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【医師監修】妊婦はビタミンAの過剰摂取に注意! その理由と上手な摂り方

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目次

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妊娠中は、お腹の赤ちゃんのためにも、しっかりと栄養を摂りたいものですが、栄養素の中には、過剰に摂取すると、かえって赤ちゃんに悪影響を及ぼすものもあります。その1つが「ビタミンA」です。ここでは、ビタミンAを妊娠中に摂りすぎてはいけない理由や、妊娠中の摂取量の上限などについてお話していきます。

この記事の監修ドクター

上田弥生 先生 総合病院やクリニックの産婦人科・婦人科、不妊治療外来で研鑽を積む。デリケートゾーンケアの専門家。多数のメディア出演や骨盤底筋ショーツの商品開発、バストアップサプリ監修に携わるなど、幅広く活躍中。女医プラス所属

そもそもビタミンAってどんな成分?

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ビタミンAとは

ビタミンAは、水に溶けにくく脂に溶けやすい性質がある脂溶性ビタミンの1つで、大きく分けると「レチノール」と「βカロテン」の2種類があります。

レチノールは、レバーやうなぎなど動物性食品に多く含まれており、一般的にビタミンAというと、このレチノールのことを指します。

一方、βカロテンは、緑黄色野菜に多く含まれる黄色、橙色、赤色などの色素成分で、体内でビタミンAと同じ働きをする物質に変換されます。βカロテンのように、体内でビタミンAに変換される物質は、プロビタミンA(ビタミンAの前駆体)と呼ばれます。

ビタミンAの主な働き

ビタミンAには、皮膚やのど、鼻、肺、気管支などを覆う粘膜を健康に保つ働きがあります。皮膚や粘膜には、体内にウイルスや細菌が侵入するのを防ぐバリアとしての役割があるため、ビタミンAをしっかり摂ることは免疫機能の維持に役立ちます。

またビタミンAは、網膜で光の明暗を感じ取るのに必要な「ロドプシン」という色素の主成分にもなり、薄暗い場所で目が慣れて物が見えるようになる「暗順応」という機能に関わっています。

ビタミンAが不足するとどうなるの?

ビタミンAが不足すると、皮膚や粘膜が乾燥してかたくなったり、免疫力が低下してウイルスや細菌に感染しやすくなったりします。また、網膜でロドプシンが作られにくくなってしまうので、暗い場所で目が見えにくくなり、ひどくなると「夜盲症」になることもあります。

妊婦がビタミンを摂りすぎるとよくないのはなぜ?

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脂溶性ビタミンは体内に蓄積されやすい

ビタミンAは脂溶性ビタミンだとお話しましたが、ビタミンを大きく分けると、脂溶性ビタミンともう1つ、水溶性ビタミンがあります。

水溶性ビタミンには、水に溶けやすく脂に溶けにくいという性質があり、摂りすぎても、体に余った分は尿中に排泄されるので、過剰症になる心配がありません。しかし脂溶性ビタミンの場合は、肝臓や脂肪組織に蓄積されていくので、摂りすぎると過剰症になる危険性があるのです。

ビタミンA過剰症になるとどうなるの?

ビタミンAを過剰に摂取すると、頭蓋内圧が高くなって脳が圧迫され、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、目のかすみなどの症状が現れることがあります。また長期間、過剰に摂取し続けた場合は、全身の関節や骨の痛み、皮膚の乾燥、脱毛、食欲不振、体重の低下、肝障害、頭蓋内圧の上昇による頭痛などの症状が現れることがあります。

妊婦さんが摂りすぎるとどうなるの?

一方、妊婦さんが連日のようにビタミンAを摂りすぎた場合は、赤ちゃんに、耳の形態異常などの先天異常が起こる可能性があるという報告もあります。特に妊娠3ヶ月までは、器官形成期と呼ばれ、催奇形因子の影響を受けやすく、形態異常を引き起こしやすいので注意が必要です。

βカロテンなら過剰症の心配がない

ただし、ビタミンAで摂りすぎが問題になるのはレチノールだけです。というのも、βカロテンの場合は、体の中で必要な量しかビタミンAに変換されず、残った分は抗酸化物質として作用するので、ビタミンA過剰症になる心配がないのです。

妊娠中のビタミンAの1日の摂取量はどのくらいまで?

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妊娠中はビタミンAを摂取しなくても大丈夫?

