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【医師監修】産後うつの症状と原因、薬で治る? 予防はできる?

目次

マタニティーブルーの後にやってくる「産後うつ」。今回は、産後うつの症状、原因、赤ちゃんへの影響、ケア・治療法、予防法に至るまでをご紹介します。

この記事の監修ドクター 藤東クリニック藤東淳也先生 女性のトータルライフをお任せいただけるような診療を目指し、 女性のライフサイクルを応援します。 https://fujito.clinic

産後うつってなに?

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辛かった妊娠初期のつわり、足や背中の痛み、便秘・頻尿、不眠…。大変だった妊娠期間を乗り越え、かわいい我が子に出会ってこの上ない幸せ、かと思いきや、なぜか気分が落ち込んでたまらない。産後、そのような状態が2週間以上続いた場合は「産後うつ病」になっている恐れがあります。

女性のうつ病リスクは男性の2倍

女性が、生涯で1度はうつ病にかかるリスクは約20%にも達します。男性よりも2倍もうつ病リスクが高いことになりますが、特に注意すべき時期が「妊娠中・産後」と言われているのです。

25%程度のママがかかる「マタニティーブルー」

よく誤解されがちですが「マタニティーブルー」と「産後うつ病」は別のものとして区別されます。マタニティーブルーは産後数日で発症しますが、10日前後で快方・消失します。涙が止まらなくなったり、軽度のうつ症状が出ますが一過性のものです。実際に25%程度のママがマタニティーブルーを経験すると言います。

マタニティーブルーの5%程度は「産後うつ病」へ

一方「産後うつ病」は、マタニティーブルーの次の段階として訪れます。もちろんママ全員が産後うつ病になるわけではありませんが、マタニティーブルーから産後うつ病になるママは「約20人に1人」(5%程度)と言われています。マタニティーブルーよりも長期的で、なおかつ症状も重く出やすいので、ママ本人をはじめ周囲も気を付けて見ていく必要があります。

産後うつの症状

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産後うつ病の症状は、身近にいるご家族でも見過ごしてしまう恐れがあります。いずれにしても、小さなサインを見逃さず、不安な場合は早めに医師などの専門家へ相談することが大切です。

こんな症状が出たら「産後うつ」かも

産後うつ病は、不安感や抑うつ感をはじめ、意外とも思える症状も含まれます。「これが産後うつのサインだなんて気づかなかった」ということがないように、産後うつの症状を以下で確認しましょう。

・赤ちゃんが可愛くない ・育児や家事をしたくない(やろうとしても何から始めたらよいかわからない) ・赤ちゃんを傷つけてしまいそう(または、傷つけてしまいそうな自分が怖い) ・育児や新生活への不安 ・慢性的な疲労感 ・食欲不振 ・不眠症 ・親としての自信がない ・母親失格だと思える

これらの症状の中には「単なる産後の疲れだろう」と、周囲から見過ごされてしまいそうなものも多くあります。実際に一過性のものもある反面、長引いて症状が複合的に現れたり、悪化してくると自傷や赤ちゃんへ当たってしまうなど、大変危険な状態となるケースもゼロではありません。

症状はいつまで続くの?

産後うつ病の期間は、ママごとに大きな個人差があります。発症時期は、マタニティーブルーの期間をまたいで出産から2週間前後と共通しますが、いつ快方に向かうかはそれぞれ異なります。3ヶ月から半年程度で改善する場合もあれば、1年か、あるいはそれ以上長引くケースもあります。いずれも、早く治そうと焦りすぎたり、人と比べることなく、マイペースに治療することが大切です。

赤ちゃんの発育・発達への影響は?

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医師やカウンセラーと連携し、適切な治療を受けながらであれば、赤ちゃんへの影響はほとんど心配ありません。ただし、授乳期の抗うつ剤・精神安定剤の選択については慎重に行う必要がありますので、医師とよく相談して処方してもらってください。

なお、適切な治療を受けずに子育てをスタートすると、母子関係のみならず、家族や夫婦の関係にまで重大な問題を抱える可能性も懸念されます。特に、小さな赤ちゃんがママとの良好なコミュニケーションを取れない場合は、心身の発育にも影響することが知られています。場合によっては、情緒面、行動面での障害ほか、自閉症につながるリスクも指摘されています。

さらに怖いのは、産後うつ病を放置すると「悪循環」が生じ、症状がどんどん悪くなる可能性があることです。周囲のサポートや理解が不十分であると、ストレスが増加するほか、「自分でなんとかしなくては」とひとりで抱え込むことで、負担もさらに増加します。これに押しつぶされるような形で、症状がどんどん悪化する危険性もあります。特に「母としての理想像」をしっかり持っていたり、「完璧主義者のママ」は産後うつ病発症・悪化の危険性が高いと考えられます。

産後うつの原因

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マタニティーブルーは「ホルモンバランスが産後に激しく変化すること」が大きな原因とされています。産後うつ病もその延長にありますが、単に「ホルモンバランスの変化」だけでは片付けられない原因が潜んでいます。

