花言葉は「危険な快楽」…月下美人「1年に1度」「新月や満月の日しか咲かない」はウソ?

更新日:2022年11月22日 / 公開日:2022年11月22日

真っ白な美しい花を咲かせることで知られる月下美人ですが、その命は一晩ととても短く「美人薄命」そのものです。ミステリアスな月下美人にはさまざまな俗説があります。ここでは月下美人の概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。

月下美人の花言葉

月下美人にはたくさんの花言葉があります。

代表的な花言葉は「艶やかな美人」「はかない美」「はかない恋」「ただ一度会いたくて」ですが、ほかにも「強い意志」「繊細」「秘めた情熱」「真実の時」「やさしい感情を呼び起こす」「媚態」などがあります。

月下美人は夜になると芳香を漂わせながら咲き始め、翌朝にはしぼんでしまう神秘的な花です。数時間しか咲かないことから「はかない美」「はかない恋」という花言葉がつけられました。

西洋の花言葉 イギリスdangerous pleasure(危険な快楽) フランスplaisir(快楽) フランスvoluptueux(肉感的)

月下美人の花言葉に怖いものはある?

西洋では月下美人に「危険な快楽」という花言葉があります。

快楽と聞くと「楽しい」「快い」というイメージですが、ここに「危険」という言葉がつくと「薬」「危ない」などと、マイナスなことを想像してしまいますよね。ですが、この「危険な快楽」とは、月下美人の神秘的な見た目と妖艶な香りが、のめり込んでしまうと抜け出せなくなるというイメージからこの花言葉がつけられたと考えられます。

日本では月下美人に怖い花言葉というものはありませんが、プレゼントなどで贈る場合は注意が必要かもしれませんね。

月下美人の特徴

月下美人は陽が沈む頃に強い香りを漂わせはじめ、直径20〜25㎝ほどの白くて神秘的な花を咲かせます。数時間で萎れてしまう短い花の命から、「美しいひとは短命である」という意味の「美人薄命」と例えられることがあります。

周囲10mほどにまで広がる甘く上品な香りも特徴。日本ではあまり馴染みのない香りですが、ジャスミンの香りに例えられることも多く、ヨーロッパでは香水の原料として使われています。

月下美人の花粉はコウモリによって媒介されます。暗闇でもわかるほどの白く大きい花を咲かせることや、強い香りを放つのは、数時間しかない開花の間にコウモリに気づいてもらうためなのかもしれません。

月下美人は開花時間が短いため、花を贈るのは難しいとされています。月下美人の花言葉を贈りたい場合は、白いリボンを花に見立ててプレゼントするのが一般的です。

月下美人の基礎知識

・分類…サボテン科クジャクサボテン属 ・原産地…メキシコ熱帯雨林地帯 ・別名…月来香(ゲツライコウ) ・開花期…6月〜11月 ・出回り期…4月〜9月

月下美人の名前の由来

名前の由来は諸説あります。 ひとつは、月明かりの下で美しい花を咲かせることから「月下美人」とつけられたというものです。月下美人の生態をそのまま名前にしたという説ですね。

もうひとつの説は、昭和天皇がまだ皇太子だった1923年(大正12年)に台湾を訪問された際、ある花の美しさに心奪われました。当時の台湾駐在大使、田健次郎(でんけんじろう)氏に花の名前を尋ねると、田氏は「月下の美人です」と答えました。この逸話が月下美人の名前の由来とされています。

月下美人の誕生花

誕生花とは、生年月日にちなんだ花のこと。ギリシャ・ローマの神話に由来するとされています。月下美人が誕生花となる生年月日は以下のとおりです。

7月19日、8月23日、10月29日

月下美人にまつわる俗説

月下美人は神秘的な生態から俗説が多数あるのでご紹介します。

・1年に1度しか咲かない 一夜限りの命であることや、神秘的な生態を持つことから「1年に1度しか咲かない花」という俗説が広まりました。栽培環境によっては年に2回〜4回ほど開花することもありますが、反対に1度も開花しない場合もあります。

・新月や満月の日にしか咲かない 月下美人という名前の中に月という文字が入っていることから、このような説が広まったとされています。ですが、実際のところ月の満ち欠けと連動して開花することはありません。

・同じ日に花を咲かせる 同一株から挿し木や株分けによって増えたクローンなら同じ日に咲くだろう。というのが理由です。たとえ同じ株から増えた花だとしても、栽培環境などによって開花する日も変わってきます。

月下美人の種類

月下美人は交配種が10種類ほど、原種が20種類ほどあります。原種はどれも白い花を咲かせ、カラフルな花を咲かせるものは近縁種や園芸品種です。変わった名前の品種が多いのでいくつかご紹介します。

・姫月下美人(ヒメゲッカビジン) 多花性で小ぶりながら華やかな花を咲かせます。月下美人よりも寿命が長く、翌日の日中まで咲き続けます。

・宵待孔雀(ヨイマチクジャク) 紅色の雌しべが特徴的です。

・歌麿呂美人(ウタマロビジン) 月下美人と宵待孔雀の交配種です。

・十三夜美人(ジュウサンヤビジン) 月下美人と宵待孔雀の交配種です。花が咲き終わったら、鮮やかなピンク色の実をつけます。

・満月美人(マンゲツビジン) 月下美人と姫月下美人の交配種です。小ぶりで美しい花をたくさん咲かせます。

月下美人は食べられる?

月下美人の花や実は、食用や薬用として古くから食べられてきました。咲き終わった月下美人の花を摘み取り、おひたしや天ぷらなどにして食べることができます。呼吸器系のトラブルや体脂肪、高血圧の改善に効果があるとされ、台湾では乾燥した花をスープに入れ薬膳料理として食べられているようです。

まとめ

暗闇の中で美しく神秘的な花を咲かせる月下美人は、見て癒されるのはもちろんですが、料理して味わうこともでき、さまざまな楽しみ方があります。鉢とリボンで素敵なプレゼントにもなるので花言葉を添えて大切な人に贈ってみてはいかがでしょうか。



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