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医療費に消費税はかかる?課税対象の治療費・健康保険との関係をFPが徹底解説

目次

こんにちは、婚活FP山本です。一般的なイメージでいえば、医療費などには消費税はかからないように思えるのではないでしょうか。けして間違ったイメージではないものの、ある意味で間違った認識ともいえますから、少し注意が必要です。

実際のところはどうなのか……ぜひ正しい知識を持っておきましょう。そこで今回は、医療費と消費税の関係や、医療費と健康保険の関係などについてお伝えします。あなたの人生に、お役立てくださいませ。

健康保険が使える医療は非課税取引の対象、だが……

健康保険が使える医療は非課税取引の対象、だが……

まずは早速、医療費と消費税の関係についてお伝えします。一応の結論からいえば、医療費は非課税取引の対象です。正確にいえば、「公的医療保険の対象になる医療」については非課税取引の対象になっていますから、患者が消費税を支払うことはありません。

消費者としては、ホッとするところでしょうか。もちろんこれは、健康保険・国民健康保険を問いません。医療関係を管轄する厚生労働省も、これを堂々と掲げています。……ただ、実際の患者からは「増税で医療費が上がった」という声も上がっているのが現実です。

モヤモヤした気分になられた方もいるかもしれませんが、少なくとも「保険対象の医療は非課税取引」という点は間違いではありません。まずこれはこれで、覚えておきましょう。

薬や設備の仕入れには消費税がかかるという現実

そもそも、消費税とは「最終消費者」が負担するものです。一方、病院が治療のために仕入れる薬や設備などは、病院が消費税を支払って仕入れています。しかし、医療は非課税取引です。とすると、薬や設備の消費税は「病院が」負担しなければならないのでしょうか。

これが、医療費と消費税の少しおかしな関係性です。そしてこのため、実際の医療費については「独特の見解」で対応しているのが実情になっています。

なぜか「消費税はかからないが実質的にかかる」という不思議な関係

なぜか「消費税はかからないが実質的にかかる」という不思議な関係

実際の医療費と消費税の関係性について、さらに詳しくお伝えします。結論からいえば、「医療費は非課税取引だが実質的に消費税がかかる」といった感じです。具体的にいえば、医療費に「消費税」はかからないものの、本体の医療費に消費税分が含まれているといった感じになっています。

そしてこのため、消費税が増税されるたびに本体の医療費が値上げされているのが実情です。これは、「医療費は非課税取引」としていることと「消費税の性格」を合わせたことによる結果かもしれません。消費者としては困惑するでしょうが、病院経営もビジネスです。

実際に厚生労働省でも、このような見解を掲載しています。この、なぜか「医療費に消費税はかからないが実質的にかかる」という不思議な関係を、しっかり知っておきましょう。

日本での治療費や初診料は増税で引き上げられた

実際、令和元年10月に消費税が10%に引き上げられましたが、それにともなって日本での治療費や初診料は増税で少し引き上げられています。外来なら10~40円程度ですが、入院となると100~180円程度上がったのが実情です。少し厳しい現実かもしれません……。

とはいえ、もはや消費税は「かかるほうが一般的」とさえいえます。分かりやすい〇%表示はないものの「医療費にも消費税は必要」と考えておき、増税されても対応できるように努めていきましょう。

「自由診察」は消費税率アップでそのまま負担増に

「自由診察」は消費税率アップでそのまま負担増に

今度は、医療費の中でも自由診察についてお伝えします。元々が保険適用外の自由診察については、普通に消費税が必要です。ちなみに代表的な自由診察には、以下のようなものが当てはまります。

美容整形や歯列矯正
自然分娩や避妊手術・人工妊娠中絶
人間ドック

そしてこれらは、一般的に費用が高額なことが多いため、どうしても消費税が増税されると影響も大きくなりがちです。これらを検討中の方は、今後さらに増税されるかもしれませんから、その前に受けておいたほうが賢明かもしれません。

ともかく、自由診察は消費税率アップでそのまま負担増になります。しっかり覚えておき、次の増税時に備えておきましょう。

もともと自費が必要な保険外部分も請求額アップ

自由診察ではなくとも、たとえば「差額ベッド代」など、もともと自費が必要な保険外部分も、消費税が増税されると請求額もアップします。何とも厳しい現実ですが、むしろ医療費と違って分かりやすく消費税として請求されるので、そういう意味では納得感もあるかもしれません。

一方で、だからこそ病院に通う機会が増えるほどに、経済的な負担もより高まっていくのが実情です。普段から健康に気をつけながら、お金の面でも常に準備を心掛けておきましょう。

