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【医師監修】ADHDの主な特徴3つ・診断方法って? 原因と対応策

目次

子供に関する悩みは、ADHDが原因かもしれません。今回は、ADHDの特徴や診断方法を知り、適切なケアや生きやすさを見つける糸口をご紹介します。

この記事の監修ドクター

森若奈 先生 精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、日本医師会認定産業医。精神単科病院、総合病院、クリニック、産業医等様々な場での経験を活かし、現在は予防医学や早期介入にも力を入れている。 女医+(じょいぷらす)所属。

ADHDになりやすい年齢があるの!?

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ADHDとは

ADHDとは「注意欠如・多動性障害」のことで、発達障害の1つです。本人が周囲とうまくいかなかったり、普通の子供が比較的簡単にできることがなかなかできない、などといった症状が現れます。

ADHDは何歳から診断されるのか

アメリカ精神医学会ではADHDの診断基準をもうけています。その中の「DSM-IV-TR」の1つに「ADHDのいくつかの症状が、7歳以前より認められること」となっています。つまり「7歳」を1つの区切りとして、ADHDの判断が可能になると言えるでしょう。具体的には、7歳までに以下の症状が現れ、3タイプに分類できるとされます。

・多動/衝動性が特徴的な症状として現れる…多動‐衝動性優勢型 ・不注意が特徴的な症状として現れる…不注意優勢型 ・多動/衝動性、不注意の両方の症状が現れる…混合型

ただし、ADHDが社会で認知されていない時代に子供時代を送り、現在成人している人の中には、ADHDを抱えたまま生活している人も存在すると推定されます。これは大人のADHD(大人の発達障害)と呼ばれます。

また「ADHDが大人になってから急に発現するのか」という疑問をお持ちの人もいることでしょう。一説として、優れた知能を持つ子どもなどは、ADHDによる不適応をカバーしていることがあるのではないかとも言われています。しかし、大人になるにつれ、ADHDによる不適応をカバーしきれず、周囲からは「急に症状が出た」と見られるかもしれません。しかし、子どものころに周囲から気づかれなかったとしても、7歳以前から何らかの症状(もしくは本人が感じる生きづらさなど)があった可能性が高いと考えられます。

ADHDの特徴は3つ

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不注意

ADHDの人は、特徴的な症状が認められます。すでにご紹介したように「多動/衝動性」「不注意」のいずれかの症状が強く現れたり、あるいは両方が現れる「混合型タイプ」として発現することもあります。そんなADHDの症状の1つである「不注意」には、具体的に以下のようなことが日常生活において見られます。

・うっかりミス(ケアレスミス)が目立つ ・集中力がない(勉強、遊びに限らず) ・話をきちんと聞いていない。 ・何かを最後まで終わらせる・やり遂げることが苦手 ・身の回りの整理整頓があまりできない ・計画を立てて何か実行することが難しい ・忘れ物が目立つ ・よく物をなくす ・約束を忘れる ・時間が守れない

なお、ADHDの「不注意」は、「うつ病による不注意」とも間違えられやすいことで知られています。事実、思春期以降などに、不安障害やうつ病(躁うつ病)を合併するADHDの人は多いと考えられています。そして、それが認められた場合には、いずれか一方の治療を優先的に行うという選択肢もあります。また、不注意の症状は一定の割合で、青年期、成人期まで続くと言う報告もあるようです。いずれにしても「不注意」の原因がADHDによるものなのか、あるいはうつ病によるものなのかは慎重に判断しなくてはなりません。幼少時から上記のような不注意が見られていた場合には、ADHDの疑いも強まります。

衝動性

ADHDの症状の1つである「衝動性」には、具体的に以下のようなことが日常生活において見られます。

・言ってはいけないこと(その場にふさわしくないこと)を言ってしまう ・軽率な発言で人を傷つける ・衝動的な行動(暴力、買い物、ギャンブルなど)

ADHDにおける衝動性は、しばしば人を傷つけたり、自らの立場を危うくしたりなどの原因となるケースがあるようです。不要なトラブルに巻き込まれやすくなるという点では大きなリスクとも言えるでしょう。実際に強い衝動性は家庭のみならず、学校や職場などでもトラブルの原因となってしまう可能性があります。

多動性

ADHDの症状の1つである「多動性」には、具体的に以下のようなことが日常生活において見られます。

・落ち着きがない ・気づくと貧乏ゆすりしている/貧乏ゆすりをしばしば注意される ・話し始めると止まらなくなる

多動性の症状については、不注意や衝動性とは異なり、成長とともに軽くなることが一般的とされています。

ADHDの主な原因とは!?

