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夜9時までに寝かせないとダメ!? 子供と睡眠について小児科医ママが伝えたい「本当の問題」

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目次

「子供は夜9時までに寝かせないと」と言われますが本当でしょうか?どうしても無理な場合、寝てくれない場合はどうしたらいいのでしょう。多くの親が頭を悩ませる子供の睡眠について、小児科医で母でもある森戸やすみ先生に教えてもらいました。

適切な就寝・睡眠時間は背景によりけり

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(photoAC)

子供は「夜9時までに寝るべき」というのは、昔から言われていることですね。私が子供の頃は、母に夜8時に寝るように言われていました。今考えれば、とても早い時間です。

適正な就寝時間についての考え方は、各文化圏(生活習慣)によって諸説あるようです。世界17か国で行われた調査によると、日本の子供の平均就床時間は21時17分、もっとも早寝なのはニュージーランドで19時28分、もっとも遅寝なのは香港で22時17分だったそうです。つまり、日本の子供が寝る時間はニュージーランドからみると遅く、香港からみると早いことになります。

さらに適切な睡眠時間となると、より判断が難しいでしょう。生後1か月の子供でも、睡眠時間が短い子は9時間程度、長い子は19時間程度と、非常に個人差があるからです。そして2歳くらいまでは午前中にも寝ますから、それほど睡眠リズムが整うわけでもありません。

あえて言うとしたら、乳幼児は昼寝を含めて10〜12時間くらいの睡眠時間が取れていればいいのではないでしょうか。保育園などでは、お昼寝を2時間程度します。ということは、自宅で夜8〜10時間程度の睡眠を自宅でとるというのが目安になりそうです。個人差もありますから、私はお子さんが午前中に眠そうではなく、元気にご機嫌よく過ごせていればいいと考えます。

現実的には21時就寝が難しい場合も多い

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(photoAC)

確かに、もしもお子さんを無理なく早く寝かせられるとしたら、お子さんはたっぷり睡眠がとれますし、保護者の方も趣味や家事、仕事などに時間をたっぷり使えるので、それはそれでいいと思います。

しかし、朝早く起こしても、日中にたくさん公園等で遊ばせても、昼寝をしすぎないようにしても、部屋を暗くしても、同じリズムにしても、入眠儀式を用意しても(寝る前に同じことを習慣的にすること)早く寝ない子は寝ません。

また、仕事の都合で夜19時15分に保育園にお迎えに行ったとしましょう。帰宅して19時半、夕食を作って食べて20時半前となり、そこからお風呂やスキンケア、歯磨きなどをしていたら、あっという間に21時を過ぎてしまうでしょう。それに子供は機械ではないですから、大好きな保護者のみなさんと遊んだり、絵本を読んだりなどの時間を必要としていることも多いと思います。

何度も挑戦して無理なのに「21時までに寝かせないと!」とイライラして怒ってしまったら、親子ともにしんどくなるかもしれません。それなら少しくらい遅くなっても、1日のトータルで睡眠時間を確保し、なるべく同じリズムになるようにしつつ、親子で笑顔で遊ぶ時間、または家事などの時間を設けてもいいのではないでしょうか。疲れている時や早く帰宅できた時に、可能な範囲で早く寝かせるという工夫もできるでしょうから。

よほど極端な寝不足でなければ大丈夫!

日本では長時間労働が普通であり、子育て中も時短勤務にできないことも多く(できたとしても評価で不利になることも多く)、本当はそこが問題です。

ニュージーランドのように19時半に寝かせるなんて、どの家庭でもですが、まして共働きでは難しいでしょう。保護者個人ではなく、社会の問題だといえます。将来的には日本も、もっと子育てに時間を使うことのできる社会になればいいなと思います。

一方、欧米人に比べてアジア人の睡眠時間は短い傾向にあるものの、日本人の平均寿命や平均余命は世界的にみても長いので、大人でも睡眠時間が極端に短くない限りは体を悪くするということはあまり考えられません。ですから、お子さんについても睡眠時間がよほど短いとか、しょっちゅう夜中まで外に連れ出すなどの極端なことをしなければ、健康や発達に支障はないと考えられます。

私は診察室でたくさんの保護者の方のお話を聞いていますが、ほとんど全ての保護者の方の子育ては十分に細やかです。それぞれに可能な範囲で規則正しく、早めに寝かしていれば大丈夫。就学前になれば保育園ではお昼寝時間を減らしますし、家庭でも昼寝をしなくなってくるので、そのぶん夜は早めからぐっすり眠る子が増えてくるでしょう。心配な場合は、小児科や子育て支援センターで相談してみてくださいね。

参照)森戸やすみ『小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK』(内外出版社)

この記事の執筆者 小児科専門医森戸やすみ 先生 東京生まれ。小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、現在は東京都谷中のどうかん山こどもクリニック院長。医療者と非医療者の架け橋となる記事や本の発表に意欲的に取り組んでいる。『子育てはだいたいで大丈夫 小児科医ママが今伝えたいこと! 』(内外出版社)、『祖父母手帳』(日本文芸社)など著書、監修多数。 ■どうかん山こどもクリニックHP ■Twitter

「森戸やすみ 先生」記事一覧はこちら⇒

(編集協力:大西まお)


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マイナビウーマン子育て

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