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40代の婚活は、そう簡単には進まない。OTONA SALONE編集長・アサミ(47歳)は婚活歴3年以上、一人の男性とのお付き合いがスタートしたと思いきや、たった3カ月でフラれて終了。
しかし、捨てる神あれば拾う神あり? 知人Y嬢から誘われた飲み会でバツイチ男性のゲームさん(48歳)と出会う。最初は何とも思っていなかったものの、話しているうち思わぬ偶然が重なって……。この物語は40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
再会したのは、初めてゲームさんと会ったときから約1カ月後。ゲームさんとY嬢との3人での食事会だった。始まる前までは「どうして3人での食事なの? 2人で会うのはイヤなのかしら」と訝しく思っていた。
けれど、3人になった理由はゲームさんの意外とシャイな面があるがゆえだったことがわかり、ひと安心。
さらに会話が進むうちに、実は共通の知人がたくさんいたことも判明する。
お酒が進んだ勢いもあって、ゲームさんにかなり立ち入った質問をぶつけてみても真摯に答えてくれた。
もともとフレンドリーな人だとは思っていたが、よりいっそう彼との距離が近づいた気がし、和気あいあいとした時間はあっという間に過ぎていった。
帰り際にY嬢が耳打ちをしてきた。
Y嬢「ゲームさんがこんなに何でも答えてくれたこと、ないですよ! いつもはわりとはぐらかすんです。アサミさんだからオープンに答えたんだと思います!」
その言葉にドキッとし、自然とゲームさんのことを意識せざるを得なくなった。
お付き合いしていたジェントルさんとの別れから、約2カ月。まだ失恋の傷は癒えていなかった。でも、忘れるための一番のいい方法は新しい恋愛にちがいない。
好意を寄せてくれているであろうゲームさん。まだ“好き”という気持ちではないけれど、彼と新しい恋愛ができるように頑張ってみようと決意した。
失敗は成功の母である。
過去の恋愛でどういう点が失敗の原因だったのかを、自分なりに振り返ってみることにしよう。別れるときに言われた言葉をまた思い出してみた。
「なんか違った」→なんかって何? わからないままだし、教えてもらえなかった。
「距離を置こう」→そのあと彼の気持ちを尊重して距離を置いたけれど、結局だいたい話し合うこともなく別れた。
「あなたは悪くない。僕が悪いんです」→え、ないの? そんなワケない。でも教えてくれなかった。
「キミは僕がいなくても大丈夫」→私は一人で大丈夫そうってこと? ここ、改善点がありそうだ!
僕がいなくても大丈夫と言った彼との恋愛を思い出してみた。20代の頃の恋愛だ。
入社して3年目くらいだったろうか。仕事には慣れてきていたけれど、要領も効率も悪かった。
いまみたいに働き方改革なんて言葉はなくて、編集者たるものほぼ毎日が深夜帰宅で残業時間は月に180時間を超えていた。担当する媒体や企画との兼ね合いもあって、月の半分以上は休日出勤。たまの休日は、睡眠と家事で終わっていた。
その彼とは半年くらいのおつきあいで終わってしまったのだが、どうして僕がいなくても大丈夫だと感じたのだろう。もう連絡先すらわからないから、本人に真実を聞くことはできない。
自分なりに想像してみると、なんとなく心当たりは3つあった。
1つ目は、マメに連絡をしなかったこと。
当時はガラケー時代。ケータイ電話は持っていたけれど、まだケータイにメール機能(キャリアメール)はそなわっていなかった(※ちなみに、キャリアメールが始まったのは1999年のこと)。
連絡をする=電話をかけることなのだが、仕事ではとにかく余裕がなく1分1秒が必死だったため、仕事の合間に電話をかけることができなかったし、電話がかかってきても取ることができなかった。仕事が終わるのは深夜2時、3時。そんな時間から電話をかけることもできず……。
結果、マメに連絡できなかった。
知り合ってつきあい始めた当初はそこまで忙しくなかった(だから交際に至った)ので、週1くらいで電話はしていた気がするが(ちょっと曖昧)、3年目に部署を異動したことで私の生活が一変した。
2つ目は、公平を重視しマイペースを崩さなかったこと。
私は基本的に公平なスタンスを大切にしていた。相手が誰であれ、約束はすべて先に決まったものを優先する考えだった。当時、月の半分以上は土日も仕事をしていたので、1カ月間で休めたのは3~4日しかなかった。
友人からの誘いなどが入ったら、もちろん予定を入れる。たとえそのあとに当時の恋人から誘われても、友人との予定が先に入っていれば断っていた。
何事も公平でいたい。友人に対しても恋人に対しても常にフェアな姿勢を貫いた。
ゆえに、恋人からの誘いを何度か断った記憶がある。
さらに言えば、断る際に「できれば少し先の予定を決めておこうよ、直前で変わったらそのときはいいから」という提案に対して彼は「気分で決めたいからイヤだ」的なことを言われた。
なぜそこまでして公平性に、先に決まったもの優先にしていたのか?
その裏側には、恋人を優先する恋愛至上主義者はカッコ悪い、絶対そうはなりたくない、という気持ちが強くあった気もする。恋愛に依存する女性に対するなんとなく嫌悪感を持っていた。
3つ目は、何よりも仕事第一優先だったこと。
基本的に、予定は先に決まったものを優先するというマイペースを崩さなかったけれど、たった1つだけ例外があった。それは、仕事だ。
たとえば友人と約束していても同じ日時に仕事が入ってしまったら、正直な理由を伝えて断ったり、リスケしてもらった。それは当然、恋人に対してもだった。
恋人とデートの約束をしていたある平日の夜。
その日は夕方17時頃に編集長のチェックを終え、仕事がひと段落するはずだった。だから夜にデートの約束を入れていたのだ。前日に副編集長のチェックは通っていたので、ほぼ確実に大丈夫だと思っていた。
しかし!!! 当時の編集長は大変きびしく、なおかつ理不尽なことも少なくないタイプで、副編集長がOKをだしたものを覆し、全部やり直すことを命じられたのだ。しかも翌日の午前10時までに再提出せよ、と。
どう考えても徹夜でやらないと間に合わない……。
そう確信した私は、恋人とのデートをキャンセルた。
アサミ「本当にごめんなさい。私の要領が悪くて仕事が終わらなくなってしまって。徹夜しないと終わらないから今夜は行けなくなってしまったの……」
平謝りに謝った。
「仕方ないよね」と当時の彼は言ってくれたけれど、たぶん心の中ではイラッとしただろう。しかもそんなことが複数回あり、彼の中では自分のことを大切にされていないと思ったのではないだろうか。
ま、そう思われてもしょうがないな(苦笑)。
・マメに連絡をしない
・マイペースを崩さない
・何より仕事を最優先
「キミは僕がいなくても大丈夫」と言った彼の心の裏側には、「僕のことを大切にしてくれない」という感情があったのかもしれない。いまごろになってわかったよ……。
ジェントルさんだってそう思ったのかもしれない。確かにお付き合いが始まってからもマメに連絡をしてはいなかった。彼から来たら返信していたけれど、自分から積極的にという感じではなかったかもしれない。
そうだ! まず私がすべきことは「マメに連絡すること」だ! ゲームさんとどうなるかわからないけれど、まずは自分からマメに連絡することにしよう。過去の恋愛の失敗からの学びを、今度こそ生かそうと決意した。
【前回はコチラ】
【40代編集長の婚活記#171】ギャップ萌えと偶然の一致に、40代独女「決意」する!
【続きは11月20日(水)17時公開。お楽しみに!】
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