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【医師監修】 黄色のおりものが出た⁉ 4つの原因と対処方法

目次

通常、ほとんどの時期のおりものは無色ですが、まれに「色がついている?」と気になることがあります。いつもと違っていることに気づいたら、その気づきをむだにしないよう対処しましょう。この記事では、おりものが「普段より黄色い」と気づいたときの主な原因と対処方法をまとめました。

この記事の監修ドクター 矢追正幸先生 矢追医院(東京都足立区)院長、 獨協大学さいたま医療センター産婦人科講師 土日も平日と同じ診療が受けられるクリニック(婦人科・皮膚科・美容皮膚科・女性性感染症内科・女性泌尿器科)で、仕事や子育てなどで多忙な女性の美容と健康づくりをサポートしている。 http://www.yaoi.org

そもそも正常なおりものって?

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おりものとは、腟や子宮、子宮頸管などから出ている分泌物のことで、個人差はありますが、心身の調子などに特に変化がなければ、透明〜白っぽい液体となっています。

子宮頸管から分泌されるおりものは月経周期によって質(分泌液の粘度など)が変化し、排卵の時期には精子が子宮に到達し、妊娠するのを助ける役割も担います。

また、おりものの分泌は、卵巣から分泌される女性ホルモンの影響を大きく受けるので、おりものの変化は、女性の健やかさをチェックする目安にもなります。

正常なおりものの状態とは

健康なときに、生理的に分泌されるおりものの量や質には個人差があり、おりものの量は月経周期のほか、妊娠や性的興奮(セックス)などの影響で増えることもあります。

月経周期とおりものの分泌量の関係を見ると、多くの場合月経2、3日後から出始め、徐々に増えて排卵期にピークを迎え、それを過ぎると徐々に減り、月経直前にもっとも少なくなります。

また、質も月経周期とともに変化し、排卵日が近づくとサラサラしてくるものの、排卵が起こると粘り気が出て、排卵期を過ぎると白く濁ってくるとされています。

「色のついたおりもの」で可能性がある病気

婦人科の外来では、「増える」「臭い」「色や質の変わった」などのおりものの異変とそれにともなう不快感はよく訴えのある症状で、原因の9割以上を「細菌性腟症」「外陰腟カンジダ症」「腟トリコモナス症」の3つが占めるとされます。

これらの病気では、特徴的なおりものの色の変化が見られることがあるので、色の変化は病気のサインのひとつだといえます。

ただし、下着などについたおりものの色だけでは、おりものがどこから出たものか、病気によるものかを判断することはできません。見え方は照明などの環境、下着の色などで変わるでしょう。そして、おりものがいつもと違う原因はひとつとは限らず、ひとりの人に、いくつかの原因が同時にあることも少なくないのです。そのため医師も「おりものの色」だけで病気の診断をすることはありません。

次に、おりものが「普段より黄色い!?」と気づくような可能性があるおもな病気について紹介しますが、いずれの場合も婦人科で診察を受けて原因をつきとめ、原因別の治療やケアが必要です。

多く見られる腟炎

腟の中の炎症にはさまざまな原因があり、原因によって診断や治療が異なる病気として扱われますが、ほとんどのケースで共通していることは、何らかの原因による腟の自浄作用の低下とともに起こるという点です。

健康なとき、腟の中には「乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)」という常在菌がいて、病原菌などが嫌う「酸性の環境」を整えています。しかし病原菌などの勢いが「乳酸桿菌」に勝ると、自浄作用が間に合わず、おりものの異常につながるのです。

腟の炎症は、放っておくと子宮頸管炎や卵管や卵巣の炎症、子宮内膜炎などに進むことがあり、妊娠中の女性の場合は妊娠経過などに影響があることもあります。

また、腟炎は不正性器出血をともなうことも少なくないため、おりものは血液が混ざり、黄色以外に見える場合もあります。

・細菌性腟症

非特異性腟炎ともいい、腟の自浄作用を果たしている常在菌(乳酸桿菌)とは異なるいくつかの細菌が異常増殖して起こります。腟炎の中でもっとも頻度が高く、幅広い年代の女性に見られる病気で、多くは灰色〜黄色のおりものが見られるとされます。

