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【医師監修】エンテロウイルス感染症って、どんな病気? お腹の赤ちゃん・新生児への影響は?

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目次

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エンテロウイルス属は、いわゆる“かぜ”の原因として知られており、子供ではヘルパンギーナや手足口病などを引き起こします。ポリオウイルスもその仲間です。ここでは、妊婦さんなど大人がかかった場合について紹介します。

この記事の監修ドクター 産婦人科医太田寛先生 アルテミスウィメンズホスピタル産婦人科(東京都東久留米市)勤務。京都大学電気工学科卒業、日本航空羽田整備工場勤務。東京医科歯科大学卒業後、茅ヶ崎徳洲会総合病院、日本赤十字社医療センター、北里大学医学部公衆衛生学助教、瀬戸病院を経て現在に至る。日本産科婦人科学会専門医、日本医師会認定産業医、医学博士、インフェクションコントロールドクターICD)、女性のヘルスケアアドバイザー、航空級無線通信士

エンテロウイルス感染症って、どんな病気?

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エンテロウイルスって、何?

エンテロウイルスの「エンテロ」は英語で「腸の」という意味です。エンテロウイルスは、主に腸の中で増殖するウイルス群のことで、「腸管ウイルス」とも呼ばれています。

エンテロウイルスに属するウイルスには、エンテロウイルス、コクサッキーウイルス、エコーウイルス、ライノウイルス、ポリオウイルスなどがあります。ウイルスが腸などの限られた範囲にいる場合は、特に症状が現れないことが多いのですが、増殖して体の中に広がると、さまざまな病気を引き起こします。

子供では手足口病やヘルパンギーナ、大人ではいわゆる“かぜ”の主要な原因

エンテロウイルス属のウイルスが子供に感染した場合は、手足口病やヘルパンギーナ、無菌性髄膜炎、脳炎、熱性けいれん、などを起こしたり、日本では既に撲滅されていますがポリオ性麻痺(小児麻痺)になったりします。なお、ポリオは世界では撲滅されておらず、これだけ人の交流がある時代ですから、ワクチンは推奨通りにしっかりと打ちましょう。

大人がエンテロウイルス属に感染し症状が現れた場合、特にライノウイルスは、主に鼻かぜの原因となります。急性出血性結膜炎も、大人に起こり得るエンテロウイルス属による感染症で、エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因となります。

口を介して人に感染していく

エンテロウイルス属のウイルスの感染経路は、経口(糞口)感染、飛沫感染、接触感染などです。

経口(糞口)感染とは、病原体(ウイルスなど)を含む水や食べ物を口にすることで感染することです。

飛沫感染とは、咳やくしゃみ、会話などによって口から飛んだ病原体を含む飛沫により感染することです。飛沫が飛ぶ距離より離れていれば(おおむね2メートル)感染する可能性は低くなります。

接触感染では、ウイルスが手などに付着したまま口や鼻に触れることにより感染します。エンテロウイルス属では感染しても症状が現れないこと(不顕性感染)が多いのですが、この場合であってもウイルスは体外に排出され、人へ感染します。

ここでは、エンテロウイルス属による感染症の中でも大人によく見られるライノウイルスによる“かぜ”と急性出血性結膜炎、また妊婦さんや赤ちゃんがエンテロウイルス属に感染した場合のリスクを中心に解説していきます。

大人のエンテロウイルス感染症の症状と治療方法

ライノウイルスによる“鼻かぜ”

・春と秋に多く、症状はあまり重くない かぜ症候群(いわゆるかぜ)の原因として最も多い病原体で、大人のかぜはその3分の1~2分の1がライノウイルスにより起こるとされます[*1]。一年を通してみられる感染症ですが、特に春と秋に多い傾向があります。

ライノウイルスは増殖に適した温度が32~33度と体温より低いことが特徴です[*2]。このため、体の奥深くでは増殖できず、病巣は鼻やのどなどの外界に接する箇所に限られます。症状は、のどの痛みやせき、鼻水、くしゃみなど、いわゆる“鼻かぜ”で、通常は発熱しません。

