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【医師監修】マイコプラズマ肺炎に効く薬って? 子どもの症状とケア方法

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目次

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マイコプラズマ肺炎は小児に多い病気ですが、薬で治すことができます。詳しくみていきましょう。

この記事の監修ドクター

北浜こどもクリニック北浜 直 先生 医療機関併設型の病児保育やインフルエンザ等の予防接種、育児相談などお気軽にご相談下さい。 http://www.kitahama-kidsclinic.jp/

マイコプラズマは「薬」で治す!

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子どもが、マイコプラズマに感染したら肺炎の恐れもあることから、心配になる親も多いでしょう。しかしそんなイメージに反して、マイコプラズマは薬で治すことができます。まずは、マイコプラズマ感染症について説明します。

マイコプラズマ感染症とは?

マイコプラズマ感染症とは、「マイコプラズマ・ニューモニエ」という病原体の感染によって引き起こされる病気で、発症者の80%が成人未満です。なかでも乳幼児(0歳から4歳)の発症が40%前後を占め、5〜9歳の発症も30%前後ということで子どもに多い感染症です。

飛沫感染・接触感染するので、保育園や幼稚園でマイコプラズマをもらってくることもあります。特に小さい子どもの場合には、さまざまな物や体を口に運んだり、よだれが垂れたりしますので、感染しやすい条件を備えているでしょう。マイコプラズマ感染症には一部の抗生物質が有効です。

「マイコプラズマ感染=入院」ではない

以下の症状があれば、マイコプラズマ感染による肺炎の恐れがあるため、速やかに子供を病院へ連れていきましょう。

・およそ38℃の発熱 ・コホコホ、といった乾いた咳 ・咳のしつこく出る ・風邪っぽいけれどタンや鼻汁はほとんど出ない

マイコプラズマ感染症になったら「即入院」というイメージもあるかもしれませんが、実際には外来治療で済むことがほとんどです。外来での診察と経過観察、薬の処方によって治すことができます。処方された薬は、決められたタイミングで、決められた量をしっかり飲んでください。また、体調が劇的に改善するようなことがあっても、医師の許可なしに薬を中断しないようにしましょう。

マイコプラズマのお薬①マクロライド系抗菌薬

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それでは具体的に、マイコプラズマ感染症で処方される薬を知っていきましょう。マイコプラズマ感染症の薬による治療は、マイコプラズマに効果が期待できる「マクロライド系の抗菌薬」がメインとなります。

マクロライド系抗菌薬とは?

マクロライド系抗菌薬にはいくつかの種類がありますが、共通しているのは「タンパク質合成をブロックすることで病原体(細菌)の増殖を抑える効果がある」ということです。幅広い細菌に対して効果が期待できるため、様々な場面で利用されています。マイコプラズマのみならず、腹鼻腔炎、中耳炎、クラミジアなどの性感染症、ピロリ菌、気管支炎の治療でも使われる薬です。なお、インフルエンザなどのウイルス性感染症に対しても処方されることがありますが、これは二次感染を防ぐためで、ウィルスに対する効果を狙ったものではありません。したがって医師の診察や許可なく「熱が出たらとりあえず抗生物質」という飲み方は避けましょう。

マクロライド系抗菌薬については、日本マイコプラズマ学会も「マイコプラズマ肺炎治療薬の第1選択肢」として推奨しています。(*)投薬から2〜3日でおおよそ熱が引くとされていますので、病院を受診して、医師から処方してもらってください。

(*「肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針」日本マイコプラズマ学会 http://square.umin.ac.jp/jsm/shisin.pdf)

クラリス・クラリシッド

錠剤ほか、ドライシロップの形で処方されます。小さな子どもの場合には、シロップで処方されることが多いようです。ただし、もともと苦味のあるお薬ですので、シロップの状態でも飲みたがらないケースも考えられます。そんな時はジュースやスポーツ飲料で飲ませたくなるかもしれませんが、組み合わせによっては、苦味が倍増してしまいます。基本的には水で(シロップの場合は水で溶いて)飲ませることがベストです。服用期間が10日程度と長めですが、しっかり飲ませるようにしてください。なお、子どもが喘息の薬などを飲んでいる場合には、事前に医師へ知らせてください。

ジスロマック

飲み合わせは、クラリス・クラリシッドよりも心配が少ないお薬です。薬の種類も、クラリス・クラリシッドより豊富で、小児用に「細粒」「カプセル」の2つが用意されています。なお、ジュースやスポーツ飲料で飲ませるとさらに苦くなることがありますのでご注意ください。味を感じなくて済むので、小さい子どもの場合は「カプセル」が良いでしょう。

なお、ジスロマックの副作用としては、発熱、発疹、湿疹、目の充血などがあります。乳児の場合は下痢を起こすケースがありますが、ひどい状態でない場合はあまり心配ありません。脱水症状に注意して、きちんと水分を摂らせてあげてください。

「耐性」ができて薬が効かない?

