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【医師監修】妊娠後期の食事のポイントは? トラブル別、摂りたい食材リスト

目次

どんどんお腹が大きくなり、お産の日が近づいていることを実感する妊娠後期。胎内ですくすくと育つ赤ちゃんに、必要な栄養をたっぷり届けてあげたくなりますね。ここでは、赤ちゃんのために妊娠後期に摂りたい食事、このころよくあるマイナートラブルを予防する食事のポイントも紹介します。

妊娠後期の食事のポイントってあるの?

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だいぶ出産の日が近づいてきた妊娠後期。このころの食事で気を付けたいポイントはあるのでしょうか。

「妊娠中はバランスよく食べる」が基本

エネルギーやビタミン、ミネラルなど、妊娠後期に摂取量を増やしたい栄養素もありますが、なんでも多めに摂れば良いということではありません。不足も摂りすぎも良くありません。妊娠中は妊娠後期も含め、「主食」「主菜(メインディッシュ)」「副菜(小鉢や汁物)」「牛乳・乳製品」「果物」を「バランスよく」食べることが大切です。

とはいえ、「何をどれくらい食べるのが適量か」はなかなかわかりませんよね。厚生労働省が公表している「妊産婦のための食生活指針」では、例えば、主食に限って言うと、

■非妊娠時(例):一日に「朝:食パン2枚、昼:うどん1杯、夜:ごはん中盛り1杯」 ■妊娠後期(例):上記に一日「おにぎり1個」を追加

といった具体例を紹介しています。妊娠後期に「どんな食べ物をどのくらい増やせばいいかわからない」「食べ過ぎてないか知りたい」といったときに参照してみてください。

厚生労働省「妊産婦のための食生活指針」https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b02.pdf

妊娠後期に付加量が増える栄養素

なお、妊娠後期にそれまでに比べて付加量が増える栄養素は、下記の4つです[*1]。

栄養素 非妊娠時(18~49歳の女性) 妊娠後期の付加量 妊娠後期の摂取推奨量 エネルギー(kcal/日) 2,000~2,050(身体活動レベルふつうの場合) 450 2,450~2,500(kcal/日) たんぱく質(g/日) 50 25 75(g/日) ビタミンA(μRAE/日) 650~700 80 730~780(μRAE/日) 鉄(mg/日) 6.5(月経なしの場合) 9.5 16(mg/日)

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これらも含め、妊婦さんが摂っておきたい全栄養素の摂取推奨量は、下記で確認できます。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」妊婦・授乳婦 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586574.pdf 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

詳しくは下記の記事も参照してください。

妊娠後期のお悩み別、摂りたい食材リストはこれ!

ここからは、「便秘」「貧血」「むくみ」「脚がつる」という妊娠後期によるあるお悩みごとに、食事面で気をつけたいポイントを解説します。

便秘がひどい

もともと女性は便秘になりやすいのですが、妊娠期間中は女性ホルモンの分泌が増えるため、特に便秘になりやすいものです。妊娠後期になると大きくなった子宮により腸が圧迫され、さらに便秘になりやすくなります。ここでは便秘予防に役立つ、食事のポイントを紹介します。

便秘予防のための食事のポイント

☑ 水分と朝食をしっかり摂る ☑ 食物繊維を十分に摂る

食物繊維には、便を柔らかくして腸を通過しやすくする「水溶性食物繊維」と、水分を吸うと膨らんで便のカサを増やし腸のぜん動を促す「不溶性食物繊維」があります。

「水溶性食物繊維」の豊富な食品(例):干しプルーン、干しいちじく、わかめ、昆布、大麦、オーツ麦 など 「不溶性食物繊維」の豊富な食品(例):大豆、ごぼう、小麦ふすま、ライ麦、きのこ、切り干し大根、モロヘイヤ など

詳しくは下記の記事も参照してください。

貧血が辛い

貧血の予防には、鉄分豊富な食品を摂ることはもちろん、鉄の吸収を高める食品を一緒に摂ったり、造血作用のあるビタミンB12・B6や葉酸を多く含む食材を摂るのもおすすめです。

「貧血」予防のための食事のポイント[*2, 3]

☑ 鉄分の豊富な食品を摂る 「ヘム鉄」の豊富な食品(例):牛や豚のレバー(※)、牛ヒレ肉、あさり水煮缶詰、かつお など 「非ヘム鉄」の豊富な食品(例):調整豆乳、木綿豆腐、小松菜、春菊、ほうれん草 など ☑ 造血作用のあるビタミンB12・B6や葉酸を多く含む食材を摂る ビタミンB12・B6や葉酸の豊富な食品の例:牛や豚のレバー(※)、魚介類、貝類、卵黄、チーズ、大豆、納豆、ほうれん草、ブロッコリーなど

