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おむつ研究員のパパが男性育休で新たにした思い「赤ちゃんの快適さは、親の快適な暮らしにも結びつく」

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目次

育児休業を経験し、子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」。今回は2022年1月に育休を取ったパパと育休中のママに話を聞きました。

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プラン変更を余儀なくされた無我夢中の3ヶ月

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今回のパパ 新宮俊介さん/41歳/P&Gイノベーション合同会社研究開発本部ベイビーケア サイエンティスト

●ご家族 妻:春奈さん/36歳 長女/4歳 長男/9ヶ月 (※お名前は全て仮名です)

●新宮家のパパ育休 2022年1月に第二子が誕生。産後から初めての育休を3ヶ月間取得。春奈さんは里帰りせず、育休中は俊介さんが産後の家事、長女の育児を担当。2022年5月(GW明け)より職場復帰。乳幼児用紙おむつブランド「パンパース」の研究員として新商品の開発に携わっている。

新宮さんの最近の1日スケジュール

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会社は育休取得を前向きに応援してくれた

――育休を取ろうと思ったきっかけを教えてください。

俊介さん第一子が生まれたときは、産後すぐにNICUに入院しなくてはならない状況でした。育児のサポートをしたくても、なかなか思うようにはできなくて。もしまたチャンスがあるなら、第二子の産後はしっかり育児に貢献したいと考えていました。 あと、育休は捉え方によっては、仕事はいったん休みということになりますけど、先々のキャリアを考えれば、いち消費者として毎日おむつ替えなどを経験できる生活はきっとプラスになるいい機会です。そう思えたことも、理由のひとつですね。

――取得にあたり気がかりだったことはありますか?

俊介さん私が在籍しているチームには、直近で育休を取得した男性の同僚がいなかったことでしょうか。取ること自体には、反対されないと思っていました。でも、3ヶ月と取得期間が少し長めなのも、めずらしいケースかもしれない。果たして上司の目から見て、許容してもらえる取得期間なのかが心配でした。

――実際に3ヶ月間の育休を取得したいと伝えたとき、会社の反応はいかがでしたか?

俊介さんいい意味で、心配は空振りしました。取得期間についてネガティブな反応は一切なく、むしろ「家族の面倒や家族のサポートをきちんとしてあげて」と背中を押してもらえたので、とても心強かったです。

チームの温かさを感じてまた仕事を頑張ろうと思えた

――復職後のキャリアへの不安はありましたか?

俊介さん社内の雰囲気として相談にのってくれたり、サポートし合ったりする文化がしっかりしているので心配していませんでした。チームにとっては、男性育休も初めてのことでしたが、研究開発本部には出産・育休を経てキャリアを築いている女性社員が数多く在籍しているため、引き継ぎやキャリアへの大きな不安はなく、希望を持つことができていました。

――安心できる環境でとても素晴らしいですね。

俊介さん2人目が生まれるときも、会社にはとても喜んでもらえました。もちろん生まれてきてくれること自体にもですけど、おむつ改良のことが頭から離れない(笑)パンパースの研究開発チームにとって、赤ちゃんはとても貴重な消費者のひとりでもあるので。新製品の試作品を家で試すこともありますよ。 また、子どもを会社に連れて行ったときも、とても温かく迎えてくれたことが嬉しかったです。そういった会社の歓迎ムードもあって、またこのチームで一生懸命働きたいと思えました。

――実際にご自身の経験が商品に活きているのですか。

俊介さん赤ちゃんが身近にいる環境となり、オムツ替えを通して、赤ちゃんの肌にもっとやさしく、快適な素材や仕様のオムツはどんなものかを考えやすくなりました。私は赤ちゃんが快適にすごせることは、親御さんの快適な暮らしにも結びつくと思っています。育休は新製品の素材や仕様を考えるヒントにもつながりました。

「育休を通してチーム、組織として強くなった」

チームの中では初の男性育休取得者だったという新宮さん。温かいチームメンバーに迎えられ、いっそう研究意欲が高まったと話してくれました。一方のチームメンバーにとっても、新宮さんの育休は良い影響があったといいます。直属の上司である水野さんにお話を聞きました。

新宮さんから育休の相談があった時、最初にでた言葉は「おめでとう!」でした。ご家族が増えるってすごく嬉しいニュースですし、チームメンバーが育休の相談をしやすい環境にあるということを確認できたのも嬉しかったのを覚えています。

育休の取得に関して、新宮さんから早い段階で相談されていたのもバックアップ体制を整えるという意味では非常にありがたかったです。 チームメンバーにとってはお互い助け合うことの重要性を再認識するよい機会でもあり、私自身にとってはバックアップするチームメンバーの負担が増えすぎないよう目配り・調整をするよい勉強となりました。 結果として新宮さんの育休を通してチーム、組織として強くなった実感があります。

一番印象に残っているのは、新宮さんが復職して開口一番に「妻はすごい。神だ。」と言ったことです(笑)。 育児の大変さを身に染みて実感したようで、以前にも増して仕事にも意欲的に取り組んでいる姿が印象的です。育児はまだまだ続くので、今後も引き続き必要な時に必要なサポートを提供できる体制を整えていきたいです。

研究開発本部ベイビーケアグループヘッド水野遼平さん(仮名)

4歳児と新生児、産後の妻を一手に支える展開に

――育休の期間はご夫婦で相談して、3ヶ月に落ち着いたのでしょうか。

俊介さんほとんど私から提案しました。1人目の子の経験から、産褥期から妻の体が戻るまで、6〜8週間くらいが必要なことは知っていたので、少なくともその間は近くでサポートしたいと思ったのです。それから、家族4人で生活していくためのリズムを作っていくために1ヶ月はほしいと思って、結果として3ヶ月になりました。

