アプリでmichillが
もっと便利に

無料ダウンロード
ログイン・会員登録すると好きな記事をお気に入り登録できます

【医師監修】妊娠後期の頭痛はなぜ起こる? 原因と予防、ケアについて

目次

妊娠後期になるとお腹もだいぶ大きくなり、妊婦さんの体調の変化も著しくなります。なかでも、頭痛に悩まされているという妊婦さんも多いのではないでしょうか。今回は妊娠中の頭痛の原因やその対処法についてご紹介します。

この記事の監修ドクター

的野ウィメンズクリニック的野博院長 的野ウィメンズクリニックでは、妊娠・婦人科検診はもちろん、生理痛、生理不順、更年期障害などのお悩みや、風邪をひいた、などのちょっとした身体の不安も安心して気軽にご相談いただける、女性のためのホームドクターを目指しています。 https://www.matono-womens.com/

妊娠後期の頭痛の主な原因3つ

99307646

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

妊娠中、とくに後期における頭痛にはいくつかの原因が考えられます。あらかじめその原因を知っておけば予防や対策もとりやすくなるはずです。自分の頭痛はどのタイプにあてはまるか考え、気になるようであれば産婦人科医に相談してみるとよいでしょう。

貧血

頭痛にはさまざまな原因がありますが、貧血を原因とする頭痛は女性に多くみられます。特に妊娠中は、赤ちゃんに栄養を送り込むために母体をめぐる血液の量を増やそうと一時的に血液が薄まったような状態になります。妊娠中に起こる貧血のほとんどがこの鉄欠乏性貧血といわれ、鉄が不足することによって赤血球の流れが悪くなり、体に十分な酸素が行き渡りにくくなります。たくさんの酸素が必要となる脳で酸素不足になると、頭痛やめまいなどが症状として現れてきます。妊娠後期になると貧血が進行しやすく、その分頭痛も起きやすくなってしまうのです。

また、貧血状態であることは母体はもちろん、お腹の赤ちゃんにも影響が出てしまう恐れもあり注意が必要です。赤ちゃんは羊水のなかにいるため子宮中に流れている血液のなかの酸素を、胎盤やへその緒を通して取り込み呼吸しています。つまり母体が貧血状態に陥り酸素が不足すると、赤ちゃんも十分な酸素を取り込むことができなくなってしまいます。そのため、重度な貧血の場合は産婦人科医の適切な判断のもと、鉄剤による治療が必要になる場合もあります。

緊張性頭痛

頭痛のなかには「緊張性頭痛」と呼ばれるものもあります。感じ方は人それぞれですが、後頭部にギューっと締め付けられるような痛みを感じる人が多いようです。主に、運動不足や睡眠不足、また長時間による悪い姿勢や精神的なストレスが起因となるといわれています。また、頭痛のほかに肩や首のこり、めまい、全身の倦怠感などを感じることもあるようです。

妊娠後期になると外出に慎重になることで運動不足になってしまったり、大きくなった子宮に膀胱が圧迫されることで排尿回数が増え、夜しっかり眠ることができないということもあります。また、初めての妊娠であれば特に出産や育児に対して不安が生じ、それがストレスとなることもあるかもしれません。緊張型頭痛での痛みの原因は血管の収縮によって生じる血行不良です。血液の流れを促してあげるために、お風呂に入ったり適度な運動やマッサージなどをすると、凝りがほぐされ痛みが和らぐことも多いでしょう。

また、緊張型頭痛の誘因となる精神的ストレスを解消していくことも大切です。不安や悩みがあれば周囲の人や産婦人科医に相談することも1つの方法です。ただし、片頭痛を併発している場合は体を動かしたり入浴をすることで、逆に痛みが増してしまうこともあります。症状が辛い場合ははやめに産婦人科医に相談すると良いでしょう。

ホルモンバランス

妊娠初期から中期にかけての頭痛や肩こりの症状の場合は、ホルモンバランスが関係していることもあります。女性は妊娠すると女性ホルモンの1つである黄体ホルモン(プロゲステロン)が大量に分泌され続けるなど、ホルモンのバランスが妊娠前とくらべて大きく変化します。この変化は自立神経にとても大きな影響を及ぼします。自立神経がうまく機能せず、血管の拡張や収縮が乱れてしまうと、生理前の頭痛と同じような痛みを感じたり、また肩のこりや首のこりを生じ、頭痛につながる場合もあります。

貧血による頭痛の予防・対処法

508945266

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

特に妊娠後期になると鉄分の需要はとても増し、そのぶん、貧血状態に陥ってしまう妊婦さんも多くなります。妊婦さんの貧血の多くが「鉄欠乏性貧血」であることをふまえると、鉄分の積極的な摂取が有効な予防法となります。鉄分の多い食品をなるべく多くとることで、貧血になることを防いだり、また貧血になったとしても軽度にとどめることができるようになります。具体的には鉄分の多いレバー、豚・牛もも肉、とりもつのような肉類は、血色素の産生に欠かせない良質なタンパク質も多く含んでいるので、上手に取り入れると良いでしょう。

また、ビタミンCは鉄の吸収をよくすると言われています。ビタミンCが含まれる果物や緑色野菜もあわせたメニューにすると効率的です。また、重度な鉄欠乏性貧血と診断された場合は、鉄剤による治療が行われます。胃腸障害などがなければ錠剤やカプセル剤を内服することが一般的で、胃腸障害や大量出血などで急いで鉄の補給が必要な場合には、注射薬を使用する場合もあります。

また、鉄剤を飲むことによって胃のむかつきや便秘、下痢などが副作用として現れることも。副作用がひどい場合には食事療法とともに、鉄の吸収を助ける漢方薬を用いる場合もあります。いずれにしても自己判断ではなく、産婦人科医に相談するようにしましょう。