☑ 鉄分の吸収率を高めるために、非ヘム鉄を含む食品は「動物性たんぱく質」や「ビタミンC」とともに摂取する ☑ 鉄鍋や鉄瓶を使う(調理中などに溶け出した鉄分が料理などと一緒に摂取できる) ☑ 濃い緑茶、紅茶、コーヒー等は食事中や食事の前後は控える(鉄の吸収を阻害する「タンニン」を含むため)

詳しくは下記の記事も参照してください。

※レバー類は食べ過ぎに注意が必要です。妊娠中のレバー摂取については下記の記事も参照してください。

「むくみ」がひどい

軽い「むくみ」は、妊婦さんの約80%に起こると言われています[*4]。妊娠期間中はどの時期でもむくみが起こりやすいのですが、妊娠後期には妊婦さんの血液がもっとも増えた状態になるため、さらにむくみやすくなります。

「むくみ」予防のための食事のポイント

☑ 水分を1日2L以上摂る むくみが気になると水分を控えたくなりますが、水分は1日2L以上摂ったほうが過剰な水分が溜まるのを防ぐと言われています。

☑ 塩分の摂りすぎに注意する 塩分に含まれるナトリウムを多く摂りすぎると、体に水分が溜まりむくみます。

☑ カリウム、ビタミンB1を十分に摂る カリウムは多すぎるナトリウムを尿に排泄する働きがあります。ビタミンB1は不足するとむくみを引き起こします。 カリウムが豊富な食品(例):昆布、ひじき、ドライフルーツ(あんず、いちじく、柿など)、アボカド、バナナ、キウイ など ビタミンB1が豊富な食品(例):豚肉、鰹節、大豆、雑穀、ごま など

詳しくは下記の記事も参照してください。

脚がつる(こむらがえり)

医学的には「下肢(下腿)痙攣」と言い、ふくらはぎの筋肉がけいれんし強い痛みを感じるもので、とくに妊娠後期になると悩まされる人が増えます。寝返りや脚を伸ばした時によく起こります。

下肢痙攣の原因は実はまだよくわかっておらずいろいろな説がありますが、ミネラル・ビタミン不足やリン酸の過剰摂取も影響しているのではないかと考えられています。

「脚がつる」のを予防する食事のポイント

☑ カルシウムなどのミネラルやビタミンB1、Dの豊富な食事を摂る カルシウム、マグネシウム、ビタミンB1、ビタミンDなどが不足しないように気をつけてください。 カルシウムが豊富な食品(例):チーズ、ヨーグルト、牛乳、海藻、干しエビ、いりこ、いわし丸干し、大豆、ごま、切り干し大根 など マグネシウムが豊富な食品(例):干しエビ、海藻、雑穀、切り干し大根、大豆 など ビタミンDが豊富な食品(例):きくらげ、しいたけ、しらす干し、サケ、卵 など

☑ リン酸の過剰摂取を避ける ハムなどの食肉加工品や練り製品、プロセスチーズなどに用いられている食品添加物のリン酸は、カルシウムの排泄を促進してしまうので摂りすぎに注意しましょう。

詳しくは下記の記事も参照してください。

いずれも急に悪化/続いて辛い場合は受診を

ここで紹介したお悩みはどれも妊娠後期によくみられるマイナートラブルですが、症状が急に悪化したり、なかなかよくならず辛い場合は医療機関で相談してください。

とくに妊娠後期に現れる急激なむくみの中には「妊娠高血圧症候群」が原因となっているものもあります。妊婦健診で高血圧やタンパク尿を指摘されたことがある人はとくに急激なむくみに注意し、症状が現れた場合は早めに受診しましょう。

まとめ

妊娠後期の食事にはどんな栄養が必要か、またこのころよくあるマイナートラブルを予防するための食事面でのポイントを解説しました。大きなお腹を抱えてちょっとした身動きも辛くなってくるころですが、あまり根を詰めず、できる範囲で食事面も気をつけてみましょう。

この記事の監修ドクター 産婦人科医・医学博士宋美玄先生 大阪大学医学部医学科卒業。丸の内の森レディースクリニックの院長として周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。主な著書に、ベストセラーとなった「女医が教える本当に気持ちいいセックス」がある。一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事

(文:マイナビウーマン子育て編集部/監修:宋美玄先生)

※画像はイメージです

参考文献 [*1]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」妊婦・授乳婦 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586574.pdf [*2]厚生労働省e-ヘルスネット貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-008.html [*3]日本成人病予防協会貧血-クスリになる食材あれこれ- https://www.japa.org/tips/kkj_0210/ [*4]日本産科婦人科学会監修:Baby+, p31, 2016.

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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