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東京都杉並区荻窪。そこには、あの国民的アイドルから予約でいっぱいの店の著名シェフまで、舌の肥えた人々がこぞって訪れる会員制の餃子レストランがあるという。
噂を聞きつけた私たちは、あらゆる伝手(つて)を使ってその「蔓餃苑(まんぎょえん)」の場所の情報をゲット! 怪しげなドアの前に立ち、コンコン、とおそるおそるノックしたところ、そこには大きな体でにこやかに笑いながら出迎えてくれる店主の姿が。
「あの……ここで、日本でいちばんおいしい餃子が食べられると聞いてきたのですが」
「どうぞどうぞ。入って食べていってください」
優しい店主の笑顔に導かれ、お店のなかへとお邪魔した私たちは、そこで常識を覆す数々の絶品餃子と出会ったのでした。
まずはあの国民的アイドルグループのA君が愛してやまないという「スイートバジルチーズポーク餃子」。チーズがピザの生地のような役割をした、不思議な見た目の餃子です。
さっそく手で持って、ひと口。……う、うっま~い!
チーズを中に入れて包むことはあったけれど、こうして外に散らして一緒に焼くという手法があったなんて!
カリッカリのチーズの塩気に、餡たっぷりのボリューミーな餃子。ハイボールが進む、進む。
バジルがまたいい味出しています。暑い日にハフハフしながら食べたい一品です。
↑スイートバジルチーズポーク餃子。ピザカッターで豪快に切り分けてどうぞ!
続いては、先日の総選挙も話題となったアイドルグループの現役一期生が、苦手食材を克服するどころかすっかり虜(とりこ)となってしまったという「ラムパクチー餃子」。
クミン+ラム+パクチーの鉄板コラボは、予想をはるかに上回る絶品! ヘルシーで脂っこくないラム肉はいくらでもいただけるし、パクチーのさわやかな苦みもあいまって、お口のなかに異国の風が吹き抜けます。今度は赤ワインが止まらない!
↑ラムパクチー餃子。削った岩塩をふって、たっぷりのパクチーとご一緒に!
さらには真打ち、「シン・ギョーザ」が登場!
豚のバラ肉とロース肉を適度にチョップし、野菜と秘密の「アレ」を投入した餡をぎゅうぎゅうに包んでカリッと焼いたシン・ギョーザは、ひと口かじると肉汁が口のなかでジュワッと広がる、まさにパラダイスな餃子。シャキシャキの野菜の食感もたまらない、これぞ新しい餃子の世界!
↑皮はパリッパリ、中はしっとり~。これぞまさに「シン・ギョーザ」!
絶対“
餃”
感を持つ店主ならではの
「お惣菜で絶品餃子」
でも餃子って、意外と手間がかかるんだよね~というそこのアナタ! 驚くべきことに、ここからが「餃テロ」の真骨頂。
続いて出てきたのは、なんとコンビニで簡単に手に入るお惣菜を包んだだけの餃子。
たまごサラダ? 切干し大根? か○あげクン? 見慣れた商品名が並ぶお惣菜のパッケージにハテナマークの面々の前に置かれたのは、うそーん! 包むだけでこんなにおいしくなるわけないし~!の絶品餃子たち。
絶対音感ならぬ絶対“
餃”
感を持つ店主ならではの、奇跡のコラボ餃子が続きます。
↑コンビニのおつまみコーナーで見かけるかきの缶詰が、絶品蒸し餃子に大変身!
「え~、まだ醤油で餃子食べてるの~?」という店主にあやかり、タレも、「ゆずこしょう+オリーブオイル」やら「ざく切りレモン 酢」やら、あれよあれよの全19種。
締めのデザート餃子にいたっては、銀座の行列スイーツ店ですか?と聞きたくなるような甘くてトレビア~ンな品々のオンパレード。
おなかいっぱい、幸せいっぱいの私たち。
「ごちそうさまでした~♡」とにこやかに店をあとにしようとした私たちに向かって、巨漢の店主がポロリとひと言。
「なにかお忘れじゃありませんか?」キリッ
「――ヒェ~!」
そうしてそのまま「蔓餃苑」に閉じ込められた私たちは、必死でその記録を撮影し、書きとめ、後世に残したのでありました……。
取材・文=コサエルワーク
撮影=鈴木泰介
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