緊張性頭痛の対処(治療)法2つ

475690098

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

緊張性頭痛は、長時間の悪い姿勢や精神的なストレスが誘因となる場合が多くあります。妊娠するとお腹が大きくなり姿勢がどうしても悪くなりがちだからです。無理をしない範囲でストレッチをするなど、なるべく正しい姿勢を取るように心がけましょう。

頭痛体操

頭痛の緩和が期待できるストレッチ方法の1つに頭を支える後頸(こうけい)筋と肩の僧帽筋に刺激を与える「頭痛体操」があります。座りながらでもできる簡単なものです。その方法をご紹介します。

<後頸筋を伸ばすストレッチ> (1)頭を動かさずに正面を向き、両腕を胸の高さにあげます。 (2)腕をあげたまま、頸椎(けいつい)を中心にコマになったように、腕を左右に水平に振ります。この時、腕の力を抜きましょう。これを2分ほど続けていきます。

<僧帽筋を伸ばすストレッチ> (1)軽く肘を曲げて、ひじを軽く曲げ、肩を中心にしてひじを前と後ろに大きく回します。肩の僧帽筋の動きを意識することがポイントです。6回程度くりかえします。

漢方薬

痛みがひどい場合は葛根湯など体を温める成分が入った漢方薬を利用するという方法もあります。一般的に市販の総合感冒薬は、胎児に影響を及ぼす可能性は低いとされています。しかし、漢方薬とはいえまれに成分や量によってはNGなものもり、自己判断による服用は危険です。自分で判断するのではなくかかりつけの産婦人科の先生などに相談するようにしましょう。

緊張性頭痛の予防法3つ

170582635

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

緊張性頭痛になる前に予防するには常日頃から適度な運動やストレッチをすることが大切です。ここではさらに肩・首のコリを解消する方法や冷えの予防策など、頭痛の原因となるものを取り除く方法を紹介します。

肩・首のこりの予防・解消法

妊娠中から産後は肩こりや腰痛が起こりやすくなります。特に、ホルモンバランスの変化が著しい妊娠初期には肩こりや腰痛がひどくなりやすく、その結果さらに頭痛に悩まされるという人も少なくありません。妊娠したことによるホルモンバランスに体が慣れることで、こりなどの症状が緩和されることも多いので、それほどひどくない場合には基本的に治療は必要ありません。

しかし、症状が辛い場合には産婦人科医に相談し、葛根湯を処方してもらうこともあります。薬によっては妊娠中は服用できないものもあります。薬を希望する場合は自己判断で市販薬を服用せず、必ず産婦人科医に相談するようにしましょう。

また、肩こりや首こりに自分で対処する方法もあります。例えば、ホットタオルでコリのある部分を温めたり、熱めのシャワーを勢いよく当てる、首をゆっくり前後左右に倒す頚椎体操をするのも良いでしょう。また、目が疲れる原因ともなる携帯やパソコン、テレビを長時間見ることを避けるのも1つの予防策といえます。

冷えの予防・解消法

不安やストレスがなかなか解消できない場合は、体を軽く動かすことで効果を感じることも。イライラが続くと知らないうちに胸や背中の筋肉が硬く、緊張しやすくなっている場合があります。体をほぐすためにも意識的に大きく深呼吸をしてみたり、気持ちが落ち着くように静かな環境で自分がリラックスした姿をイメージをしてみるのもいいでしょう。

また、お腹の赤ちゃんに影響のない範囲で心身をリラックスさせるエクササイズをするのも有効です。ただし、体を動かすことでお腹が張ってしまったり苦しく感じる場合にはエクササイズは中断します。痛みが続くようであれば早めに産婦人科医に相談するようにします。

寝不足の解消法

妊娠後期にはお腹が大きくなったり、出産への不安などからなかなか寝付けずに睡眠不足に陥ることも多くあります。しかし、睡眠不足は頭痛を引き起こす原因に。妊娠後期の寝不足には、自分なりに寝やすい姿勢をとってみたり、枕を変えたり、時には軽く昼寝をするなど、工夫していきましょう。

頭痛がひどい場合は薬を飲むという判断も

624698648

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

あまりにも頭痛がひどい状況のなか我慢を続けると、それがかえってストレスの元になってしまういがち。胎児に影響を与えてしまう痛み止めもありますが、妊娠していても服用できる痛み止めがあります。カロナールのようなアセトアミノフェンは有効なので主治医と相談の上、内服が可能な事もあります。

ただし、長期の大量投与となると母体への影響も懸念されるので、自己判断で市販薬に頼るのではなく、痛みがひどい時にはからなず産婦人科医に相談し、適切な処方をしてもらうようにすることが大切です。また、服用に際して不安なことがあれば、産婦人科医に相談するようにしましょう。

参考:カロナール錠:https://www.ayumi-pharma.com/upd/med/att_document/16/cl_t_pi.pdf

まとめ

妊娠後期の頭痛には、妊娠による運動不足やホルモンバランスの変化、ストレスなど、さまざまな要因があげられます。運動不足だと思ったら適度なストレッチやエクササイズを取り入れたり、ストレスを感じたら身近な人に話してみたり、ちょっとした工夫をするのも良さそうです。それでも改善がみられない場合には、自分で判断して市販薬に頼るのではなく、産婦人科医に相談して判断を仰ぐようにすることが大切です。


関連記事


/

この記事の著者

マイナビウーマン子育て

ありがとうを贈るとライターさんの励みになります

トップへ戻る

michillの人気ランキング

SNSでも新着記事をお知らせしていますmichill 公式アカウント

ログイン・無料会員登録