ビタミンAを摂りすぎると赤ちゃんに先天性異常のリスクが高まると聞くと、「心配だから、妊娠中はビタミンAを一切摂らないようにしよう」と考える妊婦さんもいるかもしれません。しかし、妊娠中のビタミンA不足もまた、赤ちゃんの発育不全を招き、先天異常が起こるリスクを高めるといわれています。また、出生してから数日間の免疫力が低下して、感染症にかかるリスクが高くなるという報告もあるようです。つまりビタミンAは、多すぎても少なすぎても、問題があるということです。

妊婦さんの1日のビタミンAの摂取量の上限は?

では、妊娠中は、1日にどのくらいの量のビタミンAを摂取すればいいのでしょうか?「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、1日に摂取したいビタミンAの量は、18〜29歳の妊婦さんなら、妊娠初期~中期で650μgRE、妊娠後期で730μgRE。30〜49歳の妊婦さんは、妊娠初期~中期で700μgRE、妊娠後期で780μgREとされています。

また、耐用上限量(1日にこの値を超えて摂取すると、過剰症のリスクが発生する量)は、2700μgREとされています。妊婦さんは、この耐用上限量を超えないように十分注意しましょう。

※参照:日本人の食事摂取基準(2015 年版) http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

どんな食材に含まれている?

ビタミンA(レチノール)を多く含むのは、レバー、あんこう肝、うなぎ、銀だら、ほたるいか、あなごなどです。

食品100gあたりに含まれるビタミンA(レチノール)の量

・鶏レバー(生)…14,000μgRAE ・豚レバー(生)…13,000μgRAE ・牛レバー(生)…1,100μgRAE ・やつめうなぎ(生)…8,200μgRAE ・ほたるいか(ゆで)…1,900μgRAE ・うなぎ(かば焼き)…1,500μgRAE ・銀だら(生)…1,100μgRAE ・あなご(生)…500μgRAE ・卵黄(生)…470μgRAE ・有塩バター …500μgRAE ・プロセスチーズ …240μgRAE ・牛乳…38μgRAE

※μgRAE はレチノール活性当量

妊娠初期はレバーの摂取を控えて

妊娠中は、血液の量が増えて血が水っぽく薄まったり、赤ちゃんの体をつくるために鉄分が使われたりするため、貧血(鉄欠乏性貧血)になりやすい傾向があります。このため、貧血予防のために、鉄分が豊富なレバーを積極的に食べるようにしようと考える妊婦さんもいるかもしれません。しかし、上記の通り、レバーは、ほかの食品に比べて、かなり多くのビタミンAを含んでいます。

ですから、妊娠初期は、レバーの摂取を控えたほうがいいでしょう。鉄分を多く含む食品は、レバー以外にも、小松菜やほうれん草などの青菜、ひじきなどの海藻類、高野豆腐や納豆などの大豆製品があります。貧血予防のためには、こういった食品を積極的に摂るとよいでしょう。

妊娠中のビタミンAの上手な摂り方とは?

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妊娠初期はβカロテンでビタミンAを

妊娠中は、お腹の赤ちゃんを「異物」とみなして攻撃してしまわないように、お母さんの免疫力が低下するため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。免疫力を高めるためには、皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAが欠かせませんが、レチノールの場合は、過剰症が心配です。そこでオススメしたいのが、βカロテンでビタミンAを摂取すること。βカロテンなら、体に必要な量しかビタミンAに変換されないので、過剰症の心配はありません。

βカロテンを多く含む食材

βカロテンは、モロヘイヤ、西洋かぼちゃ、にんじん、春菊、ほうれん草、小松菜、チンゲン菜など、緑黄色野菜に豊富に含まれています。また、βカロテンには、油脂と一緒に摂ることで吸収率がアップするという性質があるので、緑黄色野菜をとるときは、炒め物にしたり、ドレッシングやマヨネーズで和え物にしたりするとよいでしょう。

まとめ

ビタミンAは、摂りすぎても不足しても、お腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす危険性があるので、バランスの良い食生活を心がけ、毎日適切な量をきちんと摂っていきたいですね。特に注意が必要なのは、動物性食品に多く含まれるレチノールなので、緑黄色野菜からβカロテンを積極的に摂るようにしましょう。また、ふつうの食べ物だけでなく、サプリメントからの過剰摂取にも注意してください。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年4月25日

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