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【医師監修】妊娠初期の仕事はどうする? 報告の時期やつわり対策、休みたいとき

目次

周囲に報告するにはまだ早い。でも、つわりによる体調不良でつらい……妊娠初期にそんな気持ちを抱え、悩んでしまう人も多いのでは?妊娠初期、なるべく支障を来さずに仕事をするにはどうしたらよいのでしょう。

この記事の監修ドクター 窪 麻由美先生 Fika Ladies‘ Clinic フィーカレディースクリニック(東京都中央区日本橋)副院長。順天堂大学医学部附属浦安病院非常勤助教。東京女子医科大学卒業後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、順天堂大学医学部附属静岡病院などを経て、2009年に順天堂大学大学院医学研究科を卒業、博士号を取得。医学博士、日本産科婦人科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツ医、女性のヘルスケアアドバイザー

妊娠初期は身体がつらい時期

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まずは妊娠初期に生じることがある身体の変化について、あらためて知っておきましょう。

妊娠すると現われる体調の変化

妊娠初期は赤ちゃんの心臓や肺、中枢神経や消化器など主要な臓器が形成される時期。お腹もふくらんでおらず、女性にとってはまだ妊娠の実感は薄いものの、すでに身体の中ではさまざまな変化が生じています。

妊娠すると、まずは受精卵の着床によって子宮内膜がはがれ落ちなくなるため、生理が止まります。そして、徐々にいくつかの体調不良を感じる人が多くなっていきます。例えば以下のような症状が見られるでしょう。

●吐き気や嘔吐(おうと) ●だるさ ●熱っぽさ ●眠気 ●胸の張り ●乳首の痛み ●気分の落ち込み ●イライラ

こうした症状の有無や程度は個人差が大きく、とくに変化を感じない人もいますが、早い時期から吐き気などで苦しむ人もいます。

妊娠するとみられる、吐き気や嘔吐などの胃腸の不調がいわゆる「つわり」ですが、これは早い人では妊娠5~6週ころから始まり、妊娠8~10週ごろにピーク を迎え、12週ごろから楽になり始めて 16週ごろ(妊娠5ヶ月のはじめ)までには自然に症状がなくなることが多いようです。妊娠初期は、体調を崩しやすい時期なのです。

妊娠したら仕事では何に気を付ける?

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身体にさまざまなつらい症状が生じやすい妊娠初期。妊婦さんが仕事をする上で気を付けたほうが良いことはあるのでしょうか。

体に負担のかかる仕事はできるだけ避けて

「妊娠したから仕事を辞める」という考えが一般的だったのは、すでに昔のこと。妊娠しても仕事を辞める必要はなく、今まで通り普通に勤務して問題ありません。妊娠・出産・育児休業などを理由とする解雇などの不利益な取り扱いは法律で禁止されています。

ただし、先ほどもお伝えしたように、妊娠初期はつわりなどの体調不良が生じやすい時期です。自分では大丈夫だと思っていても無理がきかなかったり、急に具合が悪くなり仕事を休んでしまったり、時には切迫流産などで思いがけず絶対安静や入院などを言い渡されることもあります。

妊娠後、仕事は続けるにしても、特別な健康状態にあることはしっかりと理解しておくことが大切です。そして重い物を持って移動する、長時間立ち続けるなど身体への負担が大きい作業については、職場に相談の上、できるだけ避けるようにしましょう。身体への負担が大きい作業とは、具体的に以下の通りです。

身体的負担の大きい作業の例

●長時間の立ち仕事 接客、商品陳列、レジ、売り場の見回りなど ●重量物を取り扱う仕事 品出し、荷下ろし、引っ越し業務、配達、家具の組み立てなど ●外勤など長時間の歩行が伴う仕事 外回りの営業など ●常時、全身運動を伴う仕事 スポーツインストラクターなど

そのほか、腹部を圧迫するなど不自然な姿勢が必要だったり、頻繁に階段の昇降が必要だったりする仕事も可能な限り避けたほうがよいでしょう。

母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)の活用を

妊娠中や産後は医師から、通勤・勤務時間の調整や休憩時間の延長、作業の制限、あるいは休暇の必要などの指導を受けることがあります。しかしその指導内容を職場に、正確に伝えるのは難しいと感じたり、適切な対応をしてもらえなかったりすることもあるのでは。そのような時に活用してほしいのが「母性健康管理指導事項連絡カード」、通称「母健連絡カード」です。

