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【医師監修】生理周期がバラバラになるのはなぜ?原因と問題点、対策

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目次

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およそ1ヶ月ごとに繰り返す生理(月経)。しかし、女性によっては生理周期がバラバラで安定しないことがあります。このような不安定な生理周期の原因は何でしょうか?生理周期の乱れは、放っておいても問題ないのでしょうか?今回は生理周期がバラバラになるときについて説明します。

この記事の監修ドクター 浅川恭行先生 平成5年 東邦大学医学部卒業、同東邦大学大学院医学研究課入学、横須賀聖ヨゼフ病院を経て平成21年より東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師。平成23年より医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事。平成28年より同産婦人科、理事長、院長。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本産婦人科医会幹事、日本産科婦人科内視鏡学会理事、日本女性医学会 評議員

生理周期がバラバラになる原因とは

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生理周期が乱れるというのは、そもそもどのような状態でしょうか?また、どうして生理周期が乱れるのか、その原因も含めてご説明します。

そもそも正常な生理周期とは

生理(月経)は通常、約1ヶ月の間隔で繰り返し、卵巣内で起こる卵胞の発育、排卵、黄体の形成という流れのなかでホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)が分泌され、これらの変化で生理の周期(サイクル)がつくられます。生理周期の日数は生理開始日から次の生理開始日までで、正常範囲は25〜38日間、その幅(変動)は6日以内です。

生理周期の異常とは

正常な生理周期は25〜38日間。それよりも短かったり長かったり、または毎回安定していなかったりする場合は、生理周期が乱れていると考えられます。

生理周期が24日以内の場合を「頻発(ひんぱつ)月経」、39日以上3ヶ月未満を「稀発(きはつ)月経」、3ヶ月以上生理がない状態を「続発無月経」、周期が定まっておらずその変動が7日以上のものを「不整周期」と呼んでいます。

生理周期の乱れは身体からのイエローシグナル

生理周期は、脳内の視床下部-下垂体と卵巣の連携でコントロールされています。視床下部は間脳にあり、内分泌や自律機能を調節する場所です。ここからゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)と呼ばれるホルモンが分泌され、下垂体前葉(前部)で黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)という性腺刺激ホルモンの産生と分泌を促します。

FSHは卵胞を刺激してエストロゲンを増加させます。エストロゲンの分泌量が高まることをきっかけにLHの分泌量は急増し、この変動が刺激となって排卵が起こります。

また、卵子を包んでいた卵胞はLHの作用で黄体化し、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌するようになります。その後、エストロゲンとプロゲステロンの低下がきっかけとなって生理が起こります。

通常の生理ではこのようなホルモン分泌の流れがあって、排卵や生理が起こりますが、生理周期に異常がある場合は、これら生理周期に関係するホルモンのバランスが乱れているサインである可能性があります。

この視床下部-下垂体-卵巣系に何らかの要因(ストレス、体重の変化、内分泌疾患[高プロラクチン血症、甲状腺機能異常など]、加齢による変化、摂食障害、過剰な運動、黄体機能不全など)が影響すると、さまざまな月経異常が起こります。

脳の視床下部、下垂体と女性ホルモン分泌の関係(イメージ)

なぜストレスがホルモンバランスを乱すの?

ストレスは、ホメオスタシス(生体内の状態を一定に保つ仕組み)を直接乱す身体的ストレスと、乱すおそれがあると体が判断した心理的ストレスに大きくわけられます[*1]。

ストレスがかかると、主に視床下部-下垂体-副腎皮質系と視床下部-自律神経系-副腎皮質系、そして免疫系も反応します。視床下部からはストレスホルモンとして知られるコルチコトロピン放出ホルモン(CRH)が分泌され、さまざまな生体反応(血圧上昇、心拍数上昇、食欲の減少、運動量の増加、胃液分泌の減少、血糖値上昇など)を引き起こしますが、その1つにLH分泌の減少を介した排卵の抑制が含まれるのです。

