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【医師監修】妊婦はいつからプールOK? 水中運動の効果と注意したいポイント

目次

妊娠中にプールに入るには少し勇気がいりますね。しかし、マタニティスイミングは日本では40年以上も前にスタートし、今ではだいぶ定着しています 。妊娠期間を楽しく過ごせるというメリットも。その一方で、注意したいこともあります。

この記事の監修ドクター 産婦人科医太田寛先生 アルテミスウィメンズホスピタル産婦人科(東京都東久留米市)勤務。京都大学電気工学科卒業、日本航空羽田整備工場勤務。東京医科歯科大学卒業後、茅ヶ崎徳洲会総合病院、日本赤十字社医療センター、北里大学医学部公衆衛生学助教、瀬戸病院を経て現在に至る。日本産科婦人科学会専門医、日本医師会認定産業医、医学博士、インフェクションコントロールドクターICD)、女性のヘルスケアアドバイザー、航空級無線通信士

妊娠中のプールはいつからいつまで続けてOK?

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まず、そもそも妊娠中にスポーツをしても大丈夫なのかという点を確認しておきましょう。

だいたい妊娠5ヶ月ごろからOKなことが多い

結論を先に言うと、妊娠する前から行っているスポーツに関しては、妊娠の経過に問題がなく、かつ 後から述べる運動の強度などを守れば妊娠後も続けて問題ないとされています。

ただ、妊娠したあとに新たにスポーツを始める場合は、全妊娠の10~15%に起こるとされている自然流産の発生時期は妊娠12週未満が多いことから、妊娠12週以降に始めることとする提言があります。

「これはスポーツによって流産を誘発することを示しているのではありません。新たにスポーツを始めた後で流産になると、スポーツが原因であるように感じてしまうので、その思い込みを避けるためです」(太田先生)。

同じ提言では、妊娠16週以降に自然流産がほとんどなくなることや、妊娠16週ごろには前置胎盤の診断が可能になることから、妊娠16週以降をスポーツ開始可能な時期とする意見もあることを紹介しています[*1]。

マタニティスイミングに参加できる基準は、施設によって多少異なりますが、週数ではだいたい妊娠12週~16週の間以降から、としているスクールが多いようです。

運動の強度

妊娠中のスポーツの強度は、心拍数が150を超えないこと、自覚的な強度としては、連続的な運動の場合「やや楽」と感じる程度以下とします。また頻度については週に2~3回で、1回あたり60分以内とするとよいでしょう[*1]。

やめる時期はとくに決まっていない

では、妊娠中のスポーツはいつまで続けてよいのかというと、それについては特に決められていません。ただし、もちろん、妊娠経過が順調で異常がないこと、そしてスポーツを行う前のメディカルチェックで異常がないことが条件です。

マタニティスイミングのメリットは?

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では、妊娠中の水泳にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

体に負担をかけずにできる全身運動

水中では浮力がつくため体重の負荷がほとんどなくなります。この点は、お腹に赤ちゃんを抱えている妊婦さんにとって大きなメリットで、腰やひざに負担をかけずに全身の運動ができます。つまり、水中運動は妊婦さんにお勧めの運動と言えます。

また、妊婦さん向けのスクールでは、スイミングといっても水中でエアロビクス運動などを行うことが多く(マタニティアクア、アクアビクスとも)、泳げない人でも楽しみながら運動量を増やすことができます。

水圧によるマッサージ効果も

水中で運動する際は、水圧による適度な圧迫がマッサージとなり、血行の改善や促進も期待できます。

また、水中では水の抵抗により、適度に筋肉が刺激されます。しかもその抵抗のために、普段はあまり使わないでいる筋肉を効率的に強化したり、 関節に負担がかかるような急な動作は制限されるため、比較的安全性高く運動できるというメリットもあります。

仲間づくりの場にも

マタニティスイミングに参加することで、妊婦さん同士のコミュニケーションの輪が広がることもメリットと言えます。妊娠中は何かと不安が尽きないものですが、妊婦さん同士で情報を交換することで、不安やストレスの軽減につながります。

