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【医師監修】「つわり」って何?期と原因・対処法…知っておくべき妊娠悪阻について

目次

妊娠による胃腸の不快な症状を「つわり」と呼びます。つわりの有無や程度は個人差が大きいのですが、始まる時期やピーク、治まる時期にはある程度傾向があります。つわりはいったい何が原因で起こるのか、対処法、悪化したらどうなるのか、などと併せて解説します。

この記事の監修ドクター 産婦人科専門医・医学博士宋美玄 先生 大阪大学医学部医学科卒業。丸の内の森レディースクリニックの院長として周産期医療、女性医療に従事する傍ら、テレビ、書籍、雑誌などで情報発信を行う。主な著書に、ベストセラーとなった「女医が教える本当に気持ちいいセックス」がある。一般社団法人ウィメンズヘルスリテラシー協会代表理事。

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つわりとは

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まったくなかったという人もいれば、日常生活に支障が生じるほどのつらい症状に悩まされる人もいる「つわり」。つわりとは一体、何なのでしょうか。

妊娠による胃腸の不快な症状のこと

妊娠によって生じる、吐き気やおう吐といった胃腸の不快な症状のことを「つわり」といいます。

妊婦さんの半数以上が経験し、とくに初めて出産する妊婦さんに生じやすいといわれています。基本的に一過性で、一定の期間が過ぎると自然に回復していくことがほとんどです。

吐き気以外にもつわりに含めることがある症状

一般的な呼び名ですが、空腹だと気分が悪くなるため頻繁に食べ続ける食べつわり、においに敏感になる においつわり、唾液が増えたり飲み込めなかったりするよだれつわり、猛烈な眠気に襲われて寝ても寝ても寝足りない 寝つわり、などの不調を「つわり」の仲間に含めることもあります。

ただし、これらは医学用語ではなく、あくまで一般的に使われている言葉です。

重症化すると「妊娠悪阻(おそ)」に

つわりそのものは「妊娠に伴う体の変化のひとつ」と考えられており、基本的に治療の必要はありません。しかし悪化して重症化すると、「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれる状態になり、治療が必要になることもあります。妊娠悪阻については、のちほど詳しく説明します。

つわりの始まる時期とピーク・治まる時期

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つわりはいつ頃から始まり、どれくらいで治まっていくものなのでしょうか。

早くて生理予定日の1週間後くらいから

つわりは悩まされる人もいれば、まったくなかったという人もいます。また、どんな不調だったかやその程度も人それぞれですが、つわりがある人では「妊娠5~6週ごろ」から始まることが多いようです。妊娠5週は、生理予定日の1週間後に当たります。

PMSと見分ける方法

なお、生理前に「月経前症候群(PMS)」の症状で、食欲不振や過食になる人もいます。人によってはPMSが原因でつわりに似た症状が現れる可能性もありますが、その不調がつわりによるものなのか、PMSによるものなのかは、妊娠5週であれば「妊娠検査薬が陽性かどうか」でほぼ見分けられます。また、基礎体温で「高温期が2週間以上続いている」場合もつわりによる不調の可能性が高くなります。

ピークは 8~10週ごろ

妊娠8~10週ごろには、つわりの症状がピークを迎えることが多いといわれています。

ピークの時には「このつらさはいつまで続くの?」と不安になったり、イライラしたりすることもあるでしょう。しかし、つわりは基本的に「いつか終わる」もの。ピークの時期をやり過ごすために、少しでも楽に感じられる工夫をあれこれ試してみましょう(対処法の具体例は後半で解説します)。

ただし、無理のしすぎは禁物。つらいときは我慢せず、かかりつけの産科医に相談することも大切です。

治まるのは 12週~16週ごろ

つわりは、妊娠12週ごろから、症状が徐々に楽になり始め、 16週ごろまでには、自然に症状が治まることが多いといわれています。

これが一般的なつわりの流れだといわれていますが、症状の現れ方には個人差があります。また同じ人でも、1人目と2人目の妊娠では、症状の出方が異なることもあります。ここまでで紹介した流れに当てはまらなくても、健診時に問題がなければ、心配する必要はないでしょう。

つわりの原因とその影響

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ところでつわりについては、詳しい原因やその影響など、まだはっきりとわかっていないことが少なくありません。

ホルモン変化が主だがはっきりわかってない

つわりの症状は、主に妊娠によって起こる「ホルモン分泌の変化」によって引き起こされているのではないかと考えられています。ただし、それ以外にも、代謝の変化、ストレスなども関わっており、いくつかの要因が複合的に影響して起こると考えられていますが、詳しいことまではわかっていないのが現状です。

赤ちゃんのことはあまり心配しないで

つわりは「妊娠によって起こる急激な心身の変化に、女性自身の体調が適合するまでの間に起こる体調不良」だといわれています。治療が必要なほど重症化しない限り、赤ちゃんへの影響はほとんど心配いりません。

うまく食事が摂れないと「お腹に赤ちゃんがいるのに……」と焦ってしまうかもしれませんが、まずはママ自身の体調が少しでも楽になるよう、工夫してみましょう。

つわりのときの対処法

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つわりの症状は工夫次第で軽減できることもあります。しかし個人差が大きいため、「どんな食べ物なら食べられるか」「どういう対策をしたら症状がやわらぐか」というところは、自分で少しずつ試して見つけていくしかありません。

以下に紹介する内容を参考に、自分なりのつわり対処法を探してみましょう。

吐きづわり

吐き気が出て、気持ちが悪くなってしまう吐きづわりの場合は、「これだけは食べられる」「これを食べると症状がラクになる」という食品を見つけられるとよいでしょう。例えば、以下のような食品は、つわりのときでも受け入れやすい人が多いようです。