母健連絡カードは、医師等から働く妊婦さんや産後の女性への指示を、事業主に適切に伝達するためのツールです。女性は妊娠中や産後、仕事を行う際に自分の身体や赤ちゃんへの影響について不安を感じることがあれば、医師に相談し、指示や指導を仰ぐことができます。

その際、医師から診断や指導を受けた場合は、母健連絡カードを利用して、会社や事業主に申し出をしましょう。母健連絡カードが提出されたら、事業主側はカードの記載内容に応じ、通勤の緩和や勤務時間の短縮など、適切な措置を講じる必要があります。

母健連絡カードは男女雇用機会均等法第13条に規定されている指針に基づき、様式が決まっています。厚労省のWebサイトからダウンロードできるほか、ほとんどの母子手帳にも様式が記載されているので、それをコピーして使うこともできます。

なお、母健連絡カードはあくまでも主治医等の指導内容を職場に的確に伝えるためのツールにすぎません。母健連絡カードの提出がなくても、女性労働者本人が申し出れば、事業主は必要な措置を講じる必要があります。

いつする?職場への妊娠報告

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仕事内容の調整もそうですが、妊娠の報告をいつ周囲にするかも気になるところです。職場への妊娠報告で気を付けたいことをまとめました。

まずは直属の上司に報告を

いったん妊娠と診断されても、悲しいことですが、そのうち約15%には自然流産が起こるとされています[*1]。このうちの大多数が、妊娠5~12週未満に起こる早期流産です。万一のことを考えて、妊娠がわかっても、この時期が過ぎるまではあまり広範囲には話さないほうがよいでしょう。

しかし最初お伝えしたように、妊娠初期は体調不良の起こりやすい時期でもあります。勤務時間や作業内容への配慮が必要になることがあるので、直属の上司には早めの段階で妊娠を報告しておくことをおすすめします。

周囲の人には妊娠中期以降に

周囲の人にいつ、どのように報告するかは上司と相談した上で決めるのがよいでしょう。親しい同僚への報告も、できれば上司への報告後、早期流産の心配が少なくなった時期、つまり妊娠中期(妊娠5ヶ月ごろ)に入ってからが望ましいといえます。

妊娠中や産休・育休中は職場の人たちの助けを必要とすることもあるでしょう。必要以上に恐縮する必要はありませんが、感謝の気持ちを忘れずにサポートをお願いするようにしましょう。

働く妊婦の悩み……つわりの乗り切り方

ところで働く妊婦さんにとって、つわりをどう乗り切るかは大きな悩みどころのひとつといえるはずです。そこで、つわりを乗り切るヒントをいくつかご紹介します。

つわりの症状はさまざま

前半で紹介したとおり、つわりを感じ始めるのは妊娠5、6週ごろからの人が多く、半分~8割の妊婦さんが何かしらの症状を感じるとされています[*2]。一般的な症状は吐き気や嘔吐といった消化器系のトラブルですが、その症状は多彩で、感じ方の程度も個人差が大きいです。

吐き気、嘔吐のほか、全身のだるさ、よだれの増加、頭痛、眠気、食欲不振などの症状が生じることもあります。好きな食べ物や味の好みの変化も、つわりの症状の一種といわれています。

まずは口に合うものを食べて

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つわりで不安になるのは、食欲不振で十分に食事が摂取できない時ではないでしょうか。そんな時は栄養バランスなどは気にせず、まずは口に合うものを食べましょう。

食べたいものを食べたい時に口にしてください。少しずつ分けたり、においで気持ち悪くならないよう冷やしたりなど、食べやすく工夫することも大切です。なお、この時期の赤ちゃんはまだ小さく、母体が蓄えている栄養だけで成長が可能です。水分の摂取にだけは注意して、食べられるものを食べられるタイミングで摂取していれば基本的には問題ありません。

ただし、水分の摂取も難しい場合や体重がどんどん減っていく場合などは、医師に相談してください。つわりはストレスで悪化することもあるといわれています。その症状や程度はさまざまですが、いずれにしても期間限定のことですから、「この時期は仕方ない」と開き直るようなイメージで、つわりを乗り越えていきましょう。

まとめ

妊娠初期の体調不良やつわりがどれくらいの期間続くのかについても、個人差があります。妊娠12~16週ごろには症状が自然に治まるといわれますが、長引く場合もあります。妊娠中はできるだけ遠慮せずに周囲の力を借りながら、体調管理を最優先に考えて、乗り切っていくことが大切です。

(文:山本尚恵/監修:窪麻由美先生)

※画像はイメージです


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マイナビウーマン子育て

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