アプリでmichillが
もっと便利に

無料ダウンロード
ログイン・会員登録すると好きな記事をお気に入り登録できます

退職金の平均相場はいくら?計算方法・勤続年数・企業規模etc.をFPが解説!

目次

こんにちは、婚活FP山本です。制度がある会社自体が減りつつあると言われるものの、まだまだ多くのサラリーマンが期待しているのが「退職金制度」になります。

しかし昨今では終身雇用が崩壊しているといわれていますから、仮にもらえるにしても、いくらもらえるのか平均相場が気になるという声も多いのが現実です。確かに、気になりますね。そこで今回は、最新の退職金動向を様々な角度でお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。

【企業規模・産業別】退職金制度の有無について

【企業規模・産業別】退職金制度の有無について

まずは、そもそもの「退職金制度の有無」についてお伝えします。厚生労働省の平成30年「就労条件総合調査」によると、企業規模・産業別の退職金制度の有無は以下のとおりです。なお、数字は割合になっています。

退職給付アリ
退職一時金のみ
退職年金のみ
両方併用
退職給付ナシ

1000人以上
92.3
27.6
24.8
47.6
7.7

300~999人
91.8
44.4
18.1
37.5
8.2

100~299人
84.9
63.4
12.5
24.1
15.1

30~99人
77.6
82.1
5.4
12.5
22.4

鉱業・採石業など
92.3
78.8
6.1
15.1
7.7

建設業
87.5
70.5
7.3
22.2
12.5

製造業
88.4
69.8
9.7
20.5
11.6

電気・ガス・水道業など
92.2
47.6
14.9
37.5
7.8

情報通信業
86.1
51.4
18.0
30.5
13.9

運輸業・郵便業
71.3
74.8
5.2
20.0
28.7

卸売業・小売業
78.1
65.1
12.9
22.1
21.9

金融業・保険業
88.6
39.4
19.2
41.4
11.4

不動産業・物品賃貸業
81.5
70.6
7.5
21.8
18.5

学術研究・専門業
86.8
57.6
15.7
26.7
13.2

宿泊業・飲食サービス業
59.7
81.0
9.0
10.1
40.3

生活関連サービス・娯楽
65.3
86.1
5.0
8.9
34.7

教育・学習支援業
86.5
79.9
0.6
19.5
13.5

医療・福祉
87.3
88.6
3.8
7.6
12.7

複合サービス業
96.1
63.2
4.4
32.5
3.9

他のサービス業
68.6
79.6
7.3
13.1
31.4

全体平均
80.5
73.3
8.6
18.1
19.5

※制度の有無で100%、アリの場合の内訳で100%表示です

ひとまず大企業ほどに退職金制度は残っており、全体として8割程度の企業に退職金制度があるという結果です。また、大手企業ほどに年金形式の退職金制度を導入しているというのは興味深い結果といえます。まずは、このような退職金制度の状況を知っておきましょう。

現在の一般的な民間企業はともかく、今後は……

現在の一般的な民間企業では約8割で退職金制度があるという結果でしたが、同時に今は「終身雇用が崩壊している」ともいわれています。そして退職金制度は、勤めている最中に制度の中身が変わってもおかしくありません。

特に今は新型コロナの影響で、目まぐるしくさまざまな産業の環境が変わっています。だからこそ、退職金制度の変更についても注意深く推移を見ておきましょう。

【学歴・退職理由・勤続年数別】退職金金額について

【学歴・退職理由・勤続年数別】退職金金額について

次に、肝心の「退職金金額」の平均相場についてお伝えします。厚生労働省の平成30年「就労条件総合調査」によると、まず学歴・退職理由別の退職金金額は以下の通りです。

大卒の総合職
高卒の総合職
高卒の一般職

定年
1983万円
1618万円
1159万円

会社都合
2156万円
1969万円
1118万円

自己都合
1519万円
1079万円
686万円

早期退職
2326万円
2094万円
1459万円

そして、学歴・勤続年数別の退職金金額は、以下のような結果になっています。

大卒の総合職
高卒の総合職
高卒の一般職

勤続20~24年
1267万円
525万円
421万円

勤続25~29年
1395万円
745万円
610万円

勤続30~34年
1794万円
928万円
814万円

勤続35年以上
2173万円
1954万円
1629万円

全体平均
1983万円
1618万円
1159万円

退職理由や勤続年数はともかく、まだまだ学歴でここまで退職金金額が変わっているのが現実といえます。最近では格差や貧困の連鎖が問題視されていますが、何とも悲しい現実かもしれません。ひとまず、このような平均相場を知っておきましょう。

まだまだ勤続年数で金額が変わる名残が残っている

学歴もさることながら、終身雇用が崩壊したといわれている現在においても、勤続年数で相応に退職金金額が違うという点も驚きかもしれません。特に34年以下と35年以上を比較すると、高卒の場合は倍程度も金額が違っています。

