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自分で選べる子に育つ! 子どもの自己決定力を伸ばすコツとおすすめ育児本4冊

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目次

子育て雑誌「AERA with Kids」元編集長・江口裕子さんがベストセラー&名作の子育て本を100冊厳選。数々の取材で学んだ知識を1冊にまとめました。子育てするうえで知っておきたい「子育ての基本」や「新しい教育観」を『子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』(ワニブックス)からご紹介します。

『「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』のほかの記事はこちら

小さなことでもあえて「自分で選ばせる」→「自己決定力」が育つ

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選ぶ力は自立の第一歩

今まで十数年間子育ての取材をしてきた中で、私自身が最も大切にしたい、と思ったベストワンがこれです。

子どもに自分で選ぶ力、「自己決定力」をつけさせること。

親や先生から指示されなくても自分でやるべきこと、やりたいことが選べる。あえて大変な道も選べるし、周りと反対の道も選べる。誰も正解がわからない世の中だからこそ、「自己決定力」がある子どもを育てたいと思います。

ではその力はどうしたら身につくのでしょうか。

多くの本で提案されていることがありました。それは、子どもが小さいうちから「選ぶ練習」をさせることです。つまり、親が選ぶ前に子どもに選ばせる。

単純なことですが、親自身がこれを意識しておかないと、つい「あれやりなさい、これやりなさい」と先回りして言ってしまいがち。学校に行っても指示だらけ。結果、子どもは「親や先生から指示されたものをやる」習慣が染みついてしまうのです。

まずは二つから選ばせる

『92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て』の著者、大川繁子さんが主任保育士を務める栃木県にある認可保育園では、1歳児から「選ぶ練習」を徹底的にしているそう。

「おしぼり、どっち使う?」「牛乳とお茶、どっち飲む?」。散歩に行くか行かないかも本人が決める。

小さな子どもになぜそこまでさせるのか?

この園では個々の自立を目指す、モンテッソーリ教育を採り入れていることもありますが、戦争を体験した大川先生の信念によるところも大きいのです。

大人の言うことをよく聞く優等生だったために、“ひと一倍熱心な軍国少女” だったという大川先生。終戦を経て「洗脳」が解けた時に自分自身がやってきたことに絶望。そして、教育の恐ろしさを痛感します。そこで、保育をやるうえで、このように決意するのです。

つまり、園でやっている「選ぶ練習」は、「自分で考え、決める力」を育むためのもの。これは、保育園でなくても家庭でもできることですね。

子どもを自分から動かすテク

YouTube やTwitter などでの発信がママたちに大人気のカリスマ保育士、てぃ先生は、著書『子育てで困ったら、これやってみ!』の中で、着替えるのを嫌がる子どもに、このようなテクニックを紹介しています。

一見、遠回りのようですが、このワンプロセスをはさむと、たいていの子は喜んで着替えるので、結局は早く終わることが多いそう。

子どもはもともと「選ぶ」ことが大好き。この場合は、自分の服でなく、「ママの服を選んであげた」ことで自信がつき、やる気が湧いてくるのでしょう。子どもの心を知り尽くしたてぃ先生ならではのテクニックです。

『子育てで困ったら、これやってみ!』試し読みはこちら

目標や進路も子どもに決めさせる

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親がやることを押し付けるのではなく、子ども自身に選ばせることは「主体性」をつけることにもつながります。

単なる高学歴のエリートではなく、「主体的に動いている優秀な学生、生きいきと自己実現しているリーダーたち」の子どもの頃の育てられ方を分析したのが『一流の育て方』です。アンケートやインタビューの結果、多くの家庭で重視していたのは「子どもに決めさせる」ということでした。例えば、このようなことです。

「自分で目標を設定させる」「選択肢を示し、最終選択は子どもに任せる」

アドバイスは与えても、最後は子ども自身に選ばせているのです。

しかし、著者のムーギー・キムさんも指摘している通り、口では「主体性が大事だ」と言いながら、実際は正反対で、子どもに口やかましく言っている家庭も多いのが実情。就職する段階になって「好きなものを選びなさい」と言われても、すぐに選べるものではありません。だからこそ重要なのが、毎日の「選ぶ練習」なのです。