つわりでも口にしやすい食品・飲料の例

・水分の多いもの(果物やスープなど) ・口をすっきりさせるもの(飴、グミ、ガム、氷、炭酸水など) ・冷たく口当たりのいいもの(プリン、ゼリー、アイス、ヨーグルト) ・味が濃いめのもの(お好み焼き、果汁ジュース、乳酸飲料など)

何を食べたらよいかわからなくなってしまったら、こうしたものの中から口にしやすい食品を試してみると良いでしょう。つわりのときは、基本的に「食べられるものを食べられるときに口にする」だけでOK。栄養の偏りは気にしなくて構いません。栄養バランスはつわりが治まった後から、徐々に考えていけば大丈夫です。

なお、水分不足は吐き気を悪化させる要因にもなるので、水分はできるだけこまめに摂取するようにしましょう。

食べづわり

空腹になると気持ちが悪くなってしまうので頻繁に食べ続ける「食べづわり」の対策では、食事を小分けにして少しづつ食べるようにします。パッと口に入れられる軽食を用意して少量ずつ、腹8分目くらいを意識して食べていくと、吐き気が起こりにくくなるでしょう。

日中はもちろん、起床時に空腹で気持ち悪くなる場合もあるので、寝るときはクッキーなど食べやすいものを枕元に用意しておくと安心です。

仕事をしている場合は、職場にも軽食を常備しておきましょう。職場によっては「仕事中の間食がNG」というところもありますが、妊娠による症状は、自分ではどうしようもないもの。直属の上司に今の状況を相談してみましょう。事業主は妊娠中の女性労働者から申し出があったときは、必要な措置をとらなければならないということが法律で定められています[*1]。躊躇してしまうかもしれませんが、赤ちゃんのためにも要望ははっきりと伝えましょう。

よだれつわり

よだれつわりの場合は、「唾液がたくさん出るが、苦いなどまずく感じてなかなか飲み込めない」「唾液を飲み込むと気持ちが悪くなってしまう」などの症状に悩まされる人も多いようです。対処法としては以下のような方法が考えられます。

よだれつわりの対策例

・よだれをこまめに吐き出す(ティッシュで拭く、中身が見えないペットボトルに吐き出すなど) ・食事を小分けにする(食事と一緒に唾液を飲み込める) ・歯を磨くまたはマウスウォッシュで口をゆすぐ ・口の中をすっきりさせる食品(ガムやあめ、氷、炭酸飲料、アイスクリームなど)を口にする ・少量の水を頻繁に飲む

これらの限らず、自分に合った解決策を見つけられるとよいですね。

寝つわり

全身のだるさや我慢できないような眠気が出てしまうのが、寝つわりの特徴です。「気絶したように一日中寝て過ごした」「たくさん寝たはずなのに、ずっと寝足りない感じがある」という妊婦さんも少なくありません。

寝つわりの対処法はシンプルで、無理をせず休息をとることが一番です。仕事中などで睡眠を取ることが難しい場合は、軽いストレッチをしたり、ガムを噛んでみたりなどして、気分転換をしてみましょう。ただし、カフェイン入りのドリンク剤などを飲んで眠気を覚まそうとするのは要注意です。妊娠中はカフェインを摂り過ぎないよう、気を付けましょう。

これって妊娠悪阻?その見分け方と治療法

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Getty logo

つわりが重症化すると、「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれる状態になることがあります。妊娠悪阻になると、赤ちゃんとママの健康に影響が生じる可能性があるため、治療が必要です。

今の状態がつわりなのか、それとも治療の必要な妊娠悪阻なのか、見分けるポイントはあるのでしょうか。

体重の減り方・ケトン体陽性など

つわりと妊娠悪阻を区別する明確な基準はありませんが、主に以下のような点の有無から、医師が治療が必要かどうか総合的に判断します。

つわりと妊娠悪阻を区別するポイント

・肌や口の中が乾いているなど、脱水の兆候がある ・おう吐をひっきりなしに繰り返している ・5%以上の体重減少がある ・尿中のケトン体が陽性になる

ケトン体とは、炭水化物や糖の摂取量が極端に少ない時、体が脂肪をエネルギー源として利用していると、尿中に検出される物質です。

妊婦健診で上記のような兆候が確認され、妊娠悪阻と診断されたら、医師の指示に従いましょう。また健診前でも疑わしい兆候を自覚した場合は、産院に連絡しましょう。

治療は病院での点滴など

妊娠悪阻と診断されたら、基本的には入院での治療になります。

安静にし、脱水や飢餓状態の改善とウェルニッケ脳症(ビタミンB1の不足により起こる脳出血)の予防のため、糖を含んだ電解質液にビタミンB1を追加した点滴をするのが一般的です。それでも回復が見られなければ、吐き気止めなどの薬が処方されることもありますが、入院して心身が安定するだけで症状が改善する人もいます。

まとめ

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つわりは妊娠に伴う体調の変化のひとつと考えられ、医学的には吐き気を中心とした胃腸の不快な症状を指しますが、一般的に、においに敏感になる、唾液が増えたり飲み込めなくなったりする、強烈な眠気に襲われるなどのさまざまな症状をつわりに含めて考えることもあります。不快な症状が続いている間はつらく感じるかもしれませんが、つわりは一過性であることがほとんどです。少しでも楽になりそうな方法を試してみてください。ただ、全然食べ物を口にできなかったり、どんどんやせてしまったり、だるくて仕方がないような場合は、妊娠悪阻の心配もあるので、たかがつわりと思わず主治医に相談するようにしましょう。

(文:山本尚恵/監修:宋美玄 先生)

※画像はイメージです

参考文献 [*1]厚生労働省委託 母性健康管理サイト「妊娠・出産期に知っておくべき法律や制度」

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます


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