ただ、そもそも35年以上も同じ会社に残れる方が少なくなっていますから、そのような一部の優秀な方の結果といえるかもしれません。ひとまず、このような事情を知っておきましょう。

【学歴・勤続年数別】会社都合の退職金金額について

【学歴・勤続年数別】会社都合の退職金金額について

ここからは、統計を変えて退職金の事情についてお伝えします。日本経済団体連合会(経団連)の2018年度「退職金・年金に関する実態調査結果」によると、学歴・勤続年数別の「会社都合の退職金金額」は以下の通りです。

勤続年数
大卒の総合職
高卒の総合職
高卒の一般職

1年
24万9000円
19万1000円
18万5000円

3年
65万8000円
44万5000円
50万円

5年
126万7000円
78万6000円
88万6000円

10年
307万9000円
191万7000円
212万円

15年
488万円
358万2000円
390万2000円

20年
809万4000円
578万7000円
623万8000円

25年
1181万7000円
895万1000円
896万3000円

30年
1629万8000円
1222万円
1208万6000円

33年
1959万9000円

35年
2038万1000円
1561万9000円
1518万2000円

37年

1781万8000円
1613万9000円

38年
2255万8000円

39年

1850万9000円
1645万4000円

42年

2037万7000円
1817万2000円

おおむね、先ほどの統計と似通った結果といえそうです。産業や企業規模にもよりますが、相応に長く勤めれば1000~2000万円程度の退職金がもらえる可能性が高いといえます。今は長く同じ会社に残ることが難しい時代ですが、何とか残れるよう励んでいきましょう。

3年間勤めるともらえることが多いが、中には1~2年目でも!

一般的な会社においては、3年間勤めることで退職金をもらう権利が発生しがちです。ただ中には、1~2年目でその権利がもらえる会社もあります。どのような退職金制度なのかは本当に「会社次第」ですから、しっかり会社のルールを確認しておきましょう。

ただし、あくまで退職金制度は「数ある福利厚生制度の一つ」に過ぎません。退職金制度だけでその会社を測ることはできませんから、バランスよく見ていきましょう。

【勤続年数別】「ポイント制退職金」の要素配分割合

【勤続年数別】「ポイント制退職金」の要素配分割合

今度は、ポイント制退職金の要素配分割合についてです。そもそも退職金制度とは、大きく「基本給連動型・別テーブル方式・ポイント制」の3つがあります。

そして、日本経済団体連合会(経団連)の2018年度「退職金・年金に関する実態調査結果」によると、約7割の企業が導入しているポイント制の要素配分割合は以下の通りです。

勤続年数
資格・職務要素
考課要素
年功要素
その他

10年
62.0
8.7
25.3
4.0

20年
64.2
7.9
23.2
4.8

30年
66.9
7.3
20.8
5.0

33年
68.2
7.0
20.0
4.8

38年
68.0
7.6
19.2
5.1

※数字はパーセント割合

先ほどまでの統計を見ていると、つい「勤続年数」に重きを置いているかのように錯覚しますが、実際には最近は年功要素は高くありません。やはり確実に、時代は「実力主義」になってきているといえる結果です。しっかりと理解し、実力を身につけていきましょう。

今後ますます「終身型雇用」は失われるのか?

サラリーマンにとって、終身型雇用が失われるのかどうかは関心が高い要素でしょう。今まで通りの終身雇用や年功序列の継続を望む方も、けして少なくありません。しかし先ほどの結果を見ても明らかなとおり、時代は確実に変わりつつあります。

とはいえ終身雇用が崩壊するというのは、「実力さえあれば転職が容易」という意味合いです。今後、ますます退職金制度も変わるでしょうから、しっかり時代の変化に合わせた行動を取っていきましょう。

退職金受取額の計算方法は「20年勤務か否か」で変わる

退職金受取額の計算方法は「20年勤務か否か」で変わる

ここからは、退職金受取額の計算方法についてお伝えします。退職金というのは、残念ながら丸々もらえるお金ではなく、税金が必要です。そして退職金の税金事情は少し特殊で、以下の公式に沿って計算します。そして、控除しきれない部分には所得税が必要です。

勤続年数
退職所得控除額

20年以下
40万円×勤続年数(80万円に満たない場合は80万円)

20年超
800万円+70万円×(勤続年数-20年)

※1年未満の端数となる勤続年数は1年に切り上げ

わかりやすく、退職金の税金事情は「20年勤務か否か」で変わってきます。20年以上勤めた場合は、より控除が手厚くなる設計です。ちなみに大卒の定年退職なら、「800万円+70万円×18年」ですから、総額2060万円までなら退職金は税金不要となります。

先ほどの平均相場程度の退職金なら、多くの場合で税金が不要です。また税金がかかるにしても、退職金は差額の半分のみが税金の対象になります。このような税金事情についても、しっかり押さえておきましょう。

退職金を増やしたいなら長く勤めるに限る?