なお、感染してから発病するまでの潜伏期間は2、3日ですが、ときに一週間に及ぶこともあります[*3]。

・治療は対症療法。抗菌薬を使うことも ライノウイルスに対する薬はなく、のどの痛みに対して痛み止めを使うといった対症療法を行います。

ただし、ライノウイルスに感染したことでのどの粘膜が傷むと細菌に感染しやすくなって(二次感染)、気管支炎や肺炎、副鼻腔炎などが引き起こされることがあり、その場合は抗菌薬(抗生物質)が使われます。抗菌薬はウイルスには効かないので、ライノウイルス自体を抗菌薬で減らすことはできません。

白目が急に真っ赤になる急性出血性結膜炎

・充血は時間とともに引いていく 急性出血性結膜炎は、その名の通り、結膜に出血性の炎症が急に起こる病気です。結膜とは、眼球とまぶたをつないでいる膜のことで、具体的には白目やまぶたの裏側を覆っています。

原因はエンテロウイルス70型とコクサッキーウイルスA24型です。どちらも比較的新しく発見されたウイルスで、1969年に初めて大流行しました。その時期がちょうど、アポロ11号による人類初の月面着陸の時期と同時期だったため「アポロ病」とも言われていました。

感染から発病までの潜伏期間は1~3日です[*3]。発症すると白目が充血してまっ赤になり、慌てて眼科を受診する患者さんが多いのですが、出血は徐々に引いていきます。目の痛みや異物感、羞明(まぶしさ)などの目の症状に加え、頭痛や発熱などの全身的な症状を伴うこともあります。

・こちらも治療は対症療法。二次感染予防には抗菌薬 この場合も原因ウイルスに対する薬はないため、対症療法を行います。ただし、ライノウイルスによる鼻かぜの場合と同様、細菌による二次感染を防ぐ目的で、目薬で抗菌薬が処方されることもあります。

なお、急性出血性結膜炎では非常にまれに、発病後しばらく経過してから、顔や手足に麻痺症状が現れることが報告されていて、経過観察が必要になることがあります。

妊婦さんや赤ちゃんが感染した場合のリスク

妊婦さんが手足口病に感染することはまれ

手足口病はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスを原因とし、主に子供が感染する病気です。発熱とともに手のひらや足のうら、口の中に水疱が現れます。妊娠中に上のお子さんが手足口病にかかってしまった妊婦さんは、お腹の赤ちゃんへの影響が心配になるかもしれません。

2017年には全国的に手足口病が流行しましたが、その際、妊婦さんが感染することはまれで、感染した場合でも手足口病の感染がお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼすことをはっきりと証明した報告はないことが、日本産婦人科医会より発表されています[*4]。

新生児への影響

生まれたばかりの赤ちゃんが、周囲の環境からエンテロウイルス属に感染することもあります。赤ちゃんがエンテロウイルス感染症になると、発熱や無菌性髄膜炎、肝炎、心筋炎を起こすことがあります。また、内分泌系の病気を発症するきっかけになることもあります。

特に、出産直前・直後の妊婦さんがエンテロウイルス感染症で発熱していた場合は、お母さん由来の免疫が赤ちゃんに移行せず、ウイルス量も多いため、赤ちゃんの病状が重症になる傾向にあります。

予防のために日常生活でできること

エンテロウイルス属のうち、ポリオウイルス以外のウイルスに対するワクチンはまだありません。

ですから、感染症予防の一般的な注意として、手洗いやマスクの着用などに励むことが大切です。エンテロウイルスは症状が消失した後も数カ月間、便とともにウイルスが排出されることがあるため、手洗いは特に重要です。

また、国立感染症研究所や自治体のホームページなどに随時公開される感染症情報を確認して、予防に活用しましょう。

まとめ

エンテロウイルス感染症の多くは自然に治る予後の良い病気です。特に大人の場合は軽いかぜで済むことが多いものです。妊娠中や出産直後にお母さんから赤ちゃんにうつることもあると言われていますが、大人が手足口病に感染することはまれと言われており過度に心配する必要はないとされています。妊娠中はエンテロウイルスに限らず、一般的な感染症予防として手洗いをするようにしましょう。

(文:久保秀実、監修:太田寛先生)


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情報提供元:マイナビウーマン子育て



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