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40代婚活という長い旅路。OTONA SALONE編集長・アサミ(47歳)、44歳の夏に婚活を始めてからすでに3年半以上が経つ。あらゆる婚活に果敢に挑戦してきたが、未だに先行きは不透明のままだ。
紹介婚活をされることもなくなり、再び婚活アプリ市場に繰り出したが……。この物語は40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
2回目の婚活アプリは初めてのそれと違って、迷いがなかった。度胸や経験値、ある種の開き直りもあるかもしれない。写真やプロフィールも自分なりにその時点でのベストなことを掲載し、反応を待った。
すると!
前回のモテなさっぷりとは打って変わって、登録してすぐに100人以上の男性から「いいね!」がやってきた。47歳にしてモテ期が来てしまったのかしらと勘違いしそうになるほどに。
恐縮ながらみなさんのプロフィールを拝見して、最初にマッチングしたのが、IT企業勤務・48歳・バツイチの男性だった。以前、シリコンバレーで仕事をしていたというので「シリコンさん」とした。
シリコンさんが気になった最初のきっかけは、なんとなく柔和そうな雰囲気と、猫の写真だった。プロフィールを読むと好きなことが似ているという共通点もあった。
・猫が好き
・SNSで猫を見ている
・将来は猫を飼いたい
・食べることが好き
・お酒は弱いけど好き
この先の人生、私はどんなふうに時間を過ごしていきたいか。実は、美味しいものを食べて、美味しいお酒をちょっと飲んで、楽しくおしゃべりして、猫をモフモフできたら幸せだなぁと思っていた。
猫好き男子、いいかもしれない。と思って私からも「いいね!」を返しマッチングしたのだった。
シリコンさんとの会話は、最初こそオーソドックスな挨拶だったが、自然な流れで猫トークになっていった。
シリコン「アサミさんはどんな猫がお好きですか? 僕は特に、スコティッシュフォールドとかマンチカンが好きです」
あら、ていねい。そして一方的な自分語りでなく、私に質問を投げかけてくれるのもいい。
アサミ「スコティッシュやマンチカン、いまとっても人気ですよね! 私も好きです。お写真の猫はスコティッシュフォールドですよね? 飼っていらっしゃるのですか?」
シリコン「はい、スコです。でも、僕が飼っているのではなく、兄の家の猫です。僕にもなついてくれていて、とっても可愛いんです」
アサミ「ホントに可愛いですね。毛並みもフワフワなんですか? ナデナデしたくなりますね」
……とまぁ、こんな感じで延々と猫トークを続けていた。
翌日からシリコンさんは、毎晩21時頃のメッセージで、猫の画像を送ってくるようになった。
可愛い。萌える!
スコティッシュフォールドが子猫のときの写真、お昼寝している写真、フミフミしている写真、おもちゃで遊んでいる写真……。毎日1枚ずつ送ってくれた。そのたびに私は幸せな気持ちになった。
ただただ猫トークと猫画像だけのシリコンさんとのメッセージ交換は、5日間くらい続いた。
シリコンさんと出会ったのは「#猫好きさんと繋がりたい」みたいなSNSきっかけだったのかなと錯覚するくらい。それほど、シリコンさんは婚活的な話を一切してこなかった。ま、私からもしなかったけれどさ……。
ある日の21時頃、例によってまたシリコンさんが猫の画像を送ってきた。いつものスコティッシュフォールドかな? と思いきや、違った。マンチカンの子猫だった。
激萌え! たまらない! 子猫ってだけで可愛い! 大至急、返信をした。
アサミ「とっても可愛いマンチカンの子猫ですね!」
シリコン「可愛いですよね。マンチカン、お好きですか?」
アサミ「はい、マンチカンも好きです。知人に茶トラのマンチカンを飼っているかたがいるんですが、めっちゃ可愛くて。その方がfacebookにアップしてくださる写真に毎日癒されてます」
シリコン「短足なところがいいですよね」
アサミ「わかります。チャーミングですよね」
5日間はずっとスコティッシュフォールドだったけど、突然マンチカンの子猫の写真。どうしたのかな? このマンチカンもお兄さんの家猫? それともご実家の猫かしら。
シリコン「アサミさんはご自分で猫を飼うとしたら、どの種類にしますか?」
アサミ「特に決めてません。でも、個人的には保護猫ちゃんにも関心があります。シリコンさんはどうですか?」
最近、保護猫サイトをなにげにチェックしている。飼い主さんがいない猫に、なんだか感情移入してしまう。
シリコン「ずっとスコティッシュフォールドがいいなと思ってたんですけど、マンチカンに一目ぼれしちゃいまして」
アサミ「マンチカンも可愛いですよね」
ん? 一目ぼれ……ってことは!
アサミ「もしかしてそのマンチカン、ペットショップにいた子猫ですか?」
シリコン「そうなんです! 仕事帰りにちょっとペットショップ立ち寄ってみたんです」
アサミ「そのお店の猫ちゃんなんですか。可愛いですね」
シリコン「はい、一目ぼれしたので買っちゃいました」
アサミ「え! もう買ったんですか?」
シリコン「そうなんです。衝動買いしてしまいました」
マンチカンはいま人気の猫。ポンと衝動買いするといってもなかなかのお値段のはず。シリコンさん、スゴイなぁ。
そこから怒涛のようにマンチカンの写真が送られてきた。5枚、10枚、15枚……。めっちゃ写真撮ってる。
シリコン「全部可愛いでしょう?」
はい、可愛い。可愛すぎる。
アサミ「はい。モフモフしたくなって、画面を触ってました(笑)」
シリコン「フワフワですよ」
アサミ「きっとそうですね。子猫ですもんね」
シリコン「じゃ僕の家に、子猫を見に来ませんか?」
え⁉ 突然、何を言い出すんだ、シリコンさん!
子猫の写真でほころんでいた顔が、一気に真顔になった。私の中の何かがサーッと音を立てて引いているのがわかる。メッセージ交換を始めてまだ6日目。会ったことすらないのに、いきなり家に誘うって……。あり得ない!
なんなの、この人──。
ほんわか猫トークで始まったシリコンさんという男性の、別の顔が見えてきた、気がした。
4/10(金)20時30分~ OTONA SALONE 編集長アサミ インスタライブを実施の予定です。アカウントは otona_salone ご覧いただける方はフォローお願いします!
トーク内容はいろいろ。ライブ中の質問は大歓迎! おうち時間を少しでも楽しんでいただけるものになったらと思っています。
【次回は4/15(水)17時の更新。お楽しみに!】
【前回はコチラ】
【40代編集長の婚活記#191】47歳独女、挫折した「婚活アプリ」を再開してみた
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