さらに、ストレスを受けている時は甲状腺刺激ホルモン、プロラクチン、成長ホルモン、そして生理周期に関与するGnRHにも変化が生じます。CRHは視床下部のGnRHの産生を抑制し、ゴナドトロピン(LHとFSH)の分泌を減少させるため、これらのホルモンにより卵巣が刺激されなくなり、エストロゲンやプロゲステロンも分泌されなくなります。

その結果、生理周期の乱れや無月経、無排卵、不妊症などが起きやすくなるのです[*2]。このような視床下部の機能不全による無月経は、若年者に多く、その原因として身体的・心理的ストレスが指摘されています[*3]。

視床下部に影響を与えてしまう要因には、ストレス以外にも睡眠不足や不規則な生活、バランスの悪い食事、過度なダイエット、冷え、環境の変化、過度な運動などもあります。

不安定な生理周期の問題点と対策

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不安定な生理周期には、身体の不調や生活習慣などが関係していることがわかりました。それでは、生理周期が乱れているとどのような問題が生じるのでしょうか?生理周期を整えるための対策も含めて説明します。

生理周期がバラバラだと何が問題?

生理の状態はストレスのバロメーターとして見ることもでき、心理的ストレスを抱えたりするとそれが誘因となってホルモン分泌に影響して生理不順を起こすことがあります。

しかし、生理周期の異常が実は隠れた病気により引き起こされている場合もあり、心理的ストレスが原因の場合と区別して考える必要があります。

頻発月経では無排卵周期症や黄体機能不全、稀発月経では多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、全身疾患(肝機能異常、糖代謝異常、膠原病など)、過多・過長月経では子宮筋腫や子宮腺筋症、過少・過短月経では子宮内膜炎の後遺症などが代表的な原因として知られています。このうち心理的ストレスとの関連が強いのは稀発月経です。

生理周期の乱れはこうした病気のサインである可能性があり、思い当たる症状があれば婦人科もしくは産婦人科で検査して異常の原因を見つける必要があります。

もしこうした病気がなく、ストレスが原因であったとしても、乱れてしまったホルモンバランスを放っておくと、妊娠しにくくなったり、ホルモンに関連するさまざまな身体的な不調を招くことが考えられます。また、ストレスによる自律神経障害を伴う可能性もあります。

生理周期を整えるには

ストレスによる生理周期の乱れの場合、生理周期を整えるには、なるべくストレスをためないことが大切です。ストレスを完全になくすことは難しいですが、不摂生はできるだけやめて規則正しい生活を心がけましょう。休みの日も含めて、毎朝なるべく同じ時間に起床して食事をとり、生活リズムを崩さないように気をつけましょう。食事は栄養バランスを考えて1日3食とるようにし、睡眠を十分にとることが必要です。

また、ヨガやアロマテラピー、瞑想法(例、マインドフルネス、呼吸法)、太極拳など、自律神経のコントロールにつながる方法を日常的に実践することも効果的。

なお、喫煙者では非喫煙者よりも生理周期の乱れ、続発性無月経が多いと指摘されており、喫煙している女性では禁煙をお勧めします[*4]。

生理不順の大敵!ストレスにはどう対処する?

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生理周期を狂わせてしまう、ストレス。生理を安定させるためにはストレスを和らげるのが効果的ですが、そんなに簡単にはいかないもの。次は、日ごろからたまりがちなストレスとの向き合い方について考えてみましょう。

できるだけ早めに対処しよう

ストレスをためこむと、生理不順の原因ともなるホルモンバランスの乱れが起こり、ホルモンバランスが崩れると自律神経の乱れにつながります。自律神経の乱れは、倦怠感、頭痛、めまい、のぼせや冷え、肌荒れやイライラなどといった身体におけるトラブルを引き起こす原因になります。

生理周期に異常を引き起こすほか、ストレスによる不調が深刻化すると、消化器の潰瘍、過敏性腸症候群などの病気の原因になったり、精神的な病気を引き起こすおそれもあります。心身に異常が出てきたら、できるだけ早めに対処するようにしたいところです。

ストレスを和らげるための対策

ストレスは誰にでもつきものですが、とくに身体が疲れすぎていると回復力が衰え、ストレスをため込むことになってしまいます。そうなる前に心身を休めることが大切。仕事が落ち着いたら温泉に行くなどの気分転換をしたりと、ゆっくりと休養をとることは欠かせません。

