を履いた状態では掻くこともできずイライラするでしょうし、顔や手にできると見た目も気になるでしょう。なるべく早くの予防、対処をおすすめします。

また、しもやけの日常生活対策は防寒や保湿など、簡単にできることも多いです。市販の薬の中でも、炎症を抑えることができるものもあります。ただし、1週間ほど塗っても赤みやかゆみが改善しないときは医療機関を受診してください。様々な肌トラブルと同じく、しもやけもこまめな対策が大切です。早めの予防と対策で快適な冬を過ごしましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年2月28日

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