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【助産師解説】差し乳 ・溜まり乳とは?授乳するときはどんな状態がいい?

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差し乳・溜まり乳とはどのような状態で、なぜなるのかについて助産師が詳しく解説します。母乳不足や分泌過多などとの関係や、リスク予防・解消方法についてもお伝えしています。

この記事を解説してくれた先生 坂田 陽子先生 看護師、助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。 葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院のNICU・産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。その後、都内の産婦人科病院で師長を経験。現在は出張専門の助産院”My Midwife”を開業している。

HP:http://ameblo.jp/mymidwife-yoko/

差し乳・溜まり乳ってどんな状態?

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差し乳、溜まり乳という言葉を耳にしたことがあっても、どのような状態を指すのか具体的にはわからないという方も少なくないでしょう。差し乳や溜まり乳とは何か、また、母乳の産生に影響はあるのかについて見ていきましょう。

差し乳とは

「差し乳」は医学的な用語ではありません。授乳中のおっぱいの“ある状態”を指す通称として使われており、一般的には以下のような状態を指すことが多いです。

・乳房があまり張らない ・授乳間隔が開いても乳房が張らず、やわらかい状態が続く ・普段はやわらかい状態が続き、赤ちゃんが飲み始めると母乳の分泌が一気に増える ・乳房があまり張らず、搾乳しても出ないか、少量しか搾れない

溜まり乳とは

「溜まり乳」も医学的な用語ではありません。こちらは、一般的には以下のような意味で使われています。 ・乳房が張りやすい ・授乳前には乳房が張っており、赤ちゃんに吸ってもらうと張りが落ち着く状態。または、赤ちゃんに吸われても空っぽになった感じがしない状態 ・授乳後でもすぐに母乳が湧いてくる感じがする

差し乳だと母乳の産生は不十分?

いわゆる「差し乳」になると乳房が張らない状態が続くので、母乳の産生が少ないか、張っていないときはまったく作られていないのでは?と思いがちです。でも、授乳を続けている限り母乳の産生が止まることはありません

昔は、差し乳は赤ちゃんが飲み始めると母乳の分泌が一気に増え、それまでは産生がストップしている状態と信じられていましたが、研究によりこれは間違いということがわかりました。

つまり、差し乳でも溜まり乳でも母乳は24時間生産し続けられており、常に乳房の中に溜められているのです。差し乳だから母乳が溜まっていないと思い込んで授乳間隔を開けてしまうと、新しい母乳が作られにくくなってしまいますし、乳汁うっ滞が起こって乳腺炎になる可能性もあるので注意が必要です。

実は、多くの場合、母乳の分泌が安定してくると差し乳になってくる傾向にあります。乳房の大きさは母乳の分泌に比例しませんし、母乳を溜められる容量は個々人で異なるため、乳房の状態だけで母乳の分泌が十分かどうかを測ることはできないということを覚えておきましょう。

差し乳で母乳が足りないときはどうする?

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差し乳でも母乳は産生し続けられていることがわかりましたが、とは言え時間が経ってもおっぱいが張らないと分泌が不十分なのでは?と心配になるでしょう。母乳の分泌が不足しているかどうかを確かめるにはどうすればいいのでしょうか? 不足している場合の対処法についてもお伝えします。

差し乳=母乳不足ではないことを知ろう

・本当に足りてないの?

おっぱいが張っていないと母乳が溜まっている実感がないため、母乳の分泌が足りていないのでは?と心配になりますよね。でも、前述のとおり差し乳でも母乳が溜まっていないわけではないので、あまり神経質になりすぎないでください。 実際に、母乳が足りていないと思うのは母乳不足感から来ていることが多いです。

・ママが抱えやすい「母乳不足感」

母乳不足感とは、母乳が足りていないわけではないのに、乳房や赤ちゃんの状態を見て足りないのでは?と思う感覚を言います。たとえば、赤ちゃんがいつまでもおっぱいを飲み続ける、授乳が終わったのに泣く、ウンチの回数が減った、手や指をしゃぶるようになったなどを見ると、差し乳の場合は特に母乳不足感を覚えやすいでしょう。

でも、赤ちゃんがおっぱいを放そうとしなかったり授乳後も泣き続けるのは、必ずしも母乳量が足りていないからではありません。赤ちゃんにはおっぱいを飲み続けたがる時期があり、生後2~3週頃、6週頃、3ヶ月頃にこのような状態になることが多いといわれます。

・授乳開始から15分後以降はゴールデンタイム

また、乳脂肪分の多い濃密な母乳が出るピークは、平均的に授乳開始から15分くらい経ってからとされています。脂肪分の多い母乳を飲めるように片方の乳房を飲み終えてから反対側の乳房に移ると、赤ちゃんに満足感が出やすいです。そのため、これより早く授乳を終えてしまうと、赤ちゃんが濃い母乳を飲みたがって泣くこともあるようです。

・母乳不足は「ウンチ」や「指しゃぶり」でわかる?

