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【医師監修】子供の鼻づまりをやわらげる! 家庭でできる3つのケア方法

目次

自分では鼻をかめない赤ちゃんや幼い子供の鼻づまりは、苦しそうで、見守るママもつらいものですね。乳幼児の鼻腔(びくう。空気の通り道)はとても狭く、そのうえ鼻粘膜は刺激に敏感なため、鼻水・鼻づまりが起こりやすいのです。早めの受診が原則ですが、ママが家庭でできるケアの方法もありますから、気軽に取り入れてみてください。

この記事の監修ドクター

ほしこどもおとなクリニック院長星 礼一 先生 埼玉医科大学医学部卒業。天心堂へつぎ病院小児科(大分県)、埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター新生児部門等を経て、現在ほしこどもおとなクリニック院長。

そもそも鼻づまりの原因は?

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子供の鼻づまりの原因は、大きく2つに分けられます。1つは、花粉や埃、ウイルスや細菌、冷たい空気といった「外からの異物の侵入や刺激」によるもの。2つ目は、「鼻の構造」そのものに問題があって、鼻づまりが起こっているケースです。子供の鼻づまりはなぜ起こるのか、少し詳しくみていきましょう。

鼻水・鼻づまりは防御機能

気温の変化や埃などの一時的な刺激によるもの

「朝の冷気を吸った途端、くしゃみと鼻水が出てきた」「部屋の掃除で埃を払ったら、鼻がむずむずして鼻水が止まらなくなった」――そんな経験は誰にもあるでしょう。

鼻水には、鼻から吸い込んだ外気の温度・湿度を調節したり、外から侵入した異物をからめ取って排除したりする役割があり、これは体の防御反応です。

鼻水は、健康な状態でも、1日に1.5~2L程度は分泌されていますが[*1]、大半は自然に蒸発したり、鼻腔からのどを経て胃へと送りこまれたりするため、鼻腔を塞いでしまうことはありません。ところが、赤ちゃんや子供の鼻の中は大人に比べもともと狭く、少々の鼻水でも鼻通りが悪くなります。

なお、粘膜の下の毛細血管が外からの刺激によって拡張し、粘膜が腫れることで起こる鼻づまりも、鼻水と同様、異物や刺激から体を守る防御反応の1つです。

急性鼻炎、急性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などの病気によるもの

一過性の刺激による鼻水・鼻づまりであれば、部屋を暖かくしたり、換気をしたりして様子を見るうちに治まってしまいますが、症状がだんだんひどくなるときは、病気にかかっている可能性があります。

中でも多いのは、かぜをひいたときに起こる「急性鼻炎」です。かぜの80~90%はさまざまなウイルスの感染が原因で[*2]、乳幼児期は何度もかぜをひきながら、病源体に対する免疫を獲得していく時期です。小学校に入学するころにようやく、大人に近いレベルにまで免疫がつきます。

また、かぜの後などに、鼻腔から副鼻腔へと細菌感染が広がると、黄色いドロドロとした鼻汁が出る「急性副鼻腔炎」が起こることがあります。

なお、かぜは通常、せきや発熱など、鼻水・鼻づまり以外の症状を伴いますが、さらさらとした水っぽい鼻水が長く続く場合は、埃やダニ、花粉などに対するアレルギーが原因である可能性もあります。

「鼻のつくり」が原因の場合も

アデノイド肥大症

子どもは3歳ごろになると、鼻の奥にある咽頭扁桃(アデノイド)という組織が腫れてくることがあり、これを「アデノイド肥大症」といいます。

この病気になると、鼻がつまって呼吸しづらくなり、口呼吸となったりいびきをかいたりします。アデノイドは、6歳ごろに最大となり、それ以降になると自然に小さくなりますが、アデノイドによりひどい鼻づまりや睡眠時無呼吸、中耳炎、副鼻腔炎などが起きている場合は手術が必要になることがあります。

鼻中隔のゆがみ(鼻中隔彎曲症)

鼻の左右を仕切っている壁を「鼻中隔」といい、ここがゆがみが鼻づまりの原因になることもあります。鼻中隔は軟骨と骨で構成されていますが、成長する際の軟骨と骨の成長具合の違いにより、ゆがみが起こります。

実は鼻中隔は子供で70%、大人では90%と多くの人でゆがんでいるとされています。ゆがんでいても鼻の症状がないようであれば問題ありません。症状が改善しない場合は、鼻中隔の発育が終わる思春期以降に手術を行うこともあります[*3]。

鼻茸

急性・慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などがきっかけとなって、鼻の粘膜の一部が膨らんで、「鼻茸(はなたけ)」と呼ばれるポリープができることがあります。子供にはあまり多くありませんが、鼻茸の切除手術を行うこともあります。

