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【医師監修】産後の恥骨痛 | 痛みの原因と解消法 は?

目次

「恥骨」は骨盤を構成する骨のひとつです。出産時は左右の恥骨のつなぎ目が開くため恥骨あたりが痛むのは普通ですが、これは通常あまり長引きません。産後、恥骨の周囲に痛みが続く場合は、どのように対処すればよいのでしょうか。

産後に起こりやすい?「恥骨痛」とは

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出産直後はとくに、「激痛で歩けない」「痛くて、あぐらをかくのがつらい」といった恥骨あたりの痛みに悩まされることがあるかもしれません。「恥骨痛」は、何が原因で起こるのでしょうか。

左右の恥骨が離れることで痛む

「恥骨痛」とは文字通り、「恥骨(ちこつ)」という骨のあたり、ちょうど陰部の上にある骨周辺が痛むことをいいます。恥骨とは骨盤を構成する骨のひとつ。恥骨は左右にひとつずつあり、骨盤の前側で軟骨(靭帯)によりつながっています(恥骨結合)。

「恥骨」というと、なんとなくですが「女性にある骨」というイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。恥骨=女性というイメージが大きいかもしれませんが、恥骨は女性だけでなく、男性にもある骨です。

恥骨と恥骨結合のイメージ

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「恥骨痛」の原因は?

お産が近づいた妊婦さんや産後の女性などは、恥骨痛を感じることがしばしばあるようです。

恥骨痛は、左右の恥骨をつないでいる「恥骨結合」が開くことによって起こります。恥骨結合は通常時は閉じていますが、お産の間際やその最中には、「リラキシン」という関節や靱帯をゆるませるホルモンの働きでゆるみやすくなっています。

結合している左右の恥骨間の距離はもともと2~3mmですが、産道を通る赤ちゃんの頭に押されることなどにより、出産直後には7~8mmほどにまで広がります[*1]。妊娠中にもジワジワと左右の恥骨の間は開いていきますが、出産時には骨盤の中を赤ちゃんが通っていけるよう普段の倍以上にまで急激に開くため、恥骨同士をつないでいる靭帯が傷つき、痛みを起こすのです。

とくに産後数日は激痛があることも

産後の恥骨の痛みについては個人差が大きいですが、出産直後から3日間程度は激しい痛みのために、歩くことやベッドの上で体を動かすことすら難しいケースもあるようです[*1]。

ただ、普通、広がった恥骨結合は産後1ヶ月ほどで元の距離に戻り、それに伴って痛みも自然となくなっていきます。

まれに骨のつなぎ目が大きく離れすぎたために、骨と骨とをつなぐ靭帯や周辺組織のダメージが大きくなって、産後長期間にわたって強い痛みが残るケースもあります。こうした場合、治療が遅れると痛みが残り、その後の生活に支障をきたすおそれもあります。

痛みは目に見えません。産後に恥骨の痛みを感じた場合は我慢せず、医師や看護師、助産師などに相談してください。

産後の恥骨痛にはどう対処する?

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恥骨痛の原因や恥骨についての理解を深めたところで、産後の恥骨痛への対処方法も確認しておきましょう。

まずは安静にして様子を見て

出産により恥骨結合が広がった場合でも、基本的には産後1ヶ月で元に戻り、産後2~3ヶ月のうちには安定するといわれています。まずは安静にして様子を見てください。

一般的な恥骨結合離解(広がった恥骨結合)では、「鎮痛剤をしっかり内服して安静を保てば3日ほどで痛みが大きく改善する」とされています[*1]。できれば数日間、なるべく安静にし、痛みを悪化させないよう気を付けましょう。

我慢せずに医師に相談を

ただし、産後直後の入院中に、脚を動かすと恥骨周辺に強い痛みがあったり、歩けないほど痛い場合は、医師や看護師、助産師などにすぐ相談する必要があります。レントゲン撮影などで恥骨結合に大きな開きが確認されたら、恥骨結合や仙腸関節に負担をかけないよう、骨盤ベルトなどで圧迫固定することもあります。

産後の恥骨痛は身体の回復に伴って改善していくといっても、回復の具合や痛みの感じ方は人それぞれです。痛みを我慢していると対応に遅れが生じ、その後、長きにわたって痛みに悩まされてしまう可能性もあります。退院後も、痛みが強いと感じたときは我慢せず、かかりつけの医師や助産師などに相談しましょう。

まとめ

恥骨痛は、産後に起こりやすいマイナートラブルのひとつと考えてよいかもしれません。産後、痛みを感じたら、まずは安静にして様子を見てみましょう。それでも痛みがやわらぐ気配がなかったり、ひどくなったりする場合は我慢せず、かかりつけ医などに相談してください。

この記事の監修ドクター 産婦人科医太田寛先生 アルテミスウィメンズホスピタル産婦人科(東京都東久留米市)勤務。京都大学電気工学科卒業、日本航空羽田整備工場勤務。東京医科歯科大学卒業後、茅ヶ崎徳洲会総合病院、日本赤十字社医療センター、北里大学医学部公衆衛生学助教、瀬戸病院を経て現在に至る。日本産科婦人科学会専門医、日本医師会認定産業医、医学博士、インフェクションコントロールドクターICD)、女性のヘルスケアアドバイザー、航空級無線通信士

(文:山本尚恵/監修:太田寛先生)

※画像はイメージです

参考文献 [*1]産前産後の母に関わる医療従事者のための入門ブックver.1(監修:マザーヘルス協会&産後リハビリテーション研究会) http://mother-health.net/_src/16425/%E3%83%9E%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88.pdf

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


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この記事の著者

マイナビウーマン子育て

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