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【医師監修】妊婦になってからでは遅い!「葉酸」はいつからいつまで飲むべき?

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「葉酸」は、妊娠前からの摂取を厚生労働省が推奨しています。妊婦になってからではなぜ遅いのか、いつからいつまで飲むべきなのか、わかりやすく解説します。

この記事の監修ドクター 女性のトータルライフをお任せいただけるような診療を目指し、 女性のライフサイクルを応援します。 藤東クリニック藤東淳也先生 https://fujito.clinic

葉酸の摂取が「妊婦になってから」では遅い理由

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ママと赤ちゃんの妊娠時の健康のためには「葉酸」の摂取が不可欠。このような知識は妊活中の女性の間にも広く浸透してきていますが「葉酸をいつから摂取すべきか」については、きちんと答えられる方は少ないのではないでしょうか。

葉酸の摂取は「妊婦になってから」では遅いのです。もしもあなたが「近々妊娠したい、すぐにでも妊娠したい」「もしかしたら妊娠したかもしれない」という状態であれば、今日からでも葉酸の摂取を始めるべきといえます。厚生労働省も正式に認めています。

「葉酸」を飲むべき理由は3つ

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妊娠する前から葉酸を飲むべき理由としては、主に3つ挙げることができます。いずれも、お母さんと赤ちゃんの健康を守るためにとても大切な働きをしてくれます。

1.胎児の障害リスクの減少

葉酸不足が赤ちゃんに与える悪影響として、最も心配されるものが「神経管閉鎖障害」です。

神経管閉鎖障害は、妊娠初期に起きる「神経の発達の不具合」による障害です。症状が脳・脊髄のいずれかに出ることが大きな特徴です。症状が脳に出た場合には、脳の形成がうまく行われない「無脳症」となり、死産のケースも多くなります。一方、症状が脊髄に出た場合には、脊髄が飛び出て背中にこぶがあるような状態であったり、あるいは欠損していることがあります。これが「二分脊椎」で、2日以内に手術が必要となりますが、下半身麻痺など、深刻な後遺症を残す可能性が生じます。

しかし、葉酸サプリメントを飲まない場合と飲んだ場合を比べた研究では「葉酸サプリメントを充分に飲まなかった場合、胎児が神経管閉鎖障害になるリスクが2.5倍も増大する」ことがわかっています。「神経管閉鎖障害」(二分脊椎)は、有効な予防策がある唯一の先天性障害と言われることがあります。そして有効な予防策こそが「妊娠前からの十分な葉酸の摂取」なのです。

このような理由から、厚生労働省では合計640マイクログラムもの葉酸摂取を推奨しています。その際食事だけで摂取するのは、とても大変で、なおかつ生体利用効率(成分が体の中で利用される割合)も高くないので、400マイクログラム分についてはサプリメント(や強化食品)で補うことが望ましいとしています。

2.母体の健康

葉酸の持つ重要な働きの1つが造血作用です。具体的には、赤血球の合成のために働いてくれます。血液の中に存在する赤血球は、肺の酸素と結合して、酸素を全身の細胞へ隅々にまで送ってくれるのです。そのため、貧血予防にも効果が期待できます。

妊娠すると血液の量が増えますが、赤血球の生産が追いつかず、貧血が起こりやすくなります。そのため、妊娠前から葉酸をきちんと摂取して、体に蓄えておくことが肝心です。ちなみに体内の葉酸の約半分は肝臓に蓄積されています。葉酸を飲むことは、妊娠に向けて体の調子を整えることにもつながるのです。

葉酸の造血作用はビタミンB12と一緒に働きますので、貧血予防にはできるだけ同時に摂取することが望ましいと言えるでしょう。

3.妊娠率の増加

葉酸の造血作用によって、酸素や栄養が体の隅々にまで送られるようになると、子宮内部の血行促進も期待できます。これによって「子宮内膜」が厚さと柔軟さを獲得し、受精卵が根付きやすくなるとも言われています。つまり着床しやすくなるということです。

加えて、厚さと柔軟さを獲得した子宮内膜によって受精卵が保護されるため、きちんと定着することが期待できます。さらには、葉酸の造血作用で、酸素と併用がしっかりと運ばれることで、受精卵の成長にもメリットがあります。つまり、葉酸を不足なく飲むことが妊娠へとつながる可能性もあるのです。

実際にアメリカで行われたアンケート調査によれば、葉酸を多く服用していた女性は、そうでない女性に比べて妊娠率が20パーセントも高いという結果が出ています。これは体外受精などいわゆる不妊治療を受けている女性を対象とした調査ですので、葉酸の摂取が不妊治療の効果を上げる可能性も示唆していると言えるでしょう。

葉酸は、いつからいつまで飲むべき?

