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【医師監修】おたふく風邪の予防接種を受けるべき3つの理由

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目次

小さな子供がいるご家庭では「おたふく風邪の予防接種」をぜひとも検討してください。今回は、おたふくかぜの予防接種を受けるべき理由を3点ご紹介し、ワクチンの助成金についても解説します。

この記事の監修ドクター

おひさまこどもクリニック金髙太一先生 十条駅すぐ。小児科専門医。3児の父。感染症、アレルギーが得意です。HPも自信作です、ご覧下さい。 http://ohisamakodomo.com/

おたふく風邪の予防接種はなぜ必要?

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現在、おたふく風邪の予防接種は「任意接種」となっていますが、子どもにおたふく風邪の予防接種を受けさせたほうがよい理由を3点お伝えします。また子どもだけでなく親も抗体の有無を確認して、予防接種を受けた方がよいでしょう。

おたふく風邪ってどんな病気?

代表的な症状は耳下腺が腫れることで、それによってお顔がおたふく面になることから「おたふく風邪」と呼ばれるようになったと考えられています。正確な名称は名称は「流行性耳下腺炎」です。

後ほど詳しく紹介しますが、おたふく風邪には恐ろしい合併症が複数あります。おたふく風邪そのものの症状は、耳下腺の腫れ、発熱、鼻水、せきなど比較的軽いですが、合併症では重い障害を負ったり、時には命に関わるケースもあるのです。予防接種をしっかりとおこなうことは、このような合併症を防ぐための極めて有効な予防手段となります。

副作用(副反応)の危険は?

「おたふくかぜの予防接種の副作用(副反応)」をまとめました。

■発熱/耳下腺の腫れ おたふく風邪の予防接種では「生ワクチン」が使用されます。生ワクチンは、ウィルスを弱めて加工したものです。そのため、おたふく風邪にかかった時と同様の症状が軽く出ることがあります。発熱や耳下腺の腫れはその1つです。

■アレルギー反応 手足や顔が腫れたり、じんましん、咳などがでます。ショック症状により顔色が悪くなるケースもあります。仮に予防接種によってアレルギー症状が出る場合には30分以内にこれらの症状がみられることが多いので、予防接種を受けた病院へすぐ連絡しましょう。

■無菌性髄膜炎 細菌が原因でない(検出されない)髄膜炎を「無菌性髄膜炎」と言います。おたふく風邪の予防接種を受けると「1人/1,200人」程度の確率で、無菌性髄膜炎の反応が出るケースがあるようです。ただし、おたふく風邪の自然感染による無菌性髄膜炎の発生率が「1〜2人/100人」程度の確率であることを考えると安全性は高いとも判断できます。実際に自然感染よりも、重症にはなりにくいと考えられています。

■脳炎 ごく希少なケースですが、ワクチンが原因で脳炎を発症する可能性もゼロでは無いようです。ただし、無菌性髄膜炎の反応と同様に重症化しづらいと考えられています。

抗体は絶対につくの?

予防接種によって抗体がつく(抗体が陽性になる)ケースは約9割と考えられています。残り1割の子供たちは、予防接種を受けていても将来的におたふく風邪にかかる可能性があります。ただし予防接種を受けておけば、そうでない場合よりも軽い症状になる場合が多いです。

「おたふく風邪の予防接種」を受ける理由①感染力が強いから

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おたふく風邪のウイルス(ムンプスウイルス)は、強い感染力を持っています。そのため、幼稚園、学校ほか、プレイルーム、駅、デパート、お友達のお家など、あらゆる場所が感染ルートになり得ます。このように考えると「おたふく風邪の予防接種をすること」が最も効果的な対策になるのです。

接触・飛沫感染する

おたふく風邪は、接触ほか飛沫でも感染します。つまり、おたふく風邪に感染したお友達と遊んだ場合には、我が子も感染する確率が高いと考えられます。なお万が一おたふく風邪にかかって症状が出ても、対症療法以外にはケアする方法がありません。おたふく風邪そのものに効果のある治療(根本治療)はないのです。そのため、万が一おたふく風邪の合併症が出た場合にも、それを食い止める有効な手立てはありません。

症状が出ないケースが3割。しかし…

ムンプスウイルスに感染した場合、症状が出ないケースもあります。実際に、1歳の子供の場合は感染しても8割程度は症状が出ません。しかし、4歳以降の子供では、ウイルス感染によって9割以上は症状が出るようになります。このように症状の有無については年齢で大きく変わってくるため、決して甘く見ることはできません。

「おたふく風邪の予防接種」を受ける理由②合併症が怖いから

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おたふく風邪には、深刻な後遺症や命の危険性もゼロではない合併症が存在します。患者数だけで考えると、子供たちがその犠牲になる可能性は高いと考えられます。

