知らない人から「母乳で育ててるの?」と聞かれることも……祖父母世代との育児ギャップ

更新日:2022年5月9日 / 公開日:2022年5月9日

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子育てに限らず、あらゆる常識や知識も価値観は、時代によって変わっていくもの。だから、祖父母世代と親世代では全く違ったりします。それぞれの意見がぶつかったときは一体どうしたら……⁉︎

「母乳で育てているの?」

(photoAC)

子育て中、祖父母世代とのギャップを感じたことのある親御さんは多いのではないでしょうか。例えば、全く知らない年配の方から「母乳で育てているの?」と個人的なことを聞かれたりするのはよくあるようですが、今の親世代の方は驚くと思います。

また、日中に子供を連れていれば「もっと日が暮れてからのほうが涼しくていい」などとアドバイスをされることも。こういったアドバイスは人によって違うので、今度は夕方に子供を連れていると別の方から「もっと日中の暖かい時間に連れて歩いたほうがいい」などと言われることもあります。場合によっては「連れて歩くのはもっと大きくなってからにしなさい」などと命令口調で言われることもあり、やはり困惑していまいますね。少し前には幼児を連れた女性が、スーパーのお惣菜売り場で高齢男性に「母親ならポテトサラダくらい自分で作ったらどうだ」と言われたというエピソードがSNSで話題になりました。

さらには「熱が出たらしっかり温めないと」「抱きぐせがつくからあまり抱っこしないほうがいい」などと、医学的に間違ったアドバイスをされることもあるでしょう。おまけに昔は存在しなかったもの……例えば車のチャイルドシート、ハーネス、スマートフォンなどを使用すること自体を否定されてしまうことも。

昔と今とでは常識もマナーも大きく違いますし、新しくさまざまなことがわかっているので、こういった問題は起こりやすいのです。

問題は、身内の祖父母世代の場合

親世代からするとおかしなアドバイスをしてくる人が、通りすがりの人であれば、不愉快だとは思いますが、まだスルーしたり逃げたりできる分だけいいかもしれません。問題は、身内の祖父母世代から変な意見をぶつけられた時にどう対処するか、です。

子供をかわいがってくれる相手なら、あまり真っ向から否定して揉めないほうがいいですし、まずはやんわりと最近の子育て事情を伝えたり、それが医師や保育士、子育て支援センターなどで教わったものだと言ってみるといいかもしれません。

また、最近の子育てを知ってもらえるような本をプレゼントするのもおすすめです。以前、私は『祖父母手帳ー孫育てでもう迷わない!祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう?』という本を監修しました。祖父母世代と親世代が仲良く協力し合えるようにと作られた本なので、ぜひ一度見てみてください。

そうして、いろいろと工夫しても難しい場合は、いったん距離をおくのもいいでしょう。大変な時に無理に会うのではなく、たまに余裕のある時に会えば、問題も起こりにくいと思います。距離感を大事にして、うまく付き合えるといいですね。

参照)森戸やすみ『子育てはだいたいで大丈夫』(内外出版社)

この記事の執筆者 小児科専門医森戸やすみ 先生 東京生まれ。小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児特定集中治療室)などを経て、現在は東京都谷中のどうかん山こどもクリニック院長。医療者と非医療者の架け橋となる記事や本の発表に意欲的に取り組んでいる。『子育てはだいたいで大丈夫 小児科医ママが今伝えたいこと! 』(内外出版社)、『祖父母手帳』(日本文芸社)など著書、監修多数。 ■どうかん山こどもクリニックHP ■Twitter

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(編集協力:大西まお)


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