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ランナー人気でも再注目!銀座や半蔵門、“超都心”の銭湯に行ってみた

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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ランナー人気で再注目!銀座や半蔵門、“超都心”の銭湯に行ってみた

世界有数のお風呂好きである日本人にとって、広く、快適な近隣の銭湯は、内風呂では味わえない癒やしに満ちたリラックス空間といえます。

ただし、その数が年々減っているのはご存じの方も多いでしょう。東京都の情報サイト「東京くらしWEB」によると、2005年に1025軒あった都内の銭湯は、2017年には562軒と10年余りでほぼ半減しています。

しかし「一浴場当たりの平均入浴人員」の推移に目を移すと“逆転現象”が生じていることが分かります。2013年に119人だったのが、2017年には132人にまで回復しているのです(すべて各年12月末現在の数値)。

古き良き銭湯が、年とともに姿を消していくなか、なぜ利用者が増えているのか? ひとつの理由として考えられるのが“銭湯ランナー”の増加です。

特にアツいのはランナーの聖地・皇居に近い銭湯

“銭湯ランナー”たちが特に支持するのは、ランニングコースが整備された場所に近い銭湯。脱衣所に荷物を置き、ウェアに着替えて出走。ランニング後、銭湯に戻って汗を流す。銭湯を拠点にランを楽しむ人=銭湯ランナーというわけです。最近では「銭湯ランナー歓迎」をアピールする銭湯も少なくありません。

都内でランニングコースが整備されている場所は多々ありますが、何といってもその代表格は「皇居」の外周路でしょう。一周約5キロと距離的にキリが良い、信号がなく走りやすい、皇居のお堀の豊富な水や緑、歴史ある城郭などを眺めながら走れる、一部には高低差約30mの場所もあって、それなりにタフなコースでもある……などなどの好条件がそろい、「ランナーの聖地」とも呼ばれています。

ただ、皇居のそばとなると、エリアとしては「超」がつく都心部です。働く人は多くても、住人は少なく銭湯なんてないのでは……?とイメージしてしまいがち。

ところが! そんな超都心でも元気に営業し、ランナーの人気を集める銭湯はちゃんと存在しています。今回は皇居を挟み、東西に位置する2つの銭湯を訪ねてみました。

アフターのごほうび美食も魅力!銀座の一角にたたずむ銭湯銀座のど真ん中にたたずむ「銀座湯」(写真撮影/保倉勝巳)

銀座のど真ん中にたたずむ「銀座湯」(写真撮影/保倉勝巳)

まずは皇居の東側、中央区銀座1丁目の、その名もズバリ「銀座湯」。銀座界隈の各駅が徒歩圏で、例えば、都営浅草線宝町駅徒歩約1分、有楽町線銀座一丁目駅、銀座線京橋駅ともに徒歩約5分のほか、東銀座、銀座、有楽町、日比谷、東京なども利用できる希少なロケーションが特徴です。

営業開始は1975年。お客さんは地元中央区をはじめとした幅広い世代の住人が中心です。利用されるお年寄りのなかには、浜町や八丁堀、新富町方面から都営線や都バス、無料バスなどの公共交通を使って銀座や日本橋を訪れ、その前後に湯につかってコミュニケーションを楽しむ方も。また、食事、飲み会の前にひと風呂浴びたいという方や近隣で働くビジネスパーソンや店員さん、都営浅草線で成田、羽田へ直通であることから、深夜のフライト前や帰国後にここに寄ってサッパリしていく方、さらには地方から上京した就活生など、実に多様な人たちが訪れるそうです。

1階にある女湯の脱衣所(写真撮影/保倉勝巳)

1階にある女湯の脱衣所(写真撮影/保倉勝巳)

1階女湯のタイル壁画は隅田川の花火大会が描かれている(写真撮影/保倉勝巳)

1階女湯のタイル壁画は隅田川の花火大会が描かれている(写真撮影/保倉勝巳)

2階男湯のタイル壁画は銀座4丁目交差点(写真撮影/保倉勝巳)

2階男湯のタイル壁画は銀座4丁目交差点(写真撮影/保倉勝巳)

銭湯ランナーが増え始めたのは、2007年に始まった東京マラソン前後。皇居外周路の二重橋前まではジョギングで10分少々の距離なので、ウォーミングアップにちょうど良いことに加え、日本有数の旨い店集積地帯である銀座、日本橋の近さもランナー人気の要因でしょう。ランニングでしっかりカロリーを消費し、銭湯で汗を流した後、ビールで喉を潤してから美食を楽しむ、というわけです。

