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【医師監修】食中毒の主な原因と症状は? 家庭での予防策5つ

目次

汚染された食品を口にすることで引き起こされる食中毒。時には命に関わるケースもある食中毒の原因と、その対処法・予防方法をお伝えします。

この記事の監修ドクター

宇井睦人 先生 家庭医療・緩和ケア・訪問診療・透析・へき地診療などに従事すると共に、障害をもった娘を亡くした経験から医療を中心とした幅広い政策を学ぶマルチドクター。日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医。医師+(いしぷらす)所属。

そもそも食中毒ってなに!?

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食中毒とは

食中毒とは、ウイルスや細菌ほか、キノコやふぐの自然毒や、有害化学物質などに汚染された食品を口にすることによって、腹痛や下痢、嘔吐、発熱などの症状が出る病気です。食中毒の原因が飛沫感染・接触感染するウイルスや細菌である場合には、それらがうつされることで食中毒の症状が起きるケースも考えられます。

食中毒の危険性が高まる時期とは

何らかの原因で食品が汚染される可能性がある以上、食中毒の危険は1年中あるといえます。しかしその中でも、6月〜9月ごろにかけては細菌が繁殖しやすいため、食中毒の危険性が増します。実際にこの時期には食中毒警報が出たり、ニュースで食中毒の集団感染の話題が出ることも多いです。また、ウイルスが原因の食中毒は冬の流行が多くなっています。

食中毒が引き起こされる原因

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何故、食中毒が起こるのか

食中毒は、細菌やウイルスが原因であるケースが大変多いです。具体的にはおよそ60%は細菌、およそ30%はウイルスとされています。

食中毒の原因となる細菌には「細菌増殖の際に毒素を出すもの」と「体内で細菌を増殖させて食中毒を引き起こすもの」のふたつの種類に分けることができます。この中で前者のほうが症状の発症が早く、汚染された食品を食べてから数時間以内に症状が出ます。細菌はウイルスとは異なり、適した温度・湿度になると食品の中でも増殖しますので、十分に注意する必要があります。

食中毒を引き起こす細菌の種類と特徴

■サルモネラ菌 体内で増殖するタイプの細菌です。肉、魚、卵などの調理で、加熱が十分に行われなかった場合などは危険と考えられます。特に、食中毒が流行している夏の時期の生卵、生肉、刺身などには細心の注意を払う必要があります。また、爬虫類などのペットから感染するケースもあります。サルモネラ菌によって食中毒になった場合の主な症状は、水下痢、血便、腹痛ほか、発熱や頭痛、吐き気など。潜伏期間は半日から3日程度(12〜36時間程度)と考えられます。

■黄色ブドウ球菌 元々、人の口・鼻・皮膚に存在する菌です。そのため季節に関係なく食中毒の原因となる可能性があります。具体的には、ニキビや傷に触れた手指からの菌の付着などが考えられるため、調理する側の人の注意が不可欠です。熱に強い毒素型なので加熱調理で防ぐ事はできず、乾燥もしくは酸性・アルカリ性の環境でも増殖します。仮に、黄色ブドウ球菌が原因となる食中毒になった場合、水下痢や嘔吐などの症状が現れます。潜伏期間が1〜5時間と短く、症状が急激に出ます。

■腸炎ビブリオ菌 夏の食中毒の原因として多い菌で、主に魚介類(生魚・貝など)が原因となります。したがって、夏に食べるお寿司やお刺身には充分注意が必要です。腸炎ビブリオ菌の増殖にとって、暖かい海水は理想的ですが、真水や熱には弱い性質があります。食中毒が流行しているときには、きちんと火を通した魚介類を口にすることが望ましいでしょう。腸炎ビブリオ菌が原因となる食中毒を発症した場合、水下痢や血便、腹痛や吐き気といった症状が出ます。潜伏期間は、6〜12時間程度と比較的短いと考えられます。

■0157、O111(腸管出血性大腸菌) いわゆる病原性大腸菌の代表的な細菌で、加熱が不十分な肉、洗い方が足りない野菜、あるいはわき水・井戸水なども感染経路となります。加熱をきちんと行うことが最大の予防法ですが、万が一、腸管出血性大腸菌が原因の食中毒になった場合には、水下痢、鮮血を伴う便、腹痛、発熱など激しい症状が出やすいです。実際に、幼児や高齢者では、命を落とすこともあるため大変注意すべき細菌と言えるでしょう。潜伏期間は、2〜8日程度と言われています。

■セレウス菌 もともと自然の中に多い細菌で、豆、穀類、香辛料などが原因食品となります。熱に強いため、加熱調理でも殺菌することが難しいです。症状は「おう吐型」「下痢型」の2つのパターンがあり、潜伏期間はそれぞれ「1~5時間」「8~16時間」となっています。

■ウエルシュ菌 無酸素状態でも増殖可能な菌で、腹痛や下痢などの症状を引き起こします。煮込み料理が原因食品となるケースも多いので、鍋のまま常温で放置せず、速やかに冷蔵庫で冷やすことが重要です。また、食品はできるだけ早く食べきってしまうことも大切と言えるでしょう。潜伏期間は6~18時間程度とされています。

