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【医師監修】子供が胃腸炎になったら食事はどうする? 主な原因と症状、対処方法

目次

下痢やおう吐が続く胃腸炎は、小さい子供によく見られる病気です。そんなとき、食事はどうすれば良いのでしょうか?子供の胃腸炎の原因、症状なども解説します。

胃腸炎の時の食事はどうする?

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子供が胃腸炎になったら、どんな食事を与えれば良いのでしょうか。

まずは経口補水液で脱水予防!

おう吐や下痢が起こったら、脱水になる前にできるだけ早く経口補水液を飲み始めましょう。普段から経口補水液を家に常備しておいて、おう吐や下痢などの症状が見られたら、受診する前から飲み始めるのがおすすめです。

経口補水液の飲ませ方

50〜100mL×体重(kg)の経口補水液を、少しずつ3〜4時間かけて飲ませてあげましょう。 まずは5mL(ペットボトルのキャップ1杯くらい)を5分おきに飲ませます。一気飲みはさせず、少しずつ何度も飲ませることが大切です[*1]。吐いてしまわなければ、少しずつペースをあげて飲ませる間隔を短くしていきます。

経口補水液を嫌がったら

ゼリータイプの経口補水液は、ドリンクタイプに比べて塩味を感じにくく飲み込みやすくなっています。子供がドリンクタイプの味を嫌がったら、ゼリータイプをあげてみましょう。

ジュースやスポーツドリンクは「×」

ジュースには塩分が入っていませんし、スポーツドリンクは糖分が多くて塩分が少ないので、経口補水液の代わりにはなりません。

経口補水液は電解質と糖質のバランスが取ってあるため、点滴するのと同じような効果があります。もしもの時のために経口補水液はドリンクタイプか、ゼリータイプを日ごろから常備しておくと良いでしょう。

食事はどうする?

以前はおう吐や下痢のときは食事を与えると悪化すると言われていましたが、現在では、近年の研究結果から、胃腸炎の時でも、固形のものを含む通常の食事にできるだけ早く戻すほうが回復に良いということがわかっています。

とはいえ、症状がひどくていつもの食事が食べられない場合は、消化しやすい食事がおすすめです。おかゆやうどん、トースト、つぶしたジャガイモ、豆腐、白身魚、脂肪の少ない鶏肉やヒレ肉など、消化のいい食べ物で子供が食べられそうなものを選んであげましょう。また、刺激を与えないように、炭酸飲料や濃いジュース、香辛料は避けます。

なお、母乳やミルクだけを摂っている赤ちゃんは、母乳もミルクも薄めないで、いつも通りあげることが大切です。

胃腸炎の原因って?

胃腸炎は、細菌が引き起こすものとウイルスと引き起こすものとに分けられます。 それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

ウイルス性の胃腸炎

冬に子どもがかかる胃腸炎の80~90%はウイルスが原因です[*2]。 子供に胃腸炎を起こす主なウイルスは、「ノロウイルス」「ロタウイルス」「サポウイルス」「アデノウイルス」などがあげられます。

流行りやすい季節や年齢はあるの?

ウイルス性胃腸炎は、冬に流行し、12~1月が発生のピークとなります。年齢で言うと、ロタウイルス、アデノウイルスによる胃腸炎は、生後6ケ月~3歳のころによく起こります。また、ノロウイルスによる胃腸炎は毎年、幼稚園や小・中学校で集団発生しています。

どうやって感染するの?

感染した人が吐いたものやうんちを通して、人から人に移ります。ノロウイルスの場合は、ウイルスに汚染された食べ物を食べて食中毒を起こしたり、吐いたものやうんちが乾いてできた細かな塵が空気中に漂って感染することもあります。

なお、感染してから発症するまでの潜伏期間はウイルスによって異なりますが、短い場合で半日~数日[*3, 4]、アデノウイルスによる場合は長く3~10日とされています[*5]。

細菌性の胃腸炎

子供の胃腸炎を引き起こす主な細菌は、「病原性大腸菌」、「サルモネラ菌」、「カンピロバクター・ジェジュニ」の3つです。

それぞれの細菌によって起こりやすい時期や年齢、感染ルートは違います[*3]。

流行りやすい季節や年齢はあるの?

病原性大腸菌による胃腸炎は、流行りやすい季節や年齢が決まっています。 病原性大腸菌による胃腸炎がよく起こるのは夏です。

また、患者の約80%は15歳以下の子供です。子供と高齢者は重症になりやすいので、注意が必要です。

どうやって感染するの?

