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【助産師解説】添い乳ってダメなの?リスク回避のための4つのコツ

目次

添い乳は危険!という声も多いですが、上手に行えばママと赤ちゃんにメリットの多い授乳方法でもあります。添い乳のメリット・デメリットと、トラブルを回避するための方法やコツについて紹介します。

この記事を解説してくれた先生 清水茜先生 助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。 東京慈恵会医科大学附属病院の産科、NICU勤務や地域の産婦人科病院にて、妊娠・出産・母乳育児指導・NICUにおける母乳育児指導などに関わる。現在は保健センターで妊婦向けに保健指導を行っている。 自身も、二人の男子を子育て中。

添い乳はした?~ママアンケート~

母乳育児を行っている(行った)ママたちに、授乳期の添い乳についてきいたところ、65%のママが添い乳経験者でした。

添い乳は本当に危険?メリットとデメリット

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添い乳は窒息の危険があるので避けるべき、との声も聞かれますが、最近ではママと赤ちゃんが楽に授乳できる方法として推奨する医療機関も増えています。では、添い乳には具体的にどのような効果と危険性があるのでしょうか。まずはメリットとデメリットについてお伝えします。

添い乳のメリットとは

添い乳とは、ママと赤ちゃんが体を横たえたまま授乳を行う姿勢を言います。そのメリットは、何と言っても横になった状態で授乳をするので、他のどの授乳姿勢より楽という点でしょう。抱っこでの授乳では疲れてくるとだんだん姿勢がくずれてきますが、添い乳ではそのようなことがありません。長時間の抱っこによる腰痛や腱鞘炎の予防・緩和にも役立ちますね。

このようにリラックスして授乳ができると母乳の分泌量も増えやすいです。 特に、発熱時など、体調不良があるときは授乳が困難になりますが、添い乳なら比較的楽にできるので、ある程度は授乳を続けることができます。(風邪を引いたことで授乳を中止する必要はありませんが、マスクをしてしっかり手洗いをする、そしてできれば授乳以外の時間は別の部屋で過ごすことが望ましいです。)腰痛がある場合や、帝王切開による痛みや会陰の痛みが残っている時期にもおすすめです。

また、座って授乳して赤ちゃんが寝た後にベッドに下ろすと、すぐにまた泣いてしまう……ということもよくありますよね。いわゆる「背中スイッチを押す」といったものです。 添い寝で授乳すると体勢を変えることなく赤ちゃんを寝かせられるため、授乳後すぐに泣いてしまうことが少ないことや、ママもそのまま眠れて疲れにくいため、授乳がストレスになりにくいのもポイントです。

この他、赤ちゃんに寄り添って行う授乳姿勢なので、授乳タイムが赤ちゃんとのスキンシップを楽しむ時間にもなります。寒い冬は特に、お互いの温もりで心身が温まるでしょう。夜間授乳の際にいちいち布団から出る必要もないので、ママと赤ちゃんが温かい状態で授乳できるのも嬉しいですね。

添い乳のデメリットとは

添い乳の一番のデメリットは、赤ちゃんが窒息する危険性があることです。 特に、夜間授乳はママも眠い状態で行うので、気づかぬうちに寝てしまい、力が抜けて赤ちゃんに覆いかぶさってしまう……というリスクがあり、実際にこのような事故は起きています。また、添い乳の場合は赤ちゃんが飲みながら寝ることも多く、その場合はわざわざゲップをさせないことも少なくないようです。すると、吐き戻した乳で窒息してしまうリスクも生じます。

添い乳でそのまま赤ちゃんがママと同じベッドで寝た(添い寝)場合、環境面でのリスクも生じます。例えば、ベッドの端に気づかないうちに赤ちゃんが寄ってしまい転落したり、ベッドと壁の間に挟まってしまう事故も起きています。

この他、命の危険はありませんが、常に同じ姿勢で授乳していると片側のおっぱいしか吸われなくなるので、もう片方が乳汁うっ滞を起こしたり、乳腺炎になる可能性もあります。

添い乳を推奨する医療機関は増えている

このように、添い乳にはメリットとデメリットがあります。ただ、以前は窒息の危険性から添い乳を禁止する声が多かったのですが、近年ではむしろ推奨する場合が多いことも事実です。実際に、2005年にとある大学で行った調査においても、47.3%と半数近くの保育スタッフが添い乳を推奨すると答え、禁止と答えたスタッフは14.1%という結果が出ています。[*1]

また、厚生労働省でも「授乳・離乳の支援ガイド」において、「退院後の生活に向けて、いろんな場面を設定して、状況に応じて母親が選択できるよういくつかの方法(添い乳や、抱き方・搾乳の方法)を説明・実施する」としています。[*2]

これは、窒息などのリスクはあるものの、十分な注意のうえで行えばママと赤ちゃんにとってメリットの多い授乳方法であるとの考えです。決して、リスクや危険性がないというわけではないので、その点はしっかり念頭におきましょう。行う際は、正しい方法でリスクを最大限回避するよう努めることが大切です。

添い乳のリスクを回避するための正しいポジショニングと4つのコツ

それでは、リスクを避けるためにはどのような点に注意すればいいのでしょうか?まずは、正しい添い乳のポジショニングを知り、そのうえで、より安全に授乳できる4つのコツを見ていきましょう。

添い乳の正しいポジショニング

ママと赤ちゃんが向かい合うように横向きに寝ます。

ママの頭の位置が高くなるとやりやすいので、枕やバスタオルを頭の下に入れで調整しましょう。

そのまま、下側のおっぱいの乳首と赤ちゃんの口の位置を合わせましょう。赤ちゃんがまだ首が据わっていないときは自分で乳頭を捕らえるのが困難なため、下の腕を赤ちゃんの頭の下に入れて腕枕をしてあげてそのまま背中を引き寄せていきましょう。ここでおしりを支えがちですが、赤ちゃんが上に移動しやすいので背中だけを引き寄せるようにしてみましょう。