抗菌薬の場合、病原体が耐性を得てしまい「効かなくなる」という恐れが常にあります。これまでに、マクロライド系の薬を飲んだことがない場合には、耐性率は50%以下です。しかし、マクロライド系の薬を飲んだことがあり、なおかつ投薬が効かない場合には、耐性率が90%以上にまで跳ね上がります。特に「子供のおよそ90%は、すでにマクロライド系抗菌薬の効果がない」と指摘する専門家もいます。

国立感染症研究所の報告(*)によりますと、2011年の段階で「マクロライド(ML)耐性菌」の出現に対して、注意喚起がなされています。先ほど「医師の指示無く、抗生物質をむやみに飲むことは避けるべき」とお話ししましたが、いざマイコプラズマ肺炎にかかった時に、しっかりと治療効果が見込めるためにも、ぜひとも守っていただきたいと思います。

(*「小児におけるマクロライド高度耐性・肺炎マイコプラズマの大流行」国立感染症研究所 http://idsc.nih.go.jp/iasr/32/381/pr3814.html)

マイコプラズマのお薬②その他の薬

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次に、マクロライド系が効かない場合に検討されるお薬や、咳がひどい時、肺炎が重症化したときに使用される薬を確認していきましょう。

マクロライド系が効かない場合のお薬

マクロライド系抗菌薬に効果が認められず、耐性菌であると判断される場合には「ニューキノロン系」「テトラサイクリン系」の抗菌薬が使われます。こちらの投薬期間は1~2週間程度です。しかし、テトラサイクリン系抗菌薬は歯牙の発育ほか、骨の発達にも影響を及ぼすと指摘されています。したがって、学童期までのお子さんに対しては処方されるケースはほぼありません。日本マイコプラズマ学会の治療指針でも「原則、8歳未満へのテトラサイクリン系抗菌薬は禁忌」としています。

咳がひどい場合、肺炎が重傷の場合は?

咳がひどい場合には、咳止めほか、漢方薬が処方されるケースもあるようです。一時的に、喉が痛くなるなど辛いかもしれませんが、咳によって症状が悪化する等の心配はありませんので、ご安心ください。

一方、肺炎が重症であると判断される場合には「ステロイド薬」の利用が検討されます。こちらは炎症や免疫反応を抑える働きのあり、ぜんそくの治療にも使われる薬です。「小さな子供に使っても大丈夫?」と心配の親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、発熱を短く抑える効果も期待できます。可能性のある副作用もありますが、重症化した肺炎の場合には使用したほうがよいケースが多いです。心配な点や不明点は、納得できるまで医師にお尋ねください。なお、肺炎が重症である場合には、数日の入院が必要です。

マイコプラズマ肺炎にかかった時のケア

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マイコプラズマは「学校保健安全法」(第3種)に分類され、出席停止の措置が取られるケースがあります。出席停止扱いになると「欠席」にカウントされませんので、皆勤賞狙いのお子さんでも安心です。いずれにしても、また元気よく学校に通えるように、安静にさせて体力を回復させましょう。

お部屋の環境

以下にお子さんがマイコプラズマ感染症になった場合の、お部屋での注意点をご紹介します。

・部屋の温度は低すぎないように ・お部屋が乾燥しないように湿度を保つ ・部屋をこまめに換気する ・咳や呼吸の乱れを抑えるために、なるべく落ち着ける環境を用意する ・乳幼児の場合は熱が下がるまでお風呂は避けた方が無難 ・下痢をしている場合は、シャワーで優しく洗う

お部屋の湿度を保ち、空気をこまめに換気することは、ひどい咳を早く改善させるためにも必要です。また小さな子どもの場合、苦しくて寝付けないケースがありますので、呼吸がラクになるような姿勢を維持しましょう。

食事や飲み物

マイコプラズマ感染者の10%前後は、食欲不振、吐き気、下痢などの症状が出ます。1日か2日であれば、無理に食事を取らせる必要はありませんが、脱水症状(水分不足)にはご注意ください。飲み物の選び方は、喉に刺激を与えないものが良いです。お茶や湯冷ましを少しずつ、何回かに分けて飲ませてください。熱すぎたり、冷たすぎたりすると、喉への刺激になりますので常温〜ぬるめがベストな温度です。食べ物については、おじや・お粥など消化の良いものを食べさせてください。食欲ばない場合は、医師へ相談しましょう。

まとめ

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マイコプラズマには予防のためのワクチンはありません。ただし、感染力もあまり強くないため日頃のちょっとした心がけで防ぐことが期待できます。手洗い・うがいを徹底して、気になるときにはマスクなどを着用し、予防していきましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年3月27日

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