・外陰(がいいん)腟カンジダ症

腟炎や外陰炎を引き起こす性感染症で、腟炎の中では細菌性腟症の次に多い疾患です。

誘因(抗菌薬の服用や、妊娠、病気やその治療などによる体力・免疫力の低下、腟の自浄作用低下など)がなければ発症しにくい日和見(ひよりみ)感染症の側面をもっています。多くは白〜黄色のおりものが見られるとされますが、免疫低下時に発生しやすいことから、何らかの出血があるとまた変わって見え、「黄緑っぽい」などと感じる場合もないとはいえません。

また、悪臭をともなうこともあります。

・萎縮(いしゅく)性腟炎

女性ホルモンの減少が影響し、腟の自浄作用が衰えた結果、病原菌が増殖して起こる炎症で、「細菌性腟症」をともなって白〜黄色のおりものが見られることが多いとされます。萎縮性腟炎、は閉経後だけでなく、出産後しばらくの間や授乳期など卵巣機能が低下しているときにも起こり、黄色のおりものが見られることがあります。

腟トリコモナス症

トリコモナス原虫の感染によって起こる腟炎の腟トリコモナス症は、セックス以外にも下着やタオル、便器、浴槽などを共有することで感染リスクが生じるとされている感染症です。一般的に、強い異臭を放つ泡状の黄緑色のおりものが確認されることが多く、色は少量の出血が混じり茶色く見えることもあります。トリコモナス症の感染は、他の器官・臓器にも広がることもあり、注意が必要です。

その他の性感染症

上記以外の性感染症でも普段と比べ、おりものの色に変化が見られることがあります。

とくに「クラミジア感染症」と「淋菌感染症」はどちらも自覚症状がとぼしいことも多い病気で、見つかりにくく、ふたつの病気に同時に感染しているケースもしばしば見られています。

そしていずれの病気も、放置するとほかの病気などに進んでしまうことがあるので、おりものが「普段より黄色い」と気づいたら婦人科を受診して原因を確かめるのが安心です。

・クラミジア感染症

クラミジア・トラコマチスを病原体とした性感染症で、若い男女での感染者が増加しています。おりものの変化などの自覚症状が少ないものの、淋菌感染症と重複感染していると、膿のような黄色のおりものが見られることがあるようです。

子宮頸管の粘膜の炎症(子宮頸管炎)をともなっている場合が多く、放っておくと女性では不妊症や異所性妊娠(子宮外妊娠)の原因になることがあり、さらに卵管炎や骨盤内や上腹部(肝臓周囲)の炎症性の病気などのリスクも生じます。

・淋菌感染症

淋菌を病原体とした性感染症で、こちらも若年層での感染者数が増加しています。悪臭がするおりものの量が増え、不正性器出血をともなうこともあり、膿のような黄色〜茶色が見られることがありますが、症状を軽く感じるケースが多いので放置されがちです。

クラミジア感染症と重複感染していることもあるうえ、クラミジア感染症と同様に卵管炎や骨盤内や上腹部(肝臓周囲)の炎症性の病気などに進んでしまうこともあります。

病気以外でも「黄色いおりもの」が出る?

下着などについたおりものが乾燥すると白っぽく見えたり、黄ばんで見えることがあります。また、病気でなくてもおりものに変化が起こる可能性があるケースを次項で紹介します。

病気以外で考えられること

ひんぱんに腟洗浄をおこなったり、外陰部を刺激の強い石けんを使って洗いすぎたり、ストレスや体調不良から免疫力が低下するなどして、腟の中がアルカリ性に傾くといった環境変化が起きると、おりものの量や質、色などに変化が見られることがあります。

また、下着の中でも通気性の悪いものや締めつけの強いものは、蒸れなどで病原菌の繁殖しやすい環境となり、おりものの異常をまねいてしまう可能性があります。

まとめ

おりものの色の変化の原因は実に多様です。「おりものが普段より黄色い⁈」と気づけたのは、日頃から無意識のうちにも健康を心がけて生活している女性だからこそ。婦人科を受診して、原因をつきとめましょう。そして、普段のセルフケアについても主治医からアドバイスをもらい、ケア&健康づくりを!

(文・構成:下平貴子/日本医療企画、監修:矢追正幸先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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