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造作家具・収納っていくらかかる? どこに頼めばいい? 気になる費用とオーダーのコツ

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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造作家具・収納っていくらかかる? どこに頼めばいい? 気になる費用とオーダーのコツ

見た目はすっきり、収納力はばっちり。そんなオーダーメイドの造り付け収納(造作家具)に憧れる人は多いもの。けれども、依頼の仕方や相場がいまいち分からない……。新築時のオーダーのポイントを、大工歴45年の棟梁(とうりょう)であり、自らが施工者でもある、有限会社クボタ住建 代表取締役の久保田一雄さんと、整理収納アドバイザーの資格をもつ、妻の美佐子さんにお聞きしました。
オーダー前に知っておきたい! 造作家具のメリット・デメリット

12年前に自ら設計、施工したという久保田邸は、無垢(むく)材をふんだんに使った「木の家」。造り付け収納やロフトなど、クボタ住建が得意とする“大工による造作”が数多く採用されています。そんな久保田さんが考える造作家具の一番の魅力は、「適材適所に無駄なく収納スペースを設けられるところ」。

「家の間取りや家族構成、ライフスタイル、持っているものなどは人それぞれ違います。その個性を既成の『置き家具』に合わせるのではなく、住み手に合わせてミリ単位でオーダーメイドできるのが、『造作家具』です」(久保田一雄さん。以下、久保田さん)

【画像1】クボタ住建で最も人気の高い造作家具は、キッチンの背面収納。収めるものに合わせて棚板の間隔を変えられる「可動棚」が便利(写真提供/クボタ住建)

【画像1】クボタ住建で最も人気の高い造作家具は、キッチンの背面収納。収めるものに合わせて棚板の間隔を変えられる「可動棚」が便利(写真提供/クボタ住建)

建物と一体化した造作家具は、家具と壁や天井の間に隙間ができないので、空間をフル活用できるというメリットもあります。

「幅や奥行きはわずかでも、天井までの棚を造作すると、その収納効率は抜群です。壁に固定するため、背の高い家具でも地震で倒れないという安心感もあります。家具の隙間がないと、ホコリや汚れがたまりづらいので、掃除がラクなのも魅力ですよ(笑)」(久保田美佐子さん。以下、美佐子さん)

【画像2】収納スペースの容量を重視した部屋型の納戸やパントリーより、収めたもの全体が見渡せる壁面収納のほうが扱いやすいこともあるようです(写真提供/クボタ住建)

【画像2】収納スペースの容量を重視した部屋型の納戸やパントリーより、収めたもの全体が見渡せる壁面収納の方が扱いやすいこともあるようです(写真提供/クボタ住建)

ただし、造作家具にもデメリットはあるのだとか。

「建物に固定した造作家具は動かせないので、ライフステージの変化や子どもの成長に応じて部屋の使い方や間取りを変える予定のある人は注意が必要です。そういう場合は、壁に固定しないタイプの造作家具を検討してもいいかもしれません」(久保田さん)

「収納スペースは多ければ多いほどよいと考えがちですが、つくりすぎると家具配置や生活動線の邪魔になります。間取図を見るときは、収納スペースを“面積”はなく“容量”で捉えるようにすると、つくりすぎを防げますよ」(美佐子さん)

「今」だけでなく、ライフステージの変化にも対応できるよう、適材適所に適量の造作を心がけることが大切なようです。

【画像3】キッチンの造作家具では「ゴミ箱を置けるよう、棚の下を空けてほしい」という要望が多いのだとか(写真提供/クボタ住建)

【画像3】キッチンの造作家具では「ゴミ箱を置けるよう、棚の下を空けてほしい」という要望が多いのだとか(写真提供/クボタ住建)

どこに、いつ依頼すればいい? だいたいの予算感を知る方法は?

注文住宅を建てる場合、たいていはハウスメーカーか設計事務所、工務店のいずれかに依頼することになります。けれども、業者によっては造作家具の制作を得意とするところもあれば、注文は受けても専門の会社に外注するところ、そもそも造作を受け付けないところもあるそうです。

「収納スペースの詳細については、業者との契約後に打ち合わせるのが一般的ですが、最初から造作家具を考えているなら、契約前の見積もりの段階で伝えておくほうがいいと思います。契約後に相談したら予算オーバーで造作家具が入れられなかったという話もよく聞くので、あらかじめ施工の可否や大体の予算感を把握しておけると安心です」(久保田さん)

【画像4】キッチンに次いで造作家具のニーズが高い場所は玄関。家族の人数や子どもの年齢、アウトドア用品の有無などによっても、求められる仕様は異なります(写真提供/クボタ住建)

【画像4】キッチンに次いで造作家具のニーズが高い場所は玄関。家族の人数や子供の年齢、アウトドア用品の有無などによっても、求められる仕様は異なります(写真提供/クボタ住建)

