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本記事では、意外と読めない漢字のクイズを出題していきます。
本記事でご紹介するのは「発足」。「発見」「発表」などでは「ハツ」、「発作」「発起」などでは「ホツ」と読む「発」。では「発足」は「ハツ」と「ホツ」のどちらで読めばいいのでしょうか。
「発足」とは
1 組織や機構などが設けられ、活動を始めること。
2 出発すること。出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
問題はこれを「はっそく」と読むか、「ほっそく」と読むかです。まずは正解を見てみましょう。
一般的な読み方では「ほっそく」が正解です。
ただし「はっそく」が間違い、というわけでもありません。『デジタル大辞泉』(小学館)では、先ほど紹介した意味の後ろに必ず“はっそく”と記されていますし、『大辞林第三版』(三省堂)では、「発足(はっそく)」の項目に“「ほっそく(発足)」に同じ。”とあります。
「発」の読みは
とされています。佐藤喜代治『日本の漢語』(角川小辞典28)に「発」の読みの歴史的変遷を調べた内容が記載されているのですが、そこには、仏教用語に用いられることが多かった呉音の「ホツ」がかつては優勢で、仏教に関する書物に出てこない言葉も呉音で読まれることが多く、近世になるにつれて漢音「ハツ」が優勢となっていったものの呉音で読むものも残った、ということでした。
「かつては『ほっそく』こそ慣用読み(本来の読み方とは違う読み方が、一般に広く普及し定着した読み方)だった」という説もあるようですが、NHK日本語発音アクセント辞典には「発足」は「ほっそく」と記載されています。
「はっそく」は決して間違いではありませんが、現在一般的に定着しているのは「ほっそく」。どちらで読むべきか悩んだときには「ほっそく」と読むことをおすすめします。
参考文献
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