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【医師監修】妊婦に必要なカルシウム、効果的な摂り方・不足時のリスクは?

目次

妊娠中は、お腹の赤ちゃんのために、ふだん以上にしっかりと栄養素を摂る必要があります。特にカルシウムは、もともと日本人に不足しがちなミネラルなので、妊娠中は意識的に摂取したいですね。ここでは、カルシウムが妊婦さんに必要な理由や、カルシウムを効率よく摂る方法などをご紹介していきます。

この記事の監修ドクター

上田弥生 先生 総合病院やクリニックの産婦人科・婦人科、不妊治療外来で研鑽を積む。デリケートゾーンケアの専門家。多数のメディア出演や骨盤底筋ショーツの商品開発、バストアップサプリ監修に携わるなど、幅広く活躍中。女医プラス所属

妊婦にカルシウムが必要な理由とは?

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カルシウムは、お腹の赤ちゃんの骨や歯をつくるために欠かせない栄養素です。ただ妊娠中のお母さんは、腸管からのカルシウムの吸収率がアップするので、ふだんから必要な量をしっかり摂取できていれば、妊娠しているからといって、特別にカルシウムを多く摂る必要はありません。

しかしカルシウムは、日本人に不足しがちなミネラルの代表格。厚生労働省が行った「国民栄養調査(2015年)」によれば、カルシウムの1日の平均摂取量は、20代女性が449mg、30代女性が437 mg、40代女性が456 mgと、妊婦さんが多いと考えられる年代は、どの年代も、1日に必要とされる摂取量(650mg)を大きく下回っています。

これまで、意識的にカルシウムを摂ろうとしていなかったのであれば、皆さんもカルシウムが不足している可能性が高いので、妊娠したら、積極的にカルシウムを摂るようにしましょう。

※参照:国民健康・栄養調査結果の概要 http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/kekkagaiyou.pdf

妊娠中にカルシウムが不足するとどうなるの?

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赤ちゃんへの影響は?

カルシウムは、日本人に不足しやすいミネラルだとお話しましたが、妊娠中のお母さんがカルシウム不足だと、お腹の赤ちゃんにどんな影響があるのでしょうか?

実は、お母さんがしっかりとカルシウムを摂っていなくても、赤ちゃんの発育には、あまり問題がありません。というのもカルシウムは、人間の体内にもっとも多く存在するミネラルで、妊娠中に摂取量が不足した場合は、お母さんの体にもともと蓄積されていた分が赤ちゃんに供給されるのです。

心配なのはお母さんへの影響のほう

「お腹の赤ちゃんの発育に影響しないなら、そんなにカルシウムを摂らなくても問題がないのでは?」と思った人もいるかもしれません。しかし、それは大きな間違いです。

大人の場合は、体重の1〜2%のカルシウムが体内に存在するといわれていますが、その99%は骨や歯に存在しています。つまり、カルシウムの摂取量が足りない場合は、お母さんの骨や歯に蓄積されたカルシウムがどんどん溶け出して、赤ちゃんに届けられてしまうということなのです。また、カルシウムは、妊娠中だけでなく、産後の授乳期にも使われます。このため、カルシウムをしっかり摂らないままでいると、お母さんの骨や歯がどんどんもろくなり、将来的に「骨粗しょう症」になる可能性が高くなってしまうのです。

骨粗しょう症ってどんな病気?

「骨粗しょう症」とは、骨量が減少して骨がスカスカになり、骨折しやすくなる病気です。骨量が減っただけでは、これといった自覚症状はありません。しかし、もろくなった背骨が自分の体重に押しつぶされるように骨折し、背中や腰が曲がってしまったり、足のつけ根の骨を骨折して、寝たきりになってしまったりするなど、深刻な問題を引き起こします。

骨粗しょう症は、男性よりも女性に圧倒的に多く、日本の骨粗しょう症患者の80%は女性が占めています。また、年齢が高くなるほど骨粗しょう症になる人の割合が多くなり、50歳以上の女性に至っては、3〜4人に1人が骨粗しょう症(骨粗鬆症)にかかっているとされています。

妊娠中のカルシウム不足はこんな影響も!

気分がイライラする

カルシウムには、神経の興奮を鎮めて精神を安定させる作用もあるため、不足すると、イライラしやすくなります。妊娠中は、つわりを始めとする体調の変化や、ホルモンバランスの急激な変化、出産への不安などから、ただでさえ情緒が不安定になりがちです。できるだけ穏やかな気持で過ごせるようにするためにも、しっかりカルシウムを摂りたいですね。

こむら返りにも関係が

こむら返り(ふくらはぎがつる)は、妊娠中〜後期の妊婦さんに起きやすいトラブルの1つです。その主な原因は、重くなった体重を支えて足の筋肉に疲労が蓄積したり、子宮に血管が圧迫されて下半身の血行が悪くなったりすることですが、カルシウム不足も影響していると考えられます。

というのも、カルシウムには筋肉や神経の働きを正常にする働きもあり、カルシウムが不足して血液中の電解質(カルシウム、ナトリウム、カリウムなど)のバランスが崩れると、神経が興奮しやすくなって、痙れん(筋肉の収縮が続く状態)が起きやすくなるからです。

カルシウムが妊娠高血圧症候群の予防に役立つ?

