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【医師監修】子宮外妊娠(異所性妊娠)とは?原因と症状、妊娠の継続について

目次

妊娠検査薬が陽性になったら、妊娠した!と思いますよね。ただ、そうも言い切れない理由のひとつに「子宮外妊娠(異所性妊娠)」があります。検査薬で陽性が出たら妊娠を確定するために産婦人科を受診することが大切です。ここでは、子宮外妊娠(異所性妊娠)の原因と症状、妊娠の継続について詳しく説明します。

この記事の監修ドクター 浅川恭行先生 平成5年 東邦大学医学部卒業、同東邦大学大学院医学研究課入学、横須賀聖ヨゼフ病院を経て平成21年より東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師。平成23年より医療法人 晧慈会 浅川産婦人科 理事。平成28年より同産婦人科、理事長、院長。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本内視鏡外科学会技術認定医、日本産婦人科医会幹事、日本産科婦人科内視鏡学会理事、日本女性医学会 評議員

異所性妊娠(子宮外妊娠)とは?原因と症状

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正常な妊娠では、受精卵が子宮内膜に着床します。ところが、受精卵が子宮内膜以外の場所に着床する場合があり、これを異所性妊娠と言います。一般的には子宮外妊娠と言われていますが、子宮外ではない部位も含まれるため、異所性妊娠という名称になりました。 異所性妊娠は全妊娠の1~2%で起こるとされています[*1]。

異所性妊娠の起こりやすい部位

正常な妊娠の場合、卵管膨大部で受精した受精卵が卵管を通って子宮へたどり着き、子宮内膜に着床します。ところが何らかの原因により卵管が狭くなっていたりふさがっていたりすると受精卵は子宮に到達できず、異所性妊娠が起こってしまうことがあります。 異所性妊娠は、受精卵が着床する部位によって卵管妊娠、腹膜妊娠、卵巣妊娠、頸管妊娠などに分けられます。これらの中でどちらかの卵管に着床してしまう卵管妊娠が異所性妊娠全体の98.3%を占め、さらに卵管妊娠の中でも受精の行われる卵管膨大部での着床が79.6%と最も多くなっています[*2]。

異所性妊娠の分類と受精卵が着床する場所

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異所性妊娠の原因とは?

異所性妊娠をおこりやすくさせる要因としては、以下が挙げられます。

・卵管の病気 ・過去に骨盤内炎症性疾患にかかったことがある※ ・過去に異所性妊娠を経験したことがある ・中絶や卵管結紮術(不妊手術の1つ)などの手術歴がある ・現在IUD(子宮内避妊用具)を使用している

※骨盤内炎症性疾患とは、女性性器の上部(子宮頸部、子宮、卵管、卵巣)が淋菌やクラミジアなどの感染によって炎症を起こす病気です。

異所性妊娠の症状ってあるの?

異所性妊娠の場合でも、妊娠検査薬は基本的に陽性反応が出ます。

妊娠検査薬の反応は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)という物質が一定以上の濃度で尿中にある場合に陽性となります。hCGは、受精卵が着床するとできる絨毛(胎盤)で作られて放出されるホルモンのため、正常部位である子宮内膜でなくても、受精卵が着床すればそこにできた絨毛から分泌されます。

そのため異所性妊娠であってもhCGが分泌されていれば妊娠検査薬は陽性になります。

異所性妊娠の症状としては、少量の性器出血、もしくは下腹部のけいれんや痛みなどで、出血と痛みが両方ある方もいれば、なかには無症状の人もいます。

しかし、最初は無症状だった場合でも、異所性妊娠の部位で破裂が起こると、下腹部に激痛が続くようになり、さらに出血が多いと失神や発汗を生じ、生命を脅かされる危険な状態になる可能性があります。

赤ちゃんはどうなるの?異所性妊娠の診断と治療

異所性妊娠は、早めに気づくことができれば、妊娠を継続することができるのでしょうか。

異所性妊娠だった場合の妊娠の継続

残念ながら、異所性妊娠では妊娠を継続することはできません。

子宮内膜以外の場所に受精卵が着床する異所性妊娠では、胎児を支えたり必要な血液を供給したりできないため、最終的に胎児は生存できずに流産します。

しかし、胎児が流産する前に異所性妊娠の組織で破裂が起こると、多量に出血し妊婦さんの体が危険な状態になります。そのため、自然流産を待たずに妊娠を終わらせる必要がある場合は、子宮内膜以外に着床した胎児と胎盤を除去する手術が行われます。

異所性妊娠の検査と診断、治療方法

検査と診断

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合でも、痛みや出血が無ければ異所性妊娠を自ら気づくのは難しいと言えます。妊娠検査薬で陽性が出た場合には、早めに産婦人科を受診して妊娠を確定してもらうことが必要です。

産婦人科での正常妊娠か異所性妊娠かの診断は、おもに超音波検査によって行われます。正常妊娠の場合、超音波検査で妊娠4週後半~5週以降には子宮内に胎嚢が確認されるようになります。

妊娠5~6週以降になっても子宮のなかに胎嚢が確認できない場合は異所性妊娠が疑われ、血液中のhCG濃度が減らないようなら、超音波検査で子宮外に胎嚢が確認されたり、子宮内に胎嚢がない場合は腹腔鏡検査を行い、異所性妊娠と診断されます。

治療

異所性妊娠で大半を占める卵管妊娠では、卵管の破裂の有無や、着床部位、出血量、全身の状態などによって治療法が変わります。

卵管破裂の場合は卵管全体の摘出となりますが、卵管が未破裂の場合は卵管を切開して胎嚢を取り除き卵管を温存する方法も選択されます。

また、破裂が無い場合は、メトトレキサートという薬を投与して、異所性妊娠の組織を小さくさせ消失させる治療もありますが、日本では原則、この治療方法は保険適用外となっています。

血中のhCG値が低く、異所性妊娠による腫瘤(コブ)の大きさが小さい、また破裂が無く痛みや出血などの症状が落ち着いている場合は、待機療法といって経過を見る場合もあります。

まとめ

異所性妊娠は、痛みや出血がないことが多い早い時期には、自ら気づくのは難しいため、妊娠検査薬で陽性が出た場合には、早めに産婦人科を受診して正常な妊娠かどうかを診てもらいましょう。 また、そもそも妊娠に気づかない場合は、異所性妊娠の発見も遅れる危険があります。妊娠脳可能性があり、生理が1週間くらい遅れている場合には、妊娠検査薬で早めに確認するようにしましょう。

(文:島田直子/毎日新聞出版MMJ編集部、監修:浅川恭行先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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