また、ストレスを和らげるために実践したいのは、ぐっすり眠ること。睡眠は心身の休息にとても大切です。なかなか眠れそうにない日は、就寝2~3時間前にぬるま湯にゆったりつかって身体を温めることがおすすすめ。時間がなければ足湯だけでも効果があります。

夜間のブルーライトは睡眠の質を下げるため、寝る前は携帯電話の画面をみる時間を最小限にしたいですね。クラシック音楽や自然の音などの眠りを促すBGMを聴いたり、読書も良いでしょう。

ストレスをためこまないためには少しずつ発散できるように、日常でできる自分なりの解消法を見つけ出すことも大切。スポーツや旅行、温泉や友人とのお出かけなど、自分自身が本当に楽しいと思えることをするのが、ストレス発散には効果的です。

病気が隠れていることも?生理不順の種類別原因と治療

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次に、生理周期が通常よりも「短い」または「長い」ことが何ヶ月も続くケースについてご紹介します。これらの場合、婦人科系の病気が原因となっている可能性も考えられます。変だなと思ったら、早めに受診し、医師の診断に従って必要であれば治療を受けましょう。

頻発月経

前回の生理開始日から24日以内に次の生理が始まってしまう場合。主な原因は無排卵周期症(ほぼ規則的に生理のような出血はあるが、排卵を伴わない)や黄体機能不全(黄体からのホルモン分泌異常。排卵から生理までの間である「黄体期」が短い)です。

無排卵周期症では排卵が起こっていないので妊娠できません。また、黄体機能不全で黄体ホルモンの分泌が不足していると、妊娠しにくくなったり妊娠しても流産が起こりやすくなります。これらの場合、ホルモン剤などで治療することになります。

また、頻発月経に伴って性器出血の頻度が高くなり、貧血がみられる場合は鉄剤などによる治療が必要です。子宮内膜ポリープ、子宮体がん、子宮頸がんなどの病気による不正出血を頻発月経と勘違いしてしまう場合もあるので注意が必要です。

稀発月経

前回の生理開始日から次の生理開始までに39日以上3ヶ月未満の間が空く場合。多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が原因となっていることが多く、心理的ストレス、摂食障害、過剰な運動による体重の増減、全身疾患も原因となります。PCOSの治療は妊娠を希望しているか、希望していないかで異なります。原因となる別の病気があれば、その治療を優先します。

過多・過長月経

生理が8日以上続く状態のことを「過長月経」といいます。過長月経では生理の出血量が140mL以上と多量であることも多く、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜症、無排卵周期症、黄体機能不全、血液凝固疾患などが原因です。

過少・過短月経

生理の出血量が20mL以下の極端に少ない状態は「過少月経」、生理期間が2日以内と短いケースを「過短月経」と呼びます。過少・過短月経の原因として疑われる疾患は、無排卵周期症、黄体機能不全、子宮の発育不全や子宮内膜炎などにより子宮内膜が欠損・減少している場合などがあります。

51日以上の稀発月経の約30%、19日以内の頻発月経の約60%は無排卵であるといわれています[*5]。妊娠を希望していない場合、しばらく様子をみる場合も多いですが、貧血や生理不順で日常生活に支障をきたしている場合はホルモン療法などを用いた治療の対象となります。

いずれにしても、上記に挙げた日数や生理量を目安にしたとき異常だと感じた場合は、まず基礎体温を記録し、婦人科もしくは産婦人科を受診するようにしましょう。

まとめ

ストレスによるホルモンバランスの乱れは、放っておくとさまざまな身体の不調や病気を引き起こすおそれがあります。生理周期に個人差はあるものの、正常範囲を超えている場合、何らかの病気の可能性も考えられますので早めに受診する必要があります。不安定な生理周期は心身の不調のサイン。自分の健康のために、見過ごさないように気をつけましょう。

(文:小林晋三/毎日新聞出版MMJ編集部/監修:浅川恭行先生)

※画像はイメージです


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情報提供元:マイナビウーマン子育て



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