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【医師監修】妊娠初期の流産の原因と症状は? 切迫流産との違い

目次

妊娠検査薬で念願の陽性反応が出ると喜びたくなるものですが、悲しいことに妊娠が続けられなくなることは決して珍しくはありません。妊娠初期(妊娠14週未満)の流産はどのような原因で起こるのでしょうか。切迫流産との違いについても解説します。

この記事の監修ドクター 産婦人科専門医齊藤英和先生 梅ヶ丘産婦人科勤務、国立成育医療研究センター臨床研究員、神戸元町夢クリニック顧問、浅田レディースクリニック顧問、近畿大学先端技術総合研究所客員教授、1 more baby 応援団理事、ウイメンズヘルスリテラシー協会理事。山形大学医学部卒業後、同大学、国立成育医療研究センターを経て現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖専門医、医学博士

そもそも流産って何なの?原因は?

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人工妊娠中絶(人工流産)ではなく、妊娠22週未満で妊娠が終わることを自然流産(以下流産)といいます。なお、妊娠22週以降37週未満での出産を早産、37週以降42週未満を正期産、42週以降を過期産といいます。

流産はいつ、どのくらい起こるもの?

家庭での妊娠検査薬ではなく、医療機関での検査を経て確認された妊娠のうち、15%前後が流産になります。医療機関にかかる前に流産する人も多いので、妊娠した女性の約40%が流産しているという報告もあります。

つまり、流産は決して珍しいことではなく、人知れず経験している女性は非常に多いのです。とくに、流産全体の8割以上は妊娠12週未満の早い時期に起こっています[*1]。

切迫流産と流産はどう違う?切迫流産の症状

流産になる可能性が高まっている状態のことを「切迫流産(せっぱくりゅうざん)」といいます。流産では妊娠を継続することができませんが、切迫流産はまだ流産に至ってはないので、妊娠が継続できる可能性があります。

症状としては、少量の性器出血、軽い下腹部痛、下腹部の張り(緊満感)、腰痛などが挙げられます。もし、妊娠初期にこのような症状があれば、かかりつけの産婦人科に連絡をして指示を仰ぎましょう。

ただし、まだ医療機関で子宮内に胎嚢(たいのう)があることを確認してもらう前で、大量の出血や急激な下腹部痛がある場合は、緊急の処置が必要であるケースが考えられるので、すぐに医療機関を受診してください。

妊娠初期の流産の原因は?

妊娠10週未満の流産の原因の60~70%は染色体異常によるものです[*2]。そして、妊娠10週以降の場合は感染症や子宮奇形、頸管無力症などの母体の異常によるものが多いといわれています。流産をすると「私が無理をしたからいけなかったんだ」と自分を責めてしまう人がいますが、ほとんどは赤ちゃん側の問題で起こってしまう、仕方のないことなのです。

流産の症状や兆候は?

流産とひとくちにいっても状態や進行具合によって分類され、それぞれ症状は異なります。

状態によって分けられるもの

稽留(けいりゅう)流産

胎児・胎芽が子宮内で死亡しているものの、外に出ずに子宮の中にある状態です。自覚できる症状がないことが多いのですが、性器から少量の出血があることも。

進行流産

今まさに流産が進行し、子宮内のものが外に出てきている状態です。陣痛のような下腹部痛があり、性器から大量に出血します。

進行具合によって分けられるもの

不全流産

流産が進行したものの、胎児・胎芽を含む子宮内のものが完全には排出されず、一部が残ってしまっている状態です。下腹部痛と性器からの出血が続きます。

完全流産

流産によって胎内のものが完全に排出された状態のことを指します。それまであった下腹部痛や出血が軽くなったり消えたりします。

妊娠超初期の流産はあるの?

尿を使った検査(市販の妊娠検査薬等)などで妊娠反応は出たものの、超音波検査で胎嚢が確認できないまま妊娠が終わって、尿検査などでも陰性に戻ってしまうことを「化学(的)流産」といいます。

妊娠超初期とは、俗に「次回生理予定日前である妊娠1ヶ月」を指します。市販の妊娠検査薬が使用できるのは、生理(月経)開始予定日から1週間後(妊娠していた場合だと妊娠5週)、早くから使える製品でも生理開始予定日当日からとなっているので、妊娠超初期は、本来であればまだ妊娠検査薬が使用できない時期になります。しかし、妊娠検査薬を正しいタイミング前に使用する、いわゆる「フライング検査」で陽性反応が出ることもあります。

超音波検査で胎嚢が確認できるのは、妊娠4週の後半ぐらいから。5週にはほぼすべての妊婦さんで胎嚢が確認できます。その前に妊娠が終わってしまうこと(化学流産)は決して珍しくなく、何の異常もない健康な男女のカップルでも30~40%という高い頻度で起こっているとされています[*3]。

近年、妊娠検査薬が薬局・ドラッグストア等で販売され、多くの人に使われるようになったことで、化学流産が一般にも認識されるようになりましたが、早い時期に妊娠検査薬を使わなければ妊娠と気付かず、「少し遅れてやってきた生理」と考えてなんとなく過ごしている場合も多いのです。もし、化学流産になっても特に治療は必要なく、あくまで経過観察が基本です。

まとめ

流産は妊娠した女性の40%に起こる、それほど珍しくない現象です。そして、そのうちの8割が12週未満という早い時期に起こっています。流産の原因のほとんどは胎児の染色体等の異常によるものです。たとえ流産したとしても決して自分を責めないでください。

(文:今井明子/監修:齊藤英和 先生)

※画像はイメージです

参考文献 [*1]日本産婦人科学会「流産・切迫流産」 http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=4 [*2] 岡井崇ほか「標準産科婦人科学」(医学書院)p.326 [*3]日本産婦人科医会「生化学的妊娠(Biochemical pregnancy)の扱い方」 https://www.jaog.or.jp/note/1.生化学的妊娠(biochemical-pregnancy)の扱い方/

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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