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【医師監修】妊婦に必要な「栄養素」の基本と摂取方法

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妊娠したら、自分自身の体調管理はもちろんのこと、赤ちゃんの成長もふまえて、栄養の知識は欠かせません。どんな栄養素が必要とされ、いつの時期にどのくらい栄養素を増やす必要があるのか。そして、その栄養素に期待できる働きは何かを確認します。

この記事の監修ドクター

東峯婦人クリニック 松峯美貴先生 日本産婦人科学会専門医 東峯婦人クリニック 思春期から老年期の女性の悩みをささいなこと、恥ずかしくて聞けないことでもざっくばらんににきける身近な外来をめざしています。女性ならではのライフイベントを素敵にこなしながら、社会の一員として悠々と活躍するあなたのお手伝いをします。 http://www.toho-clinic.or.jp/

妊婦が摂取すべき栄養は変化する

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妊娠期間を「3つ」に分けて考える

妊娠期間中の栄養管理は「妊娠初期」「妊娠中期」「妊娠後期」の3つの時期に分けて考えるとわかりやすいです。そして、各時期に合わせて、5大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)のいずれかをバランス良く摂取します。なお「授乳期」(産後の授乳期間中)も、通常より多めに摂取すべき栄養素がありますので、合わせて知っておくと良いでしょう。

出産に近づくほど必要カロリーも増える

出産に近づくほど胎児は成長しますので、必要になるカロリー量も増えていきます。体重管理を徹底して摂取するカロリー量をあまり増やさない方もいますが、赤ちゃんの健康と成長のためには望ましくありません。食べ過ぎる必要はありませんが、推奨されるカロリー量はきちんと摂取しておくようにしましょう。

妊娠していない女性の、1日の推定エネルギー必要量(1日にとるべきカロリーの量)は、2,000カロリー前後です。もちろんこれは一般的な数字であり、1日の活動量(身体活動レベル)が多い方は、とるべきカロリーの量が多くなります。

妊娠初期の女性はこれに加えて、1日に50カロリーをプラスする必要があります。妊娠中期になったら、1日にプラスするカロリー量を250カロリーに増やします。さらに妊娠後期では、1日にプラスするカロリー量を450カロリーに増やします。

授乳期も、1日に350カロリーをプラスすることが推奨されています。こちらは、産後の母体の復古と乳汁の分泌という体の変化に必要なカロリーですので、急なダイエット(カロリー制限)などは行わないことが望ましいでしょう。

必要な栄養素

摂るべきカロリーが増える妊婦さんですが、各栄養素については、その全てをまんべんなく増やす必要はありません。むしろ増やす必要のない栄養素を多く摂りすぎると、肥満を始め、お母さんや赤ちゃんの健康に望ましくない影響を与える可能性もあるため注意が必要です。具体的にどの栄養素をどれだけ増やすべきかを見ていきましょう。

たんぱく質

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妊婦さんのたんぱく質の増やし方

妊娠初期は、非妊娠時に比べ、タンパク質の摂取量を特に増やす必要はありません。ただし妊娠中期になったら、妊娠前に比べて1日に10g多いタンパク質を摂取することが推奨されています。さらに妊娠後期には、妊娠前に比べて1日に25g多いタンパク質摂取が推奨されています。

食事での目安としては、妊娠中期になったらまず主菜を増やします。1日に増やすべき量は、目玉焼き1皿、納豆、冷奴など、いずれか1つ程度の量です。妊娠後期になったらさらに乳製品を増やします。1日に増やすべき量は、スライスチーズ1枚、コップ半分の牛乳、ヨーグルト1パックなど、いずれか1つ程度の量です。このように増やしていけば、バランスよく必要な量のタンパク質を補うことができます。

脂質・炭水化物

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脂質・炭水化物はあまり増やさなくてOK

脂質や炭水化物はエネルギー源。したがって、体内で赤ちゃんを育てている妊婦さんには、多めに必要と思われるかもしれません。しかし脂質や炭水化物は、妊娠前と比べてあまり増やす必要がない栄養素なのです。

摂取量を少し増やした方が良いとされるのは妊娠後期と特に授乳期で、1日に食パン1枚、ロールパン2個、おにぎり1個、小盛りのご飯1杯の、いずれか1つをゆっくり足すと空腹感が抑えられ栄養学的にも良いと思います。

食べ物の好みが変わってたくさん食べたくなったら?

妊娠すると食べ物の好みが変化する方が多いです。食欲が無くなるタイプや、時には「甘いものや脂っこいものがやたらと食べたくなる」というケースがあります。大幅なカロリー増加にならない限りは食べて問題ありません。ただし、これによって栄養バランスが大きく崩れ、ビタミンやミネラルが不足する事は避けるべきです。このような場合に備えて、サプリメントを用意しておくと良いでしょう。

つわりであまり食べたくない時は?