妊娠中に気をつけたい病気の1つに、妊娠20週~分娩後12週の間に高血圧を発症する「妊娠高血圧症候群」があります。妊娠高血圧症候群になると、胎盤に十分な血液が供給されなくなって、赤ちゃんの発育が悪くなる「胎児発育不全」や、赤ちゃんが生まれる前に胎盤がはがれてしまう「常位胎盤早期剥離」になったり、最悪の場合は、赤ちゃんがお腹の中で死んでしまう「子宮内胎児死亡」をもたらすこともあります。

妊娠高血圧症候群の原因は、まだはっきり解明されていないため、「こうすれば絶対に防げる」という方法はありませんが、塩分を摂りすぎないことも大切だといわれています。そして、カルシウムには、塩分(ナトリウム)を尿中に排泄させ、血圧を低く保つ作用があるので、カルシウムをしっかり摂ることは、妊娠高血圧症候群の予防につながるといえるでしょう。

カルシウムはどんな食品に多いの?

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カルシウムが豊富な食材

カルシウムは、乳製品や魚介類、海藻、大豆製品、野菜などに多く含まれています。一食あたりの食品に含まれるカルシウムの量は、以下のとおりです。

乳製品

・牛乳(1本210g)…カルシウム231mg ・ヨーグルト(1カップ210g)…252mg ・プロセスチーズ(30g)…189mg

魚介類

・干しエビ(10g)…750mg ・どじょう(5尾40 g)…440mg ・わかさぎ(3尾80 g)…360 ・煮干し(10g)…220mg ・ししゃも(3尾60g)…198mg

海藻類

・乾燥ひじき(10g)…140mg ・乾燥カットわかめ(10g)…94mg ・おぼろ昆布(10g)…65g ・乾燥わかめ(5g)…39g

野菜

・モロヘイヤ(50g)…130mg ・大根の葉(50g)…130mg ・小松菜(70g)…119mg

大豆製品

・がんもどき(80g)…216mg ・もめん豆腐(1/2丁150g)…180mg ・高野豆腐(20g)…132mg ・厚揚げ(1/4枚50g)…120mg ・納豆(1パック100g)…90mg

その他

・ごま(10g)…120mg ・アーモンド(30g)…69mg

カルシウムの効果的な摂取方法とは?

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乳製品で摂るのがもっとも効率的

カルシウムの吸収率は食品によって大きく異なり、乳製品に含まれるカルシウムの吸収率は約50%、小魚は30%、青菜は18%といわれています。ですからカルシウムを摂るなら、乳製品で摂るのがもっとも効率的です。

クエン酸で吸収率をアップ

酢やレモン、イチゴ、トマトなどに含まれるクエン酸は、カルシウムの吸収をよくする働きがあります。乳製品に比べてカルシウムの吸収率の低い、小魚、海藻、青菜を食べるときは、ドレッシングなどにこれらの食品を使い、一緒に食べるとよいでしょう。

ビタミンDも一緒に

ビタミンDにも、カルシウムの吸収を助けて、骨や歯へのカルシウムの沈着を助ける働きがあります。ビタミンDは、鮭やカツオ、サンマなどの魚や、きくらげなどのきのこ類に豊富に含まれているので、カルシウムの多い食材と組み合わせて摂るとよいでしょう。

カルシウムは摂れば摂るほどいいの?

カルシウムは妊婦さんに欠かせない栄養素ですが、だからといって、摂れば摂るほどいいというわけではありません。カルシウムの耐用上限量(過剰摂取による健康被害がないとされる摂取量の上限量)は1日に2500mgです。

とはいえ、通常の食事で、これだけの量のカルシウムを1日に摂取するようなことは、あまりないでしょう。また、人間の体は、カルシウムが過剰に吸収されないように調節されているので、健康な人がふつうの食事で大量にカルシウムを摂取したとしても、健康被害が起こることはほとんどありません。

ただし、カルシウムやビタミンDのサプリメントを利用している人は、注意が必要です。カルシウムが過剰に吸収されると、尿路結石や腎臓障害、高カルシウム血症(血中のカルシウム濃度が異常に高くなった状態)、ほかのミネラルの吸収阻害などが起こることがあります。

まとめ

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妊娠中は、赤ちゃんのためだけでなく、お母さん自身の体のためにも、カルシウムをしっかり摂ることが大切です。1日に必要なカルシウムの摂取量は650mgなので、バランスのよい食生活を心がけたうえで、この量を毎日クリアしていけるようにしていきましょう。


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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