医療費の高額化には「高額療養費制度」で対応を

医療費の高額化には「高額療養費制度」で対応を

ここからは、増税による医療費の高額化への対処法をお伝えします。結論からいえば、医療費の高額化には「高額療養費制度」を使うのが有効です。

この制度は簡単にいえば、収入によって医療費の自己負担限度額が決められており、以下の表を上回る部分についてはお金が戻ってくる制度になります。
高額療養費制度

被保険者の所得区分
1ヶ月の自己負担限度額

標準報酬月額83万円以上
25万2600円+(総医療費-84万2000円)×1%

標準報酬月額53~79万円
16万7400円+(総医療費-55万8000円)×1%

標準報酬月額28~50万円
8万100円+(総医療費-26万7000円)×1%

標準報酬月額26万円以下
5万7600円

住民税非課税者など
3万5400円

※総医療費とは、保険適用の診察費用の10割金額のこと

ちなみに計算は「同一月」ごとに行い、1人あたり2万1000円以上なら世帯内で合算することも可能です。さらに過去1年間で3回以上この制度を使った場合、4回目からはさらに自己負担限度額が下がります。使える場合は、使わない手はありません。

上の表のとおり、日本ではどんなに年収が高い方でも、おおむね1ヶ月あたり「25万円少々」が自己負担額の上限です。年収が低いほどに限度額も低くなりますから、ぜひ積極的に活用していきましょう。

合わせて「限度額適用認定証」を活用しよう

高額療養費制度は実にうれしい制度ではありますが、お金が戻ってくるまでに3ヶ月程度もかかる点がネックです。いったんは病院に大金を支払わなければならない点もあります。そして、これらのネックを解消できるのが「限度額適用認定証」です。

限度額適用認定証さえあれば、病院への支払い金額そのものを高額療養費制度の自己負担限度額までに抑えることができます。健康保険組合や役所にいえば簡単に作れますから、合わせて積極的に活用していきましょう。

高齢両親と同居なら「高額介護合算療養費制度」が使えるかも?

高齢両親と同居なら「高額介護合算療養費制度」が使えるかも?

今度は、高額療養費制度に似た「高額介護合算療養費制度」をお伝えします。この高額介護合算療養費制度とは、簡単にいえば医療保険と一緒に介護保険も使っている世帯の自己負担限度額を定めた制度です。その自己負担限度額とは、以下のようになっています。

高額介護合算療養費制度

年収区分
70~74歳
70歳未満

標準報酬月額83万円以上
212万円
212万円

標準報酬月額53~79万円
141万円
141万円

標準報酬月額28~50万円
67万円
67万円

標準報酬月額26万円以下
56万円
60万円

住民税非課税者など
31万円または19万円
34万円

ただし高額療養費制度とは違って、8月1日から翌7月31日までの「年間計算」です。また計算対象に入らない費用もありますし、世帯が同じでも同じ医療保険に入っていない場合は利用できません。医療費だけ、介護費だけ、という場合も使えない制度です。

とはいえ、使える場合は実にうれしい制度といえます。特に高齢両親と同居している方なら使える可能性がありますから、ぜひ健康保険組合や役所に相談してみましょう。

自動的には適用されず、自発的な手続きが必要!

諸々の制度というのは、その多くが自動的には適用されません。その制度を知っている方が、自発的に必要な手続きをする必要があります。必要性が高いときに関係者が教えてくれることもありますが、教えてくれるとは限りません。常日頃の勉強や情報収集が大切です。

ただ一方で、ほんの少しでも知ってさえいれば、必要なときには調べることもできますし、知っていそうな人に相談することもできます。ぜひ必要になるときまで、今回の制度のことを覚えておきましょう。

年齢が高まるほどに医療費の必要性も必要額も上がるものの……

年齢が高まるほどに医療費の必要性も必要額も上がるものの……

最後に、ライフプランの観点における医療費についてお伝えします。何となく誰もが想像できるでしょうが、人間は年齢が高まるほどに老化しますから、おのずと医療費の必要性も必要額も上がるのが実情です。そこに消費税などの増税も加わればなおさらといえます。

このような事態に備える方法の1つが「民間の医療保険」ですが、一方で「老後資金2000万円問題」もあるのが今の日本の現実です。そして、昔とは違って今は本当に年収が上がりにくい時代になっています。このままで、将来的な医療費や老後資金に備えられるでしょうか。

少なくとも、「誰もが当たり前のように備えられるのが当然」ではありません。健康を維持することが大切な一方、同じくらい「ライフプラン上の資金計画」も大切です。ぜひ早くから、未来を見据えて動いていきましょう。

「具体的な年収が上がる方法」を模索しよう!

家計を改善する方法とは、大きく「収入を上げる、支出を下げる、投資をする」の3つしかありません。そして、支出を下げるには限度がありますし、投資をするにはお金が必要です。このため、将来が不安な方が最初にすべきことは「収入を上げること」といえます。

年収が上がりにくい中で収入を上げるのは簡単ではありませんが、やるしかないのが現実です。ぜひ「具体的な年収が上がる方法」を模索して、未来の医療費や老後資金に備えていきましょう。

実質的に医療費に消費税はかかる!

「医療費は非課税取引」という建前ですが、実質的に医療費にも消費税はかかります。このため、今後の医療費はますます高まっていくであろう傾向です。

しかし、年収は上がりにくい時代になっています。将来的には老後資金問題もありますから、年収が上がりにくい中ですが、なんとか年収を上げられるよう努めていきましょう。


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この記事の著者

マネタス

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