胃の不快感や吐き気を感じるつわり。つわりの時は、脂質や炭水化物の摂取量が極端に落ちてしまう可能性があります。脂質や炭水化物は通常時より増やす必要はありませんが、あくまでも必要な量はきちんと摂取したいところです。

このような時は、食事の回数を多くして、1回の摂取量を少なくすると食べやすくなります。また、冷やしたゼリーなどの口あたりの良い食べ物を選ぶこともポイントです。もちろん、つわりがひどく、どうしても食べられない時は無理をする必要はありませんが、多少落ちついてきたらドリンクタイプの栄養補助食品を摂取する方法もあります。

ビタミン

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ビタミンには大きく分けて「脂溶性」と「水溶性」があります。妊娠中、脂溶性ビタミンは一部を除いて増やす必要がないのに対して、水溶性ビタミンの多くは推奨摂取量が増加します。水溶性ビタミンは、体が使わない分については尿などで排出されてしまい、あまり体に蓄えておくことができないからです。

葉酸

妊娠前からの摂取が厚生労働省によって推奨されている水溶性ビタミンです。葉酸は、ビタミンB群の中の1つで「赤ちゃんのビタミン」とも呼ばれることがあります。

摂取量は、妊娠を計画中の女性(あるいは妊娠の可能性がある女性)は、普段の食事とは別に「サプリメントや強化食品で400マイクログラムの葉酸を補うことが望ましい」とされています。これが、胎児の脳や脊髄に関わる先天的な障害(神経管閉鎖障害)のリスク低減につながるからです。

なお、妊娠中の葉酸摂取は食事だけでも構わないとされていますが、通常の2倍も摂取することが推奨されています。葉酸は、レバー(肝臓)などの肉類や、ほうれん草や小松菜などの野菜に多く含まれていますが、食べ物だけで十分な量を摂取することは難しいため、葉酸サプリメントを取り入れるのがおすすめです。

ビタミンB群

ビタミンB群には葉酸を含む8つの種類があります。その中でも妊娠中は、ビタミンB1、B2、B6 . B12の摂取量を増やすことが推奨されています。

ビタミンB1、B6は、妊娠前よりも1日0.2mg多く摂ることが推奨されています。 ビタミンB2は、妊娠前よりも1日0.3mg多く摂ることが推奨されています。 ビタミンB12は、妊娠前よりも1日0.4mg多く摂ることが推奨されています。

ビタミンC

ビタミンCは、体の酸化を防ぐ抗酸化物質です。ビタミンCはウィルスや病原菌と直接戦う作用があるため、免疫力が低下してしまう妊婦にとっては病気予防の効果も期待できます。また、ミネラル「鉄」の吸収効率を上げてくれるため、きちんと摂取すべきです。

ビタミンCは、妊娠前に比べて1日10mg多く摂ることが推奨されています。ビタミンCを多く食べも含む食べ物としては、レモン、アセロラ、緑茶、ローズヒップ、じゃがいもなどがあります。

ビタミンA

ビタミンAは、脂溶性ビタミンの仲間で、妊娠中に摂取量を増やす必要があるビタミンです。ただし、過剰摂取が胎児の発育に悪影響与えるといわれていますので、サプリメントなどでの過剰摂取には充分ご注意ください。

ビタミンAを増やすのは妊娠後期だけで、通常よりも1日に80マイクログラムRE(μgRE)多く摂取することが推奨されています。ビタミンAを多く含む食べ物としては、豚や鶏のレバー、銀だら、うなぎの蒲焼、人参、モロヘイヤ、かぼちゃなどがあります。

ミネラル

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鉄は、赤ちゃんの成長のために1番必要とされる微量ミネラルの1つです。妊娠すると特に不足しがちとなり、鉄欠乏性貧血に悩まされる女性が増えます。ただ、鉄はもともと微量ミネラルの中ではトップクラスの不足しやすさと言われていますので、貧血気味の方は妊娠前からの食事を見直し、サプリメントの摂取が望ましいといえます。妊娠初期は普段の食事よりも2.5mg、妊娠中期から後期にかけては15mg多く摂取することが推奨されています。

マグネシウム

マグネシウムは、カルシウムの吸収において大切な役目を果たすミネラルです。妊娠時は、赤ちゃんの骨の形成などにカルシウムがどんどん使われるため、不足しがちとなります。出産を経験した女性は骨密度が低くなるようで、骨粗しょう症の1つの要因としても考えられているほどです。さらに、妊娠中のカルシウム不足が妊娠中毒症の1つである「妊娠高血圧症」につながる可能性もあります。

ただ不思議なことに厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、妊娠中にカルシウムの摂取量を増やすことは推奨されていません。ですから、代わりにきちんとマグネシウムを摂取することが重要です。

妊娠中は、マグネシウムを非妊娠時よりも1日40mgを多く摂取することが推奨されています。

亜鉛

亜鉛は、核酸やタンパク質の代謝にも関係するミネラルで、赤ちゃんにとっても不可欠です。妊娠中の亜鉛不足は、胎児の奇形や発育不良の原因になる可能性があるとも言われています。なお、亜鉛は生殖機能の維持にも働いているため、妊活中の男女もきちんと摂取しておくことが望ましいでしょう。妊娠中は、亜鉛を非妊娠時よりも1日2mgを多く摂取することが推奨されています。

まとめ

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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年2月24日

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