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【医師監修】赤ちゃんとママを守る! 妊娠前に受けておくべき4つの検査・予防接種

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目次

妊娠前に受けておくべき検査は、通常の健康診断のほかにも子宮頸がんや乳がん検査など、ガン検査も含まれています。また、感染症については、感染してしまうと赤ちゃんに影響が出る場合もあるので接種するようにしましょう。

この記事の監修ドクター

むさしのレディースクリニック院長大田昌治先生 武蔵境駅北口より徒歩2分の助産師がいる産科・婦人科クリニックです。 いつも患者様に寄り添っていける産婦人科のかかりつけ医でありたいと思っています。女性のトータルライフをサポートしていきます。 http://musashino-ladies.jp

妊娠前に受けておくべき検査

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内科的な検査(健康診断)

妊娠前に受けるべき健康診断としては、婦人科検診のほかにも自治体や健康保険組合で行う内科的な検診が必要です。自治体で行う健康診断は40歳以上が対象とされることが多く、妊娠しやすい年齢の女性は受けられない場合があります。

また、働く人は会社で定期診断を受けられる場合が多いですが、特に30代後半で初めて妊娠する女性で、定期診断を受けられない女性は、自費でも健康診断や人間ドックを受けておくことが大切です。

内科的な健康診断の主な検査内容は、問診、身体計測、血圧測定、尿糖や尿たんぱく、潜血などがわかる尿検査、コレステロール値や中性脂肪、尿酸、血糖、白血球数などがわかる、血液検査、心電図、胸部レントゲン撮影があります。

子宮頸がん検診

妊娠前の女性が必ず受けておくべき検診は子宮頸がんの検診です。子宮頸がんとはウイルスなどの影響により、子宮の入り口部分にできるがんで、近年では20代前半の女性にもみられるようになりました。そのため、たとえば自治体の検診では基本的に満20歳以上が対象になっていますが、自治体などでは通常2年に1回しか受けることができません。

また、2009年12月末には日本でも子宮頸がん予防ワクチンの施行が始まり、当日、1か月後、6か月後の3回筋肉注射をします。ただし、費用は保険対象外となり、さらに、このワクチンですべての子宮頸がんを予防することはできないため、細胞診による検診は必要です。さらに、子宮がん検診には、子宮内部のがんである「子宮体がん」の検査もあります。これは妊娠可能年齢の女性には比較的少ないがんであり、医師が必要だと判断した場合に実施されます。

妊娠してから子宮頸がんが見つかった場合、初期なら病巣部をレーザーで焼くか子宮頚部を円錐状に切除して子宮口を縛り、妊娠を継続させます。進行している場合は、妊娠時期によっては人口流産になる場合もありますが、そのまま妊娠を継続させ、出産後に治療することもあります。

ブライダルチェック

結婚する女性に勧められる健康診断には「ブライダルチェック」というものがあります。以前はお見合い結婚の場合など、「必要だから仕方なく受けるもの」という印象がありましたが、最近では万全な体調で妊娠に臨みたい女性が積極的に受けるようになりました。婦人科では、内科的な健康診断の項目も含めた総合的なブライダルチェックも受けられるため、普段定期診断を受けない専業主婦や自営業者にはおすすめです。

妊娠前に受けておくべきブライダルチェックには以下のようなものがあります。まず、子宮や卵巣の状態を観察する、内診・超音波検査です。超音波検査では、子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣のう腫の有無、子宮奇形などもわかります。

次におりもの検査です。この検査では、クラミジア、カンジダ、淋病、トリコモナスなどの感染症がわかります。そして血液検査です。血液検査では、エイズ、B型・C型肝炎、梅毒などの感染症、風疹の抗体などがわかります。

これらの検査で異常が見つかった場合には、治療の必要性や妊娠可能時期などを医師と相談しましょう。また、性感染症への感染が分かった場合は夫も一緒に検査を受けて治療をする必要がある場合もあります。

乳がん検診(マンモグラフィー)

妊娠中は女性ホルモンのエストロゲンの分泌が高まるため、乳がんにかかっていると進行しやすくなります。また、妊娠の経過とともに乳房が張ってくるため、しこりを自覚できなくなります。

症状の手遅れを防ぐため、乳がんの有無を詳しく調べる、マンモグラフィー検査を受けましょう。マンモグラフィー検査は、上半身裸になって乳房撮影装置の前に立ち、乳房を圧迫してx線撮影をします。しかしこの検査は被爆の可能性があるため、妊娠中には受けられず、超音波検査や触診のみになり、治療の範囲も限られます。

しこりがある、乳頭から分泌液が出るなど、少しでも気になる場合は妊娠前にマンモグラフィー検査を受けておきましょう。特に身内に乳がんの人がいるなど、乳がんの家系の人は積極的に受けることをおすすめします。

妊娠前に受けておくべき予防接種

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風疹

風疹抗体価は、妊娠初期に検査される項目の1つです。なぜなら、妊娠中の女性、特に妊娠20週までの女性が風疹に感染すると、赤ちゃんの目や耳、心臓などに障害が出る可能性があるからです。これを、先天性風疹症候群といいます。風疹は大したことはないと思われたり、子どもがかかる病気だと誤解されがちですが、このようにおなかの赤ちゃんに大きなリスクをもたらします。