まずは受診が大切。ほか、家庭でもできる子供の鼻づまり対策

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鼻水・鼻づまりは、かぜのひきはじめの症状であることも多いものです。とはいえ、症状があまりひどくなく様子を見たいときもあれば、すぐには受診できないこともあるでしょう。そんなときは、家庭で手軽にできる3つのケア方法を試してみてください。

① 鼻水を取り除く

鼻水を放置しておくと、うまく息ができず苦しいうえに、粘膜に炎症が起こったり、耳のほうへ病源体が広がり中耳炎の原因にもなります。鼻をかめない赤ちゃんの鼻水は、ママがこまめに取り除いてあげましょう。

家庭で使える吸引器には、スポイトから電動式までさまざまなタイプが市販されています。使いやすいものを選び、鼻の粘膜を傷つけないように、やさしく吸引しましょう。

まだうまく鼻をかめない幼児には、ママが正しい方法を教えてあげてください。やり方は、 ①まず大きく息を吸う ②片方の鼻の穴を指で押さえて、もう片方の鼻から息と一緒に鼻水を出す ③再び息を吸って反対側も同様に行う

――の順番です。無理に強くかんだり、鼻水をすすったりするのは禁物です。

②ホットタオルを当てて温かい蒸気を送る

鼻づまりは、鼻粘膜がうっ血して腫れ、空気が通りにくくなっている状態です。鼻を温めると血流がよくなり、うっ血が治まって鼻通りがよくなります。

おすすめの方法が、ホットタオルを使った温熱療法です。濡らしたタオルを電子レンジで温め、それを子供の鼻に当てて、温かい蒸気を吸わせてあげましょう。ホットタオルには保湿効果もあり、温熱・保湿のダブル効果で鼻通りをよくします。

③加湿器の使用や就寝時のマスクで乾燥を防ぐ

室内が乾燥していると、鼻の粘膜も乾いて傷つきやすくなります。加湿器を適切に使用したり、寝るときにマスクを着用したりすると、鼻粘膜の乾燥を防ぐことができます。

とくに空気が乾燥する冬には、かぜやインフルエンザの予防のためにも適度な湿度を保つよう心がけましょう。

子供の鼻づまりがつらい4つの理由

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子供の鼻づまりは症状がつらいだけでなく、赤ちゃんの場合はうまく母乳やミルクが飲めなくなったり、睡眠障害、中耳炎、鼻周囲の肌荒れといった症状も引き起こすことがあり、要注意です。

①母乳やミルクを飲めなくなる

赤ちゃんは通常、鼻で呼吸をしていますが、それは母乳やミルクを飲みながら息をするためです。鼻がつまると口で呼吸をしなければならず、息苦しさから機嫌が悪くなったり、母乳やミルクが飲めなくなって栄養がうまく摂れなくなることがあります。

②よく眠れなくなる

睡眠への影響も、大人より深刻です。鼻づまりがあると、夜よく眠れなくなったり、夜中に度々目が覚めたりするようになります。

成長期の子供にとって、質のよい睡眠を、規則正しく取ることは、とても大切です。昼間、子供が眠そうにしているときは、鼻づまりが原因になっていないか、夜間の様子をよく観察してみましょう。

③中耳炎を引き起こすこともある

鼻の奥の鼻咽腔には、耳の奥の中耳へと続く「耳管」の入り口があります。つまり、鼻と耳はつながっているのです。子供の耳管は大人に比べて短くて水平なので、鼻水をすすると、それが耳の近くまで簡単に到達してしまいます。

鼻水にはウイルスや細菌などの病原体が含まれていることが多く、それが中耳炎の原因になるため、すすらないように注意しましょう。

また、耳管の入り口付近には、リンパ組織のアデノイドがあります。アデノイド肥大症になると耳管が塞がってしまい、中耳炎が起こることがあります。

④鼻の周辺の皮膚が荒れてしまう

赤ちゃんや幼児のお肌は、刺激に弱くデリケート。何度も鼻をかむと鼻の下が赤くなって、かゆみや痛みが出ることがあります。

そんなときは、荒れた部分にワセリンをうすく塗り、皮膚のバリア機能を補いましょう。綿棒を使って、鼻の入り口にもワセリンを塗ってあげると、埃や花粉など異物の侵入も防げます。

まとめ

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子供の鼻水・鼻づまりは、日常、よく見られる症状です。ママのケアで改善しない場合は、早めに耳鼻咽喉科または小児科を受診して、症状が軽いうちに治すようにしましょう。室内を適度な温度・湿度に保つなど、予防対策も大切です。

(文:吉村直子/毎日新聞出版MMJ編集部、監修:星 礼一 先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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