造作家具には、大工が現場でつくる「大工工事」と、工場でつくったものを現場で組み立てる「家具工事」があるとのこと。例えば、工務店の大工工事で新築時に「リビングにタワー収納x1(扉付き、60センチ幅、可動棚)、洗面所にタワー収納x1(扉なし60センチ幅、可動棚)」を造作する場合、費用の目安は約15~30万円。家具工事の場合、選べる素材や塗装の種類が豊富といったメリットがある半面、工場から現場への配送費や据え付け費などが発生するため、大工工事より割高になることも。

【画像5】洗面所も収納スペースが多いと片づけやすい場所。ランドリーバスケットの定位置やタオルの収納場所など、好みの仕様で造作すると快適に(写真提供/クボタ住建)

【画像5】洗面所も収納スペースが多いと片づけやすい場所。ランドリーバスケットの定位置やタオルの収納場所など、好みの仕様で造作すると快適に(写真提供/クボタ住建)

「造作家具の費用は、業者の受注の仕方や現場での作業の仕方などによって大きく変わってきます。具体的に造作したい家具がある場合は、いくつかの業者にサイズやイメージなどを伝えて見積もりをとり、比較してみると、だいたいの相場がつかめますよ」(久保田さん)

「扉や引き出しの有無が値段に影響することもあります。人目に付きやすい場所には扉を付け、目に付きにくい場所には扉を付けないといった調整で、予算を抑えてもいいかもしれませんね」(美佐子さん)

【画像6】書斎スペースのニーズも高い。蔵書の多い家庭では、壁面いっぱいの本棚を提案。子供の小さい家庭では、将来置き場所を変えられるよう固定しない学習机を造作(写真提供/クボタ住建)

【画像6】書斎スペースのニーズも高い。蔵書の多い家庭では、壁面いっぱいの本棚を提案。子どもの小さい家庭では、将来置き場所を変えられるよう固定しない学習机を造作(写真提供/クボタ住建)

後悔しない造作家具をオーダーするために“伝えるべきこと”とは?

新築時は、家を造りながら造作家具を仕上げていきます。入居後の作業と違い、既存の壁や設備を撤去したり、家具を移動したり養生したりといったことが不要なので、単価が抑えられるのだとか。

「新築で造作家具をつくる場合、その家を知り尽くしている設計者に相談できるというのも、大きな利点です。図面を一見しただけでは気が付きにくい、ちょっとした隙間に収納スペースを設けられることもあるんですよ」(久保田さん)

【画像7】廊下の壁いっぱいに造作した本棚。奥行きが30センチもあれば、本や雑誌、書類など、大半のものが収まります(写真提供/クボタ住建)

【画像7】廊下の壁いっぱいに造作した本棚。奥行きが30センチもあれば、本や雑誌、書類など、大半のものが収まります(写真提供/クボタ住建)

メリットの多い新築時の造作家具オーダー。とはいえ、一生のうちで、そう何度も機会が巡ってくることはありません。後悔しない造作家具をオーダーするため、注意すべきポイントとはなんなのでしょうか?

「とにかく、ご自身の理想や希望を、熱く語ること。これに尽きます。相手はプロだからこんなこと言っちゃいけないとか、こんなこと聞いたらイヤがられそうとか、そういった遠慮は一切不要です。

施工するのはわたしたちですが、実際に住むのは施主さんです。住まいに望むことやライフスタイル、将来設計、持っているものや困っていることなど、ご自身にしかわからないことをしっかり伝えることが、家づくり、造作家具づくりを成功させるポイントだと思います」(久保田さん)

【画像8】壁面が限られる場所では、床下に引き出しを造作することも(写真提供/クボタ住建)

【画像8】壁面が限られる場所では、床下に引き出しを造作することも(写真提供/クボタ住建)

今回は新築時の造作家具について伺いましたが、建売り住宅や新築・中古マンションを購入した場合、後から造作家具をオーダーするのはむずかしいのでしょうか?

「住宅の図面があれば、もちろん入居後でも可能です。いくつかの工務店やリフォーム専門店、造作家具専門店などに、同じ条件を提示して見積もりを出してもらうといいと思いますよ」(久保田さん)

【画像9】TVボードの造作では、ごちゃつきがちな配線を隠せる工夫も(写真提供/クボタ住建)

【画像9】TVボードの造作では、ごちゃつきがちな配線を隠せる工夫も(写真提供/クボタ住建)

自分にとっての適材適所にジャストサイズで設計できる造作家具。既製品では実現できない仕様で、暮らしや収納の「困った」を解決したり、色や素材に統一感をもたせて、まとまりのあるインテリアに仕上げることも可能です。壁に固定する造作家具なら、耐震面での安心感を得られるだけでなく、掃除の負担を軽くできるとも。これから新築の予定がある方は、数々のメリットだけでなく、デメリットもしっかりと把握した上で、一度、工務店や設計事務所に相談してみてもいいかもしれませんね。

●取材協力
・クボタ住建 HP
「やさしく温かい自然素材の木の家」を提案する、神奈川県大和市の工務店。古来より伝承される木造軸組み工法を用いた、時とともに価値が増す「本物の木」を使った家づくりには定評がある。専任の営業担当者を持たず、設計施工を施主から直に請け負うことにより建物以外にかかるコストの削減。「木の家」=「高い」を覆している。 住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

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SUUMO

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