――いま振り返って、とくに大変だったと思えるエピソードを教えてください。

俊介さん第二子が産まれるときのことですが、妻が産気づいて入院した日に、ちょうどまん延防止等重点措置が発令されました。翌日、無事出産はできたものの、同時に上の子の保育園が休園になってしまったのです。そこから娘は丸2ヶ月保育園に通えない状況に……。ちょっと面食らいました(笑)。当初のプランとは大きく変わって、上の子のお世話をしながら、新生児のお世話と産褥期の妻を支えることになったのです。

――それは大変でしたね。今まで家事と育児をすべてひとりでやるという状況はなかったでしょうか。

俊介さん1から10まで全部やることは、ほとんど経験がないですね。最初の数週間から1ヶ月ぐらいは、とくに自分の体とメンタルを慣らしていくことが大変でした。今まで当たり前のように仕事をしながら育児をしていた妻を思うと、ありがたさが身にしみましたね。

――そんな旦那様の様子を見ていて奥様はいかがでしたか。

春奈さん本当にこんなによくやってくれる人はいないと思いました。おかげでその間、私は体を休めることができたので、とても感謝しています。1人目の産後は半年経っても骨盤がギシギシした感じがあって、体もつらかったのですが、2人目はそういったこともありませんでした。 夫が行動してくれたことにもまず感謝ですし、しかも育休や家族のサポートをすすめてくれる会社の同僚の方も上司の方もいる。そういう会社があるということに、私だけではなくて、私や夫の両親も、私の友人も「そんな会社があるの!」と驚いていました。

「女の子がよかった」と大泣き

――弟さんが生まれるにあたって、娘さんの赤ちゃん返りはありませんでしたか。

俊介さん実は、妻が退院するときに初めて産院で家族4人が会ったときからすぐに赤ちゃん返りが始まりました。娘は帰りの車の中で「いやだ! いやだ!」と言いながら大泣きして。 それを見て、パパ、ママが2人とも下の子ばかりを見ていると、娘がどんどん寂しさを感じてしまうのではないかと思いました。私も意識的に長女に気を配るように努めて、ケアをしていこうと。日中は保育園に行けなかったこともあり、近所の公園に行って、できるだけ一緒にからだを動かしていました。

――大変な癇癪などはありましたか。

俊介さん赤ちゃんの性別がわからないころからずっと、娘も私たちも妹ができると思っていました。だから、娘は妹が生まれてきて、一緒に遊べる女の子の家族が増えるということにとてもワクワクしていたようで。

――実際には男の子だったということですね。

俊介さん性別が男の子だとわかって「女の子がよかった」って(笑)。大泣きされても、それはどうしようもないので……。娘は自分なりに姉弟ができたということを少しずつ理解してきたのか、徐々に赤ちゃん返りも収まってきました。

――お姉さんなりの期待や楽しみもあったのでしょうね。それから徐々に成長してきて、姉弟の嬉しかったエピソードはありますか?

俊介さん生まれてから1ヶ月も経っていないころに、娘が下の子にミルクをあげてくれたんです。その光景を見たときは、とても嬉しかったですね。ちゃんと娘も、弟のことを家族のひとりとして見てくれていると思って。それは画として、とても心に残っています。

Chinatsu drawings

長女のお絵描き作品をUPして大事に保存しているという新宮さんご夫妻。 「娘が3歳ごろからお絵描きに夢中になり、描いたものを全部捨ててしまうのも惜しいと思って保存用のインスタアカウントを作りました。新作を一枚一枚撮って、アップロードしています。娘が大きくなったときに『こんなにたくさんお絵描きしてきたんだよ』と見せてあげようと思っています」

子どもの将来のことをより深く考えるように

――育休を取ってからご夫婦で育児に対する考えや意識など変わったところはありますか。

俊介さん1人目のときよりも、より深く子どもの将来について真剣に考えるようになりました。それは育休を取ったことで、夫婦で将来の話をする機会や時間が増えたおかげだと思っています。そして、世の中の育児中のママたちが、どれだけ毎日大変で忙しいかということを、身をもって知ることができたことも貴重な財産だと思っています。

春奈さんライフプランを立てて、そのプランに合わせたお金をどうしていくかを考えるようになりました。今まではなんとなくうまくいくだろうという感じでフワッとしていましたが、具体的に計算をしたり、投資のことを勉強したり、行動にも変化が出てきました。

俊介さんただ、出産の経験や育休など、事前に「こうしよう!」と思っていたことこそ、そうはならなかったように感じていまして。あまりガチガチに固めずに、プランAがだめならプランBにしてみようかというような、柔軟性も大切にしたいと思っています。

――男性が積極的に子育てしていくために社会のシステムで改善できたらいいなと思うところはありますか。

俊介さん私の経験からいいなと思うのは、自由に働きやすい制度がもっと広く浸透することでしょうか。在宅勤務のしやすさやフレックスタイム制など、私自身が今の働き方を活用しやすいと感じているので。共働きで小さい家族がいながらも、家族との時間と仕事を両立しやすいのではないかと思うので、こういった制度は男性の子育てを後押しすると思います。

Books

左の絵本は長女の、右の絵本は長男のお気に入り。 「寝かしつけの時に決まってこれ読んで! と娘にリクエストされて、暗闇の中一緒に間違い探ししてます。いないいないばあの絵本は確実に息子が笑ってくれるので、笑顔が見たくて繰り返し読んでます」

(取材・文:宮本貴世、イラスト:ぺぷり)


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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