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先天的原因

ADHDの原因については、完全に解明されたわけではありません。しかし、先天的な要因による脳の部分的な機能障害(機能のかたより)が、ADHDの主な原因であると考えられています。具体的には、脳の実行機能の調整役である「前頭前野」が関係しているケース、そして、ノルアドレナリンやドーパミンなどの「神経伝達物質の不足」が関係しているケースなどが指摘されています。遺伝的な要因についても完全に判明しているわけではありませんが、厚生労働省の提供する情報サイトなどでは「関連すると考えられる」と結論付けられています。(*)

(*「AD/HD(注意欠陥/多動性障害)の診断と治療」e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-003.html)

環境的原因

先天的な原因がADHDの発症に大きく関係していると考えられる一方で、環境的原因も無関係ではないと考える専門家もいます。パパ・ママのいずれかがADHDである場合、子どもには最大半数程度の割合でADHDが発現するとも言われています。ただし、遺伝的に大変類似性の高い一卵性双生児を見ると、必ずしも両方にADHDが発現しているわけではありません。その理由として「育った環境の違いなどの影響が作用して、ADHDの発現に影響与えているのではないか」とも考えられているのです。

しつけが原因は間違い

ADHDの原因の1つとして「環境的原因」(成育環境など)も指摘されています。ただし、しつけや育て方がADHDの原因になっているわけではないと考えられています。 「ADHD」や「発達障害」などの概念が社会に浸透していなかった頃には、衝動性や多動性は本人の問題、あるいは親の育て方やしつけの失敗ともされていました。しかし現在では、衝動性・多動性を持つ人にはADHDの可能性を疑うことができます。障害や病気というよりは「生まれつきの特性」というニュアンスが強いので、子どもがADHDであると判明しても、パパ・ママは決して自分たちを責める必要はありません。それよりも我が子の「特性」を把握した上で、その子の良さを生かすような道を、専門医なども交えて考えていくことがベターです。ADHDの子どもを持つと、育児に迷うパパ・ママも少なくありませんが、家庭内で悩みを抱え込まず、早めに病院へご相談ください。

ADHDを疑う前に診断

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自宅でできるADHD診断(18歳以上向け)

ADHDの診断基準としてはDSM(精神疾患の診断とマニュアル)が使用されることが多いです。また、現在は一般の人向けに、セルフチェックが可能な診断テストも登場していますので、以下にご紹介します。対象は18才以上の人で、質問に対して「全くない」「めったにない」「時々」「頻繁」「非常に頻繁」の5段階でお答えください。

■1.何かをやり遂げる・仕上げることに苦労するという経験はどれくらいの頻度でありますか。 ■2.計画的に行う必要がある物事に対して、作業の順序だてが難しかったという経験はどのくらいの頻度ですか。 ■3.必要な用事や、約束を忘れてしまう頻度はどのくらいですか。 ■4.じっくりと取り組むべき課題を遅らせる/避ける頻度はどのくらいですか。 ■5.長時間着席するシチュエーションで、手足がもぞもぞ・そわそわ動く頻度はどのくらいですか。 ■6.急にとても活動的になる/何かせずにはいられないなど衝動的になる頻度はどのくらいですか。

質問の1〜3の中で「全くない」もしくは「めったにない」。そして、質問の4〜6の中で「全くない」「めったにない」「時々」のどれかに当てはまった人の中で「当てはまった項目が4つ以上ある」という人は、ADHDの疑いがあります。

多く当てはまったらまずは診断

ADHDのセルフチェックで疑いがあると判明した場合には、病院できちんとした診断を受けると良いでしょう。特に、対人関係や学校・社会生活などで困難を感じている人は、このような悩みを緩和するきっかけとなるかもしれません。自分の特性を知ることができれば、悩みや苦しみの原因が「自分の怠慢や甘えではなかった」と知ることができるでしょう。専門家と共に、多角的なケアをおこなっていけるほか、周囲の人々から理解を得るきっかけにもなるはずです。なお、医療機関での診断・治療については保険適用されるものと自費となるものがあります。費用は各医療機関ごとに異なると考えられますので、初診の際などに確認すると良いでしょう。

まとめ

ADHDのみならず発達障害は「病気・障害」というよりも「本人のもつ特性」と捉えるべき、という専門家も存在します。ある分野については苦手でも、得意なことを生かし、伸ばしてゆくというポジティブな可能性は充分にあります。「ADHDかもしれない…」といま気づいた大人の人も、生きづらさの解消やより良い生き方を考えていくことができるでしょう。医療機関への相談・診断・治療は、そのためのきっかけとなるかもしれません。


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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