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葉酸を摂り始める時期について、その効果が最大限に発揮されるように「いつからいつまで飲むべきか」を知っておきましょう。

いつから飲むべき?

女性の場合「妊娠の1ヶ月以上前から」の葉酸摂取が望ましいと言われています。1ヵ月前ではなく、1ヵ月以上前ですから、子供が欲しいと思った段階で飲み始めるのがベターと言えるでしょう。

なお、男性に飲ませる場合には3ヶ月以上前からが良い、と言われています。葉酸には、細胞の増殖や分裂をサポートする働きがありますが、男性が摂取することによって、良質な精子の生成が期待できるとも考えられているのです。これにより染色体異常を防ぐことが期待でき、やはり胎児の奇形リスクを軽減させることにつながります。なお、オランダで行われた研究によれば、葉酸と亜鉛の摂取によって正常な精子の量が増加したという結果も示されています。不妊は、女性だけでなく男性が原因となるケースも少なくないので、パートナーの男性にも葉酸の摂取を進めるとよいでしょう。

いつまで飲むべき?

妊娠中はもちろん葉酸を飲み続けますが、出産後も同様です。出産後に多めの葉酸摂取が必要な理由の1つめは「母乳を通じて赤ちゃんに葉酸を届けるため」です。葉酸は赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素なので、授乳で十分な量を与える必要があります。ある意味では赤ちゃんに与える分をプラスして、お母さんが摂取すべき葉酸の量を増やした、と言うことです。

出産後に多めの葉酸摂取が必要な理由の2つ目は「産後の抜け毛にも効果が期待できると言われているから」です。ホルモンバランスの変化などによって、産後数カ月以内に抜け毛が始まる「産後脱毛」に悩まされる女性も多いと言われています。特に、赤ちゃんを母乳で育てる方などは、産後も赤ちゃんに栄養を与えるため、お母さんが栄養不良ぎみになるケースもあるようです。そんな時に葉酸をしっかり摂取しておけば、頭皮へ栄養を届ける一助となり、早期の抜け毛改善にも効果が期待できます。

厚生労働省もすすめる「葉酸の摂取」

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妊娠前後の女性は、飲むべき葉酸の量が3回変化します。葉酸不足、あるいは葉酸の過剰摂取にならないように気をつけて、十分な量を摂取しましょう。また、その摂取方法についても厚生労働省が推奨する方法がありますので、こちらも確認しておいてください。

厚生労働省が推奨する葉酸の摂取量

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準 2015年版」によりますと、18歳以上の女性の葉酸の推奨摂取量は、1日240マイクログラムとされています。

なお、妊娠を計画しているか、妊娠の可能性がある女性については、通常よりも400マイクログラム足す形で葉酸を摂取するように推奨されています。また、妊娠中の女性は通常よりも240マイクログラム足す形で葉酸を摂取するように推奨されています。さらに、赤ちゃんを産んだ後の女性も、通常より100マイクログラム多く葉酸を摂取することが推奨されています。

このように、妊娠前後の女性の場合は「葉酸の推奨摂取量が3回変わる」ということを覚えておいてください。

厚生労働省が推奨する葉酸の摂取方法

18歳以上の女性の葉酸の推奨摂取量(1日240マイクログラム)は、あくまでも食事での摂取が想定されています。しかし、妊娠前の女性が通常の推奨摂取量からさらに多く摂取しなければいけない分は「栄養補助食品(サプリメント・強化食品)での摂取」を推奨しています。

その理由は、食事だけで十分量の葉酸を摂取することが難しいためです。体に取り入れられた葉酸は、そのすべてが利用されるわけではありません。特に普通の食事から摂取した葉酸は、半分程度しか活用されないのです。そのため、食事だけで葉酸を摂取しようとすれば、特別に葉酸の含有量が多い食材を用意したり、たくさんの量を食べたりしなければならなくなります。特に妊娠前後の女性は、多くの葉酸が必要となりますので、食事だけで摂取するのは現実的ではないのです。

ちなみに、サプリメントに含まれる化学的に合成された葉酸(プテロイルモノグルタミン酸)ならば、体内でその85%が活用されます。サプリメントならば、無理なく手軽に、1日の推奨摂取量を飲むことができます。

まとめ

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葉酸には細胞の増殖・増殖をサポートする働きがあり、胎児の脊髄や脳を作る上でも不可欠な働きをします。神経管閉鎖障害(二分脊椎・無脳症)は、妊娠初期に胎児の脊髄や脳がきちんと発達しなかったことが原因です。そのため、十分な量の葉酸を摂取しておくことは、神経管閉鎖障害のリスクを下げることにつながるのです。生まれてくる我が子の健康と幸せを願って。ぜひ妊娠前から、十分な量の葉酸を取るようにしてください。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年2月23日

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