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自分の子どもが不安……発達障害検査の種類・内容・費用は?

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目次

我が子なのに何だか通じ合えない、様子を見るって一体いつまで?……お子さんに発達障害が疑われる状況にある親御さんの不安はとても深いものです。発達障害の手掛かりとなる検査には知能を測定するもの、発達の様子をとらえるものなどがあります。こちらでは発達障害の症状や、検査・診断ができる機関、検査の種類などについてご紹介します。

この記事の監修ドクター

おひさまこどもクリニック金髙太一先生 十条駅すぐ。小児科専門医。3児の父。感染症、アレルギーが得意です。HPも自信作です、ご覧下さい。 http://ohisamakodomo.com/

発達障害とは

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発達障害とは、生まれつきの脳機能障害により得意不得意の差が大きく、感じ方や言葉などのコミュニケーション能力の発達が通常と違うために、困難さや困り感を抱えている状態のことをいいます。おっぱいを飲む頃から母親が違和感を覚えていたという場合もあれば、集団の場や学習についていけないなど成長するにつれて問題が表れる場合もあり、その悩みが発達障害に関わるものであると結びつく時期はそれぞれです。障害と名が付きますが日常生活を送れる人が多く、発達障害は必ずしも「障害による困難さ=集団生活が不可能」といったものではありません。2016年現在では2012年に行われた文部科学省の調査が最も新しく、大規模な調査です。こちらは特別支援学校などに通っている発達障害児を除いた上でのデータであり、公立小中学校の普通学級に通う生徒で発達障害の疑いがある子どもは6.5%。つまりクラスに2人程度が発達障害の傾向を持っているという結果でした。

発達障害の症状

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少し前まで、発達障害は親のしつけや愛情の注ぎ方、本人の気持ちの問題などと考えられた時代が長く続いていました。その誤解が医科学的に否定された現在でさえ、未だに間違った認識をされることが多いのは、症状の多くが個性や性格との見分け・線引きが難しいというのも理由の一つであるといえます。社会やお友達から誤解の目が向けられる場合ももちろんですが、一番身近な親であっても気がつきにくいこともあるため、その場合も発達障害を抱えるお子さん本人を不要に傷つけてしまいます。そんな発達障害の症状とはどのようなものが考えられるのでしょうか。よく見られる様子を年齢別にご紹介します。決して発達障害であると断言するものではありませんが、気づきのためにお役立て下さい。発達障害の特性をもったお子さんを支えていくためには、その「強い個性」である特性を理解し、可能な限り早い段階で適切な支援や関わり方へと結びつけていくことが大切です。

乳児に見られる特徴

・母への愛着行動が希薄で、泣かない。育てやすいようにも見える。 ・表情や反応が少ない、あまり笑わない。 ・人と目を合わさない気がする。 ・自分から指差しをしない。大人が指差しした方向を見ない。 ・聴覚は正常なのに名前を呼んでも振り向かない、反応がない。 ・喃語(喃語)を話さず、いきなり単語からしゃべるようになった。 ・触られることを極端に嫌がる。手もつなげない。 ・抱きしめられるのを嫌がる。授乳にも苦労する。 ・服の生地の質にこだわりがあり、着ていられないほど嫌がるものがある。 ・偏食が激しく離乳食も食べない。 ・噛むなど食事という行為自体が苦手な様子がある。 ・自動車に乗っている時だけ眠るなど、とにかく眠らない。夜泣きが激しすぎる。 ・排せつの不快感を訴えることがない。

幼児に見られる特徴

・明らかに言葉が遅い。独特な言葉づかいをする。 ・大人の言ったことが理解できない。会話ではなく、オウム返しする。 ・人の真似をしようとしない。お遊戯やダンスに全く参加しようとしない。 ・うろうろと歩き回る、ぐるぐる回り続ける。教室から頻繁に逃げ出す。 ・つま先で歩くことや手をひらひらとさせることがやめられない。 ・何かに集中するといったことがない。常に移り気。 ・迷子になっていても気にならない様子。 ・お友達と遊ばない、お友達と全く関わらない。他人に全く興味がない。 ・ごっこ遊び(ままごとなど)をしない。 ・扉の開け閉めをひたすら続けるなど、遊び方が独特。 ・ある特定のものに強い興味を示す。 ・自分の思い通りにならないとパニックを起こす。 ・物を投げる、数時間泣き通す、暴れるなど、起こすパニックの度合いが問題。 ・かんしゃくが強い。どうしても周囲に乱暴してしまう。 ・変化を嫌う。いつもと同じでないと気が済まない。 ・その場にいられなくなるほど、ひどく苦手な音がある。 ・幼稚園の行事など集団の場を嫌がり、参加できない。 ・どのような場面でも1番にこだわり、順番が待てない。 ・勝ちに固執する。負けると手がつけられない状態になる。 ・我慢が出来ない。禁止が効かない。 ・触れる感覚に過敏性がある。粘土や砂遊びが出来ない、歯が磨けない、入浴困難。 ・極端に不器用。両足でジャンプなど初歩的な運動から困難さがある。 ・なかなか寝つけない。夜に何度も起きてしまう。 ・偏食が極めてひどく、同じもの・決まったものしか食べられない。