風疹が流行し始めたのは2011年の春ごろからで、風疹ワクチンが導入されてないアジアの国に出張した方などが感染し、2~3週間の潜伏期間を経て発症し、職場で流行したというケースも多々見られます。風疹は咳や会話などの飛沫で感染するため、とても周囲に感染しやすいのが特徴です。発症する人の8割は男性で、20~40代が多いといわれています。そのため、職場や出張先で風疹に感染してしまった夫から、家にいる妻に感染する、という形もありうることとなります。

風疹の予防接種を受ける確実な時期は、生理期間中かその直前直後で妊娠していないことが確実な時期がいいでしょう。また、接種後2か月間の避妊が必要ですが、接種してから生理が2回くるまでと考えるとわかりやすいです。また、東京都内の自治体によっては補助制度がある場合もあるようです。

水痘(水ぼうそう)

水ぼうそうとは、水痘帯状疱疹ウイルスというものが体内に入り込むことによって起こる感染症で、空気、飛沫、接種による感染があり、感染力もとても強いものです。37℃程度の微熱がある場合もあり、体中に発疹が現れ、数日後に水ぶくれに変化します。大人は重症化する可能性が高く、1度水ぼうそうにかかって治っても、免疫力が下がっている時に感染すると、帯状疱疹としてまた発症することもあります。

妊娠中の女性が発症すると、おなかにいる赤ちゃんへ垂直感染(経胎盤感染)します。12週(4か月)までの妊娠初期に水ぼうそうにかかると、赤ちゃんの脳や皮膚、四肢(手足)に障害が出る、先天性水痘症候群となる可能性が3~4%出るといわれています。

また、分娩5日前~出生2日目までに妊婦に水ぼうそうの発疹が出る周産期水痘では、水痘感染した母体内に免疫ができておらず、赤ちゃんがウイルスのみを保有してしまうため、約2割の確率で赤ちゃんが亡くなってしまうという危険性があります。さらに今まで感染したことがない妊婦さんが初めて感染すると、2%の赤ちゃんに障害が残る可能性があり、出産前に感染すると生まれてくる赤ちゃんも生後に発症する可能性があり、その中の30%に死亡例があります。

麻疹(はしか)

はしかは、麻疹ウイルスへの感染によって起こる病気で、感染症の中でももっとも重いものの1つです。ウイルスに感染すると、8~18日の潜伏期間を経て症状が出始めます。そして、発熱・咳・鼻水・くしゃみなどといった風邪に似た症状と、目やにや充血などの結膜炎症状の混合症状が強くなる「カタル期」、39度以上の高熱が出て、赤い発疹が現れる「発疹期」、全体の症状が回復していく「回復期」という3つの経過を経ます。

大人のはしかは子どもよりも重症化しやすく、体の抵抗力が一時的に低下するため、肺炎や脳炎、心筋炎などの合併症を起こし、命を落とす危険性もあります。妊娠中は普段よりさらに抵抗力が弱くなるので注意が必要です。

「風疹」と違って、はしかの場合は妊娠中にかかっても、おなかの赤ちゃんに先天性の奇形が現れることは少ないといわれています。しかし、妊娠中にはしかにかかると、妊娠22~37週未満で生まれてしまう早産や、おなかのなかで赤ちゃんが死んでしまう流産になるリスクが高くなります。早産・流産ははしかにかかった妊婦の約30%にみられ、そのうちの90%は妊婦に発疹が現れてから、2週間以内に起こったと報告されています。一方で、はしかに免疫がない母親から生まれた赤ちゃんについては、ワクチン接種前に麻疹にかかってしまうと、症状が重く出てしまうことがあるとされています。はしかのワクチンも風疹と同様、接種後2か月の避妊が必要です。

流行性耳下腺炎(おたふく風邪)

流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスによって起こる感染症で、「おたふく風邪」として知られています。感染経路は主に唾液を介した飛沫感染ですが、患者との直接感染や唾液や尿を介した間接的な接触でも感染します。ウイルスに感染してからの潜伏期間は2~3週くらいです。症状は、多くの場合、両側または片側の耳下腺が腫れたり、熱が出たりし、稀に、感染したウイルスが局所リンパ節で増殖した後、全身に広がります。次いで、中枢神経系や膵臓など、親和性のある臓器で再びウイルスが広がるため、合併症を併発することがあります。

妊娠初期の感染では流産の原因となることや、低出生体重児が生まれやすいことが報告されています。さらに、分娩前後の妊婦がおたふく風邪に感染した場合、赤ちゃんがおたふく風邪を発症し、重症な合併症を併発したという報告もあります。また、このワクチンも風疹、はしかと同様、接種後3か月の避妊が必要です。

まとめ

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妊娠前の検査や予防接種は、結婚して最初の妊娠を考えた時にするものと捉えがちですが、決してそうではありません。体の状態は日々変化しているので、1年前は健康でも1年後にはどうなっているかわわかりません。定期的に健診や予防接種を受けることで、自分の体の状態を知りましょう。また自治体によっては、健診や予防接種には補助制度もあるので、住んでいる地域の制度もぜひ調べてみるといいでしょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2017年1月31日

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