・病原性大腸菌による胃腸炎 生肉などを食べることによる経口感染や、感染した人が触れたりした物に付いた細菌が、口から入る接触感染でも感染します。細菌が100個くらいの少量でも感染するのが特徴です。

・サルモネラ感染症(サルモネラ菌による胃腸炎) ミドリガメなどの爬虫類やペット、鳥、両生類に触れてついた細菌が口などから侵入したり、細菌に汚染されている生卵やその加工品、牛レバー刺し、鶏肉などを食べることで感染します。

・カンピロバクター感染症(カンピロバクター・ジュジュニによる胃腸炎) 細菌に汚染されている家畜や爬虫類、ペットを含む動物、鶏肉、鶏卵、牛肉、未殺菌乳、魚などに触れたり食べたりすることで、細菌が口などから侵入して感染します。

胃腸炎の症状って?

胃腸炎の代表的な症状と、注意が必要な症状についても紹介しておきます。

代表的な症状

ウイルス性の胃腸炎の症状

最初に突然の吐き気やおう吐、次に少し遅れて1日数回~十数回の下痢が起こります。下痢は水っぽくて量が多く、白っぽいか薄い黄色をしています。おう吐は1~2日、下痢は1週間ほど続きます。特にロタウイルスによる胃腸炎は、症状が長引きやすい特徴があります。

ウイルス性胃腸炎の場合、腹痛はあまり強くないことが多く、熱もそれほど高熱にならないことが多いようです。患者の30~50%には、咳や鼻水などの風邪の症状も見られます。なお、乳幼児のウイルス性胃腸炎の合併症として「胃腸炎関連けいれん」があり、胃腸炎の症状が軽く、脱水や発熱がなくても、けいれん発作を1日に何回も起こすことがあります [*2]。

細菌性の胃腸炎の症状

大腸が細菌によって傷つけられるため、粘液や血液が混じった下痢をしやすくなります。 発熱やおう吐の他、強い腹痛などが起こるのも特徴です。

こんな症状は危険!

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胃腸炎で最初に心配なのが、脱水です。おう吐と下痢を繰り返すことで、体内の水分が大量に失われていくからです。

脱水の症状についてもチェックしておきましょう[*6]。

重症脱水の症状

・調子が悪そうな見た目をしていたり、だんだん調子が悪くなっている ・ちょっとした刺激でも過敏に反応する。逆に反応が鈍い ・目が落ちくぼんできた ・心拍数が増加して脈が速い ・呼吸が普段よりも多い ・手の甲の皮膚を軽くつまんで、戻るのに2秒以上かかる ・手足が冷たい。または網状チアノーゼというまだら模様が肌に広がっている

脱水がより進む可能性があるサイン

・おう吐が続いている ・大量にうんちをしている

特別に注意が必要な場合

・糖尿病や代謝性疾患などの持病がある ・生後2ケ月未満である

胃腸炎以外が原因かもしれない場合(胃腸炎よりも緊急度の高い病気の可能性がある)

・生後3ケ月未満で38°C以上の熱がある ・黄色や緑色(胆汁性)のおう吐をしたり、吐いたものに血液が混じっている ・繰り返しおう吐することがしばしばある ・腹痛が強くなったり弱くなったりしながら繰り返す ・くの字に体を折り曲げたり、痛みで泣き叫んだり、歩くと響くような強い腹痛がある ・腹部の右下が痛む(特に心窩部・上腹部から右下腹部に痛みが移っていく) ・血便、または黒いうんちをしている

ここまでであげた症状がみられた場合は、いずれもすぐに処置を受ける必要がある状態の可能性があります。すみやかに医療機関を受診してください。

まとめ

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もし子どもが急性胃腸炎になっておう吐や下痢を起こしたら、脱水を防ぐために、すぐに経口補水液を飲ませてあげましょう。一気飲みはせず、5分おきに5mlずつ飲み、吐かなければ少しずつ量や飲ませる時間を増やしていってください。

母乳やミルクだけの赤ちゃんは引き続き母乳やミルクをいつも通りに与え、食事できる子には消化しやすく刺激の少ない食べ物をあげましょう。

小さな子供が胃腸炎になると、体重が減ったり見た目も痩せてしまうことがありますが、あまり焦らずゆっくりと、体調を戻していってくださいね。

この記事の監修ドクター 大越陽一先生 杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウィメンズホスピタル小児科部長。小児科専門医

(文:大崎典子/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考文献 [*1]「2017年版 小児急性胃腸炎診療ガイドライン」日本小児救急医学会 [*2]『イラストを見せながら説明する子どもの病気とその診かた』金子堅一郎編p39, 南山堂 [*3]「学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説2020年5月改訂版」日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会 http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=46 [*4]サポウイルス – 食品安全委員会 https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/H22_3.pdf [*5]腸管アデノウイルス – 食品安全委員会 https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/H22_4.pdf

[*6]「2017年版 小児急性胃腸炎診療ガイドライン」日本小児救急医学会

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


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マイナビウーマン子育て

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