「住宅ローン選び」で44%が後悔している。他人任せではダメ!

更新日:2021年12月1日 / 公開日:2021年12月1日

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住宅ローン比較サービス「モゲチェック」を運営するMFSは、「住宅ローン選びの後悔」に関するアンケート調査を、住宅ローンを借りた経験のある30歳以上60歳未満を対象に実施した。その結果、44%の人が住宅ローン選びで後悔していることが分かった。詳しく見ていこう。

【今週の住活トピック】
「住宅ローン選びの後悔」に関するアンケート調査結果を発表/MFS(モゲチェック)

44%が住宅ローン選びで後悔している!

この調査で、「住宅ローン選びで後悔していることはあるか」を聞いたところ、44.0%が「ある」と回答した。
次に、「住宅ローン選びで後悔していることは何か」を聞くと、「もっと金利の低い金融機関を選べば良かった」が最多の42.7%、次いで「違う金利タイプを選べば良かった」の29.1%、「不動産会社に言われるがままに選んでしまった」の22.5%が続いた。

ほかにも、返済期間やボーナス払い併用の有無など、後悔するポイントは実にさまざまということがよくわかる結果だ。

住宅ローン選びで後悔していること(出典/MFS「住宅ローン選びの後悔」に関するアンケート調査結果より転載)

住宅ローンは多種多様、ローンの組み方も人それぞれ

金融機関によって用意している住宅ローンは異なる。同じ金融機関でも複数の住宅ローンのタイプがあるし、同じ金利タイプのローンでも金融機関によって金利が異なるなど、実に多種多様だ。

例えば、年に2回金利が見直される「変動金利型」、当初の一定期間だけ金利が固定される「固定期間選択金利型」(固定3年、固定10年など)、全期間金利が固定される「全期間固定金利型」のタイプがある。これに加えて、「ネット専用」の場合と「店頭の窓口」の場合で金利が異なったり、金利を割り引く優遇金利にも「当初大きく引き下げる」タイプと「ずっと一定割合を引き下げる」タイプがあったりなど、複雑きわまりない。

また、返済中に適用される金利が変わる金利タイプのものでは、市場の金利が変わったり、優遇期間が終わった場合などに、適用される金利が変わって返済額が増えるということも起こる。そんなときに、別の金利タイプにすればよかったと後悔するかもしれない。住宅ローンの返済は長期にわたるので、返済中の変化についてもあらかじめ理解しておく必要がある。

さらに近年は、住宅ローンに必ず必要な団体信用生命保険(※)に疾病保障付きなどの保険の特約を付けるといったオプションも多い。保険料は金利に上乗せとなることが多いのだが、金利を下げたいからと言って特約を途中で解約することは、原則としてできない。住宅ローンを機に保険を考え直す人も多いので、このようなオプションについてもあらかじめ理解しておく必要がある。
(※)住宅ローンの返済中に借り入れた人が死亡、高度障害になったときに住宅ローンを清算する保険

住宅ローンの組み方もそれぞれ適した組み方がある。例えば返済期間については、最長35年間というのが一般的だが、1年単位で組めるので33年間でも29年間でもよいわけだ。さらに、ボーナス時にローンの一部を返済する組み方もできる。ボーナスを当てにしてボーナス返済の額を多くしたり、定年までに返済を終えようと短い返済期間で組んだり、毎月の返済額を減らそうと最長期間で組んだりといったことで、返済中にもっとよく考えればよかったと後悔した人もいたと、調査結果からうかがえる。

62%が不動産会社の紹介先の金融機関を選んでいる

このように、住宅ローンの種類や組み方は千差万別で、それぞれにメリットやデメリットがあり、違いをきちんと把握するのが大変な状況になっている。それならば、「不動産会社が提案する住宅ローンでよいのではないか」と思う人も多いのだろう。

調査結果を見ると、「不動産会社の紹介先の金融機関を選んだ」という人が62.0%もいる。ただし、「自分で選んだ」人よりも、不動産会社の紹介先を選んだ人の方が、後悔している度合いがやや高いという結果もある。

住宅ローンを借りる金融機関は「不動産会社の紹介先」か「自分で選んだ」か(出典/MFS「住宅ローン選びの後悔」に関するアンケート調査結果より転載)

「不動産会社が紹介する金融機関を選ぶ」メリットは、事前に金融機関が住宅の担保価値を評価することなどで、融資の審査が早く、借り入れの手続きがスムーズなことにある。場合によっては、提携ローンの金利優遇によって低金利なローンが用意されることもある。一方で、選べる住宅ローンが少ないデメリットもある。

逆に、自分で住宅ローンを探す場合は、様々な金融機関のローンを比較検討して、自分に最も適した金利や条件の住宅ローンを選ぶことができる。不動産会社に紹介された金融機関も選択肢のひとつになる。最終的に、紹介された金融機関の住宅ローンを選んだとしても、他人任せで選んだのと比較検討したうえで選んだのとでは、納得感は大違いだ。

また、不動産会社が提案する住宅ローンの組み方は、できるだけ多く借りられるように、金利タイプは低金利な変動型で、返済期間は最長の35年間の返済計画となることも多い。ところが、教育費などの支出が増えるので、金利上昇による返済額の増加を嫌う家庭もあれば、定年までのもっと短い期間で返済期間を設定したいという家庭もあるだろう。

不動産会社はパソコンで何通りもの資金計画を試算することができるので、希望条件を伝えて、複数の試算をしてもらうとよいだろう。重要なのは「他人任せ」ではなく、自分で住宅ローンに関する情報を集めて、違いを知っておくことだ。

返済後も住宅ローンのメンテナンスを忘れずに

返済中に住宅ローンで悩むことがあったら、金融機関に相談しよう。ボーナス返済の割合などは変えることができるし、繰り上げ返済で返済期間を短くすることもできる。別の金利タイプに切り替えられないか、別のローンに借り換えできないかなど、後悔することがあれば相談してみよう。

住宅ローンを選ぶ際に限らず、返済中のローンの見直しをする際にも、住宅ローン関する正しい知識が求められる。長期で返済する住宅ローンは、生活への影響が大きいだけに、最新の情報を収集したうえで、最適な組み方になっているかのメンテナンスを忘れないようにしてほしい。

●MFS(モゲチェック)「住宅ローン選びの後悔」に関するアンケート調査結果を発表
https://www.mortgagefss.jp/pressrelease/1497/
https://mogecheck.jp/articles/show/ArKz81lk4DoJq97oeQJV

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