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【医師監修】卵胞刺激ホルモンって? 妊娠に関わる4つのホルモンの働きと分泌

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人間の体は、さまざまなホルモンが役割をもって体内の健康維持のために働いています。女性の場合、体内ホルモンがほんの少し乱れたことが原因で、体調不良や心の不安定、ひいては妊娠しやすさ・しにくさにかかわってきます。女性の健康維持と妊娠力を高めるために、どんな体内ホルモンがどのように活動しているのかを知っておきましょう。

この記事の監修ドクター

むさしのレディースクリニック院長大田昌治先生 武蔵境駅北口より徒歩2分の助産師がいる産科・婦人科クリニックです。 いつも患者様に寄り添っていける産婦人科のかかりつけ医でありたいと思っています。女性のトータルライフをサポートしていきます。 http://musashino-ladies.jp

生理・妊娠に大きく関わる「ホルモン」

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男女問わず、体の活動維持のためにはホルモンの分泌が不可欠です。女性はホルモンという言葉を聞くと、「女性らしさを引き出す体内物質」という連想をしがちですが、決して「女性らしさ」と「ホルモン分泌量」が直結するものではありません。ホルモンは体のあらゆる臓器や部位から分泌されていて適材適所、それぞれに必要な役割が決まっています。

ちょっと精神的につらいことがあって、気分が沈んだまま立ち直れない・仕事がハードすぎてストレスが発散できずイライラ…このような気分の浮き沈みも、ホルモンのバランスに例えられることもあります。そして、無理が過ぎた時や心配事が絶えない期間に、生理周期の乱れや基礎体温の変調が起こったという経験を持つ女性もいるのではないでしょうか。妊娠を考えるとき、やはり体内のホルモンバランスは度外視することはできません。

生理・妊娠とホルモンの関係

体がリラックスして、副交感神経が刺激されている状態の時、人は幸せな気持ちになったり、安心感や休息を覚えます。体が十分に休まって落ち着いている状態だと、体内ホルモンの分泌も安定します。 反対にストレスや疲れがのしかかると、交感神経が優位な状態が続いてしまい、緊張からなかなか解けません。すると次第に心は攻撃的になったり、論理的な思考から怒りに発展するかもしくは悲観的になってしまいます。そして、ストレス状態が長くなれば、生殖活動に使われるはずだったホルモンの元が、体のストレス因子に引っ張られてしまい、先に消費されてしまうのです。結果、必要な生殖臓器で肝心のホルモンが不足してしまいます。これが「ホルモンバランスの乱れ」です。

このようにストレスや疲労という外的要因とホルモンは、大きく関わっていることがわかるでしょう。

生理・妊娠に関わる主なホルモンの種類と働き

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女性が生理・妊娠をするまでには、体の中に多くある他の臓器や成分が、きちんと赤ちゃんを丈夫に育てるために一斉にこれまでと違う動きをはじめ、特有の分泌物やホルモンを多くします。妊娠や月経に直接かかわるようなホルモンは、主に卵巣などの女性特有の器官から分泌しています。どのようなホルモンがあるのか、その種類と働きについてご紹介します。

卵胞刺激ホルモン

卵胞刺激ホルモン(FSH)は、下垂体性ゴナドトロピンという名称で、卵胞の発育にかかわるホルモンです。文字通り、卵胞ホルモンが分泌されるように刺激をし活性させる働きをします。脳下垂体前葉から分泌されます。 卵巣にある卵胞に作用して、発育促進をする機能がありますが、この卵胞刺激ホルモンだけでは成熟した卵胞は作られません。また、同様に精巣に働きかけて、精細管の発育や造精細胞分裂・増殖を促して精子形成を行います。

黄体形成ホルモン

黄体形成ホルモンは、性腺刺激ホルモンの中の一つで、間質細胞刺激ホルモンとも言われます。脳下垂体前葉から分泌されるこの黄体形成ホルモンは、卵胞刺激ホルモンとともに卵胞を刺激し、排卵を誘発します。また、卵胞を黄体化させる働きを担っています。ここでいう黄体とは、排卵が起こった後の卵胞変化を指します。妊娠黄体は、黄体ホルモンを分泌して、妊娠継続の状態を作ります。妊娠初期(8週目あたり)から黄体の機能は低下して、黄体ホルモンの分泌は胎盤にバトンタッチすることで、妊娠を継続することができるようになります。

エストロゲン

エストロゲンは卵胞ホルモンの意で、卵胞刺激ホルモンによる刺激を受けて卵胞の発育を促進させます。まず、この刺激に卵巣が反応して卵胞が数十個ほど成長を開始します。卵胞が成長し続けると、卵胞からエストロゲンが分泌されます。

卵胞の成熟を促し、受精卵が着床しやすくなるように子宮内膜を厚くし、精子が子宮にはいりやすくなるために頸管粘液の分泌をアシストします。またエストロゲンは、女性らしい丸みあるからだを作る女性ホルモンの代名詞とも言えます。また、自律神経や感情の動き、脳の動きを整える機能もあります。

プロゲステロン

プロゲステロンは、別名黄体ホルモンと呼ばれるもので、不妊に悩む女性の多くは、このプロゲステロンバランスが崩れる、不足しているなどの問題を抱えていると考えられています。

このプロゲステロンは、生理周期の中でも高体温に入る直前、(排卵後)主に卵巣でつくられるホルモンです。精神安定に非常に効果があり、心地よさを感じるホルモンです。また、最近の医学研究では、プロゲステロンホルモンが乳がんを防ぐ効果もあるとされています。

ホルモンはどのように分泌されるの?