小学生に見られる特徴

・単語は理解出来ていても会話となると理解できない。 ・ルールや決まり事が理解できず、友達と遊べない、集団行動に入れない。 ・運動がひどく苦手。不注意によるケガばかりする。 ・立っていても座っていても姿勢が悪い。気をつけてもなかなか直せない。 ・会話はできていても音読はできない。またはとても苦手。 ・会話はできていても文章から理解することが難しい。 ・人の気持ちやある場面を想像するようなことが難しい。 ・自分の考えをまとめて発表するような場面が苦手で、困難。 ・計算問題はできても算数の文章問題は理解できず、解けない。 ・暗記力、記憶力がずば抜けていて、異常なほどである。 ・字が汚い。ノートのマス目に合わせて字が書けない。絵が極端に下手。 ・集中力がない。授業中立ち歩いてしまうなど、妨害めいたことをしてしまう。 ・時間の概念がない。ひどくせっかち。 ・忘れ物が多すぎる。 ・一方的にずっとしゃべり続けてしまう。思ったことを何でも口に出してしまう。 ・周囲が嫌がっていても気がつくことがない。空気が読めない。 ・整理整頓や片付けが苦手で、机やロッカー、鞄の中、部屋の全てがぐちゃぐちゃである。 ・同じ手順を踏まないと落ち着かない。複数のことを同時にするのが難しい。 ・かんしゃくが強く、突然泣く・怒るなどする。乱暴する。パニックを起こす。 ・子ども自身が周囲との違いに気がついており、悩んでいる。

発達障害の検査・診断ができるところ

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発達障害に関わる検査ができる施設は精神科や小児神経科など臨床心理士のいる病院、または児童発達支援センターなどですが、診断が出来る医師は限られています。検査は、病院では保険診療内とされることも自費扱いになることもありますが、詳細な結果用紙のもとで診断の解説を聞くことが出来、別途料金でさらに詳細なものを書いてもらえる場合もあります。児童発達支援センターなどで受ける場合は無料で、比較的簡易的な結果用紙となる傾向がありますが、丁寧な解説を聞くことは十分可能です。

まずは最寄りの保健センターや子育て支援センターに相談することで紹介してもらうというのも1つの手段ですが、その市町村によっては発達障害支援に温度差があるものです。また、病院によっては予約をしても1か月から半年ほど順番待ちをすることもよくあります。近場の施設を手広く把握しておき、ご自身が必要と判断された場合は直接確認してみることをお勧めします。

発達障害検査の種類・内容・費用

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発達障害の検査の種類としてあげられる検査は大きく分けると「知能検査」「発達検査」「性格検査」「MRIなどの医学的に脳を調べる検査」の4つ。多くの場合は相談した施設、診察した医師の判断で必要な検査が選ばれますが、まずは「発達検査」で発達の具合を調べ、就学前検査として「知能検査」を受けることが多いようです。いずれの検査も1つ受けただけで発達障害と断定される、病名をつけるためだけの判断材料とするものではなく、検査結果をもとに知的水準の具合を把握し、その子その子に合った支援の方向性を見出すための手掛かりとして使用されます。こちらでは子供に対して行われる知能検査と発達検査の主な種類をご紹介します。

知的検査「ウェクスラー式知能検査」

ウェクスラー式知能検査の検査結果は「全検査のIQ(知能指数)」「言語性のIQ」「動作性のIQ」「言語・理解の指数」「知覚統合の指数」「注意喚起の指数」「処理速度の指数」で表される、かなり詳細なものです。検査は、幼児・5~16歳・成人を対象とした3種類に分かれていますが、幼児は知的発達にかなりの個人差があるため、あまり実施されない傾向があり、5~16歳対象の通称「ウィスク」と呼ばれる検査が就学前診断として実施されることが多いようです。その内容は、ある部分が不足している絵カードを見せ,欠けている部分を別用紙から指さしか言葉で答える。短い物語が描かれ順不同に置かれた絵カードを意味が通るように並べ直す。などといったものであるといいます。検査費用は実施場所によって違いますが、保険診療扱いの際は、3割負担の場合でおおよそ1350円。再検査には短くとも1年、理想は2~3年の間隔を空けることが望ましいとされています。

