アプリでmichillが
もっと便利に

無料ダウンロード
ログイン・会員登録すると好きな記事をお気に入り登録できます

「産後はいつからセックスできる?」「避妊は必要?」「次の出産はいつがいい?」そんな疑問に産婦人科医が回答

/

他のおすすめ記事を読む
妻自慢をする男の心理とは?自慢の奥さん・愚痴られる奥さんの違いを解説!

目次

出産後いつからセックスしていいのか、痛みはないのか、避妊は必要なのか、次の出産までの間隔はどのくらい必要なのか……疑問に思いつつも、面と向かってはなかなか聞きづらいですよね。そこで産婦人科医の宋先生に聞いてみました。

再開の目安は1カ月健診が終わってから

1450259 m

産後いつからセックスをしていいかは、一概にはいえません。経腟分娩なのか帝王切開なのか、縫合したかどうか、傷の大きさはどうか、傷の治り方はどうか、子宮の収縮は順調かなどが、人それぞれに全く異なるからです。

妊娠中に胸の下あたりまで大きくなっていた子宮は、産後12時間で約半分、1週間でこぶし大ほどに収縮し、6週間で元の鶏卵大に戻ります。それまでに会陰や腟、帝王切開の傷も治ってきて、悪露も収まることが多いでしょう。けれども当然ながら、傷が痛む場合もありますし、悪露が長く続く場合もあります。

ですから、まずは1カ月健診で産婦人科医の診察を受けて問題ないかどうかの確認をしましょう。私は1カ月健診で問題がない場合に「そろそろ性生活を再開しても大丈夫ですよ」などと伝えてきましたが、担当医から話がない場合には、可能ならご自身で聞いてみてください。聞きづらいかもしれませんが、恥ずかしいことではないので安心してください。

ただ、産後の女性は心身ともに疲れ果てていて、しかも家事をしながら昼夜を問わず赤ちゃんのお世話をすることになるため、なかなかセックスしたいという気持ちにはなれないかもしれません。しかも、授乳中であればプロラクチンというホルモンによって性欲が抑えられてしまいます。

実際、私がこれまでに1カ月健診で会ったお母さんたちは「まだそんな気持ちにはなれません」「疲れていてセックスどころじゃないです」と言う人がほとんどでした。欧米では産後まもなくセックスを再開する人が多いそうですが、日本は少し事情が違うかもしれませんね。

不安な場合は無理しないことも大切です

一方、パートナーとのセックスを再開したいと思っていても、出産時に腟が大きく裂けて縫っていたり、帝王切開でおなかを縫っていたりすると、痛みを感じるのではないかと不安に思う人もいるでしょう。1カ月健診時に産婦人科医が診て問題なければ大丈夫ですが、そう思う気持ちもよくわかります。

そういう場合は、事前に自分の手でおなか、腟や会陰のあたりを触ってみてください。自分で触れるのも怖い、もしくは痛みがある場合、まだセックスは難しいと思いますから、無理をしないようにしましょう。反対に痛みなどがなければ、安心できると思います。

また産後すぐは女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が低下しているため、腟の粘膜が萎縮して、濡れにくく感じにくくなりがちです。腟が乾いているせいでセックスが難しい場合は、うるおいを足すために市販の潤滑ゼリーやローションなどを使ってもいいと思います。

ただ、やはり産後の体は疲れているので、無理をしないようにしてください。妊娠中と同じですが、ペニスを挿入することやオーガズムにこだわり過ぎないで、オーラルセックスを楽しむのもおすすめです。セックスは2人ともが無理なく、本当にしたくなった時にするのが一番です。

それでもパートナーとスキンシップをとるのはとても大事なこと。お互いに納得できるよう話し合って、手をつないで寝たり、マッサージし合ったりするのもいいと思いますよ。

しばらくはコンドームやミレーナで避妊を

25110857 m

では、産後すぐのセックスで避妊は必要でしょうか。産後すぐは避妊をしなくてもいいと思っている人もいるようですが、油断大敵。最初から避妊はしてください

確かに排卵は、産後すぐには再開しづらく、特に授乳中はストップしたままの人も多いでしょう。ところが、産後1カ月で再開する人もいれば、2〜3年ストップする人もいたりと個人差が大きいのです。しかも、月経よりも前に排卵がきて、排卵が再開したことに気づかぬまま避妊せずにセックスし、すぐに妊娠する人もいます。

避妊の方法ですが、授乳中は低用量ピルが使えないため、コンドームを使いましょう。産後2カ月ほど経っているのならば、ミレーナという選択肢もあります。ミレーナというのは小さなT字型の器具で、子宮内に設置すると黄体ホルモンを放出し続けて子宮内膜を薄くし、妊娠を妨げます。産婦人科で入れてもらうと5年ほど効果が持続し、取ると再び妊娠可能です。授乳中の場合はその旨を伝えた上で、医師に相談してください。

母体や赤ちゃんのリスクなどを考慮し、WHOは出産から24カ月(2年)を待ってからの次の妊娠を推奨していますが、18カ月(1年半)でもいいという意見もあります。特に帝王切開の場合は子宮破裂などのリスクを考え、次の妊娠までに少なくとも1年半程度は開けたほうが安心だと思います。

とはいえ、出産後すぐに妊娠したら必ずしも問題が起こるわけではありませんから、不安なことがあれば産婦人科医に相談してください。反対に間隔をあけてから妊娠しようとしているのに、なかなかうまくいかない場合も産婦人科医に相談してください。

(解説:宋美玄 先生、聞き手・構成:大西まお)

※写真はイメージです

お話をお聞きしたドクター 産婦人科専門医・医学博士宋美玄 先生 大阪大学医学部医学科卒業。丸の内の森レディースクリニックの院長として周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。主な著書に、ベストセラーとなった「女医が教える本当に気持ちいいセックス」がある。一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事。

「宋美玄 先生」記事一覧はこちら⇒

この記事の執筆者 大西まお 編集者・ライター。出版社にて雑誌・PR誌・書籍の編集をしたのち、独立。現在は、WEB記事のライティングおよび編集、書籍の編集をしている。主な担当書に、森戸やすみ 著『小児科医ママの「育児の不安」解決BOOK』、名取宏 著『「ニセ医学」に騙されないために』など。特に子育て、教育、医療、エッセイなどの分野に関心がある。■Twitter

参考文献Report of a WHO Technical Consultation on Birth Spacing (Geneva, Switzerland 13-15 June 2005)

関連記事▶︎パートナー以外との性交渉はハイリスク! 特に妊娠中には絶対に気をつけたい性感染症のこと▶︎【宋美玄先生解説】出産後セックス頻度が変わる2大原因とは?レス回避の3つの方法▶︎【宋美玄先生解説】出産後のオナニーはいつから再開OK?どの程度ならしていいかの目安

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


関連記事



この記事のライター

マイナビウーマン子育て

ありがとうを贈るとライターさんの励みになります

トップへ戻る

恋愛・結婚の人気ランキング

新着

カテゴリ

公式アカウント

ログイン・無料会員登録