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【医師監修】子どもがどもるのはなぜ?どもり(吃音)の症状・原因・治療法

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目次

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吃音にはさまざまな症状があり、症状の段階によって吃音の種類や対処も変わってきます。子どもが言おうとしていることをさえぎったりせず、どもりがあっても自分の言いたいことを言える環境を作ることが大切です。

この記事の監修ドクター

森若奈 先生 精神保健指定医、日本精神神経学会専門医、日本医師会認定産業医。精神単科病院、総合病院、クリニック、産業医等様々な場での経験を活かし、現在は予防医学や早期介入にも力を入れている。 女医+(じょいぷらす)所属。

どもり(吃音)ってどういうもの?

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どもり(吃音)ってどういうもの?

吃音とは、意志とは関係なく言葉が出にくくなる発達障害の1つです。言葉が流暢に出てこないで、つっかえたり、どもって話す話し方になります。当人は、言いにくさやもどかしさを感じていません。人と話そうとすると自然にこのようになってしまうのであり、本人はたくさん話そうとします。相手と対面しない場面、例えば、独り言や、歌、復唱では比較的スムーズです。また、怒って文句を言うときにすらすらといえることが多いです。これは相手に向けた言葉ではありますが、対話や説明というよりも怒りの爆発といった要素が強くなり、独り言に近くなるためです。

どもり(吃音)のさまざまな症状

吃音の症状には主に3種類があります。 「おはようございます」と言おうとしている際に ・連発型(連声型)・・・「お、お、おはようございます」と言う等、最初の言葉を連続して発する

・伸発型・・・「おーーーーはようございます」などと、最初の言葉を引き伸ばして発する

・難発型(無声型、無音型)・・・「お・・・」で止まってしまうなど、最初の言葉で詰まり、そのあとの言葉が続かない状態

症状は、多くの場合は難発型から始まり、ほとんどの人はこの段階では自覚がありません。第2段階になると、後の言葉が続くようになる一方で、最初の言葉を連続して発してしまうようになり、連発型になります。この段階になっても、症状に自覚のない人が多いようです。

第3段階になると、連発型に、最初の言葉を引き伸ばして発するようになる伸発型が混ざった症状が出始めるようになります。この頃になるとようやく異変に気付くようになり、自分の話し方が気になり始めます。第4段階になると、難発型と伸発型の混合の症状になり、最初の言葉が出にくいことが多くなり、言葉を引き伸ばす時間が長くなります。まれに、吃音に伴う動作などが出ることもあります。この段階になると、多くの人が吃音を強く自覚するようになります。最終段階の第5段階になると、吃音を常に気にしてしまい、どもりそうな場面や言葉を避けるようになります。中には、話すこと自体を避けて、人付き合いをしなくなる人もいます。

このように、症状が悪化してしまうにつれて本人の悩みも大きくなり、より苦しむようになってしまいます。

どもり(吃音)の種類

吃音には大きく2種類に分けられます。幼児期に発症するものは、発達性吃音とよばれ、原因がはっきりとはわかっていません。青年期以降に発症するものは獲得性吃音とよばれるもので、発症する原因によってさらに2種類に分けられます。吃音の大部分は幼児期に発症する発達性吃音が占めています。

どもり(吃音)の特徴と原因

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発達性吃音の特徴と原因

発達性吃音は2~5歳の幼児期に発症し、だんだんと進行していくという特徴があります。発症したころは、しばらく症状が続くと思うと、ぱったりとでなくなる「波」があります。しかも、その波は「月単位」でやってくるため、周囲の大人は治ったと勘違いし、吃音の発生を見逃してしまう場合があります。しかし、それは「波」であって、決して治ったわけではありません。このことによって吃音を見逃してしまうことがあるようです。

原因はまだはっきりとはわかっていませんが、3つの説が考えられています。1つ目は遺伝的要因です。最近の研究では吃音の原因遺伝子が特定されてきており、吃音には遺伝子が関与していると考えられるようになっています。しかし、多くの場合、遺伝的要因に環境要因などが加わることで発症しており、吃音症の親をもつ子どもが必ず吃音症になるわけではありません。

2つ目は心理的要因です。過度の不安やストレスといった心理的影響を受けると発症率が高くなるとわかっています。3つ目は環境要因です。子どもは身近な人の話し方を真似しながら言葉を覚えていくので、周囲に吃音症の人がいると、その話し方を真似して吃音症になる可能性があります。子どもの脳は言語機能が未発達であるため、どもるのは仕方がないことですが、そのことを叱られると、どもりを隠そうと意識してかえって吃音が定着してしまいます。

獲得性吃音の特徴と原因

獲得性吃音は青年期以降に発症するもので、発達性吃音に比べて症状に一貫性がなく、発語前の緊張や不安はありません。一方で「うまくしゃべることができない」ことへの不満はあります。また、失語症を合併することがあります。さらに、発達性吃音よりも、獲得性吃音のほうが治癒率が低いとされています。

