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【医師監修】子どもの中耳炎、主な3つの症状と原因、治療法

目次

多くの子供が1度はかかると言われている中耳炎。今回は、中耳炎の種類と、原因・症状から、家庭でのケア、病院での治療方法、そして予防法までをお伝えします。

この記事の監修ドクター

木村聡子先生 日本耳鼻咽喉科学会専門医、医学博士。女医+(じょいぷらす)所属。

実は身近!子どもの中耳炎

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中耳炎は、子供がかかりやすい病気の1つです。耳に何らかの違和感を訴え、なおかつ熱が出ている場合は中耳炎である可能性が高いと考えられます。

子どもは、1度は中耳炎になる!?

中耳炎は子供がかかる病気の中でもメジャーなものです。特に小学校入学前の乳幼児のお子さんの場合には、風邪をひくたびに耳の違和感を訴えるケースもあります。現在、パパ・ママとなっている皆さんの中にも「子供の時に何度も中耳炎になったんだよね」という方がいらっしゃることでしょう。

事実、中耳炎は子供が1歳になるまでのタイミングで「誰もが経験している」とも言われます。ただし多くの場合はそれに気づかないのです。

■そもそも「中耳」とは? 耳の1番奥に「鼓膜」がある事は誰もがご存知のことでしょう。中耳は「鼓膜の奥にあるスペース」を指します。鼻の奥と管でつながっており、鼻からの空気が自由に出入りできますが、反面、細菌やウィルスの通り道になるケースがあります。

「軽い風邪」でも病院に行くべき理由

中耳炎は、風邪を引いたタイミングでなることが大変多い病気です。特に、幼いお子さんで鼻水が出ている場合には「中耳炎になるかもしれない」と、すぐに考えても心配しすぎとは言えません。中耳炎は放置しても自然に治ることがある反面、まれに重い合併症を伴うことがある怖い病気です。幼いお子さんは簡単に中耳炎になってしまいますが、再発を繰り返せば鼓膜(こまく)に穴が開くケースもあります。したがって、中耳炎に対する正しい知識を身につけて、その種類や症状(サイン)を見逃さないようにすることが重要です。そして、軽めの風邪であっても、心配なことがあれば病院へ連れて行った方が無難といえます。

子どもの中耳炎の種類と症状

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中耳炎は病態によっていくつかの種類に分類され、それぞれ別の名称がつけられています。

中耳炎の種類3つ

中耳炎は主に3つの種類に分けることができます。

1つめは「急性中耳炎」で、よく言う『痛い中耳炎』の多くはこれに当てはまります。耳の炎症は急激に進むことも多く、痛みが突然起きてくることもあります。そして「完全に治るのは、早くても1ヶ月後以降」という言われるほど、治り方が遅いのです。したがって、風邪そのものよりも長く経過を見守らなければなりません。

2つめは「慢性中耳炎」で、中耳に生じた感染や炎症がなかなか治らずに慢性化した状態です。鼓膜に穴が開いて難聴の原因となったり、また穴からの耳漏が出たりすることもあります。炎症がひどくなると、耳小骨(音を伝える骨)にも障害が及ぶことがあります。

3つめは「滲出性中耳炎」(しんしゅつせいちゅうじえん)で、こちらは、中耳腔に水が溜まった状態です。耳管(鼻と耳をつなぐ管)の働きがうまくいかない時や鼻の調子が悪い時になることが多く、また急性中耳炎の治癒過程に滲出性中耳炎になるケースもあります。急性中耳炎と違って耳に痛みがないことが多く、大人の場合には耳が塞がった感じで気づくことがありますが、小児の場合には症状を訴えないことが多いので要注意です。

この3つ以外にも、真珠腫性中耳炎など特殊な中耳炎があります。

急性中耳炎の症状

急性中耳炎の主な症状は、耳の痛み、耳の詰まった感覚(耳閉感)、聞こえにくさ(難聴)、耳の痛み、耳だれなどです。特に乳幼児の場合には発熱を伴うことが多いため、重要なサインとなります。場合によっては40度近い高熱になることもありますが、その際、耳をしきりに触ったり、耳だれが出たり、機嫌の悪さが続くときには急性中耳炎の可能性が高いでしょう。

子どもの急性中耳炎の原因

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急性中耳炎の原因は、鼻の奥で増殖したウィルスや細菌です。具体的に、中耳炎の原因菌の8割が「肺炎球菌とインフルエンザ菌」(*インフルエンザウィルスではありません)と考えられています。この他、黄色ブドウ球菌、モラキセラ・カタラーリスなどが中耳炎の原因となることが多いです。

プールやお風呂が原因になる?