食中毒になった場合の対処法

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自宅でできる対処法

明らかに食中毒であるとわかるような症状(激しい水下痢や嘔吐、血便など)の場合には、自宅で対処しようとはせず、医療機関を受診しましょう。ただ、食中毒か、単なる食あたりか判断しかねる程度の症状であれば、まずはセルフケアで対処することもできます。

脂っこい食品の取りすぎ、飲み過ぎ、食べ過ぎなど、思い当たる原因がある場合には、食あたりのことも少なくなく、消化の良いものを食べてできるだけ安静にすることで、通常は数日程度で改善します。善玉菌を配合した、整腸剤を補助的に利用するのもよいでしょう。なお、食中毒であった場合には、便で原因菌を排出することが必要です。しかし、むやみに下痢止めを飲んでしまうと、それを阻害してしまう可能性もあるため、安易に飲まないようにしましょう。

病院での治療が必要な場合

下痢や嘔吐の症状がひどい場合には、自分で下痢止めや吐き気止めを飲むのではなく、診療所もしくは病院で診てもらいましょう。腹痛・発熱が重い場合、あるいは数日のセルフケアでも症状が改善しない場合なども同じです。特に、血便や、白・緑・黒など普段とは異なる色の便が出たときは、早めに受診しましょう。

正しい応急処置

食中毒の代表的な症状は下痢や嘔吐です。これらの症状があまりにひどい場合には、早めに病院へ行くべきですが、比較的軽いようならばセルフケアで様子を見ることもできます。正しい応急処置・セルフケアとは、何よりも脱水症状を防ぐことです。湯冷ましなども良いですが、経口補水液やスポーツドリンクのほうが、高い脱水症状の予防効果が期待できます。回復して食事が取れるようになってきたら、消化が良く水分を多く含む食べ物(おかゆや消化の良い具材を入れた味噌汁、野菜スープなど)を摂ると良いでしょう。治りかけの時は、1度にたくさん食べさせようとせず、少量ずつ与えることが重要です。

食中毒を事前に防ぐ為に気をつける事

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食虫毒が良く発生する場所とは

厚生労働省のデータ(主な原因施設別にみた患者数の年次推移*)によれば、食中毒発生の最も多い施設は飲食店(12,734人)でした。そこからさらに、仕出し屋(4,330人)、旅館(2,016人)、事業所(1,217人)、学校(627人)と続きます。やはり、大人数に食事を提供するようなお店、業者、団体などで食中毒の患者数が多い傾向があります。一方、家庭の患者数は302人と、全体の食中毒患者数から見れば少ないです。しかし、ごく軽傷で済んだり、単なる腹風邪だと考え病院に行かないような食中毒のケースがあり、統計に含まれていないケースが少なくないと推察されています。また、食中毒の発生件数で見た場合は、全体の約10%は家庭で起きています。

(*「平成27年食中毒発生状況」厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000116566.pdf)

家庭での予防策5つ

発生件数で考えた場合、家庭での食中毒は決して少なくありません。そんな家庭での食中毒を予防するためには、原因菌を「つけない」「増殖させない」「殺菌する」の3点が重要と考えられます。以下、食中毒を予防するための、具体的な方法をご紹介します。

■手をよく洗うこと 「調理前に手を洗うことは常識」。多くの方はこのような意識で、毎日炊事を行っているかと思います。しかし、電話が来たり、メールをしたり、テレビをつけたり、洗濯物をたたんだり、鼻をかんだり、トイレに行ったり…など、調理中も食品以外のものに思った以上に触れています。特に、調理中に、ペットの世話をしたり、赤ちゃんのオムツ交換をした場合には、食中毒の原因菌が付着する可能性も高くなります。

■食品や調理器具をよく洗うこと ウイルスや細菌が食品に付着している事は珍しくありません。問題は、それらが付着していることよりも、適切な処理によって安全な状態に調理できているかどうかです。食中毒の原因となる細菌は、野菜などに付着しているケースもあるため、特に生で出す前にはよく洗うようにしてください。また、生肉や生の魚を切るまな板や包丁は、細菌繁殖の温床となります。さらに、布巾やスポンジ、シンクなども、常に清潔な状態を保つようにしてください。

■食品の保存に注意する 細菌の多くは−15℃を下回ると増殖できなくなるとされています。したがって、食品を保存する際にはできるだけ早く密閉した状態で低温保存することが大切です。食後に残りを保存する場合はもちろんのこと、買ってきた食材をそのまま出しっぱなしにはせず、早めに冷蔵庫で保存しましょう。

■早めに食べきること 冷凍ではなく単に冷蔵するだけの場合は、ゆっくりではありますが、細菌が増殖している可能性もあります。「冷蔵庫で保存しているから」と安心せず、作った食べ物は出来る限りその場で食べきることが有効な予防策になります。

■加熱処理を行う 全てに効くわけではありませんが、加熱処理によって死滅する細菌・ウイルスも多いです。肉、魚、卵、そしてできれば野菜も、食中毒が流行している時期にはきちんと加熱して食べることが安全と言えるでしょう。

まとめ

食中毒は、特に乳幼児や高齢者にとっては命に関わることもある病気です。その多くは細菌やウイルスなどの微生物が原因ですので、特にご家庭で調理される際にはご注意ください。


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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