そしてもう反対の手でおっぱいの付け根のほうをつかみ、赤ちゃんの口に乳首が入るよう誘導してあげます。赤ちゃんが少し上を向いているような角度がベストです。

その際、おっぱいをつかんだ手が赤ちゃんの顔に当たらないように注意します。 腕枕をしている方の腕は疲れやすいので、腕の下にクッションかバスタオルを入れると楽な姿勢が取れます。

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赤ちゃんの首がしっかりしてきて自分で乳首を探すのが上手になってきたら、腕枕をやめて自分の頭の下へ腕を入れるようにするとよいでしょう。

そして赤ちゃんの背中が安定しやすいように、背中にクッションや丸めたバスタオルなどをあてて支えてあげましょう。

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クッションやタオルを上手に利用しよう

上でも説明したように、赤ちゃんの体を支えたり、乳首と口の位置を合わせるのにクッションやタオルはとても便利なグッズです。添い乳によるデメリットを少なくするためにも、必ず用意して活用しましょう。

姿勢を整える以外に、こぼれた母乳を拭くのにも必要になります。

添い乳は抱っこに比べて飲む際に母乳がこぼれやすい姿勢です。あらかじめガーゼやタオルを顔の下にしいておき、こぼれたらすぐに交換できるようにしておくといいでしょう。布団のシーツが汚れる心配もなくなりますね。

吐いた乳で濡れたシーツが顔に張り付き窒息する恐れもあるので、このようなリスクを避ける意味でも、こぼれた母乳の対処は必要と言えます。

赤ちゃんに覆いかぶさらないよう工夫を

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添い乳で、特に(ママが横に寝て)上側のおっぱいをふくませるときは、どうしても赤ちゃんに覆いかぶさってしまいます。万が一その状態で寝てしまったらとても危険なので、飲ませるおっぱい側に赤ちゃんを移動させてから(左のおっぱいを飲ませるとき、赤ちゃんはママの左側へ移動させる)、もう片方のおっぱいで添い乳をしましょう。

その際、一回ずつ起き上がって赤ちゃんの位置を変えるのは大変なので、まず寝ながらお母さんの胸の上に赤ちゃんを乗せ、そのままずりずりと今授乳していた方に体を移動し、反対側に赤ちゃんごと向くと楽です。

添い乳による窒息のリスクを防ぐためのポイント

・赤ちゃんを寝かせる敷布団は固めのものにしましょう ママが寝ている布団が柔らかい、沈み込むようなタイプの時は、赤ちゃんが寝る部分だけベッドパッドを敷くなどして固めにしておきましょう。

・ソファは避けましょう 狭いソファでの添い乳は、転落や窒息のリスクが高いので行わないようにしましょう。

・横向きで寝かせましょう 吐き戻しによる窒息を防ぐためには、添い乳後ある程度は横向きで寝かせるようにしましょう。背中を支えていたクッションやタオルをそのままにしておけば、赤ちゃんも楽に横向きで寝ることができますね。体勢がツラそうであれば、顔だけでも横に向けてあげるようにしましょう。 普段からよく吐くという赤ちゃんの場合は、できるだけ添い乳後もゲップをさせてあげてください。吐き戻す量が多いほど危険は高くなるので、赤ちゃんの状態に合わせて判断しましょう。

・かけ布団は別にしましょう 赤ちゃんにかける布団はママと別のものにしましょう。そのままママの布団をかけると高さの違いから赤ちゃんの顔に布団かかかってしまう可能性があり、危険です。

・お酒を飲んだり眠気が出る薬を飲んだ時はやめましょう 飲酒・ 服薬に関して、授乳期に飲んでも問題のない量や種類であれば赤ちゃんへの直接の影響は少ないですが、お酒や薬の影響で添い乳をしながら深く眠り込んでしまうと、赤ちゃんの方に気づかず寝返りをしてしまい窒息させてしまう危険があります。お酒を飲んだり、眠くなる作用のある薬を飲んだあとは絶対に添い寝、添い乳はしないでください。

添い乳での頻回授乳が不安な時

寝かしつけ時のおっぱいがないと眠れなくなることが不安と感じるママは、添い乳での頻回授乳は避けた方がいいかもしれません。夜間だけ、1日に1~2回ということなら特に問題ないと思いますが、それ以上になるといろいろと心配事が増えてくる可能性があります。

特に、夜ぐずるたびにおっぱい……としていると、仕事に復帰した後などは、たとえ添い乳であっても夜中の頻回授乳で疲れてしまうでしょう。

もちろん、それでも問題ないという場合はいいですが、夜間授乳がつらく感じてきているママは授乳以外での寝かしつけ方もためしながら、状況に合った方法で対応しましょう。

まとめ

添い乳は窒息などのリスクをともなうことから危険との声もありますが、正しいやり方を知って十分な注意のもと行えば、メリットの多い授乳方法でもあります。

リスクを最大限に回避するよう努め、特に窒息の危険性にはしっかり備えたうえで添い乳を行えば、ママと赤ちゃん双方にとって楽な授乳姿勢と言えるでしょう。

デメリットが心配ならば、体力があるときはできるだけ座って飲ませ、そのまま抱っこで寝かしつけたり、おんぶしたりと授乳以外の寝かしつけ方法もためしてみるなど、添い乳による頻回授乳を避けるよう試みてください。

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:清水茜先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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