原因は心的ストレスもありますが、大半は脳梗塞や脳卒中など、脳障害をきっかけに発症します。つまり、脳の病気によってその一部が損傷することによって起こり、主に、左脳が損傷を受けた場合に発症するといわれていますが、右脳が損傷を受けた場合に発症することもあります。

どもり(吃音)の治療

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幼児期

幼児は、身体・認知・言語・情緒など、すべての面で発展途上にあり、「滑らかに話す」という能力においても同じです。そのため、「滑らかに話す」能力がよりよく発達するように、指導の場や家庭での環境づくりが必要になります。このような整えられた環境によって、スムーズに話すための脳内の神経ネットワークを強くすることができ、吃音が消失していくことになります。

具体的な指導は、「滑らかに話す」体験を増加させるような環境調整や、子どもに「滑らかに話す」モデルを示す、発話モデリングと、課題の中で子どもが「滑らかに話す」ように指導する、発話誘導を中心とした直接的指導の2本柱で実施されることが多いです。海外での新しい取り組みとして、リッカム・プログラムによる治療研究が多く報告されています。この治療法は、滑らかに話せたときに「滑らかに話せている」と子どもに伝え、吃音が生じたときは、子どもの負担にならない頻度でもう1度滑らかに話すことを促す、というものです。

学齢期

小学校・中学校くらいになると、体験を積ませる場が減ってきます。そのため、楽に話すことができるテクニックを指導に取り入れます。また、話すことに対して不安を感じたり、周りの目を感じたりして消極的になる子どももいるので、「滑らかに話す」だけでなく、より良いコミュニケーターとなることも同時に目指す指導を行います。

成人

成人の場合は「うまく話せない」経験をたくさん積んできているので、吃音が生じたときにそれに対処する様々な工夫を身につけていたり、複雑な感情を抱えていることが多く、日常生活を送る上では、これらの問題のほうが大きく影響することがあります。

古典的には、吃音を生じさせず滑らかに話す、流暢性形成技法や、言葉が出ないような苦しい吃音を軽く繰り返す程度の吃音に変える、吃音緩和法、そしてこの2つを取り入れた統合的アプローチという治療法が取り入れられています。さらに、メトロノームなどの機器を使った訓練法やうつ病などの治療によく用いられ、物事の考え方を変える、認知行動療法などの治療法もあります。近年は多面的アプローチが主流になっていて、言語症状の治療だけでなく、感情・認知面、心理面や社会面についても考慮した治療を行うことが主流となってきています。

子供のどもり(吃音)への支援

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環境をつくる

吃音症状の代表は連発型であり、力の入らない連発は自然に出てくるもので、言いづらさや不安はありません。どんどん連発が増えてしまったらどうしようといった不安を解消することが先決です。あわてて話しているものではなく、緊張や不注意で発してしまっているものでもないので、まずはこれを、「そのまま言ってもいいもの」ということを教えてあげます。そして増えていってしまってもいいということも伝えます。気を付けて連発を言わないように話そうとするほうが余計な力が入りやすく、やがては言葉が出てこなくなったり、話せないというもどかしさにさいなまれたりしてしまいます。

このように、自然に出てくる連発をそのまま認めてもらえる環境を作ることが、吃音のある子どもの持つ不安を解消することにつながります。

理解してもらう

吃音はいまだに偏見をもたれていたり理解を得られていなかったりする場合が多いのが現状です。家庭内で様々な理解を得られたら、次は子どもの周りの人たちの理解を得ることが大切です。それは吃音症状の指摘や問いは家族よりもむしろ外の世界からのものが多いからです。

理解してもらうべき要点は2つあります。1つ目は、口や舌の動きには何も問題がないことです。何らかのストレスや緊張、あわてて話すことが問題ではないことや、世界で研究はされているが、原因は分かっていないことも理解してもらいましょう。

2つ目は、自然に生じる連発は、そのまま言いつづけていても増加していくことはなく、むしろ次第に減少していくことが多いということです。また、連発を出さないように気を付けるあまりに、かえって力んでしまって言葉を話すことができなくなってしまう恐れがあることも知ってもらいましょう。

それらを理解してもらうことで、幼稚園・保育園や学校でも気兼ねなく話せる環境を作りましょう。

まとめ

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子どもの話し方が気になってしまい、あれこれ言いたくなってしまうかもしれませんが、まず、辛抱強く話の内容を聞き取ろうと努力しましょう。親が子どもの話をさえぎってしまうことが、子どもの言いたかったのに言えなかった、というもどかしさやストレスを大きくしてしまい、どもりを悪化させてしまうこともあります。

また、幼児期のどもりは吃音か発達段階のものか判断しづらいと思います。もし子どもが吃音かもしれないと思ったら、早めに言語聴覚士に診てもらうことも1つの手段です。吃音でなかった場合でも、「発展途上のものだから安心してください」と言われれば、安心して過ごせるはずです。負担がかからない環境や、吃音についての正しい知識を持ち、子どもと向き合っていきましょう。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

更新日:2017年2月23日


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