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【医師監修】溶連菌感染症を治す、薬の種類・再発を防ぐ正しい飲み方

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目次

溶連菌感染症は、薬を飲むことで比較的簡単に治すことができます。しかし、きちんと薬を飲んで除菌しないと「腎臓病」につながるケースがあるため、ご注意ください。

この記事の監修ドクター

おひさまこどもクリニック金髙太一先生 十条駅すぐ。小児科専門医。3児の父。感染症、アレルギーが得意です。HPも自信作です、ご覧下さい。 http://ohisamakodomo.com/

溶連菌感染症は「薬」で治す!

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溶連菌感染症の患者は、3歳から中学生程度までが多いです。溶連菌の感染力は高くありませんが、感染・発症した場合は、最大20%の子供が1年以内に再発するとも言われています。喉風邪の原因の多くはウイルス性ですが、溶連菌は「細菌」です。細菌感染であるからこそ「抗生物質」によってスムーズに治すことができます。

溶連菌感染症とは?

のどの痛みを伴って、38〜39℃の発熱、発疹などの症状が出る感染症です。このほか、舌に赤いブツブツが出て、腫れることがありますが、フルーツの「いちご」のように見えることから「いちご舌」などとも呼ばれます。さらに「続発症」(合併症)は重症なものもありますので、ご注意ください。以下に、溶連菌感染症の「続発症」(合併症)をご紹介しておきます。

・腎炎(急性糸球体腎炎) 血尿、尿タンパク、高血圧、むくみといった症状が出ます。溶連菌感染症の発症から2~3週間程度で併発することが多いです。クリニックによっては、このタイミングで「尿検査」をおこない、腎炎の合併をチェックする場合があります。

・リウマチ熱 最近では珍しい病気ですが、心炎、舞踏病、輪状の紅斑などが出現し重篤な状態になる恐ろしい熱病です。

溶連菌感染症の治療薬は「抗生物質」

溶連菌感染症の治療には「抗生物質」が使用されます。簡単に言うと溶連菌を除去するための薬で、抗生物質を使って確実に除菌に行わないと、先ほどご紹介した「腎炎」のような合併症へとつながってしまいます。

溶連菌感染症は、かつては「猩紅熱(しょうこうねつ)」とよばれ、法定伝染病にも指定されていました。今とは比較にならないほど危険性の高い病気でしたが、抗生物質によって、今では伝染病として届けられるケースはほとんどなくなりました。したがって、溶連菌感染症にかかっても、医師の指示に従ってきちんと薬を飲めば、ほぼ心配ありません。

そもそも「抗生物質」とは?

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溶連菌感染症の治療で利用される薬は抗生物質といいます。溶連菌に対して治療効果をもたらす薬ですが、そもそも抗生物質がどんなものか知らない方も多いのではないでしょうか。ここでは、抗生物質のことを知っていただき、適切な使い道を知っていただきます。

ウイルスには効きません

抗生物質は、細菌(や真菌)には効くけれど、ウィルスには効かない薬です。つまり、抗生物質は溶連菌のような細菌に対しては殺菌効果がありますが、風邪の原因になるようなウィルスには効果がないと言うことです。普段は感染しないような細菌に感染する合併症を防ぐ意味で、抗生物質が処方されるわけです。

それでは、ウィルスと細菌の違いはなんでしょう? ウィルスは生物かどうか曖昧だが、細菌は生物であると言うことができます。ウィルスは遺伝情報を含むDNA・RNA(核酸)がタンパク質でコーティングされている構造です。ウィルスに関しては、基本的に薬はありません。もしくは、作るのが難しいといえます。高熱(発熱)によってウイルスを殺したり、自己免疫ができるのを待つしかないことも多いのです。抗生物質は、細菌に存在する「細胞膜」などを破壊することで、ダメージを与えます。

