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cover interview 柴咲コウ

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「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から柴咲コウさんのインタビューをお届けします♪

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柴咲コウさんのWOWOWドラマ初主演作「坂の途中の家」が、4月27日にスタートする。“家族愛とは、母性とは、生きるとは”。そんな普遍的だが心に突き刺さるテーマを真摯に描いた、衝撃のヒューマンサスペンス。3歳の子どもを持つ専業主婦を演じた柴咲さんに、ドラマの見どころや撮影秘話を伺った。

Profile
1981年生まれ。女優として数多くの映画、ドラマ、CMなどに出演。2017年にはNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で主演を務めた。アーティストとしての活躍もめざましく、楽曲のリリースやツアーなどを積極的に行っている。また、2016年にはレトロワグラース株式会社を設立、CEOに就任。起業家として社会を多面的に捉えたビジネスを生み出している。

女性は共感力が高く、感情移入しやすい生きもの。立場は違っても共感できる部分はありました。

“家庭に潜む究極の心理サスペンス”と称賛された直木賞作家・角田光代の「坂の途中の家」が、WOWOWで連続ドラマ化される。大河ドラマ「おんな城主 直虎」以来、2年ぶりの連続ドラマ主演となる柴咲さんは、乳児虐待死事件の補充裁判員に選ばれた専業主婦・山咲里沙子を演じる。

8カ月のわが子を虐待死させた女性の裁判に、補充裁判員として参加することになった里沙子。最初は事件に対して嫌悪感を抱くも、裁判を通して、育児にストレスを感じている自らの人生と被告の人生を重ね合わせていく。

「台本を読んだ感想は、衝撃的に面白かった。台詞はもちろん“ト書き”(台詞以外の部分)も面白く、お芝居でこういうふうに表現することになるんだろうなと想起させるような書き方、描き方でした」

ドラマでは裁判シーンも多く、裁判員制度について深く知るきっかけになったという。

「制度は知っていましたが、いつどこで行われてどういう人が裁判員に選ばれるのかは未知の世界でした。実は撮影中にスタイリストのアシスタントの方に、裁判員に選ばれたという書類が届いたんです。身近な人が選ばれるのは初めてでしたし、本当にある日突然やってくるものだということを学びました。今は“一億総評論家”と言われるほど、誰でも批評や評価ができてしまう時代ですが、そんな中で正義とは何か、善悪とは何か、それを誰が裁くのか、というのを突き付けられた気がします。法を犯した人を攻撃して潰すことが正義なのか、とても考えさせられました。里沙子は日常にいきなり裁判員制度という非日常がやってきて、裁判を通して事件に引き込まれてシンクロしていくという物語なのですが、導入としてまったく違和感はなかったです。女性は共感力が高く感情移入しやすい生きものだから、同じシチュエーションで自分と同じような境遇、環境の人を裁かなければいけなくなったとき、私も里沙子と同じにはならないという自信はないなと思えるくらい引き込まれました」

役を演じる上で、初めて台本を読んだときのインスピレーションを大切にしているという柴咲さん。今回の役は自分との違いのほうが際立つ人物だったと語るが、演じるうちに変化した部分も。

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「母親であることや環境、自分の意見を主張できない性格など私とは違うタイプだなと最初は思いました。ただ、一言で“弱い女性”とは言えないバックグラウンドというか、複雑な部分があるなと。それは撮影が進むほどに強く感じるようになりましたし、里沙子のそういう部分が最終的には物語を展開するきっかけや見せ場になっていると思います。里沙子と同じ立場だとしたら、やっぱり周りに助けを求めづらいかもしれない。自分の意見を主張できるタイプだからいつでも人に頼れるかというと、またそれとは違う弱さもあると思います。自分がしっかりしないと、自分で解決しなければ、と追い込んでしまう部分は理解できます。見栄を張っていて相談できないとかではなく、相談できないほどに追いつめられてしまうというのはすごく共感しました」

 乳児虐待という重いテーマを描く本作。撮影中に気持ちが沈んだり、役に感情が引きずられてしまうようなことは?

「それが全然なかったんです。脚本がしっかりしていてブレや迷いが一切なかったので、すごくスッキリした生活ができました。撮影に入ると毎日朝が早いし生活がルーティン化されるので、生活が正されて、インプットもすっきりできます。現場も和やかな雰囲気でしたし、本当にやりやすかったです」

 柴咲さんが手がけた主題歌にも注目したい。撮影後に歌詞を書き上げたという曲には、どんなメッセージが込められているのだろうか。

「歌詞は1日で書けました。やはり演じてすぐの状態でしたのでシチュエーションやこの物語が描きたいもの、色合いなどが染み付いていて、ドラマの世界観を表現しやすかったです。失意、失望、虚無感といったテーマで物語に沿った内容ではありますが、曲の中ではそれをさらに発展させています。私は起承転結をつけるのが好きなのですが、今回は“そこにある、そこにいる”みたいな感じで、あまり時系列は変化しない歌詞になっています」

 最後に、今回の巻頭特集にちなんで「連休があったらやってみたいこと」を聞いてみた。

「海外に住む! 住むように暮らしてみたいですね。短い期間で行ったり来たりするのは面倒なので、せっかくなら長くまとめて行きたいなと(笑)。ブラジルとロンドンが大好きなので、また行きたいな。あと、これを言うと周りの人にすごく驚かれるのですが、実はニューヨークに行ったことがなくて。行ったほうがいいよと色々な人に言われるので、一度は行ってみたいです」

「連続ドラマW 坂の途中の家」

(C)2019 WOWOW INC.

原作/角田光代「坂の途中の家」(朝日文庫刊)
監督/森ガキ侑大
脚本/篠﨑絵里子
出演/柴咲コウ、田辺誠一、伊藤歩、高畑淳子、光石研、風吹ジュン、水野美紀 他
4月27日(土) 22:00よりWOWOWプライムにてスタート(全6話)

PHOTO/Hirohiko Eguchi (LinX)
STYLING/Junko Okamoto(Afelia)
HAIR&MAKE/SAKURA(allure)
TEXT/Yukari Tanaka

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