知的検査「田中ビネー式知能検査」

田中ビネー式知能検査は言語、動作、記憶、数量、知覚、推理など観点から構成された検査で、全体的な知能水準と発達状態をとらえようとするものです。2歳~成人までが実施対象です。2歳~13歳向けの検査結果は知能指数(IQ)と精神年齢(MA)で表されます。まずは実年齢対象の問題から出題され、全問正解すれば次の等級問題へと進み、不正解が出たところで一つ下の等級に戻り一から出題。といったことを繰り返し、全問が不正解となる等級まで調べ、最終的な年齢を割り出します。この検査では発達のアンバランスさや得意不得意といったところまではつかめません。検査にかかる時間はおよそ60~90分。生活道具やおもちゃを並べて「紙を切るときに使うものは?」などと質問する問題、検査者の真似をするように促すものなどが検査内容です。費用は実施場所によって違いますが、保険診療扱い・3割負担の場合でおおよそ840円。再検査する場合にとる間隔は1年です。

発達検査「新版 K式発達検査」

新版 K式発達検査は「姿勢・運動面」「認知・適応面」「言語・社会面」「全領域」の4項目に対して発達年齢と発達指数でその結果を表し、子どもの発達具合をとらえようとするものです。発達年齢は実際の年齢ではなく、検査を受けた子供の発達段階をわかりやすく年齢として表した数値。検査内容は生活年齢によって異なり、検査にかかる時間も年齢に応じて異なります。生後100日から成人まで受けることが可能で、子供を対象とした検査は30分から1時間程度。積み木やカード、ミニカーなどを使用した遊びの中で楽しみながら持っている力をしっかり測定できるよう工夫されています。検査費用は実施場所によって違いますが、公的病院の保険診療扱いの際は、3割負担の場合でおおよそ840円です。再検査する場合に必要となる間隔は、1・2歳の場合は3か月ほど、3歳以上なら半年以上、学童期以降は1~2年以上あけて行うことが望ましいとされています。

発達検査「遠城寺式乳幼児分析的発達検査」

遠城寺式乳幼児分析的発達検査法、0歳~4歳7か月を対象とした乳幼児向けのもの。移動運動、手の運動、基本的習慣、対人関係、発語、言語理解の6つの領域についてそれぞれに結果を出し、精神面から身体的な発達状況まで全体を分析的にとらえる検査です。結果を折れ線グラフで示すことが出来るため、親側としても目で見て理解しやすいといえます。主に問診と子どもの行動観察が中心の検査法ですが、この検査は発達を縦断的に診断できるのが特徴の一つ。1枚の検査用紙に発達検査を何回も記入することが可能で、乳児期は4か月、幼児期は6~8か月おきの間隔を目安に、前回の結果と比較しながら発達の過程を見ていくことができます。医師が診察のついでに実施することもあり、検査費用は3割負担の場合で240円です。

発達障害だとわかったときの対応

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発達障害の傾向があるとわかったとき、求められる対応とは、親がその現実を受け入れ、その子に合っていない接し方は改めること。焦らず、必要な療育を受けられるよう「病院から」と「役場から」の手段を把握し実際に繋げていくこと。親自身が潰れてしまわないよう、親の相談場所を持つこと。の、3つです。まずは発達障害に関わる検査を受けた機関、診断をした医師を頼りに、今後の相談をしていきましょう。療育施設には専門の頼れるスタッフが沢山いますし、施設によってはお子さんだけでなく親側の相談やケアにあたる心理士がいる場合や、小児神経科医自らがその役を担っている場合もあります。溢れる情報や渦巻く不安に惑わされる日もあるかもしれませんが、発達障害の症状は長い目で見た成長過程や療育によって和らいでいくものも多く、生涯今のままではありません。お子さんと皆が今より笑って過ごせる日へのスタートであることを忘れずにいきましょう。

まとめ

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発達障害の症状や、検査・診断ができる機関、検査の種類などについてご紹介しました。よく見られる様子を年齢別にご紹介したものは、あてはまる項目があったからといって発達障害であるといった基準となるものではありません。発達障害は早期発見と早期療育開始が肝心ですが、判断がとても難しく、思ったよりも時間を要する道のりとなることも多いものです。気がついたことがあったらまずは専門の施設に相談しましょう。我が子と何だか通じ合えていない気がするという不安は親としてとてもつらいものですが、決してお子さんやご自身を責めないで下さい。今日という積み重ねが、いつかの一歩につながり、心の底からお子さんと同じ目線で景色が見られたと感じる瞬間がきっと訪れます。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2016年12月15日

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