育児の疲労がピークに

初めてママになった人の中には「育児ってこんなに大変なのか…」と痛感しているケースもあるかもしれません。赤ちゃんは深夜でもかまわずママを起こし、おっぱいをせがみます。授乳が数時間ごとにあり、溢乳(乳児が口からミルクを戻すこと)にドキリとさせられたりと、気の休まる暇がありません。このような育児の負担に加え、睡眠不足などが重なり、疲労はピークに達します。この時、脳のストレス処理能力も限界に達し、物事の見方がネガティブになってしまうのです。このようにして、産後うつ病の発症・悪化へとつながると考えられます。

ママになるへの不安

核家族化の進んだ現代のママたちにとって、子育ての不安はとても大きいものかもしれません。母親と言う新たな役割を、基本的には1人でこなさなければならない…その不安とプレッシャーは周囲が想像する以上に大きいものでしょう。しかし、はじめから「完璧なママ」などいません。赤ちゃんと一緒に、自分も良いママに「成長する」という気持ちで充分です。

仕事上での不安

「ゆっくり休めていいね」という周囲の感じ方とは異なり、職場復帰やキャリアアップについて大きな焦りを感じているママも多いようです。仕事をしていたけれど何かしらの理由により退職したママたちは「産後の再就職支援特例措置」で、失業給付金の受け取り時期を最長4年に延長できます。(*手続き必須。詳しくはお近くのハローワークまでお問い合わせを)このように、経済的な心配も多少は軽減されている状態ながら「育児よりも早く復職したい」という思いを強く持っているママもいます。

しかし、良い保育園が見つからず、次第に「この子さえいなければ…」と、やり場のない気持ちの矛先を赤ちゃんに向けてしまうケースもあるようです。以前働いていて復職を考えるママなどは、育児・家事に加え「キャリア」についても1度に考えてしまい、大きなストレスを抱え込んでしまう恐れもあります。

産後うつの治療・ケア

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「充分な休養」と「家族の理解・サポート」

産後うつ病の治療は、早期に病院へ行くことが大前提ですが、それだけではダメです。ご家族(特にパパ)の理解と協力を得て、ママの負担やストレスを軽減することを目指します。出産・子育ての経験があるママ友がいれば、気持ちをわかってくれるので相談する上でも心強い存在と言えるでしょう。ママも充分な休養を取るように心がけてください。ママ友が少ない場合は、子育てセミナーなどに足を運んで、ママ友を作るのも良い方法です。

重症な場合は薬物治療や入院治療

産後うつの症状が重い場合は、薬による治療や入院も検討されます。「精神科に通うなんて」と抵抗のあるママもいるかもしれませんが、産後うつを悪化させることが1番怖いことなので、できるだけ早く受診してください。それから、薬や入院に抵抗があるママも多いと思いますが、おそらく不安に思いすぎる事はないでしょう。妊娠中・授乳期に使える抗うつ薬・精神安定剤もありますし、不安な場合は飲む前に医師に相談することもできます。また、入院で赤ちゃんと離れて暮らすのはいやだ、という場合も、赤ちゃんと一緒に過ごせる入院施設もあるのでチェックしてください。

早期発見・早期治療を目指したい

産後うつ病は、早期に症状を発見し、早期に治療を開始することがとても大切です。うつ病はよく「心の風邪」などと言われますが、たかが風邪でもこじらせれば命に関わるケースもあります。特に産後うつ病は、こじらせると年単位で長引く可能性もあるのです。産後うつ病かもしれない、と少しでも思ったら「そのうち治るかも」と放置せず、一応病院に行ってみるという姿勢がベターと言えるでしょう。

産後うつの予防

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産後うつ病を確実に予防する方法は発見されていません。マタニティーブルーから産後うつ病へ移行してしまわないように、早期発見・早期治療を対症療法的に行うのが現状です。

しかし一方で、日本の妊婦さんは欧米の妊婦さんと比較して、産後うつ病の割合が少ないと指摘する専門家もいます。その理由の1つと考えられているのは「里帰り出産」です。慣れ親しんだ故郷に戻り、実家や地元の病院で落ち着いて時間を過ごすことで、ママは大きな安心感を感じることでしょう。これが、産後うつ病の予防につながっているのではないかとも考えられています。旦那さんは、ママが「里帰り出産」を望んだら、否定せずできるだけ希望通りにしてあげると良いかもしれませんね。

まとめ

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産後うつ病は、ホルモンバランスの変化ほか、ストレスや不安が脳の処理能力を超えることで起きてきます。「赤ちゃんが可愛くない」「家事や育児がしたくない」という自分に嫌気がさし、自分を責め、さらに鬱状態が悪化していく…といった悪循環だけはなんとしても避けるべきです。「赤ちゃんが可愛くない」「家事や育児がしたくない」という気持ちは、ご自分(ママ)の本心ではない、ということを忘れないでください。妊娠・出産の疲労や負担が、ママの心を一時的にネガティブにしているだけです。

「産後うつ病」のベストな解決策は、医師やカウンセラーといった専門家に相談すること。少しでも気になることがあれば病院を訪れ、早期治療・早期解決を目指してください。


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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