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森林調査、2割が農山村に定住意向あり、7割が木造住宅を選びたい

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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森林調査、2割が農山村に定住意向あり、7割が木造住宅を選びたい

森林の存在や木材の利用は、私たちの生活に深くかかわっており、その効用にも注目されている。内閣府が「森林と生活に関する世論調査」の令和元年版(全国の18歳以上の3000人を対象に個別面接形式で実施、有効回収率51.5%)を公表した。そのなかから、「農山村での暮らし」や「木造住宅」に関する結果について、詳しく見ていこう。【今週の住活トピック】
「森林と生活に関する世論調査(令和元年10月調査)」を公表/内閣府約2割が農山村に定住意向あり。農山村での森林浴や景観は魅力

まず、「農山村に定住してみたいと思いますか」と聞いたところ、「定住してみたい」(定住してみたい8.6%+どちらかといえば定住してみたい12.2%)という回答が20.8%と、約2割が定住の意向があることが分かった。また、「既に定住している」割合は14.1%だった。

定住意向のある人に「定住する場合に就いてみたい職業」を聞いたところ(複数回答)、「農業」を挙げた割合が最も高く56.4%で、次いで「第3次産業(農業以外の小売業、飲食サービス業、医療業など)」の22.1%となった。一方、「就いてみたい職業はない」の割合が15.6%と3番目に多くなった。定住する場合に、どんな仕事をしていくかは課題になりそうだ。

次に、「農山村に滞在して休暇を過ごす場合、どのようなことをして過ごしてみたいと思いますか」(複数回答)と聞いたところ、「森林浴により気分転換する」が43.1%、「森や湖、農山村の家並みなど魅力的な景観を楽しむ」が41.4%となり、4割以上が森林浴や景観に魅力を感じていることが分かった。

農山村に関する企画への参加意向(複数回答)(出典/内閣府「森林と生活に関する世論調査(令和元年10月調査)」)

農山村に関する企画への参加意向(複数回答)(出典/内閣府「森林と生活に関する世論調査(令和元年10月調査)」)

政府は「定住人口」「関係人口」「交流人口」で地域創生を狙う

さて、地域創生を掲げた政府だが、就労などのハードルが高い「定住人口」や観光目的の短期的な「交流人口」の創出に加え、「関係人口」の創出を打ち出している。関係人口とは、地域に関心をもち、地域や地域の人々と多様にかかわっていこうとする人々のことだ。

「農山村に関する企画への参加意向」の調査は、関係人口の可能性につながるものだろう。選択肢にあるような「地域の特産品購入」を定期的に行うことや「自然と触れ合う体験」、「伝統的な文化の体験」などで頻繁に地域を訪れることも、関係人口に該当する。

定住意向の有無にかかわらず、こうした企画に参加意向のある人が多いということが、将来的な関係人口へとつながることを期待したい。

木造住宅を選びたい人が7割超、ただし若年層では約6割に

調査では、木造住宅に関する項目もある。「仮に今後、住宅を建てたり買ったりする場合、どのような住宅を選びたいと思うか」を聞いたところ、「木造住宅(昔から日本にある在来工法のもの)」の割合が47.6%、「木造住宅(ツーバイフォー工法など在来工法以外のもの)」の割合が26.0%で、木造住宅の合計が73.6%になった。「非木造住宅(鉄筋、鉄骨、コンクリート造りのもの)」の23.7%に比べると、木造住宅を選びたいという回答が多いことが分かる。

木造住宅か非木造住宅かの意向(単一回答)(出典/内閣府「森林と生活に関する世論調査(令和元年10月調査)」)

木造住宅か非木造住宅かの意向(単一回答)(出典/内閣府「森林と生活に関する世論調査(令和元年10月調査)」)

前回調査(2011年10月調査※20歳以上に調査)と比べると、「木造住宅(在来工法)」で8.4ポイント減少、「木造住宅(在来工法以外)で1.3ポイント増加という違いが見られたが、依然として木造住宅の意向が高いことが分かる。

ただし年齢別に見ると、若い世代ほど「非木造住宅」を選びたいと回答する割合が高くなり、18~29歳では、「非木造住宅」(39.4%)、「木造住宅(在来工法以外)」(37.9%)、「木造住宅(在来工法)」(21.2%)の順で、木造住宅の合計は約6割だった。マンションなどの非木造住宅がマイホームとして定着し、現在マンションで暮らしている人などが多いという背景もあるのだろう。

では、「様々な建物や製品に木材を利用すべきと思いますか」と聞くと、「利用すべきである」(利用すべきである53.8%+どちらかといえば利用すべきである35.2%)が89.0%と9割近くを占めた。

「利用すべきである」と回答した人に、「木材を利用すべきと思う理由」(複数回答)を聞くと、「触れた時にぬくもりが感じられるため」(62.7%)、「気持ちが落ち着くため」(57.8%)、「日本らしさを感じるため」(49.5%)、「香りが良いため」(40.7%)が上位に挙がった。

一方、「利用すべきない」と回答した人に、「木材を利用すべきではないと思う理由」(複数回答)を聞くと、「森林破壊につながる印象があるため」(63.0%)、「火に弱い印象があるため」(35.3%)、「地震に弱い印象があるため」(30.3%)が上位に挙がった。

また、「どのような施設に木材が利用されることを期待するか」(複数回答)を聞いたところ、「保育園などの保育施設や幼稚園、小・中学校などの教育施設」が75.6%と最多だった。

木材は二酸化炭素を吸収してくれるし、繰り返し生産できる循環型の資源でもある。自然環境に優しいことに加え、調査結果からも分かるように、森林には森林浴や自然美あふれる景観などの魅力があり、木材の利用には木のぬくもりを感じたり、気持ちを落ち着けたりする効果が期待できる。

木材を活用してきた日本社会では、木造住宅を選ぶ意向も高い。半面、火災や地震に弱いことへの懸念もある。最近では、RC造(鉄筋コンクリート造)などと同等の防火性能を有する木造建築物が認められるようになり、設計上の工夫や技術開発などによって、木造建築物の安全性を高められるようになっている。木材活用の可能性が広がることに期待したい。

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