マタニティスイミングの注意点

ここまで妊娠中のプールの良い点を挙げてきましたが、注意すべきことももちろんあります。マタニティスイミングを含め、妊娠中にスポーツを行ってはいけない条件から説明します。

やっていい人、避けるべき人

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複数回の流産や早産の経験がない

過去に早産や何度も流産をしたことがあって医師に運動を避けるように言われていたり、子宮頸管無力症、頸管長短縮など早産に至るリスクが高い場合は、妊娠中の運動は勧められません。

妊娠が正常に経過していること

妊娠が正常な経過をたどっていることも、妊娠中の水泳を含むスポーツが許可される条件の1つです。例えば持続性の性器出血、前期破水、前置胎盤、低置胎盤、妊娠高血圧症候群などがあれば、スポーツは認められません。

なお、双子などの多胎妊娠では早産が起こりやすく、これは運動によって引き起こされることがあるので、経過が順調であったとしてもスイミングを含むスポーツは行わないほうが良いとされています。

持病がない

妊娠前から運動すること自体に注意が必要な病気がある場合も、妊娠中のスポーツは制限されます。例えば、治療が安定していない心臓病、呼吸器の病気、高血圧、糖尿病、甲状腺の病気などです。

まず医師に相談してから

妊娠中の運動に際しては、医師に相談し、必要に応じて詳しい検査を受け、承諾を得ておくことは、必ずしておいてください。参加前にマタニティスイミングをしても問題がないか、主治医による診断書の提出が求められるスクールが多いようです。

適した施設の選び方

マタニティスイミングは、スイミングスクールで開講していたり、または医療機関などが主催していたりします。施設を選択する際のポイントは、通いやすさや内容のほかに、助産師や看護師などの医療資格者がチェックを行っているかどうかという点も、確認しておきたいポイントです。

また、緊急時に医療機関との連絡体制があるか、床がすべりやすくないような配慮がされているか、手すりがついているか、などもチェックしましょう。

転ばないように

マタニティスイミングを始めることが多い妊娠中期の初めごろは、徐々にお腹のふくらみがわかるようになるころです。その後、お腹がどんどん大きくなるとともに、足元が見えにくくなります。水中にいるときは足元が見えずに転ぶ心配はほとんどありませんが、プールサイドは滑りやすいので注意してください。転倒防止のためにも、手すりがある施設を選んだほうがよいでしょう。

その他の注意点

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泳ぐ時間帯と水温

プールに行く時間は、陣痛含め子宮の収縮が起きにくい10~14時の時間帯が適切で、その間の食前に行くとよいでしょう。夜間に泳ぐのは、妊娠中はあまりお勧めできません[*1, 2]。

水温や室温は30℃前後が理想で[*2]、実施施設で、この程度の温度に管理しているでしょう。

一般的な注意として感染症には気を付けよう

プールの水は塩素で消毒されているため、感染症の心配は高いものではありません。ただし、咽頭結膜熱や流行性角結膜炎などの感染症のリスクを完全には否定しきれません。可能性は高くはありませんが、プールからあがったら、洗眼を行ったり、シャワーで体を十分に流したりしましょう。

運動中に注意が必要な症状は?

プールに限らず、妊娠中の運動によって何らかの症状が現れた場合はすぐに運動を中止し、必要に応じて医師に連絡をとって受診してください。

特に、ひどい立ちくらみや頭痛、胸痛、呼吸困難、筋肉疲労、ひざ下から足首の痛み・むくみ、お腹の張り、子宮収縮、性器出血、赤ちゃんの動きが減った、羊水が流れ出た感じなどに注意してください。

まとめ

妊娠中のスイミングは体重管理やマイナートラブルの予防・改善、あるいは出産に必要な体力づくりなどに効果的とされていて、妊婦さんの運動として推奨されています。ただ、場合によってはリスクを伴うので、ここで紹介した注意点には気を付けながら行いましょう。また、できるだけ専門トレーナーのサポートのもとで行うのが望ましいです。また、体調が優れないときは無理せず休みましょう。

(文:久保秀実/監修:太田寛先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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