プールやお風呂に潜るなどして鼻から水が入れば、中耳炎につながる可能性はゼロではありません。たとえ鼓膜に穴が開いていなくても、中耳炎になるケースがあり得るということです。特に、滲出性中耳炎の場合は「プール」が主な原因の1つとなります。プールの水に含まれる塩素も問題になる可能性があるので、プールは控えた方が良いでしょう。

原因は「耳管」

耳と鼻をつなぐ部分を「耳管」(じかん)と言います。実は、大人と子供では耳管の状態が異なっており、それによって子供のほうが、耳管がウィルスや細菌に感染しやすい状態となっているのです。

まず大人の耳管ですが、その形状は細長くなっています。次に子供の耳管ですが、こちらは太く短くなっています。大人と比べて、角度も水平に近いため、鼻の奥で増殖した細菌やウィルスが中耳へ到達してしまいやすいのです。中耳炎の発症は10歳以降から少なくなってきますが、これは成長に伴って、耳管の角度や長さが変化することによります。

子どもの中耳炎のケアや治療法

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中耳炎は軽症であれば自然治癒することがあります。その反面、戦前より前は抗生物質がないために、急性中耳炎によって死亡するケースも少なくありませんでした。現在、急性中耳炎は問題なく治ることが多い病気となりましたが、なるべく早く適切な治療を行わないと、意識障害や嘔吐などの脳症状ほか髄膜炎などへつながる可能性もゼロではありません。重症化してしまうと鼓膜の切開が必要になるケースもあるため、なるべく早く病院へ連れて行きましょう。

病院での治療

まずは診断を行います。多くの場合は、耳の中を見ることができる耳鏡(じきょう)を使って、耳漏がないか、鼓膜は大丈夫か、といったことを観察します。そして、急性中耳炎であると判断されたら治療がはじまります。治療方法は「薬物療法」「手術療法」「通気療法」の3つです。

「薬物療法」は、中耳炎における最も多い治療法です。急性中耳炎の程度が軽いと判断された場合には、解熱鎮痛剤、中等度以上では抗生物質を使用することが多いです。具体的な抗生物質は、主にアモキシシリン、セフジトレン ピボキシルなどです。原因菌の種類によっては他の抗生物質を使用することもあります。原因となっている菌にうまく抗生物質が効けば、徐々に症状が改善していくことが多いです。ただし溜まっている膿の量が多い場合には、鼓膜を切って膿を出すこともあります。なお、抗生物質がなかなか効かない菌(耐性菌)の場合には、治癒までに時間がかかることがあります。

「手術療法」は、高熱、耳の痛みなどが激しい場合に検討されます。鼓膜の切除によって中耳から膿を出す施術「鼓膜切開術」や滲出性中耳炎などで検討される施術「鼓室内チューブ留置術」などがあります。鼓膜切開、などと聞くと大変恐ろしいイメージがあるかもしれませんが、鼓膜は多くの場合はきちんと再生します。(開けた穴が塞がらないこともあり、その場合は穴を塞ぐ手術が必要になることあり)ただし、子供が大きな恐怖心を感じる事は事実で、どのタイミングで鼓膜切開を行うかについては、専門家の間でも意見が分かれます。

「通気療法」は、滲出性中耳炎の治療方法で、中耳へ空気を送り込むことで溜まった液体の排出を行います。鼻の入り口、あるいは鼻の奥へ器具をセットして空気を送り込みますので、手術のような切開は必要としません。

お家でのケア

発熱や痛みがあるうちは、きちんと安静にさせることが大切です。また、鼻水をすすると中耳炎が悪化する可能性がありますので、きちんと鼻をかませるようにしてください。ただし鼻を強くかむこともよくありませんので、左右交互に少しずつ、そっとかむことを教えてあげましょう。自分で鼻をかむことが難しい乳幼児の場合には、親御さんが定期的に吸い出してあげます。もちろん専用の器具を使っても良いですし、ご自分では難しいようならば耳鼻科へ連れていってください。

最も避けるべきは、親御さんの判断で勝手に治療を中断してしまうことです。中耳炎は完全に治るまでに時間がかかる病気ですから、きちんと医師の指示に従いましょう。医師の治療に疑問がある場合も急に治療が中断せず、他の耳鼻科を訪れるなど「セカンドオピニオン」も検討してください。

子どもの中耳炎の予防

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中耳炎の、最大の予防法は「鼻を良い状態に保つこと」です。もちろん風邪をひかないように、栄養バランスのとれた食事を撮らせて、夜はきちんと休ませることが基本となります。そして、風邪をひいてしまった場合には、鼻をこまめにかむことです。強くかむと、鼻粘膜の炎症によってさらに鼻通りが悪くなるケースがありますので、あくまでも優しく交互にかむことを教えます。

赤ちゃんの場合は、親御さんが吸引器などでこまめに吸ってあげることがベスト。その際は強く吸いすぎないように気をつけてください。

まとめ

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中耳炎は、大人の注意によって予防できる部分もあります。日頃から子どものことをよく見てあげていると異変にも気づきやすくなるかと思います。特に、言葉をしゃべれない乳児の場合には「鼻水が出ていないか」を見て、中耳炎の危険性がないかを常にチェックしてください。


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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