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「家が暑い」は若者ほどストレスに。40代以上は「暑いのは当たり前」?

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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「家が暑い」は若者ほどストレスに。40代以上は「暑いのは当たり前」?

コロナ禍で在宅時間が長くなり、住宅内の暑さや寒さが気になりだした、という人も増えているのではないだろうか。ヒノキヤグループが全国の一戸建てに住む20代~40代に調査をしたところ、室内の暑さ寒さへのストレスについて、興味深い結果が出た。【今週の住活トピック】
「一戸建て住宅の室温に関するアンケート」結果を公表/ヒノキヤグループ

20代のほうが暑さ寒さへの不安や不満が強い!?

まず、画像1の結果を見てほしい。

出典/ヒノキヤグループ「一戸建て住宅の室温に関するアンケート」から転載)

出典/ヒノキヤグループ「一戸建て住宅の室温に関するアンケート」から転載

一戸建てに住む人で、「夏の暑さ」や「冬の寒さ」について、「不安・心配」と思う人、「不満・ストレス」を感じる人は、いずれもおおよそ8割いる。

この結果を年代別に見たのが、画像2だ。

出典/ヒノキヤグループ「一戸建て住宅の室温に関するアンケート」から転載)

出典/ヒノキヤグループ「一戸建て住宅の室温に関するアンケート」から転載

調査対象の20代・30代・40代で比較すると、明らかに20代が最も「不安・心配」や「不満・ストレス」を感じる比率が高く、40代が最も低いことが分かる。

この結果を、ヒノキヤグループでは「上の年代には『家の中に室温差があることは当たり前』という考えが定着していると見受けられる」と分析している。

冷暖房設備があって当たり前の世代は?

筆者は40代よりさらに上の年代だが、子どものころは家にも学校にも冷房設備がない暮らしをしていた。学校で試験を受けるのも、夏場はハンカチで汗をふきながらという状態だった。たしかに、夏は汗をかき続けるほど暑いのが当たり前だった。

この調査の上の年代といっても、40代のことだ。20代と40代でそれほど環境が変わるものだろうか。

そこで、学校の冷房設備の設置状況を調べてみた。文部科学省が公立の小学校・中学校等の2020年9月1日時点における冷房設備の設置率を調べたところ、普通教室では93.0%に達していた。夏でも冷房不要な涼しい地域があるので、かなり高い比率と言えるだろう。

3年ほど前の2017年4月では設置率が52.2%と過半数の水準だったので、近年急速に設置率が上がっている。地球温暖化の影響もあって熱中症のリスクが高まるなか、公立学校の冷房設備の設置率を高めるように誘導した結果だ。

また、約11年前の2010年10月では、普通教室の冷房設置率は19.3%だった。例えば25歳の人で考えると小学校を卒業した年は2009年だから、学校での設置率は2割以下だったということになる。20代でも、学校では冷房のない教室だった人が多いことに驚いた。

文部科学省「公立学校施設の空調(冷房)設備の設置状況について」(令和2年9月時点調査)

文部科学省「公立学校施設の空調(冷房)設備の設置状況について」(令和2年9月時点調査)

次に、内閣府の「消費動向調査」で最新の「主要耐久消費財の普及率の推移」(二人以上の世帯)から、ルームエアコンの普及率を調べてみた。思ったとおり、エアコンの普及率は次第に増加しており、最新の2021年3月では92.2%になっている。ここでは、それぞれの年代で生まれた年の普及率を見ていくことにしよう。

年代 (生まれ年)/ エアコンの普及率
●40代(1972年~1981年)/ 9.3%~41.2%
●30代(1982年~1991年)/42.2%~68.1%
●20代(1992年~2001年)/69.8%~86.2%

内閣府「消費動向調査」令和3年3月実施調査結果よりSUUMO編集部グラフ作成

内閣府「消費動向調査」令和3年3月実施調査結果よりSUUMO編集部グラフ作成

ルームエアコンの普及率では、20代と40代ではかなり開きがある。やはり、冷房のない住宅で子ども時代を過ごした人は、40代より20代のほうが少ないと見てよいのだろう。

加えて、1997年に京都で開催されたCOP3で採択された「京都議定書」で、先進国の温室効果ガスの排出量削減が定められた。これを機に、住宅の断熱性能を引き上げることが求められるようになり、住宅の省エネ性が高まったという影響もあるだろう。外気の影響を受けにくく冷暖房効率の良い住宅の普及によって、20代は子ども時代を、暑さ寒さを感じにくい住まいで過ごした人が多いのかもしれない。

暑さ寒さを感じにくい高齢者は特に注意を

さて、40代より上の世代、特に高齢者は、体温調節機能が低くなるといわれている。若い世代に比べて、汗をかきにくくなったり、夏は体内の熱を逃がしにくく冬は体内の熱を逃がしやすくなったりするからだ。また、皮膚の温度センサーが衰えて、暑さ寒さを感じづらくなる。その結果、夏は「熱中症」、冬は「ヒートショック」の危険性が高くなるので、注意が必要だ。

高齢者は、古い一戸建てに住んでいる場合も多いので、住宅は外気の影響を受けやすく、節約志向が強いので冷暖房を使わないこともある。不満やストレスを感じても、「夏は暑いもの、冬は寒いもの」という認識から、我慢してしまうとさらにリスクは高まる。

これから気温が高くなっていくので、高齢者の家族は、室温に注意したり、高齢者に冷房を使うように促したりなどして、気を配ってあげてほしいと思う。

若い世代ほど暑さ寒さへのストレスを感じやすいという結果だったが、今の10代は、家でも学校でも冷暖房設備による安定した室温の環境で過ごすことがさらに多いのだろう。彼らが大人になると今の20代よりも暑さ寒さにストレスを感じるようになるのではないかと思うと、それはそれで心配な気もする。

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