おたふく風邪患者の多くが「3~6歳」

おたふく風邪は、冬〜年をまたいで来年の夏の初めにかけて流行します。この時期にかかる方の多くが3〜6歳の子どもです。いざ症状が出た場合、顔の腫れは苦しいですし、発熱も辛いことでしょう。また合併症の心配もあります。髄膜炎については3〜10%とも言われているので、大変危険です。子どものためにもやはり予防接種はきちんと受けるべきです。

おたふく風邪の合併症

・ムンプス難聴 音を感じる神経が、ムンプスウィルスによってダメージを与えられます。通常は、どちらか片方の耳が難聴となります。治りにくく、障害が残ることになります。

・髄膜炎/脳炎 脳を覆う髄膜や、さらには脳にまで病原菌が侵入することで、炎症を起こします。38℃以上の高熱、吐き気や頭痛を始め、痙攣や意識混濁を伴うケースもあるため十分にご注意ください。乳幼児の場合は症状を訴えることができませんが、ずっと機嫌が悪いような場合には注意しましょう。適切な治療、処置が遅れると、てんかんや発達障害といった後遺症ほか、死亡例もありますので、早めに病院へ連れて行くようにしてください。

・膵炎(すいえん) 腹痛や嘔吐のような症状を伴って、治療が遅れると全身の臓器に大きなダメージが与えられます。もちろん命に関わるので、早めに病院へ連れて行ってください。

「おたふく風邪の予防接種」を受ける理由③大人でもかかる可能性があるから

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子どもにおたふくかぜの予防接種を受けさせなくても、そのまま問題なく育つケースもあります。しかし、おたふくかぜは周期的に流行しています。そして思春期以降の男女、成人の生殖機能・妊娠に悪影響を及ぼす可能性があるのです。

おたふく風邪は「4年前後の周期」で流行する

おたふく風邪は4年前後で流行するため、流行が過ぎて忘れた頃に感染する恐れがある病気といえるでしょう。ただし、成人してからもおたふく風邪にかかることがあり、生殖機能にダメージが及ぶ可能性がある以上、できるだけ早期に予防接種を受けることが望ましいです。

不妊・流産の原因になる可能性も

思春期以降は生殖機能が男女ともに発達しますが、おたふく風邪にかかってしまうとダメージも大きいです。男性の場合はおよそ1/4が睾丸炎を、女性はおよそ1/3が乳腺炎を併発します。さらに妊婦さんがおたふく風邪になると、自然流産のリスクが高まるので注意喚起されています。もちろん事前に予防接種しておけば防ぐことは可能ですが、妊娠中はワクチン接種ができません。したがって、おたふく風邪に感染しないようマスクなどを着用し、身近におたふく風邪の予防接種をしていない方がいればしてもらいましょう。

もっと知りたい!「おたふく風邪の予防接種」

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最後に地方自治体のワクチン助成の制度や、予防接種の対象年齢を確認しておきましょう。

地方自治体のワクチン助成

厚生労働省の資料(*)によれば、日本全国でおたふく風邪の予防に対して、公費助成が行われていることがわかります。

ただし、公費助成は市区町村ごとに一定でなく、公費負担額から対象年齢に至るまでバラバラとなっています。具体的な公費負担額(接種1回当たりの平均額)としては、1,000円~5,000円以上まで様々。公費助成をおこなう市区町村の平均公費負担額は、約3,000~4,000円といったところでしょうか。お住まいの市区町村のワクチン助成の有無と、具体的な金額については役所窓口にお問い合わせください。

なお、公費助成が行われていない場合の予防接種は、1回に6,000円前後とお考えください。

(*「おたふくかぜワクチンの公費助成について」厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000fgan-att/2r9852000000fgj1.pdf#search=’%E3%81%8A%E3%81%9F%E3%81%B5%E3%81%8F%E9%A2%A8%E9%82%AA+%E5%8A%A9%E6%88%90)

何歳から予防接種できるの?

1歳から予防接種を受けることが可能です。ただし、1回で終わりではなく「2回受けることが望ましい」というのが世界的な標準となっています。日本小児科学会では、生後12ヶ月から15ヶ月の間に1回目の予防接種を受けて、5歳から6歳の間に2回目の予防接種を受けることをすすめています。

(*「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」 https://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=9)

まとめ

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子どもが1歳になったら、MR(麻しん風しん混合)ワクチン、水痘ワクチンとともに、おたふく風邪の予防接種を受けてください。数年後に2回目を受けさせることもお忘れ無く。今後さらに出産のご予定がある場合、1番良いのは、まだ接種していない家族の方全員でおたふく風邪の予防接種を受けることです。子どもの健康と命を予防接種で守りましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2017年3月28日

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