「薬を最後まで飲むこと」が大事

すべての薬に言えることですが、処方された薬は医師の指示に従って「適切なタイミングで最後まで飲むこと」が非常に重要です。溶連菌感染症の場合、抗生物質を服用するなど、適切な治療を行うと1日程度で熱が引きます。薬の服用を勝手に中断してしまうケースもありますが、溶連菌感染症はきちんと除菌しておかないと、再発や合併症の危険が高まります。医師はそのことを見越して1週間〜10日分程度の抗生物質を処方しているのですから、出された薬は最後まできちんと飲み続ける必要があります。子供に飲み続けさせることにどうしても疑問を感じる場合には、自己判断で中断せず、必ずかかりつけの医師へご相談ください。

溶連菌感染症の3つの抗生物質

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溶連菌感染症の治療で使われる可能性のある抗生物質は、主に3種類あります。以下に具体的な治療薬の名前をご紹介していますが、基本的にはペニシリン系が処方されます。

3種類の抗生物質

■ペニシリン系 溶連菌感染症に対して、大人・子供問わず、最もよく処方されている抗生物質と言えるでしょう。ペニシリンは、7日から2週間程度飲み続ける必要がありますが、お子さんでも比較的無理なく飲めるでしょう。

■セフェム系 溶連菌感染症の治療で次に使われることが多いと考えられるのが、セフェム系の抗生物質です。ペニシリン系よりも多くの種類の菌を退治できることが多いです。溶連菌は薬への耐性(抵抗すること)がほとんどないので、ほとんどの場合はペニシリン系で十分といえます。

■マクロライド系 ペニシリン系が使用できない場合(アレルギーを起こすなど)には、マクロライドの処方が検討されるケースがあります。

自然治癒することもあるけれど…

溶連菌感染症は自然治癒もあります。ただし、医師や専門家の多くは、抗生物質でしっかり治療することをすすめています。その理由は後発症(合併症)を予防するためです。溶連菌感染症の続発症(合併症)として考えられる病気は、以下の2つです。

・急性糸球体腎炎 腎臓は毛細血管が球状のかたまりを作って構成されます。これを「糸球体」と呼びますが、そこに感染症が起きるケースがあるのです。

・リウマチ熱 溶連菌感染症の治癒から3週間前後で出てくる可能性がある続発症です。日本では大変珍しい病気となりましたが、万が一こちらの病気にかかると、関節炎ほか、心臓に大きなダメージ(心炎)が出るケースがあります。心臓弁に障害が残るリスクもあるため、溶連菌感染症を確実に治癒しておくことが肝心です。

溶連菌感染症のホームケア

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溶連菌感染症のホームケアは「落ち着いた環境で安静にさせること」「水分と食事を摂らせること」の2点が基本です。ただし、溶連菌感染症はのどの痛みを伴いますから、多少の工夫や気遣いが必要となります。

高熱の注意

抗生物質などで適切な治療を早めにおこなうと、1日程度で熱がひきます。したがって心配しすぎる必要はありません。ただし高熱に伴う発汗などがありますので、脱水症状に気をつけてください。お茶や水を少しずつ飲ませても良いですが、経口補水液やスポーツ飲料も適しています。また、なかなか熱が引かないようであれば、医師にご相談ください。

食事

喉に痛みを伴うのが溶連菌感染症の特徴です。したがって、食欲の有無にかかわらず、満足に食事をすることが一苦労かもしれません。そこで喉に優しい食べ物や飲み物を選んでください。

一例ではババロア、ヨーグルト、ゼリー、プリンは喉ごしが良く、最適です。もちろん、このほか、お粥、煮込みうどん、味噌汁など風邪の定番料理もOKです。ただし喉越しの悪い具材や辛みのある具材は入れないようにしてください。

まとめ

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溶連菌感染症は、主にペニシリン系の抗生物質で治療することができます。しかし、適切な診察に基づいて薬を飲ませる必要がありますので、自己判断でむやみに飲ませたり、あるいは勝手に投薬を中止することは避けましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2017年3月28日

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