税金計算上は、退職金の受取額を増やしたいなら長く勤めるに限るといえます。しかしすでにお伝えしたとおり、退職金の金額そのものの配分要素において年功要素は縮小気味です。税金上は、昭和の発想・常識が未だに残っているに過ぎません。

おそらくですが、この税金ルールも将来的には変わります。むしろ変わらなければヘンといえますから、今後の変更をじっくり待ちましょう。

退職金受取額は「年金形式」のほうが得?損?

退職金受取額は「年金形式」のほうが得?損?

今度は、退職金の「年金形式」についてお伝えします。すでにお伝えした通り、大手企業を中心に年金形式の退職金制度も登場・導入しているのが実情です。

そして一時金のものと比べると、総額をもらえる時期が遅れる代わりに「総額が増える」傾向にあります。これは、退職金を会社などが運用しているためです。

ただし、退職金を年金形式でもらうと先ほどの特殊な退職所得控除を使うことができず、「公的年金等控除」で税金額を計算することになります。また、もらう期間によっては、厚生年金などと重なることによって税金や社会保険料が上がる可能性があるので注意が必要です。

このため一概にはいえませんが、一般的には「年金形式のほうが損」になりやすいとされています。それほど退職所得控除の効果が大きいといえますから、しっかり覚えておきましょう。

なるべく一時金でもらい、自分で運用していこう

「年金形式のほうが総額が増える」という点に、魅力を感じる方も多いです。運用に不慣れな方ならなおさらかもしれません。しかし総合的に考えれば、なるべく一時金でもらって退職所得控除を使い、その後は自分で何らかの運用をしたほうが得といえます。

強いていえば、「手元に大金があると使ってしまう」という方なら、年金形式もアリです。しっかり自己分析をして、選べるなら「退職金のもらい方」を選びましょう。

一般的な価格の退職金があれば、老後は働かなくても安泰?

一般的な価格の退職金があれば、老後は働かなくても安泰?

ここからは退職金に関する補足情報をお伝えします。中には、一般的な価格の退職金があれば、老後は働かなくても安泰と考える方もいますが、それは誤りです。ちなみに先般、「老後資金として2000万円必要」といわれましたが、これも基本的に間違っています。

というのも、今や昔とは違って「人生100年時代」です。平均寿命が延び、100歳まで生きてもおかしくない時代に変わっています。100歳まで生きると考える場合は「倍の4000万円」は必要なことも多く、人によっては更なる高額が必要なこともあるのが現実です。

少なくとも、将来的に一般的な平均相場価格の退職金をもらえたとしても、それだけではまず足りません。もらえない場合はなおさらですから、十分に注意しておきましょう。

「退職金を如何に使うか」が老後の分かれ目

退職金が、その後の人生に活きてくるのは間違いありません。そのまま生活費に使ってもいいですし、起業資金にする方もいます。資産運用の軍資金にする人もいるのが実情です。「退職金を如何に使うか」が、老後生活の分かれ目といえるかもしれません。

特に定年退職で退職金を受け取る場合は、基本的に相続を除いて、その後の人生において大金は入ってきませんから、使い方は肝です。しっかり考えて有効活用していきましょう。

退職金対策として「iDeCo」を積極的に検討しよう

退職金対策として「iDeCo」を積極的に検討しよう

最後に、退職金対策になるかもしれない「iDeCo」についてお伝えします。iDeCoとは「個人型確定拠出年金」の愛称であり、この年金制度は簡単にいえば「自分で掛金を運用して資産形成する」という制度です。この制度には、大きく以下の3つのメリットがあります。

掛金が全額所得控除になる
運用益が非課税になる
もらうときのお金は「退職所得控除」または「公的年金等控除」の対象になる

自分で運用するのを避けたい人もいますが、もはや通常の退職金や貯金だけで十分な老後資金を用意するのは極めて困難です。なるべく、積極的に検討することをおすすめします。

今や女性の投資家もたくさんいる!

iDeCoには、基本的に60歳未満のすべての人が加入できます。専業主婦の方でも加入できますし、今や女性の投資家もたくさんいるのが実情です。投資を避ければ老後資金の準備が難しくなりますから、「投資をしないリスク」を十分に考えることをおすすめします。

終身雇用の崩壊もそうですが、人生100年時代や老後資金2000万円問題など、確実に時代は変わってきたのが現実です。しっかりと現実を見据え、それに合わせた行動を取っていきましょう。

平均相場の退職金がもらえても、人生100年時代の老後資金には足りない!

退職金の平均相場は、勤続年数にもよるものの1000~2000万円程度といえます。一方、平均相場の退職金がもらえても、人生100年時代の老後資金には足りないのが実情です。もらうものはしっかりもらうとして、そのほかの角度でも何らかの老後対策を実行していきましょう。


/

この記事の著者

マネタス

ありがとうを贈るとライターさんの励みになります

トップへ戻る

michillの人気ランキング

SNSでも新着記事をお知らせしていますmichill 公式アカウント

ログイン・無料会員登録