ウンチの回数が減ったり、手や指しゃぶりをするのも成長の過程で見られる生理的な現象です。特に、排便回数は成長とともに減るのが普通。回数が減っても定期的なペースで出ていれば便秘ではありませんし、飲む量が足りていないわけでもないでしょう。

母乳不足感を覚えても、赤ちゃんのおしっこやウンチがよく出ていて体重の増加も認められているようなら、十分な量を飲めている証拠。特に心配はありません。

排泄排便の量や体重の増え方に問題があるようでしたら、一度医療機関に相談しましょう。母乳の分泌ではなく、飲み方に問題があって授乳量が足りていない可能性もあります。自己判断でミルクをあげてしまうと、赤ちゃんに吸われなくなることで分泌量が減り、結果として母乳育児ができなくなるという悪循環に陥る可能性があります。

また、乳汁うっ滞や乳腺炎になるリスクも高まるので、決して自己判断はせず、医師や専門家のアドバイスを受けましょう。

搾乳の量が少ないのは母乳が足りてない証拠?

搾乳がうまくできないときも、母乳がちゃんと溜まっているのかを疑ってしまいますよね。でも、たくさん搾乳できるかどうかは母乳の溜まり具合とは関係ないことも多いです。

・オキシトシンの影響

たとえば、十分な量が溜まっていてもオキシトシン反射が起こらないと母乳は出にくいです。オキシトシンというホルモンにはおっぱいの筋肉を収縮させる作用があり、これにより母乳が排出されることを「オキシトシン反射」と言います。

赤ちゃんにおっぱいを吸われたり、赤ちゃんとスキンシップしたりするとオキシトシンは多く分泌されるので、じかに吸われるときより搾乳するときの方が母乳の出は悪くなる傾向にあります。

・搾乳技術不足の影響

また、単に技術不足によりちゃんと搾れていないという可能性もあります。より多くの母乳を搾るためには、正しい方法で行うことが重要です。

うまく搾れないという方は、以下の手順と方法を参考に再チャレンジしてみてください。

1.楽な姿勢でリラックスしましょう。

2.乳頭から親指一関節くらい離れたあたりの乳房をやさしく触り、紐の結び目や豆のような感覚がある部分を探します。

3.見つけたら、親指と人差し指で結び目のような部分(これを乳管と言います)をはさみ、他の指ともう一方の(乳管をはさんでいない反対の)手で乳房をしっかり支えます。

4.親指と人差し指でゆっくり乳管を圧迫し、母乳を排出します。このとき、乳首の方にではなく、肋骨の方向に向かって押すように圧迫するのがポイントです。決して、乳首をしごいたりつぶすことのないよう注意しましょう。

5.母乳の出が弱くなってきたら、他の乳管を探して同じように圧迫します。

片方の乳房をある程度搾ったら、反対の乳房に移りましょう。短時間で交互に搾乳すると、より多くの母乳を搾りやすいです。

溜まり乳のリスクと注意点

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一般的に、いわゆる「差し乳」より「溜まり乳」の方がトラブルの可能性が高くなります。溜まり乳にはどのようなリスクがあるのでしょうか?原因や対処法もあわせてチェックしましょう。

溜まり乳は母乳分泌過多の兆候かも?

常におっぱいが張っているような感じであったり、授乳後も楽になった感じがしないという場合は、母乳分泌過多の兆候である可能性があります。

母乳分泌過多とは、赤ちゃんの飲む量より母乳の分泌が多すぎる状態。赤ちゃんが母乳を飲みきれないので乳汁うっ滞が起こりやすく、乳腺炎のリスクも高くなります。事実、母乳分泌過多のママは乳腺炎を繰り返すことも少なくありません。

母乳分泌過多の原因は?

母乳分泌過多になる要因には、主に以下の2つが考えられています。

1.授乳方法や搾乳のしすぎなどが要因になっているケース

両方の乳房を短時間で切り替えながら授乳したり、乳房をいつも空にするために授乳後にも搾乳をしたりすると、母乳分泌過多になることがあります。特に、搾乳のしすぎは母乳の分泌を増やす要因となります。これは、母乳のストックが少なくなると体はより多くの量を産生しようと働くためです。

2.母親の身体的な理由[*1]

母親の身体的な問題から母乳分泌過多が起こることもあります。

・高プロラクチン血症 ・一部の薬剤(ドンペリドン・SSRI・H2ブロッカーなど) ・ハーブ(フェンネル・レッドラズベリー・レッドクローバーなど) ・下垂体腺種などの病変によるホルモンの異常

心配があるときは、かかりつけ医など医療機関で相談しましょう。

母乳分泌過多の場合は、授乳状況を確認しながら原因を探って解決法を見出すことが大切です。何が原因になっているかは調べてみないとわからないこともあるので、乳腺炎などのトラブルを繰り返さないためにも自己判断はせず、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

まとめ

差し乳・溜まり乳は医学的な言葉ではありませんが、一般的に、授乳時以外はおっぱいが張らない状態を差し乳、普段からおっぱいが張りがちな状態を溜まり乳と呼びます。差し乳だと母乳不足を疑うこともあるかと思いますが、授乳を続けている限り母乳の産生は止まりません。

赤ちゃんの排泄量や回数、体重の増え方に問題がなければ、母乳が十分に溜まっている証拠なので心配しなくても大丈夫です。溜まり乳の場合は母乳分泌過多の可能性があるので注意しましょう。

授乳状況などを確認し、問題がありそうなときは医療機関に相談して対策を立てることが大切です。

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:坂田陽子先生)

※画像はイメージです


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情報提供元:マイナビウーマン子育て



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