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【医師監修】卵巣がんの治療にはどんなものがある?

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目次

女性特有のがんというと、「乳がん」「子宮がん」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?「卵巣がん」も女性特有のがんの一つで、40歳代では乳がん、子宮がんとともに、り患率が高くなっています。今回は、「卵巣がん」の治療法について解説します。

この記事の監修ドクター

松本レディースクリニック松本 和紀先生 当院では体外受精など生殖補助医療を専門に行います。赤ちゃんが欲しい、妊娠したいがなかなか妊娠しないとお悩みの方ご来院ください。 http://www.matsumoto-ladies.com/

卵巣がんの治療の選択

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卵巣は子宮の両脇に1つずつある親指大のそらまめ形の臓器。卵巣は腫瘍ができやすい臓器でありますが、そのうち85%は良性とのこと。悪性の中でも、悪性度が比較的低い「境界悪性腫瘍」と呼ばれる卵巣がんもあります。卵巣がんの治療は、がんの病期(ステージ)や年齢、合併症の有無など、それぞれの状態に応じて選択されます。

一般的な卵巣がん治療の進め方

卵巣がんは発見したときにはすでに進行していることが多いため、手術だけで完治することは極めて珍しいとのこと。そのため、一般的には手術と抗がん剤治療を組み合わせて行います。

卵巣がんⅠ期の治療

Ⅰ期は、がんが卵巣にだけにとどまっている状態。このステージでは、手術でがんのある卵巣を切除します。切除する部分は、片側の卵巣・卵管だけの場合もあれば、両側の卵巣、卵管、子宮まで切除することも。手術後は、抗がん剤で再発を予防する治療を行うことが一般的です。

卵巣がんⅡ期の治療

II期は、がんが卵巣の周囲(卵管、子宮、直腸、膀胱などの骨盤内)に拡がっている状態のこと。手術では両側の卵巣、卵管、子宮を転移のある骨盤腹膜を含めて切除します。手術後は、再発を予防するために抗がん剤を用いた治療を行います。

卵巣がんⅢ期の治療

Ⅲ期は、がんが卵巣の周囲の腹膜だけでなく、上腹部にも拡がっていたり、後腹膜リンパ節に転移している状態。両側の卵巣、卵管、子宮を、転移のある骨盤腹膜を含めて切除します。化学療法は、「標準治療」「新しい治療法を臨床試験として行う」のどちらかを選択可能です。

卵巣がんの治療(1)手術

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卵巣がんは先に説明したとおり、手術で病巣を切除することが基本。切除する部分は、卵巣・卵管だけで済む場合もあれば、腸管(大腸・小腸)、脾臓(ひぞう)など広範囲まで及ぶケースもあります。

卵巣がんの手術適応のケース

手術前の検査によって、開腹しても切除は難しいと予測される場合を除き、手術を行います。ただし、切除は難しいと判断されたとしても、抗がん剤を用いてがんを小さくし、切除可能な大きさになった時点で手術をするという方法が取られる場合もあります。

手術の種類

I期・II期は、卵巣・卵管のほか、卵巣がんの転移がよくおこる組織「大網(たいもう)」も、一見して転移がみられない場合でも切除します。同じく、後腹膜リンパ節にも手術時に転移が疑われる場合、一部を除いて病理検査へ。転移があれば、骨盤リンパ節と傍大動脈リンパ節をがんの周辺にあるリンパ節を郭清(かくせい)します。リンパ節郭清とは、がんの部分だけでなく、がんの周辺にあるリンパ節を切除する治療法のことです。

II期は、卵巣に近い直腸にがんの浸潤(しんじゅん)があることも。その場合、直腸を含めて切除することもあります。

Ⅲ期は、両側の卵巣、卵管、子宮を転移のある骨盤腹膜を含めて切除します。直腸にがんの浸潤がある場合には、直腸を含めて切除することも。大網、後腹膜リンパ節、脾臓(ひぞう)、大腸、小腸の一部を転移したがんと一緒に切除することもあります。このように切除する範囲が広くなる場合もあるため、症状によっては、完全に取り切れない場合もあります。

手術の合併症

卵巣がんは、治療の方法や切除した範囲によって、治療後の経過が大きく異なるのが特徴です。手術直後には手術の創(きず)が痛み、ベッドから起き上がったり、立ち上がるなど、力を入れる動作が難しいことも。トイレのときに苦労する、などの問題が発生することもあります。

卵巣がんの治療(2)抗がん剤治療

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卵巣がんは、手術とともに抗がん剤治療をすることが基本となります。たとえ早期がんであったとしても、種類によっては再発の危険が高いのが卵巣がんの怖いところ。そのため、再発の危険の低いがんを除いて、ほとんどに抗がん剤治療が必要になるのです。

抗がん剤治療の進め方

卵巣がんは抗がん剤治療が比較的よく効くがんであることから、複数の抗がん剤を併用します。抗がん剤の副作用は人によって程度の差があるため、効果と副作用を見ながら行っていきます。

抗がん剤治療の副作用

がんの増殖を抑えてくれる頼もしい抗がん剤ですが、正常な細胞にも影響を及ぼしてしまうため、身体にさまざまな副作用が出ることも。髪の毛、口や消化管などの粘膜、骨髄など新陳代謝の盛んな細胞は影響を受けやすいので、「毛が抜ける」「口内炎」「下痢」などの副作用が起こることもあります。吐き気や動悸(どうき)、不整脈がおきたり、肝臓や腎臓(じんぞう)に障害が出ることもあります。

副作用が著しい場合には治療薬の変更や治療の休止、中断などを検討することも。また、副作用による苦痛を軽減する方法を取り入れている病院もあります。

卵巣がんの治療(3)放射線治療

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がん細胞の成長を遅らせるほか、縮小させるために高エネルギーのX線を使用する「放射線治療」。がんの局所療法で、全身的な影響が少ないと言われています。

放射線治療の効果

卵巣がんでは、手術でとり切れないがん細胞にダメージを与えるために取り入れられてきましたが、最近は抗がん剤治療が行われることが多くなっています。放射線治療は、脳や骨などへの転移の症状を緩和するために用いることがあるようです。

放射線治療の副作用

放射線が照射された部位に関係して起こる皮膚炎・粘膜炎といった症状のほか、だるさ、吐き気・嘔吐、食欲低下、白血球減少などの副作用があります。副作用は通常、治療後2~4週ぐらいで改善するとのこと。ただし、症状が強い場合は、症状を緩和する治療が行われることもあります。治療が終わってから、数カ月~数年たってから起こる「晩期合併症」という副作用が起きる場合も。

まとめ

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卵巣がんの治療は、手術と抗がん剤を用いた治療が基本。発見した時には、進行している場合が多いという怖いがんですが、抗がん剤が効きやすいがんであるため、治療も比較的行うことができそうです。また、今は副作用の苦痛を緩和するケアも進んでいるとのこと。抗がん剤に対して、怖がったり過剰に不安にならないようにしたいものですね。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2017年1月31日

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