『自律する子の育て方』は、公立校の「当たり前」を覆し、全国的に注目される学校づくりを行った元麹町中の工藤勇一先生と脳神経学者の青砥瑞(あおとみずと)人と 先生の共著。この本の中で、子どもの自己決定を促す魔法のような言葉があると紹介されています。

何かトラブルが起こった時、このように疑問形で問いかけるとよいそう。いずれも、自分で考え、何をやるかを子どもに選ばせる(自己決定させる)言葉です。

ワンポイントアドバイス

親が決めてしまった方がラクだし、早い。だからこそ意識して子どもに決めさせましょう。

紹介した4冊

『92歳の現役保育士が伝えたい 親子で幸せになる子育て』(大川繁子/実務教育出版/ 2019(出版年:以下同))子どもが本来持っている力をどうやって伸ばすか。ありのままを認めることの大切さを再認識。経験豊かな大川先生の優しい語り口に癒やされる一冊。

『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士 てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』(てぃ先生/ダイヤモンド社/ 2020)子どもの「困った」行動に、てぃ先生が今までの経験を元にした対応法を伝授。どれも試したくなるものばかり。第2弾の『子育て○×図鑑』も。

『一流の育て方ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ミセス・パンプキン、ムーギー・キム/ダイヤモンド社/ 2016)息子と母親の共著。いわゆる「学力エリート」ではない「成功している人」はどんな教育を受けてきたのかを探る。勉強法やしつけのヒントも。

『最新の脳研究でわかった! 自律する子の育て方』(工藤勇一、青砥瑞人/SB新書/2021)教育改革者として有名な元麹町中の工藤校長と脳神経科学の分野で活躍する青砥さん。話題の二人がタッグを組んで、日本の学校教育を問い直す。自発性を伸ばす環境づくりがスパッとわかる。

江口裕子『「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』(ワニブックス)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

『「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』のほかの記事はこちら

<関連リンク>・【伝え方のお悩み】子どもに今日何したか聞きたい『カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』

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子どもに「呪いの言葉」かけてない!? 育児の悩みは「声かけの言い換え」で解決!!『子育て言い換え事典』

『「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』では、ほかにもママやパパに役立つ育児法などが紹介されています。ぜひ、書籍でもお楽しみください。

書籍『「AERA with Kids」 元編集長が選ぶ子育て本ベストセラー100冊の「これスゴイ」を1冊にまとめた本』について

子育てのポイントがこの1冊で丸わかり!

子育て雑誌「AERA with Kids」元編集長が幼児・小学生を持つ親に向けた子育て本のベストセラー、名作の中から100冊を厳選しました。

絶対押さえておきたい「子育ての基本」や「新しい教育観」をキーワードに沿って紹介されています。自分の抱えている育児の悩みを解決できる本を探す際の索引としても使える、パパママ必携の一冊です。

江口裕子さんのプロフィール

編集者。「AERA with Kids」元編集長。1970年、埼玉県生まれ。浦和第一女子高等学校、日本女子大学文学部卒業。「自分の興味と仕事をリンクさせる」をモットーに、株式会社オレンジページで生活実用誌、転職した株式会社アスコムでは学習、健康系の雑誌、書籍等を数多く担当。2007年に娘が生まれたことにより、子育てや教育にいっそう興味が湧き、2009年から「AERA with Kids」(朝日新聞出版)の編集にフリーランスとして携わる。2018 年から編集長を務め、誌面だけでなく、イベントやインスタグラムを通じたファン拡大につなげる。取材した教育者、経営者、起業家等の数は700人以上。2021年に独立し、エディットプラン合同会社を設立。企業のPR活動、出版プロデュースなども行っている。


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この記事のライター

マイナビウーマン子育て

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