「皇居方面だけでなく、きれいで広いジョグコースが川岸に整備されている隅田川もランで10分程。川風に吹かれながらスカイツリーや屋形船を眺めて走ったり、下町情緒に浸りながらランニングできるのも銀座湯の良いところです」(時々銀座湯を利用する銭湯ランナー)

ただし、ランニングで利用する際には注意も必要。利用者の中心は一般の住人やビジネスパーソン、観光客などです。そのため、ラン利用であることを申し出る、ロッカーのカギ預けの際に名前を言う、ランニングは最長でも2時間、銭湯内ではランニングシューズの泥が床に落ちないように袋に入れて持ち運ぶこと、などのルール、マナーをお忘れなく。

上記を守って快適なランニング&アフターを!

ランナーズコミュニティが醸成された、最も皇居に近い銭湯半蔵門駅から徒歩1分「バン・ドゥーシュ」(写真撮影/保倉勝巳)

半蔵門駅から徒歩1分「バン・ドゥーシュ」(写真撮影/保倉勝巳)

お次は皇居の西側、千代田区麹町1丁目の「バン・ドゥーシュ」。半蔵門線半蔵門駅徒歩1分、有楽町線麹町駅徒歩5分と、こちらもアクセスは抜群の上、皇居外周路の半蔵門までは約300m、走れば2~3分の距離。“最も皇居に近い銭湯”と呼ばれています。

界隈にはオフィスや大学、ホテルなどが集まる一方、千代田区番町を中心に古くから高級マンションが多く、表通りから一本裏に入れば閑静な住宅街も。実はバン・ドゥーシュも110戸超の大規模マンションの1階につくられており、ランナーだけでなく地元在住の常連さんも多いといいます。

取材に答えていただいた橋富和子さん。銭湯利用者には毎回、ドリンク、レトルトカレーやご飯、カップ焼きそばなどをサービスしている。取材当日はアルファベットチョコレートだった(番台右)(写真撮影/保倉勝巳)

取材に答えていただいた橋富和子さん。銭湯利用者には毎回、ドリンク、レトルトカレーやご飯、カップ焼きそばなどをサービスしている。取材当日はアルファベットチョコレートだった(番台右)(写真撮影/保倉勝巳)

銭湯・マンションのオーナーで、1982年の営業開始時から番台に座る橋富和子さんは「『バン・ドゥーシュ』というハイカラな名前は、フランス語で“ジャグジー”の意味。マンションを分譲する際、販売会社さんが“洗練されたイメージにしましょう”とアイデアを出されたことが由来です。ランナーで混雑するのは週半ば~後半の18時~22時ごろ。近所にお住まいの方はその時間帯を避けて来られます。うちとしてはランナーさんと地元の方ともにご利用いただいていて、ありがたく思っています」と説明してくれました。

銭湯ランの拠点としても人気が出始めたのは、やはり東京マラソンの開始によってランニングブームが起きた2007年ころ。以降、近隣にはシャワー&ロッカー施設が整った“ランニングステーション”も増えたのですが、バン・ドゥーシュを根強く支持するある銭湯ランナーは「普通の銭湯に比べたらコンパクトだけど、ジャグジー付きの湯舟はランステにはない魅力。15~20キロと走り込んだ後、マッサージ代わりにつかるのが好きです。ランナー同士助け合う雰囲気も良いんですよ。“僕はもう出ますのでここのロッカー、お次にどうぞ”なんて親切に教えてくれたり、洗い場でもシャワーや泡が飛び散らないように周りに配慮しながら使っていたり。バン・ドゥーシュで知り合いになり、ランニング仲間を増やしたランナーも珍しくないですよ」と話します。

出走前には、番台に預けたロッカーキーの番号と名前をホワイドボードに書き込み、戻ってきたら消すルール(写真撮影/保倉勝巳)

出走前には、番台に預けたロッカーキーの番号と名前をホワイドボードに書き込み、戻ってきたら消すルール(写真撮影/保倉勝巳)

番台前にはシューズラックを設置(写真撮影/保倉勝巳)

番台前にはシューズラックを設置(写真撮影/保倉勝巳)

もうすぐ街に新緑が映える季節。暑くもなく寒くもなく、ランニングには一年で最も適したシーズンを迎えます。今回紹介した銭湯を拠点に皇居ランを楽しむも良し、あるいは自宅近所の銭湯に聞いてOKなら、そこをベースにジョギングするもまた良し。なくすには惜しいご近所の癒やし空間「銭湯」を、ランニングという新たな視点で活用してみませんか。

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