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ホルモンは何かきっかけを与えられて分泌するのか、それもと常に血液やリンパと同じように常に分泌しているものなのか?目で見て自分のホルモン状態を確認するという場面がこれまでになければ、実際に自分の体のホルモンバランスはどうなのかと不安になってしまいますね。そこで、正常なホルモン分泌の仕組みについて理解しておきましょう。

ホルモン分泌のメカニズム

プロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)が、主に女性ホルモンに例えられる分泌ホルモンです。分泌のカギを握っているのは、生殖器そのものではなく大脳の間脳視床下部。ここで常時血中のホルモン状態を確認し、必要なタイミングで性腺刺激ホルモン放出ホルモンを分泌します。その指令分泌によって、脳下垂体が卵胞刺激ホルモンや黄体化ホルモンを分泌して、卵巣にホルモン分泌のサインを出します。更にこの指令を受けて、卵巣は黄体ホルモンや卵胞ホルモンを分泌するというように段階を経て連鎖反応しています。

ホルモンの働きを調べるホルモン検査

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段階を経て分泌されるホルモンが作用することで、身体機能は正常な状態を保とうとします。分泌されるべきホルモンがどこかで不足、過剰など問題が起これば、バランスが壊れてしまい正常に体が機能できないということになります。

ホルモン検査とは

女性ホルモンの分泌がバランスよく行われていれば、月経や妊娠という女性機能に問題は生じません。きちんとホルモンが各器官から分泌されているかどうかを調べるために、ホルモン検査は行われます。脳の視床下部、や脳下垂体、また卵巣などのホルモン分泌にかかわっている器官が対象です。とはいっても、ホルモンの分泌量は、血液検査で血中のホルモン濃度を測ることができるので、大掛かりな検査は必要ありません。

ホルモン検査はどんな時に行われる?

月経不順や、不正出血を繰り返している女性は、女性ホルモン分泌量に何らかの問題があります。また、女性機能だけではなく、体調不良など自覚症状がある場合や、プレ更年期・更年期の診断を行う際にも、ホルモン検査が用いられます。この検査を行うことで、順調なホルモン分泌量があるか、妊娠機能が維持されているかなどを判断し、機能低下や機能不全の治療改善のめやすとなります。

卵胞刺激ホルモンの検査とは

下垂体ホルモンである、FHS(卵胞刺激ホルモン)の正常値は卵胞期で3.5〜12.5。基礎値を計るために月経3日〜7日目に検査を行います。ホルモン量が基礎値より異常に高低差があれば、排卵障害(月経不順)を起こします。そして、異常高値は卵巣性無月経(早発)閉経を、異常低値は下垂体機能低下症が疑われます。

黄体形成ホルモンの検査とは

同じく下垂体ホルモンである黄体形成ホルモンの(卵胞期)基礎値は2.4〜12.6です。いずれも、排卵期や黄体期、閉経後など、検査のタイミングで数値に大きな幅が生じるため、FHSと同様に月経3日〜7日目に検査を行います。ホルモン量が基礎値より異常に高低差があれば、排卵障害(月経不順)を起こします。そして、異常高値は卵巣性無月経(早発)閉経を、異常低値は下垂体機能低下症が疑われます。

エストロゲンの検査とは

性腺ホルモンのうち、卵胞ホルモン(エストロゲン・E2)は、卵胞期25〜195、排卵期66〜441、黄体期40〜261とばらつきがあり、生理周期によって大きく変動しますので、検査も周期に沿って実施するタイミングに合わせて数値を測ります。エストロゲン分泌量検査は、エストラジオールという成分の値を計るのが一般的です。不妊治療の場合は、この数値を見て排卵予知をします。卵胞の成熟や卵胞が複数あった場合によっても数値が変わりますが、エストロゲン分泌量が異常に低い場合は卵巣機能不全や卵巣無形成、下垂体機能低下症の可能性があります。中でも未成熟排卵の疑いがある場合には、排卵誘発剤を用いて妊娠を促しますが、使用した周期で異常に数値が高くなると卵巣過刺激症候群のリスクを高めてしまう場合があります。

プロゲステロンの検査とは

プロゲステロン(黄体ホルモン・P4)も、エストロゲンと同じく妊娠に必要なホルモンです。排卵後に卵胞の黄体から分泌されるホルモンなので、正常値は、卵胞期0.2〜1.5、排卵期0.8〜3.0、黄体期1.7〜27.0と、排卵前後で大きな数値差があります。月経周期によって大きく変動するので、それぞれのタイミングに沿った数値で判断をします。排卵後の黄体期に異常に分泌量が低ければ黄体機能不全となります。

まとめ

女性の月経、妊娠機能は、脳視床下部や脳下垂体から分泌される刺激・形成ホルモンの正常な分泌と、これを受けてさらに分泌される女性ホルモンによって維持されています。それぞれのホルモンが規則正しく分泌され、順を追って作用することで月経サイクルが保たれているのです。

妊娠力を高めるためには、まず自分の月経サイクルを知って、正常な月経周期を保つことが大切です。そして、女性ホルモンは脳からの指令によって分泌されることから、子宮や月経にかかわる不安や症状だけではなく、全身の体調維持にかかわっていることを知っておきましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年3月28日

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